ダンジョンにゴルシがいるのは間違っているだろうか   作:red knight

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B-1グランプリがオラリオで開催?
でも参加派閥少ねぇな………


三派閥対抗オラリオB-1グランプリ開催………その裏では?

怪物祭当日、広場にて

 

 

「ほら!ほら!美味しい焼きそばにオムそば!りんご飴もあるぞ!」

「さぁさぁ見てらっしゃい!寄ってらっしゃい!美味しい美味しいラーメンいかがですか!」

「ほな!そこの兄さん!うちのお好み焼き食べってってな!ほかにもたこ焼きとかもあんで!」

 

広場に並ぶ三つの屋台でお客を呼び込む大きな声が木霊する。

 

「アハハ………すごいなステファニーさん………」

 

ステファニーの焼きそば屋には行列が………

ベルも客を並ばせるのに夢中だった。

 

「さすがだなクロエ。さぁ俺達も頑張ってラーメン作るぞ。」

「「「「はいタケミカヅチ様!」」」」

 

タケミカヅチ率いるラーメン屋にも行列が。

眷属の一人クロエ・北島が呼びこんでいる。

 

「タマさん。お好み焼き2枚注文です。」

「はいよシュヴァはん。ヴィルはん、ヴィブはん、たこ焼きできたで!」

「はーい。」

「かしこまりましたタマ先輩。」

 

ロキファミリア所属の冒険者、小さな狐人族(ルナール)のタマモ・十文字が調理するお好み焼き屋も繁盛している。

同じファミリアの三姉妹、長女ヴィルシーナ・ディープ、次女シュヴァル・ハーツ、三女ヴィブロス・ディープも給仕として頑張っている。

 

この広場で三つの派閥(ファミリア)が屋台をやっているというグルメ横丁状態には訳があった。

 

「屋台の申請したらコロッセオ付近じゃなくてこの広場って言われたけどまさか他と被るとはなぁ。」

「あの職員の人ガネーシャファミリアの担当のギルド職員って言ってましたけど………」

「ああ。ビワ・パシフィカスな。アイツ相変わらず頭でっかちだよな。まぁ有能だからあのブタ(ロイマン)を平ギルド長に追い込んだわけだがな。」

「平ギルド長?なんだろう?凄い無能そうな響きがするのですが?」

「ああ。七年前の大抗争の後色々難癖付けてギルドが支援金を出し渋った事があってな。その支援金の一部を賄賂として受け取ってたんだよあのブタ(ロイマン)。それをギルドアドバイザー統括だったビワがギルドに出資する代わりに色々優遇してもらった大富豪たちが着服していると知って調べてよ。その中に闇派閥(イヴィルス)にも武器を横流ししてた奴を見つけて断罪してその過程であのブタ(ロイマン)の不正も公にした事であのブタ(ロイマン)はギルド長の職を解任されて代わりにビワがガネーシャファミリア担当アドバイザーと兼任で就任したんだよ。まぁあのブタ(ロイマン)、それなりに有能だったから名ばかりのギルド長つまり平ギルド長として残ってるからな。ギルド内で大きな権限を持ってる訳じゃないからな。」

「ひどい話ですね。」

「まぁ今のオラリオはアンドロメダ商会とサトノ家、シンボリ財団のオラリオ三大貴族によって資金出資してもらってるから昔よりは安定しているぜ。それに今のギルドのトップはルナ・シンボリとラモーヌ・メル・アンドロメダの二人。元は二人共私と同僚だったんだけどな。もちろんビワもな。」

 

ステファニーが語る今のギルド事情。

元冒険者がギルドのトップとは、なんと心強い事か………

だったら何故エイナがベルの担当になってしまったのか?

それは単にステファニーを嫌うあのブタ(ロイマン)が喚いたので実質トップのルナがくじ引きと言う形でアドバイザーを決め結果エイナが担当になったという訳である。

 

「っにしても………タケミカヅチんとこはまだいいとしてさ………」

 

ステファニーが隣の屋台を見る。

隣はタマの屋台………

 

「うちと似たようなコンセプトの店始めやがって………」

「こっちは焼きそば………向こうは粉モノですよね?」

「まぁいいさ。こっちは実績あるし負けねぇぞ!」

 

ちなみにそのタマの屋台では………

 

