魔法少女リリカルなのは~性転換吸血鬼~《瞬間凍結》 作:ビレッジイ
忍side
忍野メメに不思議ちゃん認定された俺は一通りの現実逃避を済ませ、現状を現実と無理矢理自分に認識させた。
その後俺はメメと今後のことについて話し合った。
その過程で分かったことをまとめると、まず忍野メメはこの世界では怪異の専門家ではなくただのホームレスらしい。大学時代の友人に騙され財産を失い実家から勘当されたそうだ。
次にここは海鳴市という町の端の方にある廃墟で元は進学塾だったらしいが10年前に経営難で倒産したらしい。メメは2年ほど前からここに住み着いているとのこと。
「あんた苦労してんだなぁ」
「いやいや僕のエピソードなんてありきたりでどこででも起きていることさ。それより忍ちゃんの方が大変じゃないか、記憶喪失なんて」
「それこそありきたりなことさ」
転生や吸血鬼の能力なんかのヤバい話を話すわけにはいかないので記憶喪失であることにした。そうしておけば俺がこの町の名前すら知らないことも言い訳できる。
というかメメ、俺が言うのもあれだけど簡単に信じるなよ。そんなんだから友人にだまされるんだぞ。
「まあ何かあったら言ってね。僕にできることなら協力するからさ」
「ああ、恩に着る」
メメには何かあった時の為に俺の保護者なってもらった。まあこんな廃墟に住んでちゃあまり意味はないかもしれないけど。一応念のためだ。ちなみに俺はメメの姪ということになった。何で娘にしなかったのかって? だって全然似てないし俺達。
「一つ屋根の下で暮らす中なんだ、当然のことさ。それに話し相手ができるのも嬉しいしね。それじゃあ僕は上の階にいるから。おやすみ忍ちゃん」
「ああ、おやすみメメ。それとちゃんはいらないぞって、聴いてないな。さてと、これからどうするかねぇ」
まずは特典の確認かな。もし俺が貰えたのが容姿だけだったらマジオワタだぜ。まあ流石に女神もそんなことはしないと思うが。
「まあ試せるだけ試してみますか。とりあえず物質創造スキルからかな」
◇◇◇◇◇◇◇数日後◇◇◇◇◇◇◇
俺がこの廃墟に住み着いてから数日がたった。
その間の食費はチンピラ狩りをして稼いだ。今では自分の体なので自画自賛になってしまうが忍野忍の容姿はとても美しく、夜にチンピラが居そうな所をうろつくと面白いくらいに釣れるのだ。まるで誘蛾灯に集まる蛾の如く。
しかしいくら容姿がいいといっても今の俺はだいたい7歳の幼女ボディー。それなのにあれだけの人数が釣れるとは、この町はどうやらロリコンの宝庫らしい。
衣服に関しては吸血鬼スキルの一つである物質創造スキルで毎日新しい物に変えている。基本的にTシャツと短パンというラフな物だ。俺にはまだ細かい物を作れる技術が足りないので、時間がある時にちょくちょく練習している。そのうちあるものを作らなくちゃいけないしな。
それ以外の時間はだいたいメメとのおしゃべりだ。
ちなみに今日はこの町の美味しい物について話していた。
「翠屋?」
「そう翠屋。僕の大学時代の友人が経営している喫茶店なんだけどね、そこのスイーツが、特にシュークリームが格別なんだよ。シュークリームだけに限れば世界一なんじゃないかな」
「ほーう。世界一とは大きく出たな。それを聞いて確かめないわけにはいかないな」
そうと決まれば今夜はチンピラ狩りだな。資金調達。
おや? 何かメメのやつ苦い顔してんな。なんか俺がその翠屋に行くことに問題でもあんのか?
「どうした? 難しい顔して。なんか問題でもあんのか?」
「いやその翠屋なんだけどね、亭主が半年くらい前から意識不明の重体で入院しているんだ。そのせいで今店が休業しちゃってるんだよ」
「なるへそ。つまり今の翠屋に行っても世界一のシュークリームが食えないってことか。てか何で喫茶店の亭主がそんな大怪我したわけ?」
「彼は喫茶店を開く前にボディーガード兼用心棒みたいなことやってたんだよ。喫茶店を開くにあたって業界からは足を引いたらしいんだけどね。だけど半年前に依頼が来て、依頼人が昔縁があった人らしくて断れなかったらしい。まあその後は依頼人をかばって、てなかんじでね。ちなみに彼の手術費や入院費は依頼人の人が出しているらしい」
そりゃぁ残された家族は大変だろうな。
それにしても、なんかメメの大学時代の友人ってキャラ濃い奴多いな。片や詐欺師で片や用心棒かよ。俺大学入る前に死んじまったから分かんないけど、やっぱり大学になるとそんな人も居るのかねえ。
「今度お見舞いにでも行くか?一応メメの姪ってことになってるし」
「別に忍ちゃんがそこまでしてくれなくてもいいけど、それでも行くって言うなら僕も行こうかな。僕も最近行ってないし」
「じゃあ決まりだな」
この後メメと話し合った結果、お見舞いは明後日に行くことになった。
もうたぶん毎度これくらいのページ数になります。
これが今の私の限界でし