デカグラマトンと12使徒の戦いが見たくなった…それだけだ…
デカグラマトンの預言者──まあざっくりと言えば『キヴォトスに敵対する巨大メカ群』が存在する。
神の存在証明と宣う妙ちきりんなAIによって動かされたその存在は戦闘能力を持たないキヴォトスの者にとっては脅威そのもの、その上このメカ共、撃破しても『撤退する』という機能と頭があり撃退こそ可能なれど未だ完全破壊に至らないという厄介さも併せ持つ。
この存在と何度か交戦しているミレニアムは
複数パターンでのシミュレートをした所現在確認されている四機が同時に襲いかかってくればアバンギャルド君ターボカスタムを複数投入しても戦闘の余波でそれなりに被害が出るというデータが出た以上セミナーの調月リオはこの問題をミレニアムサイエンススクールという一学園だけで対処するのは非合理的であると判断。
『デカグラマトンの預言者』の複数─最悪の場合十機や随伴戦力の出現に備えるべくシャーレとトリニティに許可を取り巨大ロボとも渡り合えるであろうキヴォトス最強部隊たる12使徒の一人─九字キリコに今までの預言者の戦闘データをバーチャルリアリティで体感して貰う事となった。
廃墟と化した市街地に四つの鋼脚が着地する。
その頭上にはヘイロー、機関砲二つとミサイルポッドを背負った四脚を持つ鋼の巨体が目の前の脅威を認識、12使徒の一人に標準を合わせ─数多の弾丸が飛び出す。
ガガガガガガガガガガガガッ!!
降り注ぐ弾丸の雨、普通の生徒なら即座に倒れてしまうであろうそれは─身体を覆う巨大な純白の羽で全て防がれていた。
「……」
戦車砲をも完全に防ぐ頑強さを持つ羽に阻まれ散らばる弾丸、ケテルがリロードをするもその二つの銃口にGEM-12「アメミット」から繰り出される11mm特殊弾─バーチャルなので使い放題─が突き刺さる。
ドドッゴオオン!
たちまち二つの爆発、藤の枝下に安寧を願う12使徒にとってそれを乱すものは『悪』そのものである、機関砲二つが内側から跡形もなく吹き飛んだ。
しかしケテルが黙っている筈も無い、ミサイルポッドから幾多のミサイルが射出されるが──ストームバードで空中にある間に悉く撃ち落とされて爆発、誘爆を免れたミサイルもローラーダッシュであっさりと躱す──地面に着弾、爆炎がケテルの正面を覆う。
機関砲を失い、ミサイルも有効ではない─ケテルはそう判断したが、何も相手を害するのに必要なのはは兵器だと決まっているわけでもない、その頑強な巨体を支える鋼の四脚での殴打は普通の生徒には防ぐ術等無い。
その鋼の巨体から繰り出される蹴撃は──12使徒の鉄拳とかち合った。
鋼の巨体と互角の拳、端から見れば不可解な光景だが12使徒は全力で殴ればバリア機能が付いた1メートルの特殊鋼塊を凹ませる程の馬力を持つ、激突の結果ケテルの脚部が損傷したのは仕方の無い事である。
「…」
格闘戦でも不利な事を学習したケテルがたちまち飛び退く──しかしそれよりも速くストームバードの追撃が入る。
全霊を込めた20発の弾丸がケテルの鋼の巨体に直撃、ヘイローの加護がある鋼の巨体ともいえどたまらず残った武装のミサイルを放つが──リロードついでに空を飛んで躱す12使徒、そのままマガジンの弾丸を拳で損傷した脚部を中心に叩きつける。
幾度のミサイルを躱しながらストームバードが火を吹く、マガジンを幾つか消費して胴体にも損傷が目立ってきたその時だ。
遂にケテルの足が崩れた、その隙を逃す12使徒ではない、桐藤ナギサの翼下での平穏を乱すものは須く『悪』だ、アメミットに装填された残りの三発がミサイルポッドに直撃、そして大爆発。
残ったのは武装は全壊し戦闘能力を失ったケテルの姿、たまらずワイヤーを繰り出し逃げて行った。
「…ターゲット撃退完了」
シュミレートではあるもののデカグラマトンの預言者、ケテルは12使徒一人で撃退可能という結果がミレニアムのデータベースに蓄積された。
今の所この後はビナー、ケセド、ホドを予定しております。