妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします! 番外編   作:tom200

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アイドルパロネタの兄妹小ネタ。
テレビでやっていた話がちょっと刺激的だったので話題にしてもらいました。
唐突なサプライズは嬉しくもあるけど、びっくりしてうっかりしちゃうことってありますよね、っていう。

書いた時期が真夏でしたので、季節外れになりますがどうぞ


サプライズにご注意を(芸能パロ)

お兄様がいない間、お兄様が出演していない時間帯。

お兄様たちの音楽を掛けたり、録画したものを流したりもするのだけど、今日の気分は他のテレビを見る、というものだった。

なんとなしに付けた番組はお酒を片手にプライベートを話すトークバラエティ。芸能人たちの日常や、考えが共感を呼んだりする人気番組だ。

 

(いつかお兄様もこういう番組に出るのかな)

 

番宣や告知で出ているアイドルや歌手、俳優が多いので、いつかお兄様も呼ばれるかもしれない。

お酒に弱くないお兄様だけど、ここは本音を聞かせる番組。もし出演されたなら一体お兄様は何を語られるのか興味がある。

 

(でもお酒が入っているし、夜の番組ということもあってちょっとアレな発言も出てくる番組だからなぁ)

 

別にその手の話をNGにしているアイドルではないけれど、お兄様がそっち系の話をテレビでされるイメージが無い。

恋愛ドラマの共演でそのまま気持ちを引きずることがあるかとか、女性の気になる所作だとか。

一体どんな表情で答えるのだろう。

今はタレントさんがお酒を片手に「行儀が悪いけどしたくなっちゃうことの話」をしていたけれど、もしここにお兄様がいたらどんな話をするんだろう、と結局考えることはお兄様のことばかり。

まあ、これもテレビの楽しみ方の一つということで。

今日のお供はジンジャーティーをアイスにして。アルコールなんて一切入ってないドリンクを飲みながら考察していると、玄関の方で物音が。

あれ?今日は日付が変わる頃に帰宅するってメールがあったはずだけど、とスマホを確認するけど新着はない。

これはお兄様、サプライズですね。

気付かぬふりでソファに沈みながら(とはいえだらしなく見えない程度)テレビに視線を向けていると、リビングの扉が開かれた。

 

「ただいま。いい子にしていたか?」

「!おかえりなさいませ」

 

すぐに立ってお出迎えをするのだけど、さっと差し出される、可愛らしいヒマワリをメインにしたオレンジ色の花がちりばめられたビタミンカラーの夏らしい花束が。

 

「まあ!可愛らしい」

「帰る途中で見かけてね」

 

いただきものなのではなくわざわざ私の為に買ってきてくださったらしい。

今クランクアップするドラマや映画は無かったですからね。

 

「ありがとうございます!早速飾りますね」

「その前に」

 

受け取った花束はすぐにお兄様の手に移動されてぎゅっとハグをされる。

抱き返すとすり、と頬擦りしてから離れていく。…ううん、自然な流れ。こっちはドキドキして頬が紅潮しているのにお兄様に変化はほとんど見られない。ずるい。

 

「お兄様はずるいです」

「何がだ?」

「こんなに私はドキドキしておりますのに、お兄様は事も無げにされるんですもの」

「そんな風に思っていたのか?」

 

そう言って私の手を取ると自身の胸に押し当てた。

 

(ちょ、待ってほしい!そんな!!)

 

「ふ、真っ赤になってしまったね。でもお前がそれくらい胸を高鳴らせるのと同じように、俺も喜んでいるんだ」

 

ほら、と鼓動を伝えようとされているんだろうけど、掌の感触がですね!お兄様薄手の服を身に付けられていることをお忘れです?ブイネックのシャツ一枚なのですよ⁇ほぼ素肌と言っても過言ではないのですよ?!

 

「顔に出ないだけでこんなに興奮しているんだがな」

 

こちらは顔にもどこにも反応が出まくりなんです!それ以上はお止めください!

