真剣で私に恋しなさい ~直江大和のRe Life~ (仮)   作:鳴瀬 銀

3 / 3
第三話です。


~中学生(1)~

~数年後~

 

大和は中学生になっていたそして時は夏休みの朝。

 

 

大和  「よし、行くか!」

大和はリュックを背負い出かける。

大和  (いよいよだ、小学生まで行動範囲に限界があって、家でひたすら鍛錬しかできなかった。でも約十年続けてきたおかげで糸の扱い方の感覚もほぼほぼ取り戻した。あとは糸を支える力を鍛えるのみだがこれは時間だな。そして一番は…糸そのものだ。今使っている糸は普通の裁縫用の糸だ。相手の動きを止めるだけならこれでもいいが、猛者相手なら足止め程度にしかならない。前の人生では、”クラウディオ”

【九鬼家従者部隊 序列3位 華奢な体つきだが糸を使わせたら右に出るものはいない万能執事】

さんほどの強さではないが背中が見えるところまではいけたと思う。その経験プラスこの約十年だ。糸裁きだけなら今の時点なら少なくとも背中がうっすらと見える実力はあると信じたい。)

そんなクラウディオや自身が使っていた糸は細く鋭い糸であり、裁縫用の糸とは物が違う。

大和  (俺自身が使い慣れたあの糸を手にれなければ…)

大和は自身の装備のアップデートをするため箱根へと向かう。行き先は神奈川の西端、風魔の里。

今の時代も忍者の育成し、企業や国に派遣することを生業にする里である。

大和  (前世では風魔特製の糸がで数々の暴徒を鎮圧、捕縛してきた。まずはそれを手に入れる!)

しかし、風魔の里へ行くのはかなり難しい。地図には載ってるのに迷い、なかなかたどり着けないで遭難する者もいるという。本来ならば。

大和  (前に九鬼の任務で行った際に行き方は習った。それが変わらずにいてくれれば、記憶を使い、迷わずに行けるはずだ。親にも出かけることは伝えたし!)

 

そうして大和は風魔の里へ向かった。

 

~迷いの森~

時刻は昼頃

大和  「ふぅーようやくついた。さてと行きますか。」

大和は川まで行きそれに上流に伝って歩き出す。

大和  (どっかに見張りがいるだろうな。ま、一人だし攻撃されるようなことはないだろう。

…普通の子供の俺、いや九鬼家に入りたての頃でも気配に気づけもできなかっただろうな。)

前世の経験と今世での鍛錬でかなりの手練れとなっている大和は自身の成長を感じながら大和は拾った木の枝に緑のタオルを括り付け旗のようにして掲げながら歩いていく。

 

~遠くの木の上~

里の忍者「なんだ、あの子供?なぜ村へ?それに旗の色についてまで…報告はしておくか。」

 

~ 大和 ~

大和が川の上流に歩を進めていると五本に別れた道があらわれる。

大和  「迷いの森は超えたかな?さて正しい道はと。」

道にはそれぞれ看板が立てられている。

大和  「毒蜘蛛が正解だな。毒蜘蛛→どくグモってな。」

大和が毒蜘蛛がびっしりとした道に足を進めると蜘蛛はサッ―ーーと、どいた。

その後道なき道を歩き続ける。すると村が見えた。

大和  「ついた!」

??? 「報告があったのはお前か?アポもなしでどうしたんだい坊主?」

大和に老人が声をかける。

??? 「わしはこの里の長老をしているものじゃ、長とよんでくれぃ。」

大和  「はじめまして、直江大和といいます。ここに来た理由ですが…」

風魔長老「ふむ…わしのファンか!?」

大和  「いや、違います。」

風魔長老「なんじゃ、違うのか、ではなぜこのような里に子供一人できたのじゃ?」

大和  「それは、お願いがありきました。」

風魔長老「お願いじゃと?」

大和  「はい、実は風魔の糸を譲っていただきたくて訪れました!」

風魔長老「…おぬしなにを言っているか理解っていr…いや待て。」

長老は大和をじっくりと見る。

風魔長老「すこし体さわるぜ?」

ペタペタペタ

風魔長老「なるほどね、お前さん自分の素質に気付いているようじゃな。」

大和  「……」

長老の手が大和の股間に触れる

風魔長老「天才じゃったか…」

大和  (前も言われたなこれ結構恥ずかしい。)

風魔長老「おまえさん、村で忍術を学ばんか?そしていずれは…ごにょごにょ」

大和  「大変ありがたいのですが夢がありまして。」

風魔長老「そうか、残念じゃ。ま、もし気が変わったら言ってくれ。大歓迎じゃ。

     さてと、糸じゃったな。よいぞワシは有能な人間にはとりあえず恩を売っておく主義で  

     な、お前さんならむやみに悪用もしなさそうじゃし。」

大和  「ありがとうございます!これ、つまらないものですが。」

大和はリュックから手見上げをだす。中学生にはなかなか高価なもんだが、糸を手に入れるため、少しでも成功率をあげるため貯めたお金を使った。

風魔長老「子供にしてはなかなか殊勝なこころがけじゃなありがたくもらうぞ。」

大和  「あと、これも。」

大和は厳重に防水加工された紙袋を渡す。

風魔長老「なんじゃこれ?」

大和  「これは長自身へのお土産です。」

風魔長老「ふむ…こ、これは!?」

大和  (気づいたかな?)

