妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします! 番外編   作:tom200

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九校戦後、学校に帰ってきたお話です。
アニメ8話ネタ。
お兄様の戦うシーンカッコいい!!でもスーツがちょっと可愛らしく見えてしまう。丸みのあるフォルムって愛嬌があって良い。
エンディング会話が欲しい!!もうちょっとじっくり見たかった。よかったですけどね!二人が微笑み合ってるだけで幸せです。
ちょっとピクシーに夢を見すぎています。ロボット少女大好きなんです。



ピクシーのお勉強 3(本編絡みあり)

 

九校戦を終え、帰りのバスは問題なく目的地の一高へと到着した。

帰りなので行きのように作業車と別れることなく、全員が同じバスに乗って帰ったので花音先輩の機嫌が大変よろしい。

ほのかちゃんもそわそわしていたけれど、男子達が固まっているところに一緒に座っているお兄様の隣に行く勇気はなかったみたい。

私は雫ちゃんと二人横並びでキャッキャしていた。

お兄様にも偶には男の子同士で仲良くしていてもらった方が印象は良いはずだ。いつまでも女子生徒に囲まれたままじゃ、いらぬやっかみを買う可能性がある。

それに昨夜男子たちの絆が深くなるイベントもあったようでしたからね。ほら、同じ秘密を共有すると仲良くなるあれです。若干一部男子たちに尊敬の目を向けられているように見えるのは恐らく見間違いではないと思う。…お兄様、どちらの派閥に所属しているかははぐらかしたとおっしゃっていたけれど、それだけであのような反応は向けられるものじゃないと思いますよ。

あれかな、大きさがすべてじゃない的な発言で感心を高めてしまわれたか。もしくは真理を突く一言を言われたか。真相は恐らく教えてもらえないだろうな。

途中休憩でお兄様が構いに来てくれてほのかちゃんの機嫌も上向きに戻ったり、別れ際に頭を撫でられちょこっとお兄様成分をチャージされて私も嬉しくなった。

同じ空間に居ながらこれだけ離れているってことも無いからね。わざわざ構いに来てくれたことに感謝。

と、そんなことがありつつ予定時刻に学校へと帰ってきた。

中条会長からねぎらいの言葉がかけられ、改めて優勝を喜び合い解散となった。

とはいえ技術スタッフには片づけがある。荷下ろしや機材を元に戻す、等。

お兄様が残るのに私が残らないわけもない。水波ちゃんと待っているように言われたのだけれど私にはやりたいことがあった。

 

「ピクシーを戻すのにお付き合いしてはだめでしょうか」

「…うちには連れて帰れないからな」

「わかっております。少しおしゃべりがしたいだけです」

 

お兄様が警戒するように言うけれど、そこまで本気で連れて帰ろうとなどしてませんよ。

とは口で言っても信用が無いのかな。おふざけが過ぎた模様。

でも生徒会室へ返すのについて行って良いと許可は下りたので付いていくことに。

ピクシーはサスペンドモードに戻らないので台車に乗ることも無く歩いて移動していた。

第三者から見ればお兄様が三人の美少女を侍らせて歩いている、の図。

だというのにお兄様は普段と変わらないね。こんなこと、お兄様にとってはもう日常だものね。

男子生徒からは羨望のまなざしを受けていても、自身に向けられた視線にはニブチンのお兄様だもの。そんな視線気にもならないご様子。視線が向けられていることには気づいているようなのにね。

人気のない校舎に入り、視線がなくなったことでようやく話ができる段階に。

 

「ピクシー、お疲れ様。大活躍だったわね」

 

最終日、スティープルチェースクロスカントリーでは、お兄様が苦戦を強いられる中、見事なサポートを熟したらしい。

原作でよく知っていますとも!プライムフォーという連携の上手い4体のパラサイドール。その実態はパラサイトの連絡網を使った連係プレーなのだけど、同じパラサイトのピクシーにはその会話が筒抜けだったのだ。

見事ピクシーのアシストでお兄様は連携をうち破った。

えらいえらい、とその功績を褒めつつ頭をなでなで。

 

「マスターの、お役に立てるのが、私の願いです」

「わかるわ。お兄様のお役に立てることは喜びよね」

 

わかる~、と共感してみせると、こてん、と彼女の首が傾いた。んん?どうしたの?