との心の叫びが聞こえたのか、お兄様はそっと手を離して再度花束を持たせてくれた。

それを胸に引き寄せてもう取られまいとぎゅっと握る。

 

「それだけ喜んでもらえたなら贈った甲斐もあるというものだ」

「…ありがとうございます」

 

もう一度お礼を言ってから急いで花を活けにその場を離れた。

少しでもお兄様から離れて態勢を整えないと。

花瓶は涼し気な水色の縁の綺麗なガラスの物を用意。うん。夏らしくて可愛い。

掛けられていたリボンを花瓶のくびれに括り付けリビングへ。

すでにお兄様はラフな恰好に着替えられていた。

 

「お兄様、お夕食はどうされます?」

 

遅くなると聞いていたので軽めの物を冷蔵庫に作り置きしていたが、この時間ならもう一品がっつりしたものでも足そうか、と声を掛けると頼む、との返答。

冷凍しておいた唐揚げを再度揚げ焼きしましょうかね。丁度お酒を嗜む番組もやっていることですし、おつまみでも、と準備を。うちではお酒は出てきませんけどね。雰囲気は大事。

先にお茶だけ出してソファでくつろいで待ってもらった。

ものの10分もかからず机には夕食が並ぶ。

お味噌汁もほぼ味噌を溶かすだけでしたからね。

 

「お待たせしました」

「いい匂いだ」

 

ダイニングまで移動してきたお兄様はどうやらテレビの音量を上げてきたらしい。先ほどまで聞き取りづらかったのがよく聞こえるようになった。

 

「珍しいですね」

 

お兄様がテレビ番組に興味を持つことなんてそうあることじゃない。

何がそんなに惹かれただろうか、と見てみれば――

 

『女性だって男性のおっぱい見てますよ』

「……」

 

Oh…なんというタイミングの悪さ。

ええ、ええ。わかりますよ。女性だって見ますよ。興味ありますよ。ときめきますよ。ただそれを表にあまり出さないだけで。

でもね、それをお兄様のいる前で聞くと大変気まずくてですね。

 

「そうなのか?」

 

…わあ。お兄様が食いついてきた。

更に気まずさがUP。

気まずくともお兄様の問いに答えないわけにもいかなくて。

 

「…そこに男女の差は無いかと」

 

とりあえず人類皆おっぱいが好き説を提唱させていただきます。

というか何でそんな話になったの?ちょっと前までおバカな話で盛り上がってなかった⁇

ホラーが怖い時はエッチな話を浮かべると何とかなる?そうなの⁇

その情報は役に立ちそうだけどそれはそれでアブナイお話のような…

 

「深雪自身は?」

 

…突っ込みますねぇ。もう答えているようなものなのに。

それ以前に、お兄様もしかしてご存じでした?意地悪な気配がひしひしと。

 

「…お兄様?」

「深雪は奥ゆかしいからな。そのようなこと、こんな時でもないと聞けないだろう」

 

聞いてどうなさるおつもりなのか。

なんて口にして聞けない時点でお兄様に何か仕掛けられそうだと怯えている自分に気付く。

お兄様、妹を困らせて愉しむ趣味をお持ちだから。

はっきり言います。お兄様はドSです。

だから弱みなんて見せられない。見せたくないのに――。

 

『こうやって見せるんですよ』

 

テレビでお色気あふれるミュージシャンが魅せ方のレクチャーをしているのをお兄様ががっつりと見ていた。

 

「ほう」

 

…参考にした、と?いやいやいや!やめて!やめてください!!

お兄様がそんなこと――シャツを鎖骨辺りから下に引っ張って肌を見せるようなこと――しなくていいです!むしろなさらないでいただきたい!

深雪ちゃんとして出してはいけないものが出ちゃいそうだから!!

