真剣で私に恋しなさい ~直江大和のRe Life~ (仮) 作:鳴瀬 銀
人は最後には別れがある。
これはどんなに避けても決してさいごは避けれないものである。
~20XX年 某日~ とある病院にて
病院の個室で二人の人物がいる。
ベッドの上には老人男性が横になっている。
彼の名前は、直江 大和。
齢80は超えているだろうか。酸素マスクを着けている。彼は弱っていた。
???「大丈夫か、大和?」
ベットの横にある椅子に座る額にバツ印を付けた老女が大和に話しかける。
大和 「すみません紋様。まだまだお傍でお仕えさせていただきたいんですが..」
大和に声をかけた主は、九鬼 紋白。
世界三大財閥の一つ・九鬼家の九鬼三兄妹の末妹であり、大和が専属で仕える主である。
昔はとても幼い容姿をしていたが成長するにつれて大きくなり。
年を重ねてもその美しさは損なわれることなく彼女の継母のように、凛々しさも兼ね備えた姿である。
紋白 「よい、とても長い間、九鬼のため、我のために仕えてくれたのだ。我は大和に感謝しかない。
大和が仕えてくれたから今の我がいる。」
大和の手を握り彼女はそう言ってくれた。
(ああ、俺は幸せ者だ。)
大和 「ありがとうございます。紋様。俺も紋様にお仕えすることができて幸せでした。」
そういって手を握り返してお互いに微笑みあう。
約60年行動を共にしてきた二人の関係は夫婦以上のように見えた。
紋白 「ふむ、そうか。我も幸せだったぞ。」
大和 「はい。ありがとうございます。」
大和は目を閉じ無言の時間が流れる。
大和 (本当に充実した人生を送らせてもらえた。)
自分の人生を振り替えってみる。
直江大和は九鬼に入ってから教養、武力など様々なことを最高の師から学び鍛錬してきた。
教養は紋白の従者になる際に、学園のクラスでも試験順位が50位以内でないと入れないS組に所属していたためそこそこあったがそれをさらに高めることができた。
中でも武力に関しては学生の頃は回避がうまい程度で腕力は普通の学生だったのが素手でも簡単な敵対者にならば即制圧できるほどになった。
さらに師匠から教わった武器である‘糸,を使えばそこら辺の強者も拘束できるほどの腕前となっていた。
そのほかの分野も人並み以上にはこなせるオールラウンダーとなっていた。
そんな風に振り返っていると自分の体から力が引いていく感覚がくる。
大和 「紋様、そろそろ。」
紋白 「そうか、寂しくなるな…体の半分を引き千切られる思いだ。」
大和 「申し訳ありません。」
紋白 「そうだな、我を置いて先に逝くのだ反省しろ。」
大和 「はい、先に天国の門でお待ちしております。」
紋白 「フハハ、我はまだ20年はここにいるつもりだ!」
大和 「フフ、それはたのもしいですね。」
二人の会話の途中
ガララッ 病室の扉が開けられる
???「大和まだいるか?」
大和 「姉さん!?」
病室の入り口に現れたのは 川神 百代
大和の1つ年上で武神と評されいまだに天下無双の名を保持する彼女
幼い頃に大和と誓いを交わし、舎弟として扱ってきた。
現在は川神院総代として活躍している。
そんな彼女だが姿は年相応の老婆の姿ではなく、学生の頃の若々しい姿で現れた。
大和 「姉さん、その恰好は?」
百代 「ドイツに細胞を若くして一時的に若返る技があるだろう。
あれを覚えたんだ。常時発動させているから常に美少女だぞ♪」
紋白 「相変わらずでたらめな奴よの。」
姉さんは紋様に ヨッ と手をあげる
大和 「それにしても、なんで?」