「ええか!あんなぱちもんに本場の粉モンの実力見せたるで!」

「その意気やタマちゃん!」

「ええ。頑張りましょうタマ先輩。」

「だよねだよね。私も宣伝してるし給仕にお姉ちゃんやシュヴァちがいるから華やかさなら私達が一番だよ。」

「あっあの~僕としてはそこまで目立つのは………」

 

調理担当のタマが気合を入れ、ロキが応援し、三姉妹がそれぞれ意見を述べる。

 

「当たり前や!ウチらが売り上げで天下取ったるで!」

「「「おー!」」」

「おっお~………」

 

こんな感じだった。

そしてもう一つの屋台では

 

「これは良く売れるな。」

「さすがですクロエ殿。こんな料理、私達では思いつきませんでした。」

「やだな命ちゃん。ラーメンは私の住んでた北の国じゃポピュラーな料理だよ。しっかりした麺と濃厚な味噌味のスープ。それと焼豚の薄切りにネギとメンマを乗せれば簡単にできるから。」

 

ラーメンを売るタケミカヅチファミリアの屋台。

ちなみにいうと売り上げでは今彼らがトップだ。

そんなこんなで広場では三派閥の屋台による売上合戦が繰り広げられていた。

 

 

その頃………

 

「………浮かれているな。低俗な民共だ。」

「オル、そんな事言うものじゃないよ。」

 

ゴルディアート姉妹が街を散策していた。

 

「姉上。一つ聞きたい事がある。」

「なんだいオル。何を聞きたいんだい?」

「なぜ姉上は今になってオラリオにまた戻ってくることにしたのだ?」

「そうだね………一つ言えるのは今オラリオにアネゴ(・・・)がいる。それが理由だよ。」

「………そうか。して姉上、さっきから余達をつけている者達がいるようだ。」

「そうだねオル。果たしてそれは美神の眷属か?それとも………」

 

ふとジャニスが足を止める。

 

「すまないがオル。貴方は先にステファニー達の屋台に。」

「いいのか姉上?なんなら私が始末してくるが?」

「相手はコバエだ。貴方の力を使うほどじゃないよ。それにオルの戦い方だと祭りそのものに被害が出る。なら私が始末するよ。」

「………分かった。向こうで待っているぞ姉上。」

 

ジャニスをその場において先に広場に向かうオルフィナ。

オルフィナが見えなくなったのを確認してジャニスは裏路地に入る。

 

「ふぅ~。………さぁ、出てくると良い。ここなら邪魔は入らない。」

 

ジャニスに促されるように現れたのは黒装束を纏った怪しげな連中………

 

「ジャニス・ゴルディアート。元オシリスファミリアの冒険者。貴公は我らに力を貸す気はあるか?」

「ほう。闇派閥(イヴィルス)か?私の力を欲すると?」

「貴公だけではない。暴君オルフィナ、不沈艦ステファニー、異端児シリウスと間違いなく我らに風が吹いている。さぁ我らと手を組もう。」

 

黒装束のリーダーらしき人物がジャニスに手を差し伸べるが………

 

「はぁ~。やはりコバエですね。」

「何?」

「そもそも私とオルが何故オシリスファミリアを抜けたかご存じで?」

 

ジャニスの眼鏡が怪しく光る。

 

 

「つまらなくなったからだよ。………オシリスファミリアがまだオラリオで自警団として活動していた頃はアネゴ(・・・)が統率し自由でありながら優しく人々から愛されるファミリアだった。けどそのアネゴが居なくなりファミリアは段々変わっていった。まるでしっかりと統率されたミツバチの巣がコバエの集まるたまり場に変わったかのようにね。それが嫌になったから私もオルもファミリアを脱退した。その後案の定オシリスファミリアは闇派閥(イヴィルス)となってあの大抗争で壊滅。まぁ不思議と悲しくも無ければ怒りを抱くことも無かった。私にとってオシリスファミリアはアネゴとの思い出の場所であってそれ以上でもそれ以下でもない。だから君達コバエの勧誘など私やオルには響かないよ。悪いが他を当ってくれ。」

 

そう言ってジャニスが裏路地から出ていこうと………

 

「待て!このまま逃がすと思ってるのか!ただで帰すと思ってんのか!」

「こうなったら姉の方を人質にして暴君を従わせようぜ!」

 

黒装束の一人がジャニスに対して放った言葉………

それがどういう事を意味するのか………

 

「やれやれ。どうやら君達は破滅をお望みのようだ。」

「抜かせ!てめぇら!やっちまえ!」

 

