カフェが旧理科実験室をでた後、一部始終を聞いていたグリー。
グリー「良かったのか?」
心配そうに聞くグリーに対していつもの感じで話すタキオン。
タキオン「ああ言えばあの三人は私の走りに追い付こうとするだろう。そうしたら彼女たちなら私の求める景色にたどり着けるはずだ。」
グリー「だからと言ってあの言い方は…」
タキオン「本当の事を言っただけだからね、私に取ってレースの勝ち負けなんてどうでもいいことであるから…」
グリー「本当にそうか?」
部屋の中が静寂になる。
タキオン「…どういう意味だい?」
グリー「走っている時の君は実験をしている時よりも気持ちがこもっているように俺は感じたんだ!」
タキオン「……」
グリー「それにどうでもいいのなら皐月賞の圧倒的な走りは出せていなかったはずだ!やはり君は...」
タキオン「しつこいよトレーナー君。君が何と言おうとも私はもう走らないよ。それにこの前の記者会見の時に君は私の決断を尊重すると言ったじゃないか。」
痛いところを言われたグリー。
グリー「確かにそう言ったが…」
タキオン「…まあ、君にはしっかり言う必要があったね。」
グリー「必要なこと?」
タキオン「私は弥生賞の時に可能性のその先に一瞬たどり着けたようだったのだよ。」
グリー「そうだったのか!?」
タキオン「けれどその時分かってしまったのだよ。私の足は皐月賞までということを…」
グリー「…」
タキオン「確かにあの時の走りはなかなかいい気分だったがね。だが壊れてしまうような私の足よりもポッケ君たちの方が私の求める景色にたどり着く可能性が高かったからこそレースから去ることにしたのだよ。」
話を聞いていたグリーはタキオンの考えに納得はできていたがどうしてもそれを認めることはしたくなかった。だからこそ、
グリー「…分かった、なら"俺は"これ以上何も言わない。君の好きにしてくれ。」
グリーがそのように言うといつもの感じで話し始めるタキオン。
タキオン「端からそのつもりさ。やらなければいけない実験がたくさんあるからね、トレーナー君には協力してもらうよ!」
グリー「分かってるよ、でもたづなさんに君の事を話さないといけないからそれを終わってからでいいか?」
タキオン「仕方ないねぇ、早くしたまえ。」
部屋から出るトレーナー。1人になったタキオンは
タキオン「…これでいい…これがもっとも効率的だ…」
一方のトレーナーは
グリー「"俺"でダメでも"彼女ら"の走りを見たら…」
そう言いメモ帳を出して5月27日に印をつけた。
タキオンのトレーナもこんな風に考えていたのではないかと解釈して書きました。もう少し劇場版タキオンのことは書く予定ですが投稿順はバラバラになるのでよろしくお願いします。