自分の老い先短いことは紋様以外には言ってなかったのに。
百代 「大事な弟の気が小さくなってきてたんでな。最後に忘れられない思い出をつくってやろうとな。」
大和 (相変わらずこの人は規格外だな。)
百代 「おまえ、ファミリーの皆には言わなくてよかったのか。皆、寂しがるぞ。」
大和 「湿っぽいのはね。皆にはそれぞれ伝えたいことは紙やデータで残してるしね。」
百代 「そうか、ま、お前が決めたことだ、私が口をはさむことじゃないか。」
大和 「でも、来てくれてありがとう嬉しいよ。」
百代 「いや、でもお前がファミリーの中で一番先に逝くとはなぁ、こればかりは仕方ないか…」
大和 「そうだねぇ。」
百代 「達観してるなぁ、死にたくないとかないのか?」
大和 「そりゃ、まだ死にたくなんてないさ。でもこればかりは天命として受け入れるしかない
さ。」
百代 「…」
大和 「姉さん?」
少し黙ってしまった姉さんにどうしたのか尋ねると。
百代 「…なあ、大和。お前最後に私の技をくらわないか?」
大和 「技?どんな?死なないかなそれ…」
百代 「魂に縁を刻む技だ。爺(前総代)の秘儀を乗せた巻物に載っててな。」
大和・紋白 「「そんな技が…」」
百代 「どうだ?正直効くとかは眉唾でおまじない的なものだが、また会えると思いながら眠る方
がいいと思うが?」
紋白 「我は大和の意志を尊重するぞ。」
紋様はそう言って俺の手を再度握ってくれる。
大和 「紋様、ありがとうございます。…お願いできるかな姉さん。」
百代 「任せておけ、ついでに私だけでなく他の皆との縁も込めてやろう。」
大和 「お願いするよ。」
百代 「ではいくぞ。 川神流!‘黄泉転輪‘
百代は人差し指と中指を立てて大和の胸に当てる。
大和の体に気が流れほんのり暖かくなる。
大和 「ありがとう姉さん。ほんとに効きそうだよ。」
百代 「ああ効いてくれるさ、きっとな。」
紋白 「私からも礼を言う。ありがとう。」
それから少し三人で昔話をしながら、改めて思う。俺は目の前の二人だけでなく、本当に素晴らしい人たちに出会えたことに感謝するとともに。
でも、あぁもう少し俺に時間が欲しい…そんな欲ができてしまう。
でももう瞼が重い。
紋白 「もし生まれ変わっても大和は我の従者になってくれるな?」
百代 「いやいや、私の弟だよな?」
大和 「ふふ、両方なれるといいなぁ。」
ああ、だめだ、もう
大和 「ごめんね、二人とも。もう…」
二人 「大和?」
大和 「・・・・・・」
こうして直江大和の人生は幕を閉じた。
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なんだ?体が落ちていってるような感覚が…目を開けると
大和 「って!?ほんとに落ちてるー!?」
大和は今、周りが金色に光る空間を下へ下へと落ちていっている最中だった。
大和 「あれは?」
落ちている最中、周りに自分の過去の映像が流れている。
大和 「ああ、あれは…」
大和の目に映る光景は昔、自身が通っていた川神学園での景色と九鬼家従者として過ごしてきた日々の景色だ。
大和 「ああ、これが走馬灯ってやつか、って俺の姿も変わってる…」
走馬灯の影響か落下している大和の姿も学生の頃のものになっている。
大和 「しかし、これはどういう状況だ?寝落ちしてからの夢ではなく、…多分死んだんだよな
俺。」
考えながらもなお、落下は続いている。それは永遠につづくかと思われるほど先が見えない。
大和 「これいつまで続くんだ?黄泉の門とか三途の川とかほんとにあるのかな?
