妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします! 番外編 作:tom200
古都内乱編アニメ10話ネタです。
ロボットスクーター…普通にスクーターなんですね!?ダブルデートなのですね!!未知の乗り物に乗っているのかと思って本編ではちょっと別の乗り物に乗せてしまいました。ちょいちょいキャビネットだったりコミューターだったりもアニメと仕様が異なってます。もう書き直すのが無理。特にコミューター。
でも今回のアニメのスクーターならこんな感じになるかなってことでスクーターに乗るお話をば!
古都を観光地する上で、移動に車は向かない。特にリムジンのように幅のある乗り物は。
ということで一時的にリムジンとは別れて小回りの利くスクーターに乗ることになったのだけど、…当然組み分けはお兄様と私、光宣君と水波ちゃんになるのは必然で。
水波ちゃんが首がもげるんじゃないかってくらい首を横に振っているのが可哀想ではあるけれど、どう考えてもこれ以外の組み分けようがない。水波ちゃんがスクーターを運転できればまだ可能性があったけれど。多分帰ったら資格を取ろうとするかもしれない。技能で給料は上がりますから無駄にはならない。四葉はきちんと能力に見合った給料を支払ってくれる優良企業です!福利厚生は…あれですけども。金払いと能力主義なところは高い評価がもらえるかと!って、誰に言っているのか。落ち着こう。ひっひっふー。
そんな混乱中でも深雪ちゃんの淑女の仮面は優雅に微笑んでお兄様からヘルメットを受け取っていた。
そして髪をまとめてからヘルメットを被ってお兄様に促されるまま後ろに乗るのだけれど。
「ほら、しっかり掴まらないと危ないだろう」
「…失礼します」
「おかしいね。バイクの時は率先して掴まるのに」
そう、確かにバイクの時なら少し気合を入れるだけでお兄様の細腰に腕を巻き付けられるのだけれど、バイクとスクーターでは大きな違いがある。
バイクは風を切ってビュンビュン飛んでいく景色を楽しめる。
スクーターは逆でスピードが出ずにゆっくり景色を楽しめる。
どちらもどちらなりの良さがあるのだけれど。
「…スクーターでしたらそこまでスピードが出ないのですから、身を寄せるほどくっつかなくてもよろしいのではないでしょうか」
「乗り物に乗ることに変わりはないんだ。安全面の上でもしっかり安定させた方が良いのはわかるね?」
しかもいつ伝統派に狙われるかわからない状態。隙をはじめからなくした方が良いのは私にもわかる。でも――
「恥じらっているようだが、デートの時とさほど密着度は変わらないと思うんだが」
「…手を繋いだり腕を組んだりするのと抱きつくのとでは全く違います…」
ううぅ…縮こまりながら恥ずかしい告白することになるなんて。水波ちゃんに示しがつかないじゃないか。
ガーディアンとしての修行だと言ったのは私だ。頑張れと応援しておいて自分は緊張で震えているなんて格好がつかない。
しかも先ほど横を通ったカップルはいちゃいちゃとくっついて周囲からリア充爆発しろとばかりに見られていた(偏見)。
バイクほどのスピードであればあのように見られることはないが、スクーターだと男女の組はじろじろ見られるのはおかしなことではない。私だって若い男女がスクーターに乗っていれば心の中で冷やかしながら見守る。
見られることに慣れているとはいえ、公衆の面前でお兄様に抱き着くことになろうとは。なかなかの羞恥ですが、耐えて見せようではないか。
深雪ちゃんの名に懸けて!
「失礼します」
恐る恐る腰に腕を回す。バイクでは慣れていてもスクーターでは初だ。それが妙に緊張させるのだけど、お兄様にはそのおっかなびっくりの様子が面白かったようでくつくつと笑われてしまった。
「なんだかな」
「…乙女とは複雑なものなのです」
「俺には一生解けない謎だな」
お兄様、だけでなく女心というものは複雑怪奇。理解できる人など限られている。
そろそろ行くか、の声に私はきゅ、と回す腕に力を込めた。
こうしてダブルデートにしか見えない偵察は始まった。
…偵察、なんだよね?途中から観光地巡りのカップル二組にしか見えないどころか内容も正にそれだった。
お兄様はガイドブックよろしく土地の説明を。光宣君も同様。それに私たち女子は関心の声を上げたり、景色を楽しんだりしているだけ。
おかげで周囲から可愛らしいカップルだと――いや、初めは私と光宣君の美貌に釘付けになってから状況が判断できるようになって、カップルか…カップルか?と三度見される。釣り合いが取れてないんじゃ、とかカップル間違ってるとか、好き勝手言っている。
全く、水波ちゃんが気にしちゃったらどうしてくれる!
