妹転生?!ファンとしてお兄様を幸せにします! 番外編   作:tom200

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今回は芸能パロネタです。




11月の記念日 11/5

 

11月5日

 

「マサキ」

「タツヤの」

「「オールナイト〇ッポン」」

「ということで始まりましたが、タツヤ。今日が何の日か知ってるか?」

「いいリンゴの日」

「…え、そうなのか?」

「今日の妹の差し入れはリンゴパイだっただろう。渡された時にそう言っていた」

「!そ、それは心して食べないとな――って違う!そうじゃなくて、今日は確かにリンゴの日でもあるんだろうが、そっちではなく――今日は『いい男の日』だ!」

「そうか」

「そうだ!」

「…」

「って、ラジオで黙るな!」

「それに対して何を言えばいいんだ?マサキはいい男だな、かっこ笑いと言えばいいのか?」

「何で笑いが付く!!というかわざわざかっこを付けるな!」

「様式美だ」

「そんな様式美ばっかり守るんじゃない!」

「カリカリしすぎじゃないか?あまり叫びすぎると喉に悪いぞ」

「お・ま・え・が!そうさせてるんだろうが!!――全く。全然本題にいけないじゃないか!」

「それで、いい男の日、とは?」

「語呂合わせで化粧品会社が作った日らしい」

「広報も色々考えるものだな」

「…何故そっちに考える?まあいい。それで、だ。俺はな、昔彼女に『いい男』と言われたことがある!」

「………」

「どうだ!羨ましいだろう!!」

「で?」

「なんだ?」

「正式には?」

「…なんだよ」

「正確に前後の文章を言ってみろ」

「…お前、あの場に居なかったよな?」

「居なくてもあの子の言いそうなことくらいわかるさ。俺はあの子の兄貴だからな。恐らくこう言われたんじゃないか?――『マサキ君はきっと将来いい男になりますね』と」

「ぐっ…、その通りだが…なんでわかった?」

「昔、という時点で子供の頃だろう?子供相手にいい男と言うには早すぎる。だったらお前が下心ありきで手を差し伸べ、それを優しさと受け取った妹が感謝を込めつつ、ついでにそうおだてたのだろう」

「し、しし下心なんて小学生にあるか!そ、それにおだてただなんて、彼女がそんな打算的なことをするわけないだろう?!」

「さてな」

「…さてはお前、羨ましくてそんなことを」

「羨ましい、とは思わないな。俺はあの子のいい男ではないからな」

「…?それは、兄だから、というわけではない、のか。…どういう意味だ?」

「最近も言われたよ。俺は悪い男らしい」

「んな!?」

「まあ、正確に言えば悪いひと、と言われたんだが、まあ意味合いは同じだろう。俺自身、良い人間のつもりはないからな。いい男と言われるよりは悪い男と言われる方がいい。俺のことをちゃんと見て、わかってくれているのだと思うと、な」

「…くっ、良い男と言われるより悪い男の方がなんかかっこよくないか…?じゃない!悪い男っていったい何をしたらそんなことを言われるんだ!一体彼女に何をした!?」

「ゲームだが?」

「ゲーム?!」

「それもコンピューター相手の格闘ゲーム。この間企画でやっただろう」

「あ、ああ。あまりやったことが無いと言いながら一方的にぼっこぼこにされたあれか」

「事前に練習としてソフトを渡されたから家でやってみたんだが、操作が分からなかったから似たようなゲームをやったことのある妹に見せてもらったんだ。その時に指の動きとキャラクターの動き、その攻撃を受けた時のキャラクターのやられ方などを視て一瞬大きく隙を作るシステムの穴のようなものを見つけてな。それを指摘し実際にプレイをしてコンピューター相手に勝った時に言われたんだ。モーション上その隙が発生することは避けられないがそれをプレイもせずに見分け、プレイヤー視点ではなく技術者視点で分析し、穴を見つけてしまったことを咎められた、というのが顛末だな」

