私たち魔法少女が救われる、たった一つの道。
鹿目さんが契約し、全ての魔女を消し去る事。
それが達成される未来には、私の姿は無かった。ということは、それが最善を尽くした未来だという事。
なら、その未来に辿り着けるようにするのが、私の仕事。
暁美さんならきっと、やり遂げる事ができる。私はそう信じている。
だから、私は私のできることをするだけ。
「暁美さんには、今までずーっとお世話になりましたよね」
今までの繰り返しを思い起こすように、暁美さんとの最後の会話を噛み締める。
暁美さんから私の記憶を切り取って、私から魔法少女に関する全ての記憶を消す。
それだけで、前周視たあの未来に、暁美さんと鹿目さんは正しい結末にたどり着ける。
そう、それだけ。
「ほむらさん」
「まばゆ……」
「今まで、ありがとうございました。あとは、よろしくです──」
魔法少女になって、ハサミを握る。
あとはほむらさんの思い出のフィルムにハサミをいれて、切り落とすだけ。
ただ、それだけ。
それだけ、なのに。
「──あ、あれ? お、おかしいな……覚悟した……はずなんだけどなぁ……」
手が動かせない。震えて、チャキチャキとハサミの刃が擦れ合う音がする。
「……」
「こうしなきゃ、ダメなんです……こうしないと……」
「まばゆ」
「い、いきますよ……せーの──」
「私の話も、聞いてくれるかしら」
「だ、ダメです」
「あなたの視た未来は、いつも最善を尽くした先にあるもの。でもそれに、あなたの気持ちは勘定されているの?」
「それ、は、当然です。未来を視て、そうなっていたなら、そうするのが私の──」
「未来の事でも過去の事でもない、今のあなたの気持ちを聞いているのよ。あなたは、私の記憶を切りたいの?」
「──でも、切らなきゃ」
「切りたいのか、切りたくないのか、聞いてるのよ」
ほむらさんの目が、真っ直ぐ私を見つめている。
ほむらさんの記憶を切りたいか、切りたくないか。そんなの、決まってるじゃないですか。
「切りたくない……決まってるじゃないですか……」
「そう、あなたの気持ちが知れて、嬉しいわ」
「でも、こうしないと、正しい結末に──」
「正しい結末を迎えるために、まばゆとの思い出を捨てなきゃいけないのなら、そんな運命なんて変えてみせるわ」
「そ、そんな事──!」
「あるんでしょう。未来を変える方法」
「……で、でも、この機を逃すと、鹿目さんを救うのが……」
「まどかを救い出すためなら、あと何十周でも何百周でも繰り返してみせるわ。でも、あなたがいないと、無理ね」
「そんな事ないです! さっきも言った通り、私がいなくても暁美さんは!」
「できるかもしれないけど、あなたがいないのは嫌なのよ」
やさしく、ほむらさんの
顔は見えないけれど、身体が小刻みに震えているのがわかる。
きっと、泣いてるんだ。
「……いいんですか? きっと、とても大変な道ですよ」
「構わないわ」
「……わかりました。後悔しても、遅いですからね」
「しないわよ」
ハサミを握り直し、、私のフィルムをカットする。
魔法少女に関する全てでは無く、あの時に視たモノの一部と、罪の記憶。ついでにちょこっと恥ずかしい記憶も……辞めときましょう。切るのはあの時視た未来だけ。暁美さんにはきっと世話をかけてしまうけど、罪を忘れるのは、きっとダメだ。
あの未来を記憶から消したとして、未来がどう変わるのか、はたまた変わらずあの未来に行き着くのか。
でも、次にあの未来を視る時は、私もそこに居れたらいいな。
「さぁ、暁美さん! これからも頑張っていきましょう! まずはフローチャートの手直しからですねー」
「ちょっとまってまばゆ、名前呼びは?」
「なんの事ですか? にひひ、忘れちゃいました!」
「……っもう一回、もう一度呼んで」
「忘れちゃいたいくらい恥ずかしかったんですから、許してくださいよ〜」
「ダメよ、もう一度呼んでもらうわ。それまで離さないわよ」
「にっひひひひ〜」
この後追加で40回くらい繰り返した。
繰り返しの中で出会ったイレギュラーさんたち
上条恭介とはくっつかなかったが佐倉杏子と志筑仁美とくっついたつよつよ美樹さやか
性格がママそっくりのまどかさん
シスター佐倉さん懺悔室で日銭を稼ぐ
保健係美樹さやか
同じタイプの白黒魔法少女コンビ
技の名前がスペイン語な巴マミ
ペットになりたいキュゥべえ
子育て杏子ちゃんはまばゆとママ友
リボンを拳に巻き付けて闘うインファイターマミさん
ギタリスト恭介
玉子焼きには砂糖か出汁か
出汁を入れたらだし巻き玉子だと思います
試しに魔女まどかに挑んだら秒で星になった愛生まばゆさん
レコンパンスの客寄せパンダ
この世界線の暁美さんと愛生さんは「愉快に楽しく希望を持って絶対に諦めない」をモットーに頑張っています。