 

「…よろこび…」

 

あれ?確か、以前もお兄様の役に立てるのは喜びですってピクシー自身も言ってたよね?何故そんな戸惑ったような気配なのだろう。

心なしか触手の動きも鈍くなった。

 

「ええ。大切な方のお役に立てるとそれだけで嬉しくなるの。――ここが、温かくなるのよ」

 

そう自身の胸に手を当てて見せると、ピクシーはじっとそこを見つめてから自身を見下ろした。

言ってから気付いたけどそもそもピクシーの心?本体ってどこにあるのかしら。胸の中心部、でいいのかな。お兄様の封印も胸より少し下あたり、みぞおち当たりだった記憶が。

それに、心が温かいという表現は彼女にも当てはまるのかどうか。

少しドキドキしながら彼女の回答を待っていると、わずかに口角が上がり、眦が下がった。

 

「熱の上昇はありませんが、ココに、異変があった、ということでしたら、マスターに『助かった』と、声を掛けられた瞬間、異変を感知しました」

 

…あら、あらあらあら!

思わず両手で口を覆う。嬉しさのあまり頬が緩むのを隠すためだ。

 

「――マスター、深雪様の脈拍が上がり、体温も、わずかながら上昇し始めました」

「深雪はお前の変化が嬉しいようだな」

 

悪い異常ではないから気にしなくていい、とお兄様は冷静に返しながら私の頭にぽん、と手を置いた。

ええ、ええ。嬉しいですとも!

ピクシーに心が芽生えるなんて、こんなに喜ばしいことはない。

でも何よりそれ以上に、以前はピクシーをただのロボットにパラサイトが取り付いた、危険因子だと認識していたお兄様が、ごく自然に助かったとお声がけしているという事実に胸がときめいた。

お優しいお兄様のことだから、ピクシーの一個性を認めて下さると思っていたけれど、…うふふ。嬉しいね。

お兄様に頼れる仲間が一人増えた!とテロップとメロディがかかります。

 

「うれしい…。深雪様は、嬉しいのですか?」

「ええ。嬉しいわ。貴女も成長したのね」

「成長…申し訳ありません。私たちには、学習はあっても、成長はしません」

 

私たち、ということはピクシー、3Hというよりパラサイトのことを指しているのだろう。パラサイトは学習はできても成長はしない、と彼女は言う。だけど、私はそんなことはないと思う。

 

「そうね。成長というのは身体の量が増えることを指すけれど、心の成長という意味でなら間違っていないと思うの。――ピクシー、貴女の学習能力は非常に高い。今も、スムーズに会話ができている。これは貴女が学習して行動を起こしたことによって滑らかになっているのよね。本当にすごいことだわ」

 

今のピクシーは念動力でしゃべっているわけではない。だから口角を上げたり眦を下げたりも動作だけを見れば機械的ではあった。

だけど喋り方は格段に良くなっている。どうやら彼女なりにどうしたら自然に話せるか調べ、お兄様に提案したことで以前よりスムーズな会話が可能になってきたのだ。

ただし、人前ではこれまで通りの口調を続けるそうだ。ほのかちゃんが彼女のことを苦手に思って変にプレッシャーを感じてしまう件もあるのだけれど、これ以上人間らしくなってしまうとお兄様の趣味が疑われる可能性が出てくる。

いくらピクシーからの依頼だと言っても信じられるわけもない。

ロボットがお願いをするなんてありえない。

ピクシーにパラサイトが入っていることを知っているのはごく一部の生徒だけ。

お兄様が趣味でお人形遊びをしていると噂が流れるのはよろしくないのでね。

…素晴らしい技術も、時として理解してもらえないのだ。

まあ、そんなことは置いておいて。

 

「だけど、その会話が円滑になって初めて会話した時、貴女は何かを感じなかった?私には貴女が何かを感じたように思えた。あの時、貴女は目を細めて笑ったの。覚えてる?」

「…深雪様が喜ばれていたので」

「そうね、とても嬉しかったわ。貴女が嬉しそうに笑ったから、一層嬉しくなって」

 

何よりその時の触手ちゃんたちがですね、とっても嬉しそうにうねってたんだよね。彼女の触手は何よりも雄弁だから。

それを感じられるのは私と、恐らく見えているだろう美月ちゃんならわかるかもしれない。…でも、触手の動きは見えても感情までは読み取れないのかな。彼女にとってパラサイトは恐怖の対象みたいだったから読み取るのは難しいのかもしれない。

