弱小麻雀プロの俺が美少女高校生からコーチに誘われた件   作:猫麻雀打ち

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一話 雀荘と出会い

 俺は星に憧れた。

 その星と並ぶことを目指し新たな世界へと踏み出したがそれがいかに難しいことか分かってはいた。

 並ぶために頑張ってきた俺はある日その星が消えたことを知った。

 それから俺は夢を追えなくなった。

 

「ロン! 満貫や悪いなぁ夢ちゃん勝ち越しや」

「いえ、大丈夫です」

 

 そういい俺は点棒を客へと支払う。

 対局が終わり俺は客に軽い挨拶をしその場を後にする。

 俺はコーヒーを飲むためにキッチンへと向かったがそこには先客がいた。

 

「お疲れちゃん」

「お疲れ様です店長」

 

 そこには注文を受けた料理を作る葵店長がいた。

 本来ならそんな仕事は店長の仕事ではないのだが昔から麻雀をしながら食べる飯は最高だから最高の飯を味わってほしいからと自分以外の人には任せなかった。

 昔からこの人は姉御肌というか大変な事をやりたがる癖がある。

 そういうところも好かれる所以なのかもしれない。

 と考えながら俺はポットからコーヒーを入れる。

 

「またコーヒーかいな。たまにはココアとか飲まんか?」

「ココアは卒業したんです!!」

「よくいうわこの前までココアばっか飲んでた癖に」

 

 

 からかってくる店長に怒りながらキッチンを後にする。

 

 

「まだ強がってるわ……そうしたんはわたしやろってか? そうかもしれんが悪いのはおまえや……なんで……」

 

 

「先輩 暇っすー」

 

 そうやって椿さんは空いている雀卓の席にもたれながらぐでんとする。

 烏丸 椿 年齢22歳独身大学生。

 サボり魔である。

 

「だから先輩じゃないって、後もっと働いてくださいよ椿さん」

「いやいや先輩の方がここにいる歴長いじゃないですか。

 だから先輩なんす。後働くって言ってもじい様達の相手じゃねー」

「そうは言っても働いてる年数はそっちが上なんですから後お客様をじい様って言わないって何度いったら……」

「いいんじゃいいんじゃ椿ちゃんからしたら爺さんじゃし」

「そうそうわしらも孫が話しかけてくれるみたいで安心するんじゃ」

「ありがとうじい様! 後でお茶サービスするね!」

「いつも椿さんだけに優しいんだから甘やかさないでくださいよ……まったく」

 

 俺は文句を言いつつ麻雀牌の汚れをとる。

 

「たのもー」

「道場破りじゃないんだからそれ止めなさいよお邪魔しますー」

「し、失礼しますぅー」

 

 そう言いながら三人の女子高校生と思わしき女の子達が入ってくる。

 

「こらこら高校生が入ったら駄目っすよー」

 

 そういい椿さんは女子高生を追い出そうと背中を押す。

 

「はぁ?」

「す、すみません」

「待て待て出なくていい出なくて!」

 

 椿さん完全に忘れてるなと呆れながら仲裁に入る。

 

 

「椿さん忘れたんですか法律が最近変わって……」

「あぁ! そう言えばそうだったっすね!」

 

 思い出した様子で手を止める。

 これも麻雀協会の健全化推進のおかげか、

 最近法律が変わって雀荘の出入りは迷惑を起こしたことがない高校生を限りOKになった。

 色々と思うところはあるが客層が増えるという意味では雀荘的は良いことだ。

 

「店員なら知っときなさいよまったく」

「すみません教育不足で」

「カチンときたっすよ!! 私の方が年上なんすからね!!」

「年上なら風営法ぐらい知っときなさいよ!!」

「くっ、忘れてただけっす! ここ一年かそこらで出た法律なんて!!」

「老化はじまってんじゃないの??」

「カチーン 激おこっす! 紫芋! さっさと雀卓につくっす!!」

「誰が紫芋よ!! いいわよやってやるわよ大根!!」

 

 ふたりは喧嘩しながら対面の席へと座る。

 結局は麻雀にいくところはやっぱり椿さんだなぁと呆れ

 た。

 

「先輩早く来るっすよ! 二人でボコボコにするっす!」

 

 そう言いながら椿さんは隣の席をポンポンとたたく。

 

「俺も巻き込むなよ。客は三人だろ?」

 

 俺は残りの二人の方を見る。

 

「なに言ってんすか! 対決って言ったら2体2でしょ!! 昔から決まってるっす!」

「そうよ!! 麻田先生だってそう言ってたんだから!! だから茜座りなさい!!」

 

 この二人案外仲がいいのでは? 

 

「しょうがないですねぇ」

「えぇーなんで私が! 全くどっちが道場破りだよ……」

 

 俺と茜という少女は呆れながら席につく。

 これが運命の一戦になることなんてそのときは知る由がなかった。

 これは成長の物語。

 女子高生達いや、俺たちの新たな物語。

 

「すみません! すみません!! 麻雀シーンが無くてすみません!!」

 

 

 

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