妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします! 番外編 作:tom200
婚約者後初めてのお誕生日でちょっと成主妹が本編に無い大胆さでお祝いします。
アレな雰囲気が漂いますが、一応R15程度で。
プレゼントに欠かせないモノ
あと10分でお兄様の誕生日を迎える。
ドキドキと高鳴る心臓を胸の上から手で押さえたい所だけれど、それも今はできないので素数を唱えながら心を落ち着かせる。
…ええ、わかっているのです。とても大胆なことをしていることは。
この後も大変なことになるということは。
今日という日を乗り越えられるかわからない。私は今日最期を迎えるかもしれない…ことは流石に無いと思うのだけど…ほら、ね?オタクって推しの為には身を捧げちゃうじゃない?
火の中に飛び込むうさぎさんのように、ご飯が無いなら私を食べてって。
と、いうことで今の私はまさにその心境であの、原作で身に纏っていたストラップレスタイプとはちょっと異なるのだけれどオフホワイトのホルターネックドレスを着用している。
足には大胆にもサイドにスリットが入っているが、これは歩かなければ見えることもなく、座る時に注意さえすれば膝上は開かない仕様にはなっていた。
確認いたしましたとも。…ちょっとずらせばとってもえっちでした。というより肩はむき出しノースリーブだからその時点でとってもえっちなんだけどね。
おかしいな。原作深雪ちゃんエレガントだったじゃない。どうして私が着ると無防備さが出るのかな?何故か隙があるというか。
この服も単体で見ればセクシーというよりエレガントだったのに。
でも今日のこの後の目的を考えれば、返ってこの方が――積極的過ぎてお兄様に引かれてしまわないかしら?
(やだ!今さら不安になってきた)
どうしよう。今から着替える時間もないけど――多少過ぎても良いかな?
今から部屋に戻って、と踵を返そうとしたらドアの内側からノックが。
「もしもし、深雪さん。俺はいつまで待っていればいいのかな」
!!気づかれてた!逃げ場がない!!
くすくすと笑うお兄様の声に、心臓が一気に倍速でテンポを取り始める。
待って。今その速度を出されたら絶対もたないから!
「それとも俺からお出迎えさせてくれるのかい?」
「まっ、」
「待てない」
無情にも開く扉。
お兄様は苦笑を浮かべられていたのだけれど私の恰好を見ると表情を変え、スッと腕が伸びてきて腰に巻き付いたと思ったら部屋の中に入っていた。ばたんと閉まる扉。密着する体。…何が起きたの?
「お、にいさま?」
「しまったな。もっとスマートに迎え入れたかったのに」
そう言いながらも腰に巻き付いた腕に力がこもり、背中に手を当てられるのだけれど。
「…深雪、これは少し大胆すぎるんじゃないか」
バックは半分くらいまで布がありません。
オープンです。よって、お兄様の手は今素肌の上に。
「ひゃっ!お、お兄様!」
「いや、これは無理だろう」
お兄様の手が背中を這い、ドレスの縁まで到達すると指を一本間に滑り込ませてなぞる。
「無理って…っ」
「お前のことだ。やりたいことがあって色々と用意しているのだろう?」
「え、ええ。それはそう、なのですが」
「だが、こんな魅力的で刺激的な深雪を前にしてしまえば、待てができそうにない」
え゛。
「深雪」
そう言って少しだけ身体が離れ、背中に回っていた手が頬に添えられて上向きにされて、
「言ってくれ。その言葉までは待ってあげられると思うから」
…この雰囲気で言うことではないと分かってはいるんだけれど、心の中で言わせてください。
(ほんとにござるかぁ?)
