深い奈落の底で(旧化け物にアクションに時々ほのぼの)   作:咲鋼

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失踪してすいません!これからは長くても6週間ほどにできるよう頑張ります!


逃走劇

俺は後ろに飛び乗り、蜘蛛の目のところに思いっきり包丁を突き刺した。痛みから蜘蛛は暴れ始めたので、振り落される前に降り、下にいるエーベルに声をかける。

 

エーベル、だいじょう……うわっ」

 

蜘蛛は痛みがやっと引いたらしく、心なしか残った目に怨念が込められている気がした。

 

「こっちは大丈夫だ!お前はどうするんだ!?」

 

「俺はこいつを引き付ける!だからさっさとそこから移動しとけ!」

 

「あ、ああ!わかった!」

 

(よし、これでどうにかなったか……ッ!)

 

とっさに身の危険を感じ、無理やり後ろにとんだ。

 

ガチン

 

血で赤く染まった化け物の口が空を切った。軽く体は打ったが、足や腕をくじいたりはしていないからよしとしよう。

 

(さて、どうするか)

 

どうにかこいつを振り切れるようならよかったが、さっきの様子を見るに距離は離せないだろう。それなら倒すしかないが、エーベルが鉄パイプで叩いたところには傷一つない。よほどの威力でなければ、効かないだろう。しかし、ここにいてもいつ後ろから別の化け物が来るかわからない。だから………

 

「まずは逃げる!」

 

全力で走り、どうにか逃げようとするが……

 

(速い!)

 

よほど恨みを買ったのか、全速力で追ってきた。路地からはどうにか抜け出したが、

 

(くそッ、右側には広場があって多くの人がいるから、隠れることもできない!)

 

このままこいつを野放しにすれば今日だけで何千人、いや何万人ほどの人が食われる。だから、どうにか逃げ続けて、どこかで殺すしかない。

 

(……その前に食われそうかな)

 

他人事のように、少しづつ距離を縮めてくるを見ながらそう思っていると、

 

ゴゴゴゴゴ

 

(じ、地震!?)

 

急に地面が揺れ始めた。それまで頼りにしていた地面は不安定になり、俺はバランスをとれずに転んだ。その痛みに耐えながら、後ろを確認すると

 

フゥーーーーー、フゥーーーーー

 

化け物が俺の目の前にいた。せいぜい二十㎝ほどだろうか、1秒もあればあっさりと頭を食いちぎられるだろう。ナイフを構え、どうにか抵抗しようとするが、

 

パキッ、パキッ

 

そのナイフの刃を口に入れた瞬間、木の枝を折るかにように割れ、粉々にされた。

 

(…………もう、だめか)

 

唯一の武器も壊され、完璧に心が折れた。そうすると、不思議なことに体の力も抜け、ただ寝そべるような状態になった。ガチン、ガチンと、巨大蜘蛛はこちらの恐怖心をあおるように歯を鳴らすが、意味がないとわかると、獲物を食べるためにその口をゆっくりと近づけてきた。

 

(エーベル、無事かな。父さんも無事だったらいいな)

その間、俺には走馬灯が見えていた。両親のこと、エーベルのこと、授業の内容。いろんなことが頭に浮かんできた。でも、最後に見えたのは………

 

(……エンリさん)

 

 

 

 

ヒュンヒュンヒュン

 

ザク

 

奇妙な音がした。例えるならナイフを人に刺したような音。自分の腹か頭があの鋭い足で貫かれたのか、と思ったが、痛みがない。もしかしてもうすでに死んでいて、痛みがないのかと思った。

でも………

 

ゆっくりとまぶたを開ける。開くまぶたはあるようだ。そして目を開くと、斧が蜘蛛の頭に突き刺さっていた。蜘蛛の下から這い出て、周りを見渡すと…

 

あの綺麗な青髪を持った、初恋の少女がいた。




誠に、誠に!お待たせして申し訳ございません!

原作見たことある?(ついでにお気に入り)

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