転生したらパグって酷くないですか?   作:雪見沼

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感想、評価、誤字報告いつもありがとうございます。
虚妄のサンクトゥム攻略戦です、そして我らがパグ崎の出番は殆どありませんw
今回は少し文量が多く、第三者視点も多いです。

パグ崎メモ、パグ崎の漬物に感動し弟子入りした生徒がいたりする。でもそのせいでとある地域ではパグ崎君を敵視する生徒が生まれたり。


○月$日 キヴォトス異常気象、局地的な湿度大荒れに注意

「太郎君!」

 

全力で走り伸ばした手が空を切る。すぐに振り向くが、そこには太郎君はおろか先程まであった黒い空間もなかった。

 

「くそっ、一体何処に?」

 

周りを見渡すが痕跡が全く見つからない。

 

「アロナ!」

『すいません先生、パグ崎さんの位置を特定できません。完全な認識範囲外にいるとしか』

 

頼りのアロナでも見つけられないなんて、それに太郎君を連れ去ったあの子は。

 

『先生これを見てください!』

 

アロナが画面に映し出した映像を見て私は驚愕する。その映像は太郎君が連れ去られた映像、そして太郎君が連れ去った人物が。

 

「シロコ…」

 

体型や雰囲気などいくつか違う点があるが、確かにシロコである。でも何でシロコが?いやその前に空間を移動するなんて普通できるはずがない。シロコに何があったんだ?

 

『先生、リンさんから連絡が。それにここに居ても…」

「…そうだね、それにこの異常状態と太郎君が連れ去られた事が関係してないとは思えないしね」

 

この異常状態を治めるもう一つの理由ができた。

 

 

「先生お待ちしておりました」

 

部室に戻るとリンちゃんが出迎えてくれた、カイザーに拘束されて精神的にも疲労しているはずなのに頑張る彼女に頭が下がる。

 

「今後についてお話があるのですが…パグ崎外部顧問は一緒ではないのですか?」

 

リンちゃんの言葉に一瞬戸惑う、話すべきなのだろうか?これから難題に取り組むに辺り、秘密にしておいた方がいいのではないだろか?

そう考えたが、

 

「太郎君は…正体不明の人物に連れ去られた」

 

正直に伝えることにした、リンちゃんを含めこれから集まる生徒は優秀な子ばかりだ。必ず太郎君が連れ去られたことを突き止めるだろう。そして、それを秘密にしたことで不和が起こる可能性があるからだ。

そして、

 

「はぁ!?」

「ちょっと、それってどういうこと!!」

「あらまぁ〜これは少し冷静を欠いてしまいそうですね」

 

眼鏡が光り表情が見えないリンちゃんだけでなく、後ろからも怒気が籠った声が2つ聞こえた。

 

「それってどういうこと先生!おじさんが連れ去られるって何があったの!」

「犯人はクソッタレ企業のカイザーでしょうか?それともおじさまを敵視した人物が…どうであれ…」

 

カヨコが私に詰め寄り、ハナコが少し俯きながら怖いことを言い出す。やばいこのままじゃ、各々が勝手に行動してしまう。助けを求めようとリンちゃんに視線を向けるが。

 

「それで先生、パグ崎外部顧問を連れ去った腐れ外道の心当たりは?」

 

やばいリンちゃんもキレてる、でもどうにか治めようと3人に先程の動画を見せる。

 

「こ、これを見てほしい。太郎君が連れ去られた時の物なんだが、普通じゃないんだ」

「「「これは…」」」

 

差し出したシッテムの箱を奪い取り動画を見始める3人。

 

「…先生の見解をお聞きします」

「これって、あの子だよね…」

「はい、いくつか違う点はありますが」

 

流石は作戦本部のメンバーとして集まって貰った生徒たちだ、キレていても問題の異常さを冷静に考えてくれたみたいだ。

 

「私も君たちと同じ考えだ、これは多分シロコだと思う。理由は分からないがシロコが太郎君を連れ去ったんだ」

「えっ…」

 

私が言葉に今までいなかった声が返ってくる。そこに居たのはシロコと同じ学校の、

 

「先生それってどういうことですか、シロコ先輩がパグ崎のおじさまを連れ去ったって!」

「落ちついてアヤネ」

 

動揺するアヤネを何とか落ち着かせるが、そこで新たな問題が判明する。連れ去ったと思われるシロコが行方不明になっていたのだ。この異常状態の中でシロコが行方不明になり、そのシロコが太郎君を連れ去る。一体何が起こっているんだ…

 

※※※

 