「それは…人が悪すぎるだろう。プレイもせず必勝法を見つけるなんて。しかもシステム上の穴なんて制作サイドの努力を無にするものだろ」

「だから悪いひと、なんだろう」

「悪いひとというより人が悪い、じゃないか?性根が悪いというか」

「計画を立てて相手を追いつめ実行する。そしてそれを喜ぶでもなくなんとも思わない、となれば悪い男のニュアンスが近かったんじゃないか」

「悪いどころか危険な男だそれは!お前はこれを機に妹離れをしろ!」

「断る。あの子はそれを嫌がるどころか『流石お兄様です』、と受け入れてくれているからな。必要性を感じない」

「感じろよ!いつまで妹にべったりくっついているつもり――え?!ここで曲紹介!?まだオープニング…ってもうこんな時間?!えっと、では聞いてください、――」

 

 

某ファンチャット

 

:マサキ…お前小学生の時の輝かしい思い出をずっと胸に…

:お兄様にマウントを取ろうなんて百年早かったなー(笑)

:見事なマウント返しだったなー

:幼少期のいい男になる(希望)VS現悪い男(自他共に認める)か。勝負にならんな

:妹様手作りのリンゴパイ食べたい!

:いくらお金摘んでもいいから売ってほしい!!

:※ただしお兄様がすべて買い占める

:妹の手作りを他人にやる気はない!(キリッ)

:いや、そこは(キリッ)じゃなく(スパッ)とか(ザシュッ)では?もしくは(パァンッ)

:タヒんでる!!

:しょうがない。お兄様だから

:そうだな。お兄様だから

:そして悪い男のお兄様だから(公式)!

:というか妹様に悪い男と言われて嬉しそうなお兄様!

:マサキも言っていたが確かにいい男と悪い男だと悪い男に軍配が上がるよな

:普通アイドルっていい男の方が似合わないとだめだと思うんだが

:タツヤの場合いい男、ではないよなー

:何でだろう?

:ヒント:重度のシスコン

:それヒントやない

:答えや――じゃない。別にシスコンは悪くないんだが、タツヤの場合自分以外傍に寄るのは許さない的なところがあるからなー

:妹以外にお兄様と呼ばれたくないとかなー

:タツヤは悪い男!

:悪いお兄様!!

:さすおにでわるおに?

:さすおにでわるおに!

 

 

 

生放送のラジオを終え、タツヤは直接おやすみを伝えるために電話を入れる。

 

「これから帰るから」

『ふふ、ラジオ聞いてましたよ。ネットではすでに悪いお兄様という意味で『わるおに』がトレンド入りしてます』

「そっちは定着せずに消えそうだな」

『そうですか?では、私はまめに悪いお兄様、と言った方が良いでしょうか?』

「ではそれを言ってもらえるように俺はお前にいたずらをすればいいのかな?」

『…残念ですが定着せずに終わってしまうでしょう。お兄様はきっと改心して良いお兄様を目指されるはずですから』

「さて、そんな予定はあったかな」

『そろそろいいお兄様の日ですもの。…私は良いお兄様に世話をしてもらうのです。悪いお兄様ではお世話させてなんてあげません』

「すぐに改心するとしよう。俺はお前だけの良い兄貴になる」

『ふふ、楽しみにしておりますね』

「ああ。楽しみにして、いい子で待っているように。さ、そろそろよい子は眠る時間だよ」

『はぁい』

 

くすくすと笑う声はいつもより幼く、就寝が近いことを知らせる。

可愛らしい、甘えたような声に口元が綻んだ。

 

「おやすみ、よい夢を」

『おやすみなさいませ、お兄様』

 

深雪の声が切れるとすぐさまスマホをしまい、足早にその場を後にする。

少しでも早く深雪の下へ帰る為に。

 

 

 





お兄様は悪い男(公式!)。
一条君はお父様のようにいい男になられることを祈っております。
良いリンゴの日でいい男の日でした。
いいご縁とかもあったんですけどね。いい男だけで一本いけそうだよね、と思ったらこんなことに。お兄様いい男と言われるより悪い男と言われる方が好きそう。
というより自分が良いという評価を貰えると思ってないだろうからね。
おまけの電話でのいいお兄様の日はいいお兄様の日のネタからです。

この世界線でもさすおには流行る。でもわるおにはきっと流行らないでしょうね。妹の為にも流行らせてはいけない!

お粗末様でした。
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