風魔長老「お前さん、これは!?」

大和  「入手経路は秘密で。ほんとは購入できないものですので。」

風魔長老「ふむ…ほんとなら叱るところじゃが、まあわしもできた人間ではないからな。ありがたくもらうぞ♪」

ちなみに中身は大人の本だ。

風魔長老「では糸を持ってくるからちょっと待っておれ。おおそうじゃ、待っている間はこの札を貼っておいてくれ。客人の証じゃ。」

大和  「ありがとうございます。」

そういって長老は家に戻っていった。

大和  「…そういえばあずみさんは今は何してるんだろう?まだ傭兵かな、それとももう九鬼に入ってるのかな?」

大和が前世の九鬼で勤めていた時の上司でありこの里が故郷である人間を思い出す。

大和  (なんかあらためて考えると、この人生になってからもう中学生か、もうあと数年もすれば川神学園に入って皆にあらためて再会する。純粋に楽しみだ。そして…紋様)

大和は前世で仕えた主のことを思い出す。

大和  (…俺はこの人生でどうしたんだろう。あらためて紋様に仕える?それとも別の道を?

…普通なら一度忠誠を誓った身だが…考えても今は答えは出ないな。再会したときに答えはでるのかな。)

大和が考えていると長が戻ってきた。

風魔長老「お待たせ!ほら、これじゃ。もってけ!」

大和は長から糸を受け取る。

大和  「ありがとうございます!」

風魔長老「いいんじゃよ。さっきも言ったが恩を売っているだけだからな。いつか返してくれ!」

大和  「はい!」

風魔長老「で、どうする?今日は泊っていくか?部屋ならわしの家の二階が空いてるから使ってもらっても構わんぞ。」

大和  「お気遣いありがとうございます。でも親に泊まりになることは言ってませんでしたので今回は帰らせていただきます。いつかまたお邪魔させていただきます!」

風魔長老「そうか。楽しみに待ってるぞい。」

大和  「本当にありがとうございました!」

そう言って大和は長に手を振りつつ里を離れた。

 

~山中~

 

大和  「なんか新しいゲームソフトを買ってもらった気分だ…すごいそわそわとうずうずがあ

     る。…なんだ!?」

??? 「ぶもゥゥゥゥ!」

下山している途中雄たけびが聞こえる。

大和  (なんだ、なにかが近づいてくる!?)

大和の視界に雄たけびの主が視えてくる。雄たけびの主は牛ぐらいのサイズの猪だった。

大和  (まじか、こんなのがいるのか。でも糸の試しにはもってこいだな。)

大和はこぶしを構える。猪はかなり興奮しているようだ下がる様子はない。

大和  「こいっ!」

猪   「ぶもぉ―――!」

大和  「ふんっ!はっ!」

大和の掛け声に反応して猪が突っ込んでくる。それを冷静に観察し大和は正面に糸を網目状に展開させる。そこに猪がまっすぐ突っ込んでくる。

糸で組まれた網に猪がかかる。

大和  「そぉりゃ!」

猪   「ぶもぉぅ!?」

大和はぎりぎりになって突進を避けるため横に跳んだ。そして猪は大和が跳ぶ前にいたところを目前にして歩みを止める。糸の網によって勢いは殺され止まってしまったのだ。

猪は距離をとろうとバックする。しかし動けない。

大和  「足にも糸を仕掛けたから身動きできないよ。今の俺の力では君を止めることはできなかったけど、周りは木でいっぱいだからそれで力を補わせて糸を支えたんだ。」

大和は伝わるかわからないが猪に語りがける。

猪   「ぶぅぶもぉぅ!」

伝わったのかは分からないが猪が鳴く。

大和  「ふぅ、効果は上々だね、ほんとう鍛錬しててよかった。よしよし落ち着いたらはずすからね。」

 

~30分後~

猪  「ぷごぉぅ~」

猪の鳴き声が落ち着いたように聞こえる。

大和 「もう大丈夫そうかな?よっと。」

大和は糸をはずす。糸から解放された猪には先ほどまであった怒りは感じられず落ち着いたようだった。

大和 「ごめんな、縄張りだったんだろう。もう退散するから許してくれ。」

猪  「ぷごーー!」

大和 「許してもらえたかな?俺はもう行くから。それじゃあね。」

大和は猪に背を向け下山する。猪は大和を追うことはなかった。

そんな光景を眺めている影が二人。

風魔長老「すごいなあいつ。」

里の忍者「ですね。」

風魔長老「いやーあのあばれ猪を止めるとは。お前できる?」

里の忍者「無理ですね、仕留めてよいならなんとかできると思いますが殺さず止めるとなると…」

風魔長老「じゃよな、危なさそうだったら助けようと思っていたが必要なかったようじゃ。しかし、いい恩を売れたわい。」

里の忍者「私は年下が自分より強いのをみて自分もさらに修行いなければと思いましたよ。」

風魔長老「良い心がけじゃな。早速小さな恩返しじゃな。」

そうして様子を見ていた二人は里へ戻っていった。

 

~下山後~

 

大和  (今日の収穫はでかい!これで鍛錬の幅も広がる!それにイレギュラーだけど実践も体験できた。今日一日でまた過去の自分に近づけた。この調子でいくぞ!勇往邁進!)

大和は一日の反省と今後の意気込みを抱えて帰路に就く。




第三話、読んでいただきありがとうございます。今回は大和の武器の入手回でした。
次も中学生編だと思います。
ではまた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。