深い奈落の底で(旧化け物にアクションに時々ほのぼの)   作:咲鋼

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主人公はこいつ!

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名前はレクナ


いつもの日常

ーー王都 十王学園ーー

退屈と感じる授業が終わった。

 

「では…これで授業を終わります。皆さん気をつけて帰ってくださいね」

 

今はホームルームで、先生が正直言ってどうでもいいことを聞いている。

 

「特に最近ではこの王都で魔獣の目撃情報が多く寄せられています」

 

「王都の騎士団の方々が見回りされているとはいえ、原因は未だに分かっていません」

 

「狭い道に入ったり、人目の少ない所へ絶対に行かないよう注意してください」

 

「それといつも言っていますが、スラム街にも絶対に近づかないように!」

 

そう先生が話を括ると やっとか、という顔で次々と生徒が帰っていく。

 

僕は窓側にいる親友のエーベルの席へと向かった。

 

「おーい、エーベル。一緒に帰ろ~」

 

「あ、レクナ。ちょっと手伝ってくんねぇか」

 

「オッケー」

 

大量の教科書をロッカーに押し込むのを手伝いながら話をする。

 

「そういえば、最近ここらへんで魔獣の目撃情報をよく聞くようになったよな」

 

「確か、何が原因なのかもまだわかんないんだっけ」

 

「ま、原因とか俺たちにはなんの関係もない話だ」

 

「そうだね」

 

ようやく入れ終わり、帰ろうとすると、

 

「えー何それ、ウケる〜!」

 

男「でさでさ!」女「でねー!」

 

(ちょっと声大きすぎない?)(…相変わらずうるさいな)

 

僕とエーベルには嫌いな人がいる。名前はエマ、2年で上位カーストにいる女子。しかも大貴族、ホワイト家の娘だ。ここまでだとただの妬みだ、恥を知らんのかと思われるかもしれないが、あいつの腹は黒い。権力、そして人望もあるから怖いというのもある。

 

((正直、よほどの事がない限り関わりたくない))

 

「とりあえず帰ろう」

 

エーベルを先に行かせ、クラスを出ようとし、

 

(視線?)

 

後ろを振り向くと、この学園の才女と言われるほど勉強が得意なアマリアさんがこちらを見ていた。おっとりとした雰囲気で美人なのだが、

 

(あぁ、エーベルか)

 

彼女がたまにエーベルを目で追っていることと、ある理由からなにも感じない。

 

僕は何事もなかったように前を向き、エーベルを追った。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

  廊下は教室ほどではないが、たくさんの人でごった返していた。

 

  「...多いね」

 

  「まぁ、とりあえず行くぞ」

 

  人を避けながらなんとかゆっくりと進んでいると、

 

男1「エマさんってやっぱりかわいいよな~」

 

男2「ああ、マジでかわいいわ」

 

  (外面だけだよな)

  (うん)

 

  エーベルには特殊能力(?)がある。人の細かい反応から人の思考を読みとれ、何も言わなく

  ても伝わるんだ。僕はこの技術を学び、こうやって秘密裏に話したりできる程度にはうまく

  なった。………ぼっちだから空気読むのうまくなったとかではないだろう、うん。

 

男2「でもさー...1年前だっけ?なんか妙な噂流れていたの知ってる?」

 

  (知ってるか?)

  (いや、何も)

 

男1「いや、知らねーな?どんな噂?」

 

男2「1年前のこの時期にあの子、学校を1か月休んだの、知ってるか?」

 

男1「いや、初耳だな」

 

男2「本人曰く体調不良って言ってたらしいが、俺はそうは思わねーんだわ...」

 

  (仮病だろ)(仮病じゃない?)

 

男2「なんせ、1年前のこの時期に例の3人...」

 

  (ッ!)

  (何か思い当たるのか?)

 

男1「あぁ~知ってる。その3人、行方不明だって話だろ?名前は   

   確か...ルーカスオリバー、......えっとあと女の子1人、名前が出てこん...」

 

  (エンリさん)

  (...知ってそうだな)

 

男2「まあ、その3人だ」

 

男1「それで、エマさんとその3人、なんか関係性があるのか?」

 

男2「実は、エマさんと仲良かった男が二人いてな...」

 

男1「まさか、その二人って...」

 

男2「ルーカスオリバーなんだよ!」

 

男1「ぉお!マジか!ということは!?......あ、いや、もう1人の女の子とエマさんの関係は?」

 

男2「....あれ?あの子とエマさん、仲良かったっけ?ごめん、やっぱなんでもねーわw」

 

男1「おいおいおい!ここまで引っ張といてそりゃないだろ!」

 

  (..帰るか)

  (....そうだね)

 

帰りにパーティの後、イチャイチャしようと湾曲に伝えあっているカップルに『クソがッ!くたばれリア充!爆発しろ!』という祝辞(?)を二人で巻きながら学校を出た。




最近、不審な影が見え始めた王都。まぁ、僕たちには関係ないだろうけどね。しかし、帰宅部にとっては大事なことで関わってしまうのだった。

次回、『実は……』

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