…なんだあれ?」
考えを巡らしていると落下している先に周りよりさらに輝いている光が近づいてきた。
そしてその光は大和を包む。
大和 「な、なんだ」
???「ふ、まずはお疲れさまだな。」
大和 「お、お前は?」
???「俺はお前自身だ。」
大和 「お、俺自身?」
???「そうだ、俺はお前に宿るものだ」
大和に話しかけるモノの正体は大和の股間に宿る者?である草薙剣だ。
大和 「な、なんでおまえがこんなところに、てか最後の最後に話す相手が自分の股間とか…」
草薙剣「ふ、そういうな、俺は今後のお前の行き先を案内するだけだ。」
大和 「行き先って、天国とか地獄とかそういうのか?ほんとにあるのか?」
草薙剣「さあな、少なくともおれが案内するのはどちらでもない。」
大和 「どっちでもないって、それじゃあ俺はどこへ連れて行かれるんだ?」
草薙剣「俺は案内するだけだ。どこへ行くかはお楽しみだ。」
大和 「なんだそれ。うおっ!?」
話していると落下する速度がゆっくりになる。そして足が地に着く
草薙剣「さあ、ついてこい」
草薙剣である?光がゆっくりと前に進む、大和はそれにつづく。
大和 「ほんと、なんなんだこの状況は。」
草薙剣「まあ、ついてこい。…それにしてもお前、結局伴侶はつくらなかったな。」
大和 「なんだ、やぶから棒に…まぁな。」
そう大和は伴侶を持たなかった。経験がなかったわけではないが、結婚はついぞしなかった。
草薙剣「おまえならひくてあまただったろうに。」
大和 「うるせーよ。」
確かに生前女の子との出会いはかなりあった。風間ファミリーの女性、学園で出会った女性、九鬼家に入って出会った女性、任務の先でであった女性、数多くの女性と出会いがあったが結婚まではいかなかった。
草薙剣「まあ、お前自身が選択したことだ。何も言うまい。」
大和 (なら、なんで投げかけたんだ…)
草薙剣「俺が本気を出さずに終わってしまったからな。」
大和 「それは、なんだかすまん。」
草薙剣「ふ、こちらも意地が悪かったな。」
大和 (冷静になると俺は股間となにをはなしているんだ。)
草薙剣「まだまだ話したいが、ここまでのようだ。」
大和 「ここまでって。なんだ!?」
光が進むのを止め、立ち止まると目の前からまばゆい光が輝き始める。それはだんだんと大和を包もうと拡がってくる。
大和 「おい、おれはどうなるんだ!」
草薙剣「心配するな。この光がおまえを導く。」
大和 「導くってどこへ!?。」
草薙剣「それはいってからのお楽しみだ。ではな大和また会おう。」
そうして近くにあった草薙剣の光はフッっと消えた。
大和 「おい、まて!話はまだ!くっ。」
大和が呼びかけているうちに眼前の光は大和を包み込んだ。
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光に包まれたと思ったら、今度は暗闇に包まれている。
大和 (うーん、何が…って目を瞑ってるからか。)
大和が目を開けるとぼやけた視界の目の前に女性が現れる。
???「あ、起きた!おはよう~よく眠れましたか~。」
大和 「うー、あー。」(な、なんだ?うまく体が動かない。てかしゃべれない!?)
???「ふふ、かわいいなあ~。」
大和 (うーん目がぼやける…でもなんか見覚えあるシルエットだな…って!?)
大和が驚くのも無理はない。いま、大和の前で話しかけている女性は。
大和 (母さん!?)
大和の生みの親である 直江 咲 であった。
咲 「どうしましたか~、ミルクかな?おむつかな?」
大和 (な、なにがどうなっているんだぁ~~~!?)
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人は輪廻転生を繰り返すというが同じ人物になるという本来絶対にありない摩訶不思議な事象。
しかし、そのありえないを覆し再度、自分自身として生まれ落ちた 直江 大和 。
これは直江大和のドタバタな日常(二週目)の序章である。
こんにちは。読んでくださりありがとうございます。
今更、まじこい!?かと思われたと思います。自分自身そう思います。
昔プレイしたまじこい、最近たまたま触れることになり熱が再燃し衝動で書いて(打って)いました。
つたない文章ですが楽しんでもらえたのであれば幸いです。
続けていきたいとは思いますが、自分自身、失踪歴があるのであまり自信はないです。
すみません。もし続きがでればその時はまた読んでくださると嬉しいです。
では。