 

「私が、嬉しそう、ですか」

 

あら、考えてるね。良いことです。

そんなことを話しているうちに生徒会室に到着してしまった。楽しい時間はあっという間だね。

 

「お兄様は苦労されたでしょうが、私もお兄様のご活躍を見てみたかったです」

 

心残りと言えば、競技に参加していたことでお兄様の華麗なる戦闘シーンが見られなかったこと。

いえ、参加して無くとも見ることはできなかったのだけどね。

 

(九島家と軍には研究結果としてデータがあるんだっけ。それなら手に入れるチャンスがあるかも?)

 

「活躍と言われてもな。あまり見せられたものじゃないぞ」

 

お兄様にとってはそれなりに苦戦を強いられたものでもあるからあまり見せたくないのかな。もしかしたら再生を使っている場面が多いから心配させたくないのかもしれない。

 

「とはいえこちらにそのデータ自体ないからな。あきらめてくれ」

「残念です」

 

…うーん、叔母様辺り持っていそうだよね。九島家からは提供という形で。軍からは奪取という形で。軍になんて更々残す気ないだろう。

ムーバルスーツによく似たスーツの戦闘員のデータなんて持たれても困るしね。

今度お電話の際に確認して――

 

「そのデータでしたら、一部ですが確保済みです」

「え?」

「何?」

 

おや、お兄様も驚かれているってことはお兄様の指示ではないのね。

四月の七草先輩のようにシステムに侵入をして…?でもあそこは学校ではなく軍の施設だ。そう易々と侵入できるはずがない、のでは?

 

「パラサイドールには、本体のパラサイトの視覚以外にガイノイド本来のカメラが、搭載されておりました」

 

器にはそのままいじることなくガイノイドの機械の体を流用したということね。

つまり?

 

「元来パラサイトは感知能力があるので、カメラによる認識などいたしません。ですが、設計上パラサイトがそのカメラを通して視覚を得ることは可能になっておりました。私にはマスターとパラサイトの位置情報はわかっても状況を知る術がありませんでした。ですが、彼女たちの会話を聞くうちに、共感覚が生まれ、同調し、体を奪うことなどはできませんでしたが、離れていても声が聞こえるように、彼女たちの一部としてガイノイドのボディへの侵入は成功。手足などは妨害に当たり感知されるおそれがありましたのでできませんでしたが、カメラは使われておりませんでしたので、使用されていたことに彼女たちも気付かなかったようです」

「「………」」

 

…それって、とんでもないことなのでは?他パラサイトの体にアクセスして一部占領をしたということだよね。今まで使用したことのない機能だったから、使われていることにも気付かれることなく盗撮した、と?

 

「それはまた、興味深い話だが、そんなことをして九島の研究員にはばれていないのか?」

 

使用されていない部分が使用されていたとなれば何かしら痕跡が残るのでは、とお兄様が危惧をされたようだけれど、ピクシーはそれについて。

 

「パラサイドールが本格的な実践をしたのは初めて且つ、近くに自分たち以外のパラサイトがいたという状況は初めてのはずです。私の確保も彼女たちの任務に含まれていた可能性があるので、カメラはその補足のために作動させた可能性があり、使い慣れていない機能について写った映像が何も残ってなかったとしても問題ないかと」

 

…うん、確かに数日前に探知掛けてましたもんね。

マスターに従順に従うピクシーは彼らにとってガイノイドのモデルケースであり、良い調査対象ではあるのだろうけど。

ピクシーちゃん、そこまで考えて…?

学習能力高いと言ったけどここまでとは。

うん、この有能さ、実にお兄様好みに成長されてます。学習?それだけじゃやっぱり足りないよ、これは立派な成長だよ。ほのかちゃん(お母さん)は彼女のこの成長を喜べるか微妙なところだけれど、私は大いに喜ぶ。

ってことで。

 

「偉いわピクシー!いい子!!」

 

ぎゅっと抱きしめて褒める。

かわいい上に高スペックな美少女ロボット。しかも感情まで芽生え始め、心を持っているなんて。なんて一粒で美味しすぎる子なのだろうか!お兄様の周りにはハイスペック美少女と美女しかいないの?!もう少しポンコツ美少女とかうっかり美少女とかいてもいいのに。リーナちゃん?近くにいないもの。…ここは一つ私が目指すべきかしら。