だって、もうお兄様の目の色が欲の色に染まり、しっとりと濡れてますもの。
徐々に近づいてきていますもの、切なげなお顔が。
腰の手が、頬の手が、燃えるように熱い。
ふ、と漏れる吐息も、瞳も、熱をはらんでいる。
これはもうあと10秒ももたなそうである。
「お兄様」
せめて、あと三十秒は持ってくださいませ、とわずかに空いた隙間でお兄様の胸の上に手を当てて。
「また、今年もこの日をお祝いできることを、嬉しく思います」
視線をしっかりと合わせれば、お兄様の瞳には恥ずかしがりながらも――物欲しそうな私の顔が映っていた。
私も、我慢がもうできないらしい。
「深雪…」
熱い吐息がかかる。
覆いかぶさるようにお兄様が身を屈めて――
「お誕生日、おめでとうございます」
す、の言葉が最後まで言い切れたかわからない。もうその時には唇が重ねられていた。
頬の手は首から後頭部にかけて押さえつけられ、初めは優しく触れるだけだった口づけは徐々に深くなっていく。
「ん…ふっ…」
「ん…」
舌も、吐息も、何もかもが混ざり合い深くなる口づけに苦しくなってお兄様の服を掴むけれど、逃してはもらえないらしく、酸素が不足して舌の動きが緩慢になる頃ようやく唇が解放された。
「っは、…はぁ…はぁ……」
すでに体に力が入らず、腰なんて序盤で砕けた。お兄様の腕の支えが無ければそのまま座り込んでいたことだろう。
「キスだけでこんなに気持ち良くなったのか」
蕩けて動けなくなった私をお兄様は軽々と抱き上げてベッドに座らせた。
横たえなかったということは多少理性が戻ってきたのか。
するり、と頬を撫でられ唇以外にキスを落として私が落ち着くのを待ってくれていた。
「…お兄様はもう少し手加減を覚えてくださいませ…」
「そうだなぁ。そうしてやりたいところではあるんだが、これは無理だ」
そういえば初めにすでに宣言されてたね。無理だって。
「しかし、綺麗だな。このドレスも初めて見るが――これでパーティーには参加しないでくれ。せめて上に羽織るとかしなければ皆目が潰れてしまうよ。慣れている俺でさえ、その眩しさに危機を抱いたくらいだ」
「…お兄様ったら」
「疑うか?」
「疑うだなんて。ですが、お兄様に喜んでいただこうと思って着飾りましたのに」
「嬉しいさ。こんなに美しい深雪を独り占めできるのだから。――綺麗だよ、深雪」
音を立てずに触れられる優しい口づけにうっとりと目を閉じてしまったことが良くなかった。
「こんなに嬉しいプレゼントを貰えるなんて、誕生日とは素晴らしいな」
頬に添えられていた手はいつの間にかに滑り落ち、太ももに乗っていた。
サイドスリットのすぐ横に。
少し重みを加えるだけで白い間から先ほどのキスで火照り、色づき始めた肌が覗く。
「ああ…困ったな。どこもかしこも魅力的過ぎてどこから触れていいか迷ってしまう」
迷う、と言いながらもスリットに沿うように指でなぞり、腿から上に指を滑らせていた。
地肌に触れられることで体が震えだす。けれど、この震えが恐怖でないことを知っている。
身体の中心が疼き出す、その前に。
「あ、の。プレゼントを、用意したのです」
「これ以上の?」
そう言いながら大胆にもスリットに手を滑り込ませて、内太腿に手を這わされてびくびくと体が跳ねるのだけど、しっかりプレゼントは受け取っていただかないと。
「これを、外してくださいますか?」
これ、と髪を前に垂らしてネックのホックをつついてみせる。
お兄様が喉を上下させたのが見えた。動くのどぼとけがとてもセクシーで目が離せないでいると、先に復帰したお兄様が隙あり、と言うように口づけられて、視線を奪われるとあっという間に首元が解放される。
するっと滑るように腰まで下りたドレスの下に、お兄様は表情を落っことしたように無になって固まった。
…ちょっと、思っていた反応と違う。
凝視するお兄様の目は開閉することなく胸部あたりから動かない。
「、プレゼントには包装とリボンが欠かせませんでしょう?」
見つめられるだけでドキドキと心臓が痛いくらい音を立てる。きっと顔は真っ赤に染まっていることだろう。
包装のドレスは半分はがされた状態で、現れたのは白のセンタースリットのふんわりした可愛らしいベビードール。胸のあたりにはシルクの大きなリボンが一つ。
「…お気に召しませんでした――」
「深雪」
「はい」
お気に召しませんでしたか?と聞く途中で名を呼ばれて中断する。
お兄様は真剣な面持ちで、私も姿勢を正して続く言葉を待った。
「これは、お前が用意したのか?」
…ああ、そういうことか。
以前叔母様からベビードールを着せられたときもリボンが付いていたから、それで疑われているのかもしれない。
「作りました」
「…つくっ、た?」
「プレゼントですもの」
「……深雪が、これを…?」
…自分でもどうかと思いましたけどね。
だって、理想の「リボン解いたら美味しく頂ける!」みたいなセンタースリットのベビードールが無かったんだもの!