その後に集まったメンバーと話し合った結果、シロコと太郎君の件は今回と関係してる可能性が高いと判断し、まずは最初の予定通り原因不明のエネルギー体による塔の破壊を目指すことになった。そして、作戦準備は進んでいったのだが…

 

『第1サンクトゥム、準備はどうですか?』

 

作戦担当のアヤネが確認する。

 

「えっと、準備は終わってるんだけど…」

 

セリカが答えるが、目線は別の方向を向いている。そしてそこには、

 

「おじさまを攫うなんて…シロコちゃんは悪くない、脅されて…待っててねおじさま、邪魔なのは全部粉砕して…」

 

大量の大型銃火器を携えそう呟いているノノミの姿、パグ崎が攫われ行方不明と聞きこの状態なのである。勿論それはノノミだけではなく、

 

「ちょっと、流石にこんなに爆薬を積むのは…」

『何言ってんの、さっさと倒しておじさんを助けるんだから。確実に仕留めないと』

「あはは、カヨコちゃん殺意高すぎ〜」

 

少しは冷静さを取り戻したカヨコであったが、パグ崎を助けるためビナーへの殺意は並々なるものがあった。

それ以外にも作戦指揮車の準備など、準備は着々と進められていた。

 

 

 

『第2サンクトゥム、一応準備は整ってるんだけど…』

 

作戦担当の和泉元エイミは、連絡に答えるがその顔は少し困り顔だ。

 

『担当決めで、C&Cのダブルオーと正義実行委員会の委員長が揉めちゃって』

 

ミレニアムとトリニティの最強である2人を有する組織、その主導権争いは力試しで決着をつけることになり。それに慣れていた他のメンバーも最初は仕方ないと観戦していたのだが。

 

「へへへ、こうなったら最後まやろうじゃねーか」

「キャハハハハ、倒れて何もできなくても知らねーぞ」

 

2人のテンションが上がり過ぎて、作戦に支障をきたす可能性が高まった時。

 

ガチャ!

 

「少し冷静になろうか」

「少しオイタが過ぎるっすよ」

 

ツルギを押し倒し、ライフルを突きつけるカリンと。同じくネルを押さえつけ銃口を押し付けるイチカの姿。

その目はこれ以上するならぶち殺すと言っていた。流石にそれで頭が冷えた両トップは、遅れて仲裁したユウカの提案でじゃんけんで役割を決めることになった、

 

両部隊の所属メンバーは、今回の作戦で怒らせてはいけない人物を理解するのであった。

 

 

『第3サンクトゥム…あわわわ』

 

作戦担当である花岡ユズは怯えていた。彼女だけではなく、現場にいたモモイにミドリ。SRTのミユはお互いを抱きしめ半べそ状態だ。それは何故かと言うと、

 

「…(おじさん、おじさん、おじさん、おじさん、おじさん)」

 

静かにブチギレている空崎ヒナがそこに居たのである。だが、そんなヒナに話しかける勇者がここには居たのだ。

 

「ぱんぱかぱーん、レベルカンストガチ勢が仲間になりました!」

「へっ?」

 

流石のヒナも空気を読まない純粋なアリスの言葉に怒りを忘れる、そしてアリスの行動にミドリとモモイは慌てるが。

 

「アリス、犬のおじさんから聞いてます。風紀委員長はとても良い人だって」

「…それで?」

 

ヒナはアリスの言葉に食いつく、

 

「それから、とても頼もしい生徒と言ってました。だから風紀委員長が仲間になってくれたので、この作戦は勝ちも同然です。そして、早く犬のおじさんを助けに行きましょう」

 

そんなアリスの言葉に、

 

「…そうね、戸惑わせてごめんなさい。第3サンクトゥム、スタンバイ完了。作戦担当、確認願う」

『は、はい。か、確認しましゅた…』

 

作戦担当の胃痛を目を瞑れば、順調に言ってる模様。

 

 

〜とある路地〜

 

「先生からメッセージ、助けが必要みたい」

「私達が行って大丈夫なんでしょうか、逆に迷惑じゃ…」

「そんなことない、きっと大丈夫。それに、」

 

先生からのメールを受け取り、不安になるヒヨリと協力するつもりのアツコ。そして、

 

「何で勝手に攫われるのよ、勝手に恩をきせて人を(漬物がないと)ダメな体にしたくせに、そうだ助け出したら仕方ないから私が保護しないと、全くダメな大人なんだから」

 

1人でぶつぶつとパグ崎への不満を述べつつ、何か変な方向へ進むにつれにやけていくミサキの姿。

 

「流石にミサキがあのままじゃ困るしね」

 

そんな時、怪しいヘルメットを被った人物がやってくる。それにヒヨリは反応し、アツコと少し元に戻ったミサキは黙って見つめる。

 

「やっとみつけ…」

 

バンバンバン!