 

「お兄様!お食事中ですよ」

 

食べることに集中してください!と注意すると、ふっ、と口元を緩められてからそうだね、とご飯を再開。

 

(…せめてチャンネルを変えればよかった…)

 

大失態である。

だがそのあと芸人さんが実演しようとしたところでチャンネルがニュースに替えられた。まるで、それ以上は見る必要が無いとばかりに。

音がある分気は楽だけど、居心地は悪いままだった。

そして絶対にそこは見ないとばかりに目を背け、ニュースを眺めた。

 

「ごちそうさまでした。美味かったよ。特に今日のから揚げはよかった」

「それは良かったです」

 

食器を片そうと立ち上がるとお兄様も一緒に片づけを。お兄様もお疲れだろうに。

 

「ありがとうございます」

「これくらいなんともないよ」

 

いえいえ。それを自然にできる人はそういませんからね。

ごちそうさまだけでなく美味しかったと感想を言うことも、どれが美味しかったと伝えることも。

こうして片づけをしてくれることも。

 

「食後のコーヒーはすぐにお持ちしますか?」

「深雪はどうする?」

「そうですね、まだ飲みかけのアイスティーがありますので」

「なら一緒に飲もう」

 

すぐ用意するということですね。

ということですぐに準備をするのでソファで待っていてもらうことに。

距離はそんなに離れていないのでこの距離で会話をする。

 

「今日はお帰りが早かったのですね」

「撮影が思ったよりスムーズに進んでね。予報でゲリラ雷雨があるとのことだったが運良く一瞬だけで済んだから予定の撮影が前倒しでできたんだ」

 

連日ゲリラ雷雨で夕方から夜にかけて降り続いてたが、今夜はほぼ降らなかったらしい。

 

「それは良かったですね」

「すぐに深雪に連絡してもよかったんだが、驚かしたくなってね」

「まあ」

 

お兄様のお茶目が発揮されたようだ。

私としては大歓迎でしたからよかったですけどね。お花のサプライズまで頂けたし。

…ただ、問題があったとすればテレビの消し忘れかな。

思い出してコーヒーを運んだ後半人分距離を空けて座る。

くすっと笑うお兄様。全てお見通しですね。

 

「そんなに警戒してくれるな。意地悪したくなるだろう?」

「あの素敵な花束は、悪いことをするお詫びを兼ねてだったのですか?」

「そんなつもりはない。単純にお前が喜びそうだったから買ってきただけだよ」

 

深読みのし過ぎだ、と笑うけれど、本当か疑いたくもなる。

 

「ただ、まあ良い情報ではあったな」

「…そんなことなさらなくてもお兄様は十分に魅力的です」

 

だからどうかあのような行為はお止めください、とお願いすればお兄様は苦笑した後、真面目な顔になって。

 

「だが、テレビの影響力とは馬鹿にできないからな」

「と、申されますと?」

「恐らく雑誌の撮影にああいったポーズが組み込まれるようになるんじゃないか」

「!!」

 

た、たしかに!需要があるとわかれば取り入れて来るのは必至。

その雑誌、何冊買えばいいのかしら。

 

「その前に、お前におかしくないか確認してもらいたい」

「お、おかしいって、お兄様に限ってそんなこと!」

「お前は俯いて見ていなかったようだがあの後アイドルの彼が笑いを取っていた」

 

え、そんなシーンあったの?というか同じことをして笑いを取ったの?

 

「俺には人の目にどう映るかなんてわからないからね」

 

だから、チェックしてほしい、と…いう体でいじめる気ですね!?

くすくすと笑うお兄様に追い詰められ、押し倒される形になり――

 

「さあ、どうかな?」

 

 

 

――その後、私の意識はなく、目が覚めたら次の日の朝でした。

 

 

 

 

 





血の匂いはしなかったので深雪ちゃんの尊厳は守れた模様です。
胸にときめくことに男も女も関係ありません!(多分)

購入したばかりのライブDVDを見たばかりでしたので特に共感した思い出
上半身マッパより服から覗くのがたまらないのです…。
ふくらみなんて関係ない。そこにエロスはあるのです。と、供述しており――何の話だ?

この後お兄様は巻頭グラビアを飾り雑誌は飛ぶように売れたとか。お兄様にあのポーズはヤバい。妹は恥ずかしくて直視できなくて指の隙間からこっそり眺めているのをお兄様が視ているのに気付かない。お兄様はしばらくご機嫌だった。
お兄様がこういったトーク番組出たらどうなるんだろう?気になる。でもお酒が入ろうがきっと何も変わらないし、妹の話をしていいならいくらでもしちゃいそうだけどどうなんでしょう?ただの惚気話になりそう。

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