入学式を終えて教室に戻り、真嶋先生から明日からの連絡事項を聞いて本日は解散となった。
「みんな少しいいか?俺は葛城康平という。いきなりで悪いんだがみんなクラスメイトのことをよく知らないと思う。これから3年間クラス替えはないと真嶋先生は言っていた。なのでこの場を借りてお互いのことをよく知るために自己紹介をしてはどうだろうか?」
葛城と名乗る男が自己紹介をしようと言い出した。確かに3年間一緒に学園生活を送る上でお互いのことを知らないのは色々不都合がある
「理にかなってるか」
「そうですね、私もいいと思いますよ」
「あれ、声に出てた?」
「えぇ、もうしっかりと」
どうやら考えてたことが声に出ていたらしい
『いいんじゃねか?』
『私も賛成』
どうやらみんなは納得しているらしい。
「では、言い出した俺から失礼しよう。名は葛城康平だ。特技はスポーツ全般皆よろしく頼む」
葛城の自己紹介が終わり続々とクラス内で自己紹介が行われた。
「最後にそこの二人お願いできるか?」
葛城がこちらに振ってきた。
「どうする有栖?先にするか?」
「いえ、お先に彼方くんからどうぞ」
「ならお言葉に甘えて」
「俺は、坂柳彼方。これが得意ってのはないがピアノは習ってた。よろしく」
「はじめまして、坂柳有栖と申します。先ほどご紹介ありましたが彼方くんとは血は繋がっていませんが姉弟の関係です。趣味でチェスをします。よろしかったらお分かりの方いましたらお相手お願いします」
俺たちで最後だったため、今日は解散になった
「有栖帰ろ」
「帰る前に日用品を買って帰りたいです」
「じゃあ、有栖が疲れない程度に散策してかえるか?」
「えぇ、そうしましょう」
教室を後にしてショッピングモールに来た。真嶋先生も言っていたが、確かにここで生活する分には困らなさそうだな。
「本当にポイントで買えるんだな」
コンビニで飲み物をポイントで買う。説明にもあったがポイントで買えるのはなんだか不思議な気分だ
「人が多いですね?」
「学校の敷地内のショッピングモールだからな」
学校関係者しかいないとはいえ今は放課後生徒が多いのは当たり前のことだ
「それより夕飯、どうしようか」
「せっかくですから、彼方くんの手料理食べたいです」
「承知しました。お姫様」
寮に戻って、すぐに夕飯の支度を始める。俺が料理をしている間、有栖は椅子に座って待っている。本当に可愛い
「できたぞ、オムライスだ」
「ありがとうございます。相変わらずお上手ですね」
「どうも、冷めないうちに召し上がれ」
食事を済ませ二人でのんびりしていると有栖の携帯から着信音が鳴り出す。端末には坂柳成守の文字
「もしもし、有栖です」
『有栖、近くに彼方くんはいるかな?」
「はい、お隣に。変わりましょうか?」
「スピーカーにできるかな?二人に聞いて欲しい内容なんだ」
「分かりました」
そういうと有栖は端末を遠ざけスピーカーモードにする
「お父様聞こえますか?」
「あぁ聞こえているよ。彼方くんも聞こえているかい?」
「問題ありません。お父さん」
「よかった。さっそく本題なんだが二人の寮での生活についてなんだが学校側の対応としては有栖を彼方くんと同じ部屋での生活をよしとする方針になった。どちらかというと私の意見が強いんだけどね。」
「つまり有栖はこのまま僕の部屋にいても問題はないと?」
「その通りだよ。君たちは昔から一緒にいるし何より私が大丈夫だと確信している。それに有栖の部屋だけとはいえ女子部屋の階層に門限後も出入りできる方が問題なのでは?って意見も出てきたものでね、この方法をとったこれなら二人も安心だろう?」
「その通りです。お父様。私の身の回りの事は彼方くんがいないと何もできません」
「俺としても有栖を他の人に任せるのは心配なので」
「なら、これからよろしくね」
そう言ってお父さんは電話を切った
「という事でこれからよろしくお願いします。彼方さん」
「また一緒だな、よろしく有栖」
そう言いながら有栖の頭を撫でる
「そのまま籍入れていただいてもいいんですよ?」
「それはまだ先の話日本ではまだ結婚できないぞ」
「という事はいずれ結婚していただけると?」
「・・・待っててくれ」
「ふふ、お待ちしてますよ」
その後、明日の準備をして布団に入った
「彼方くんもう少しそちらによってもいいですか?」
「いいよ、おいで」
そのまま有栖を優しく抱きしめ撫でてあげる。抱きしめた際に有栖の髪が鼻にあたりとてもいい香りがする
「落ち着きます」
「それはよかった」
そのまま撫で続けてると、寝息のようなものご聞こえてくる
「おやすみ、有栖」
そのまま俺も眠りについた
その後、俺は体を揺らされて目覚めた
「起きてください彼方くん」ユサユサ
「・・・おはよう、有栖」
寝起きなものでものすごく気の抜けた声が出てしまった
「ふふ、寝起きの彼方さんは可愛いですね。この寝顔を観れるのは私だけの特権です。ですがこのままだと遅刻してしまうのでそろそろ話していただきたいです。」
「んー」
名残惜しいが有栖を離してお互いに準備を始める
「じゃあそろそろ行こっか」
「えぇ、学校では彼方さんの甘えた姿が見れないのは残念ですが」
「学校ではさすがにな」
「私はいつでも歓迎ですよ?」
有栖は良くても周りの目がなぁ、そんなこと思っていると有栖が腕を組んでくるまるで恋人のように
「さぁ、参りましょう?」
腕を組んだ状態で登校してると当たり前だが周りの生徒からの視線がすごい。中にはAクラスの生徒もいるようだ
「有栖?みんなが見てるけど?」
「私が気づいていないとでも?周りに見せつけているのですよ?」
さぞ当たり前のようにおっしゃいますが、俺は恥ずかしいんだけど?
「それに昨日の件で私を巻き込んだのですから、これくらい我慢してください」
「・・・はい」
こうなると、有栖には逆らえないので大人しく従うことにする。あまり弱み見せたくないんだけど有栖の方が賢いから無理なんだよなぁ
結局有栖は離れる事はなく、教室に入った今でもくっついている
「有栖?いつまでこのままなの?」
「そうですね。先生が来るまででしょうか?」
「なぁなぁ、二人って本当に姉弟?」
「ん?君は確か・・・本橋くんだっけ?」
「橋本だ橋本!逆にすんな!」
「悪い悪い・・・血は繋がっていないが姉弟だよ。距離が近いのはずっと一緒に暮らしてたからだと思うぞ。」
「そうなのか、悪いこと聞いたな」
「気にしてませんよ。昨日の公開してますし」
「ならよかった。これからよろしくな」
「あぁよろしく『よろしくお願いします』」
橋本くんが自分の席に戻っていく
「ところで有栖さん?」
「なんでしょうか?」
「もうそろそろ、自分の席に戻っていただきたいのですが」
「・・・分かりました」
流石に時間が来ているので戻っていたいのだが、そんな不服そうな目で見ないでください。
ちなみに、朝のホームルーム終わった後有栖は不機嫌でした。