私がお兄様をパートナーに選んでいるのだと見せつけるようにお兄様の腕に絡みつく。
するとお兄様がどうした?と甘い顔と声を向けてくるのだけれど、目的はバレている模様。面白いものを見るように目が笑っています。
「…お邪魔じゃないですか?」
「むしろ役得でしかないな」
あらぁ、お兄様が色男モードに入られました。
確かにこれならラブラブカップルに見えなくも、ない?
「あとはお前が敬語を外せばそれらしくなるんじゃないか」
楽しそうですねぇ。生き生きとされています。…ストレス溜まる苦手分野の任務ですものね。ストレス発散も兼ねてるのかも。
水波ちゃんの為だけでなく、お兄様の為になるならば私の恥くらい書き捨ててしまおう。
改めて気合を入れ直して。
「よろしくダーリン?」
腕に縋りついて見上げてにっこり微笑むと、
「任せてもらおうか、ハニー?」
自信ありげににやりと笑って応えた。
お兄様ノリがいいですね。
そんなこんなで急遽べったりくっつきカップルごっこを始めたら、水波ちゃんから半眼で見られてしまった。…貴女の為に身を削ったはずなのだけど。いいけどね。さっきより周囲の声が聞こえない様子だし。身を削った甲斐があったというものだ。
こうしてダブルデートの演技を本格的にして偵察は進み、敵の罠にかかるのだけど、各々の活躍で見事伝統派を撃退。
だけど残念ながら大した情報も得られず、お兄様の任務は継続。次回へ続くことになる。
ダーリンと言ったらハニー。
スウィーティーとどちらにしようかと思ったのだけどね。語呂がやっぱりハニーの方がいいかな、と。
お兄様は別に周囲から何と言われても気にしないけれど、害意があるかは当然のこと、一応どんな反応をされているかは把握している。
水波ちゃんは外で妹と並んで歩くときに時折そういった視線には晒されているので耐性が無いわけではないけれど、相手が光宣君だからちょっと気まずかった。
だけど、お兄様の妹をからかい始めたことにこんなところまできて何をやっているのだ、と呆れつつ、周囲の勝手な声が少なくなったことと、妹が恥ずかしがりながらも耐えている姿に、もしかしたら自分の為だったのでは、と気づいて首を竦めた。光宣君は全く気付いていない。同年代と出かけるのは珍しいことなので浮かれている。お出かけ楽しい。
だから邪魔をする伝統派に容赦はしない。このお出かけがお仕事とはわかっているのだけどね、楽しい時間を邪魔したことは別問題。
温泉シーンがカットされていたのが残念です。
お兄様何時の間に光宣君を光宣呼びに変わったんでしょうね。展開早いったら。
お兄様の戦闘シーンもだいぶ削られて何をしていたのかさっぱりなのもちょっと残念。仕方がないね。光宣君チートのシーンがメインだから。お兄様の開発したCADで戦っているのだからある意味共闘とは言えるのかな?
妄想で補完するしかないってことですね。
ちなみにダーリンハニーでも会話は変わりない。
「ハニー、足元に気を付けて」
「ダーリンに掴まってるのだから大丈夫でしょう?」
「危なかったら抱き上げて歩いてあげよう」
「…手を繋いで一緒に歩きたいから慎重に歩くわ」
「俺はどちらでも構わないよ」
「…もう、ダーリンったら」
イチャイチャしては水波ちゃんに白い目を向けられるお兄様。
もしも妹が悪乗りして例のセリフを言ったら。
「ダーリン、浮気は許さないっちゃ!」
「俺がお前以外目に入るはずがないだろう?俺が愛しているのはハニーだけだよ」
ぷしゅう、と妹は頭から煙を出した。
お兄様に浮気はできない。疑われることは多いだろうけどね。
むしろ疑われるシーンに慌てるのはお兄様の方。妹はいつでもお兄様の彼女大歓迎だから。
吉田君と美月ちゃんの初々しいカポーが良いですね。可愛い。今回は水波ちゃんの一目惚れシーンも強調されてましたし、どんどんカップルが成立していく。たまりません。もっと見せて欲しい。
お読みいただきありがとうございました!