《三次創作》トリニティの12使徒 番外編   作:ねねと

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戦闘シミュレート ビナー

 

 

見渡す限りの砂の大地、蛇と鯨を二で割ったような鋼の巨体、その頭上にはヘイローを宿している。

デカグラマトンの預言者が一体─ビナーは目の前の敵対者たる12使徒に対して咆哮を上げた。

 

12使徒が空を飛んでビナーの上空を旋回する、ストームバードが火を吹いて重装甲を纏った巨体に確かなダメージを残す。

この飛翔する生徒を確かな脅威と認識したビナーの背部の機構から『大道の劫火』(ミサイル)が飛び出して12使徒に殺到する。

しかし─一つたりも直撃に至らなかった。

 

自在に飛行出来る12使徒にとってミサイルは脅威にならない、殆どが回避されて数少ない直撃コースのミサイルもストームバードで撃ち落とされる。

空中からストームバードの銃撃を受けながらビナーは判断する、ここで『アツィルトの光』を放つべきであると。

12使徒の銃撃を受けながらもチャージ、そして口から発射されるのは岩をも溶かす破壊光線、極めて頑強な12使徒でも防御できずに直撃してしまえば戦闘続行に影響が出てくるのは確実な程の馬鹿げた威力、防御に徹しても無傷なのは12使徒を小隊ごと撃破できるような絶対的強者のみであろうそれは──ビナーの上空を飛ぶ凶鳥に平然と回避された、ブースト・カバンでの加速でビナーの想定した速度を上回ったのだ。

 

上空に消えていく破壊光線、今はシミュレート故に周囲の被害は気にしなくても良いが─現実で地上戦闘をすれば12使徒が『アツィルトの光』を回避できても共に立ち向かうであろうアビドス廃校対策委員会の面々やアビドスの施設に危害が及ぶ、故に12使徒は空から攻撃を仕掛けるのである。

 

ミサイル単体でも『アツィルトの光』でも撃破出来ない存在をビナーは認識した、ならば次の手は平行起動である。

ビームをチャージしながらミサイルポッドが開くその瞬間─12使徒のアメミットから放たれた弾丸5発が5つのミサイルポッドに吸い込まれ、『悪』に相応しい大爆発、ビナーのミサイル射出機構が崩壊、直撃を免れた一つの射出機構も周囲の5つの爆発のせいで歪んでいる、『アツィルトの光』もその衝撃で制御出来ずに放たれる─命中などする筈も無い。

 

ミサイルを封じられたビナーは頑強な装甲に陰りが見えてきてもそれでも戦闘を続行した、命中の可能性こそ低いが『アツィルトの光』を放つべくチャージを敢行、しかしアメミットの弾丸を瞬時にリロードした12使徒はその口に銃撃を放った─大爆発が起きる。

 

ビナーのビーム発射機構が損傷、動きを止めてしまったビナーにストームバードの無慈悲な追撃が入る、12使徒が所持する幾つものマガジンを消費した結果…主要武装起動不可能、分厚い重装甲は既に罅だらけ、戦闘続行はデメリットしかない、ビナーはそう判断した、故に地中へと潜航─逃走という選択肢を選んだのだ。

 

「…ターゲット撃退完了」

 

シュミレートではあるもののデカグラマトンの預言者、ビナーは12使徒一人で撃退可能という結果がミレニアムのデータベースに蓄積された。

 

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