 

言葉が終わらないうちにミサキは銃を撃つ。

 

「誰あんた」

「怪しい人…」

「いや、流石にそれは可哀想では…」

 

冷たい対応のミサキにアツコ、ヒヨリはドン引きしている。

相手も流石に慌ててヘルメットを脱ぐ、その人物はアリウススクワッドのリーダーサオリで。

 

「言いたいこともあるだろうが、先生の頼みで緊急事態だ」

「分かったよリーダー、それにその方がおにぎりは早く食べれそうだし」

「おにぎり?」

「ミサキには色々あるんだよ、そう色々ね」

「…そうか」

 

少し会わない間に妹分が大きく変わって、戸惑うサオリなのであった。

 

 

「第4サンクトゥムの作戦担当、浦和ハナコです。みなさん準備はできましたか?」

 

ハナコはいつも通りの笑顔で語りかける。

 

「はい、シスターフッド部隊。カタコンベ前で待機中です」

「救護騎士団、同じく待機しております」

 

統率の取れたトリニティの部隊は問題無いようだ。

 

「ところで避難を担当した部隊から、一部の避難民が極度に震えてると連絡がありましたが。既に戦闘が始まっているのですか?」

「いえ、戦闘はまだ始まっていません。…ただ不平を言って困らせていた一部の方とお話はしましたが、問題ありませんよね」

 

上がってきた情報に質問するミネだったが、深い笑みを浮かべたハナコの返答に黙るしかなかった。

ハナコもまた、有象無象に時間を割かれたくない1人なのであった。

 

 

第5サンクトゥムは他と違い、普通に問題に直面していた。

守護者のホドが要塞都市の地下に潜ったため、居場所の特定に時間がかかっているのだ。そのためその解決に、ノアたちは問題児のコユキを解放し問題解決に着手させる。

そして、インベイドビラーの攻略は、

 

「はっははははーーー掘って掘って掘りまくれーーー」

 

どこから聞きつけたのか、温泉開発部が乱入し掘削工事を始める。

 

「しかし、そんな高度なドリルマシンどこから手に入れたんだ?」

 

あまりにも高性能のドリルマシンを使っているので、ウタハは疑問に思った。

 

「なんかいい人がいてね、おじさんのために使ってって送って来たんだよ〜。温泉が好きなんだろうね〜」

 

メグの言葉にウタハは1人の人物の顔が浮かぶ。

 

「そんなことするくらいなら、素直に戻ってくればいいものを」

 

引きこもっている誰かは、理解者であり恩人のために動き出しているようだ。

 

 

第6サンクトゥムが出現しているD U中心部、そこではゲヘナ給食部が避難所で奮闘していた。だが物資の減少は想像よりも早く、不安を隠せない様子だった。

 

「フウカさん、助太刀に参りました」

 

そこに現れたのは大型トラックを引き連れた美食研究会のメンバーたち、

 

「どうしてここに、それに後ろのトラックは?」

「炊き出しをしていると聞いて、持って参りましたわ」

「えっ、それってまさか」

 

トラックに積まれていたのは、大量の漬物とお米。

 

「おじさまと私のパグ舘漬物店からの寄付です、是非お受け取りください」

「…いや、助かるけど漬物だけじゃ…」

「あら、そうですの?」

 

助かるには助かるが、流石に栄養バランス的には問題がある。

 

「ほらハルナだから言ったじゃん」

「そうですね、こっちを用意しておいてよかったです」

 

そう言ってアカリとジュンコが運んで来たのは大量の魚、これにはフウカも喜んだが。

 

「ところで、こんなに集めるの大変だったんじゃない?」

「そうだよ、近くの水…ンンンンッッ!?」

「まぁ、細かいことはいいじゃない」

 

色々怪しいが今は非常時で、避難してきた人を少しでも安心させる事ができるのでフウカは追求するのは止めた。

生徒たちは助け合い、自分のできることを奮闘しているようだ。

 

「おじさま、私はやれることやります。そして居場所が分かった時には…」

 

それでも止まらない生徒はやはりいるようだ。

 

※※※

 

準備は整った、太郎君やシロコの事は心配だが物事には順序がある。

 

「先生、第1から第6まで全エリアのスタンバイを確認しました」

 

やれる準備は全て終わった、みんなの力を合わせて私たちは勝ち取るんだ。

 

「それじゃ、みんな準備はいいかな?」

「「「「はい、先生!」」」」

 

私の呼びかけに各地の生徒が答えてくれる。

 