…うっかり…ううん、割と結構うっかりしてる気がしてきた。今もうっかり淑女の仮面を落っことしてます。

 

「ごめんなさい、ピクシー。あまりにあなたの成長ぶりが嬉しくて抱き着いてしまったわ」

「深雪様は、私が『成長』することが嬉しいですか」

「とても。でもそれが私たちが押し付けたことではなくて、貴女自らが考えて役に立ちたいと、学習して身に着けたことが嬉しいの。自発的に何かを学ぼうとするのは貴女にも欲求が、求めているものがあるということ。心がそれを求めているということ。それが、とっても嬉しいのよ」

 

ニコニコと笑って答えると、ピクシーはじぃっと私を見つめてから答えた。

 

「私がマスターのデータを保存したのは、視覚を得る為とは別です」

 

ん?ああ、そうよね。視覚を得る為だけだったら録画なんて必要ない。その場限りでいいのだから。しかもデータを転送となれば相応のリスクもあったわけで、それを軍にもバレないようやってのけたピクシーの技量に改めて脱帽だ。…お兄様、一体どこまでピクシーに仕込んだんです?

藤林さんたちに仕込まれたというお兄様の技術もまた恐ろしい。お兄様、高校生にしてどこまでスペックを高められているのか。

 

「深雪様は、マスターをいつも見ています」

「、え…ええ」

「ですから、きっとマスターの活躍を、ご覧になりたかっただろうと思いました」

「……わたしの、ために?」

 

あまりの驚きに声が出ない。というより思考が回らない。

 

(え、私そんなにいつもお兄様のこと見つめてた?!そしてそれをピクシーに知られて認識されてた⁇は、恥ずかしい!)

 

顔が熱くなってピクシーに回していた腕を外して顔を覆う。

お兄様や水波ちゃんだけでなく、目の前のピクシーにも見られたくないくらい真っ赤になっていることだろう。

 

「…私は、間違えましたか?」

 

ピクシーの声は平たんでも、触手がたらんと垂れ下がっている。落ち込んでる?!

これは直ちに修正しなくてはならない。いくら、私が恥ずかしい思いを抱こうとも!子育てとは一瞬でもタイミングを間違えてはいけないのです!!

大丈夫、私にはお母様とお兄様を育てた実績があるのだから!…それは果たして子育てというのかはさておいて。

 

「間違ってなんていないわ」

 

情けない顔をみせることがなんだって言うのか。

悲しんでいる可愛い子を守らずどうします!

覆っていた手をまた彼女の背に回し、今度はそっと抱き寄せた。

 

「ありがとう。私の為に、用意してくれたのね。お兄様の雄姿を見られるなんて、これほど嬉しいことはないわ。ずっと見たかったの」

「…ですが、困っておられました」

「そうね。お兄様をずっと見ていたことを見つかってしまって恥ずかしかったの。こっそり見ているつもりだったから。これからは内緒にしてくれると助かるわ」

「なぜ、こっそりと見られるのです?」

 

う…痛いところ付いてくるね。これも学習の為かな。

う~、恥ずかしいけれど、これもピクシーの疑問を解決するためだ!

 

「お兄様のことは大好きだけれど、ずっと見ていたらお兄様の邪魔になってしまうし、何より私も何も手につかなくなってしまうわ。それに、周囲の人にずっと見ていると思われてしまうと、それもまた恥ずかしいと思ってしまうのよ」

 

うにょん、と触手が動く。浮上したのかな。…というか背中を這いずられてるね。あってよかった結界魔法。無かったらちょっと大変なことになってた。

 

「喜んでもらえましたか」

「ええ、とっても。その画像は後で見せてもらっても?」

「すぐにでも映し出せます」

「本当!?あまり時間が無いのだけど是非見たいわ!」

 

良いですかお兄様、と振り向けば、お兄様は思案顔なのか口元を覆いながら頷いていた。

お兄様としてもピクシーが入手した映像がどんなものか気になっているのかもしれない。

水波ちゃんは無表情でお兄様を見ているけど、何かあった?