黒装束達がジャニスに襲いかかるが………

 

「妹に危害を加えようと考えるなど………万死に値するコバエ達だ。………緩やかに崩壊していく夢の世界で、何も出来ぬ絶望を知りなさい………『絶望悪夢(ディスペアーヘル)』。」

 

ジャニスが指を鳴らすと黒装束達のいる背景が白い空間に変わる。

 

「「「なっ!?」」」

「いっ一体………」

 

やがて空間が縮まっていき………

 

「「「「あっ!?たっ助けっ」」」」

 

小さな小石のようになった空間に閉じ込められ黒装束達は………

 

「コバエは早めに叩き落さないとね。」

 

空間毎を握りつぶされた。

ジャニスは飄々とした表情でその場を後にした。

 

「さて、オルはそろそろ広場かな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、広場では………

 

「焼きそば特盛で。」

「ジャンボお好み焼きお願いしまーす!」

「………特盛ラーメン、にんにくマシマシを。」

 

ヘスティアファミリア、ロキファミリア、タケミカヅチファミリアの屋台が囲む中央の席に陣取るのは………

 

「はいよオグリ、特盛だぜ!」

「バンはん!どんだけ食べんねん!」

「お待たせしましたオッタルさん!」

 

ガネーシャファミリア最強の大食い戦士(フードファイター)。【象神の葦毛(オグリキャップ)】オグリ・カサマツ。

デメテルファミリアが誇るオラリオ(食の)総大将。【王道を行く者(スペシャルウィーク)】バン・ガレウ。

フレイヤファミリアを率いる最強の冒険者。【猛者】オッタル。

 

この三人が通る飲食店街はぺんぺん草も生えないと言われるほど、オラリオ(大食い)三強である。

 

「あれ?屋台対決なのになんで大食い選手権みたいになってるんですか?」

 

ベルが至極当然なツッコミをするが誰も聞いていなかった………

 

 




キャラクター紹介


タマモ・十文字
ロキファミリア所属。ロキファミリアで団長を除けば一番ちっこい。元ネタはタマモクロス(ウマ娘)

ヴィルシーナ・ディープ
ロキファミリア所属。三姉妹の長女。オラリオの色んなランキングでいつも二番目。元ネタはヴィルシーナ(ウマ娘)

シュヴァル・ハーツ
ロキファミリア所属。三姉妹の侍女(種違い)。少々引っ込み思案。元ネタはシュヴァルグラン(ウマ娘)。

ヴィブロス・ディープ
ロキファミリア所属。三姉妹の三女。目立ちたがり。元ネタはヴィブロス(ウマ娘)

ビワ・パシフィカス
ギルドアドバイザー統括。元ヘラファミリア冒険者。元ネタはビワハヤヒデ(ウマ娘)

ルナ・シンボリ
ギルド新ギルド長。元ヘラファミリア冒険者。元ネタはシンボリルドルフ(ウマ娘)

ラモーヌ・メル・アンドロメダ
ギルド内部査察官。元ヘラファミリア冒険者。アスフィとマクシミリアは親戚。元ネタはメジロラモーヌ(ウマ娘)

ロイマン・マルディール
元ギルド長現平ギルド長。裏金貰っていた事を追及されて降格。一応ギルド長の役職ではあるが平なので権限は新人アドバイザーよりもかなり低い扱いになっている。


アネゴ
元オシリスファミリア団長。ジャニスにとっての憧れ。彼女が率いていた頃のオシリスファミリアは自警団としてオラリオの市民から好かれていたらしい。訳あって脱退して以降オシリスファミリアは急激に過激化する。元ネタはウマ娘におけるアネゴ(誰とは言わんが)


オグリ・カサマツ
ガネーシャファミリアの冒険者。オラリオで最強の大食い戦士(フードファイター)。元ネタはオグリキャップ(ウマ娘)

バン・ガレウ
デメテルファミリア所属の冒険者。オラリオ食の総大将。元ネタはスペシャルウィーク(ウマ娘)。名前の一部は中の人の持ち役から。















ヤベェー奴を敵に回した闇派閥(イヴィルス)に慈悲無し。
てかジャニスヤベェーな。書いておいてなんぼだが………


屋台の方ではなぜか大食い選手権決勝が始まってしまった………
冒頭から最後までの間で一体何が行われていたのか?
それは皆さまのご想像にお任せするという事で。
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