この小説の内容は『12使徒が考えるアリウス対策』がメインとなっております、矛盾点も有るでしょうがどうか気にしないで下さい。
アリウスのトリニティへの攻撃
確かに今見える範囲では戦力差は圧倒的だ、12使徒を先鋒として正義実現委員会がそれに続く、それだけでも恐怖以外の何物でもない光景である、そしてトリニティが君主に統べられている現在はそれに加えて救護騎士団やシスターフッドが、地形が許せばティーパーティーの砲兵隊すら出てくる、端的に言って規格外の戦力であることは間違いない。
──だが
現実としてアリウスはトリニティに既に仕掛けているのだ、12使徒の軽視というミスこそあれどその首謀者は悪たる『大人』である、奇襲込みとはいえども確かな勝ち筋、戦略戦術を練っていない筈が無いのである。
12使徒は魂の姉妹たる自分達の強さに自信を持ってはいるが、事実として12人がかりの神がかった連携込みでも極めて突出した個人に対しては叩き落とされる事が普通に有る。例外寄りではあるがゲヘナのデーモンロードとの死闘の際に個人の個性でさえも解禁して尚空崎ヒナはその後元気に破壊活動をしている。
つまりは12使徒は全員揃って尚も『最強の一角』止まりで、決して『絶対無敵』ではないことを魂の姉妹こそが最も解っているのである。
トリニティを、主の治世を崩さんというアリウスに対して憤怒を覚えど、トリニティに対して頭の中だけとは言えども勝ちの盤面を揃えられるような勢力への『油断』なんて言葉など一欠片すらも有りはしない。12使徒は補習こそ日常茶飯事なれども戦いに関してはその限りではない。ましてや主が害される事があるとなれば、補講へ向ける思考リソースを削ってでも必死にアリウスへの対策を考えてしまうのである。
アリウスからの攻撃を受けた際にそれにトリニティに不利な不確定の何かが有るのは当然想定しておくべきだ。
そして思い至った、そもそも『トリニティ総合学園』や『エデン条約』関係の調略とあらばまずはそこから外れていそうな学園や部活から協力者をピックアップしていくのが定石であると。
そして法務部の協力も有り、補習や補講の合間を縫って取り敢えず出来たのがこれである
便利屋68への依頼
此はトリニティ特別保安警務隊からの依頼である
前金…貴社の理念によって無し
成功報酬…100万円
エデン条約当日の警備依頼、位置は当所北1キロメートルの指定箇所
何事も無ければ上記の報酬を受け取った後に解散、しかし下記の不測の事態が発生する可能性有り、その際成果報酬有り。
エデン条約の会場への襲撃者の捕縛
ガスマスクの着用や無加工の銃器を所持した生徒を付近に配置してあるトリニティ総合学園の校章が付いたトラックに捕縛して運ぶ、一人につき10万円。
推測戦力…100人単位
高性能ミッド級戦闘マシンの撃破
襲撃してくる銃弾を無効化する電磁装甲二枚と大型武装四門、脚部にローラーを装備した機動性に優れる戦闘マシンを撃破する、一機撃破するごとに1000万円。
尚この電磁装甲は瞬間的な衝撃に対しては12使徒の銃撃を防ぐ程極めて堅牢ながらビルを破壊出来る格闘等持続的な衝撃に対しては防御性能が低くなる事が確認されている。
推測戦力…最大44機
その他上記以外の撃破対象…ミレニアムのドローン等信頼できる機材で撮影出来た映像記録の元審議する。
便利屋68へ…正義実現委員会でさえも苦戦するであろうこの戦力相手に大暴れするアウトローの姿を是非とも見せてもらいたい、特にミッド級戦闘マシンに対抗できる戦力はいくら有っても良い、色よい返事を待っている。
そう、つまり12使徒が考えたアリウス対策とは外部協力者を募ることだ、平時ならば不要以外の何者でも無いが、そもそも敵の勝利条件や目的も解らないため危険で悪辣と解っている相手への警戒はいくらしても足りない、それ故まずは『実力が有り』なおかつ『お金を払えば危険に突っ込ませても問題無い相手』として便利屋68のメンバーに依頼をした、ゴリアテの打撃がダメージにならずビルごと相手を叩き潰せる伊草ハルカを前衛として引き際を見極められる鬼方カヨコ、爆発物の扱いが得意な浅黄ムツキ、そしてアヴァンギャルド君の要所を狙い撃てるスナイパーたる陸八魔アルがいればその場に12使徒が居なくても戦局を優位に保ってくれるだろう。