だから一から作るしかなかった。幸い生地屋さんには伝がある。ブラやパンティは無理だけど、ベビードールなら服を作るのと変わらない。おかげで自分好みにも調節できて万々歳。器用な深雪ちゃんの手先に感謝!前世では絶対こんなことできなかった。
「凄すぎやしないか…?」
「お気に召していただけましたか?」
今度こそ訊ねれば、お兄様はああ、と言って抱きしめられた。
「肌触りもよさそうだな」
「そこはこだわらせていただきました」
自慢のポイントを上げられて上機嫌になったのだけど。
「それは残念だ」
「え?」
「すぐに脱ぐことになってしまうから」
とさ、と後ろに倒されて覆いかぶさるお兄様の目は、ギラリと光っていて。
キスをされるのかと思ったが、胸の前で身を屈めると、リボンの端を咥えて、首を横に向けて解かれた。
………とってもえっちだ。
あまりの光景にこちらが赤面して動けなくなってしまう。
まさかお兄様がそんなことをするとは思わなかった。
「この方が、お前は喜ぶだろう?」
確信犯だった。
はらりと解けたリボンが引かれて中身が露になる。
「最高のプレゼントだ。じっくりといただくとしよう」
今にも舌なめずりをしそうなお兄様に、しかし私はこれを告げねばならない。
「今日は学校がありますのでお手柔らかに」
「………実習の授業はなかったはずだな」
着替える授業が無いことを確認されてる…できれば水波ちゃんのことがあるから痕はつけないでいただきたいのだけれど、これは譲歩が必要、だよね。
「…見えないところにでしたら」
「善処する」
あ、これしないやつだ。
お兄様の視線が机に向けられたことで、CADを確認したのだろう。…再生を使う気ですかお兄様。
肉体の痛みは無くなっても精神の疲労は取れませんよ。
(…でも、今日は誕生日だもの)
「お誕生日、おめでとうございます。一番に祝うことができて、嬉しく思います」
「ありがとう。お前がいてくれるから、俺はこの日が好きになれる」
優しく重ねられた口づけに酔いしれながら、これは一日寝不足を覚悟しなけらばならないらしい、と、お兄様のたくましい背に腕を回した。
――
包装紙とリボンは必須だよね、という話でした。
妹のドレスがセクシーになってしまうのは補正下着なく着たことによるトップとの隙間がね。おリボン分のふくらみが脇のあたりを甘くしました。チェックはきちんとしましょうね。
この後、善処したところで――手加減したところでお兄様が止まれるはずもなく、朝を迎えて寝不足で一日過ごすことに。頑張れ妹!
お兄様?一日艶々でしたよ。
ちなみにお兄様確信犯で、週に一度の調整日でもあるので地下でも美味しい思いをする。当然夜も。だって誕生日だもの。
水波ちゃんに睨まれようと、今日は誕生日ということで見逃してもらえる。免罪符を手に入れた。
でも次の日の夜にはこっぴどく叱られる未来が待っている。
いくら再生で痛みは取り除けても、一度体で覚えた快楽までは消えない。その夜のマッサージで水波ちゃんも妹も大変な目に遭う。仕事だと思っている水波ちゃんは今日は控える、ということを知らないので色気あふれる妹ちゃんのケアを必死でする。
妹は妹で触れられるだけで敏感になっている状況に耐えることに必死。
そしてこの後、体を冷ましてからお兄様の部屋に行こうとしたのだけれど、その前に水波ちゃんから説教を受けたお兄様が襲来。部屋にお持ち帰りされる。連続朝までコースはさすがに可哀想だと思いますお兄様。
…読み返したら酷いお話でした。
でも偶にはこんな話も有りだと思います。
お粗末様でした。