そういえば、原作ではピクシーが乗った車に大した説明もなしに置き去りにしていたんだっけ。そこを確か文弥君に助けられていたような記憶が。実際はどうだったか分からないけれどもしそうなら不満を抱いてもしょうがなかったかも。後でフォローを入れないと。

そう考えている間も準備は進み、部屋が暗くなった。

モニターに映し出されたのは迫ってくる黒い外装を纏った人間の姿。

横浜の時に拝見したムーバルスーツはシュっとしてかっこよかったけど、こちらはずんぐりむっくりでちょっと可愛らしい感じ。でも繰り出されるパンチの威力から、ただ可愛いだけじゃない、マッスルフォームに見えてきた。カメラへの衝撃がね、臨場感が伝わってきます。

お兄様!お顔が見えなくても動きで分かるカッコよさ。しびれる!!

うっとりと鑑賞している後ろで、お兄様たちが話していたことに私は全く気が付かなかった。

 

 

 

 

「…その、このまま野放しにしてよろしいのでしょうか」

「まずい、だろうな」

 

水波と達也のこの会話、かみ合っているようで内心は全くかみ合っていなかった。

 

 

水波は危惧していた。

このパラサイトのスペックの高さはすでに学校の備品と誤魔化せるレベルではない。狙われる恐れがある、と。

この3Hが達也の所有物となっていることはすでに聞かされているが、学校のセキュリティの中で守り切れるのかという不安。そしてこれを失ったとしたら深雪が嘆き悲しむだろうと簡単に予測ができ、何か策を講じるべきでは、と進言したつもりだった。

 

一方の達也も危惧していた。

彼女の成長度合いは異常と言っていい。自身が教えた以上の技術を自己学習で身に着けている。パラサイトのことに関しても、未知の部分ばかりだ。いくら今は言うことを聞いていても危険な存在であることは変わっていない。

それも気になるところだが、何よりもまずいのは――深雪がピクシーを可愛がっていたことは良く知っていたが、自分に尽くされるようになって更に情が湧いたのか、また家に連れて帰りたいと言い出すのではないか、という懸念。

ピクシーのおかげで深雪から大好きだと言ってもらえたことで連れて帰っても利点があるのでは、とぐらついたことも事実。しかし連れて帰ればただでさえ水波に時間を割かれているのにピクシーにも――となれば自分との時間が削られるのは目に見えている。

 

 

「とりあえずこの生徒会室のセキュリティレベルを上げた方が良さそうだ」

 

達也はピクシーが勝手にここから出てこないよう、警戒をするために。

 

「その方がよろしいかと思います」

 

水波は盗難(誘拐にあらず)の被害に遭わないように。

 

 

 

「ピクシー、ありがとう!」

「深雪様に喜んでいただくためならば」

 

スクリーンに映し出された映像(迫りくる謎の戦闘員)に満面の笑みを浮かべる、人の域を超越した美を体現する美少女。

その笑みを受けたロボットであるはずの彼女は、とてもロボットとは思えない人間らしい柔らかな笑みで応えるのだった。

 

 

 





この後ちゃんと片付け組に合流しました。片付けて帰るまでが九校戦。

どうして私の書くお兄様はこうなってしまうのか…。
妹に大好きだと言われて実は喜んでいたお兄様。
悩んでたんじゃないんです。にやけ顔を隠していただけです。照れて恥ずかしがっている妹が可愛くて仕方がない。
それを冷たい眼差しで見ないように無心になっていた水波ちゃんの図です。
水波ちゃんにはお兄様の表情の変化なんてわからなかったですが、たぶん喜んでいるのでは、と。暮らし始めて四か月、なんとなく空気が読めるようになってきた有能メイドちゃん。
メイドさんにも夢を持ってます。メイドは出しゃばらず、ご主人様方に仕える者ですから。

書きたかったのはピクシーがお兄様の戦闘シーン隠し撮ってたよってところだけだったんだけど、何でか長くなった。
パラサイトの能力やガイノイドはご都合主義です。
きっとこの後妹は叔母様に映像の有無を確認し、ぬいを作るための資料としてもらいます。
真夜様、ムーバルスーツバージョン欲しくなかったけど、妹の作ったデフォルメが案外可愛くて気に入った。ヘルメットは取り外し可能。
そういえばダブルセブンの怪人風のスーツ一瞬だったなぁ。お兄様のどう見ても悪役にしか見えない感じ、嫌いじゃない。そのまま深雪ちゃんを抱き上げて飛んでいくところを目撃されて誘拐だー!って叫ばれて欲しい。


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