「それじゃ始めよう、虚妄のサンクトゥム攻略戦開始だ!」

 

そして、各地で火蓋が切られた。

 

〜第1サンクトゥム「アドビス砂漠」〜

 

ホシノたち対策委員会は走っていた、守護者であるビナーは巨大で攻撃範囲も広く止まることを許されないからだ。

それに、

 

「エネルギー反応増大、レーザーが来るよ!」

「回避タイミングが…ホシノせ…」

「邪魔しないでください芋虫!」

 

今にもレーザーを打ち出そうする口に向かって、強烈な銃撃を撃ち込むノノミ、ビナーはその衝撃に耐えきれず仰け反りレーザーを上空へと打ち出してしまう。

 

「私の出番は…まっいいか」

 

後輩の頼もしさに少し呆気に取られるホシノだが、気を取り直しビナーに銃撃を浴びせながら走る。

 

「さぁ私たちもハードボイルドに行くわよ!」

『爆薬は予定の1.5倍積んであるから、タイミングは気をつけてね』

「あはは、カヨコちゃん過激〜」

「それなら、アルさまの敵を確実に粉砕できますね」

 

「…き、聞いてないわよ。そんなことー」

 

対ビナー戦、攻略意欲は過激的なほどに高まっている模様。

 

〜山海経自治区〜

 

こちらの防衛戦は練丹研究会や梅花園が奮闘しているのだが、

 

「老師を攫った悪党どもに鉄槌をーーー」

「鉄槌をーーーーー」

 

血気盛んに敵を薙ぎ倒していく玄武商会のメンバー達。

 

「玄武商会ってなんであんなに敵意剥き出しなんですか?」

「なんでもザーサイとかメンマの作り方を伝授してくれた人が、今回の件で行方不明みたいなのだ」

「あーなるほど」

 

パグ崎の影響はそれ以外にも、

 

『山海経に敵意を向ける者を生かしてはおけんの』

 

キサキの一言で玄龍門の行動は早かった。

 

「どうも門主も珍しくやる気みたいで、ボク達の出番はあまり無いみたいなのだ」

「それでも注意は必要です…よね?」

 

山海経、思ったよりも協力的…なのか?

 

〜第2サンクトゥム、ミレニアム郊外〜

 

「邪魔、邪魔、邪魔」

「あ〜鬱陶しい、さっさと消えろっす」

 

初めての協力戦なのに、息ピッタリに敵を薙ぎ倒していくカリンとイチカ。それに釣られるように、

 

「ははは、やるじゃねーか」

「キャハハハ、もっともっとだ!」

 

ネルとツルギもテンションを上げていく、だが。

 

「敵が多過ぎます、このままだと」

 

相手は物量でこちらを押し潰す気なのか、その数は一向に減る様子を見せない。このままでは、そう思ったとき。

 

「あははははは、諸君待たせたな!」

 

その声と共に現れたのはレッドウインターの生徒達、会長であるチェリノが親衛隊を率いて援軍にやってきたのだ。

この一手は大きく、確実に守護者まで進んで行くのであった。

 

〜百鬼夜行自治区〜

 

元々先生に協力的な自治区でもあり、準備が整っていた百鬼夜行であったが。

 

「さっさと敵を潰してこい、こんなこともできないのか!」

「は、はいーーーーー」

 

怒気と言うより殺意が込められた言葉に走り出す生徒、そうここは解散寸前のはずの百花繚乱の本拠地である。

委員長、副委員長のTOP不在で機能不全に陥っていたはずなのだが。今回の件では参謀である、桐生キキョウがブチギレしたのである。

本当はシャーレに乗り込み、守護者殲滅を早急的速やかに実施しようと思っていたのだが。陰陽部の横入りでそれが頓挫、そのため襲ってくる敵に八つ当たりの如くその才を発揮しているのであった。

 

「次はこの地区!」

「はいですのー!」

 

百花繚乱の活躍で大きな被害は免れそうな百鬼夜行、ただ想像以上に百花繚乱に恨みを買ってしまい白目になる陰陽部補佐が居たとかいないとか。

 

〜第3サンクトゥム、廃墟化した遊園地〜

 

この地域の攻略は、ユズが操るアバンギャルド君。勇者として本領を発揮するアリス、そして修羅と化したヒナによる蹂躙戦となっていた。

 

「…そこ!」

 

押し寄せる敵をアバンギャルド君の性能を駆使し撃退するユズ。

 

「光よ!」

 

圧倒的な巨体もモノともせず、薙ぎ倒していくアリス。

 

「邪魔、どいて」

 

遠近関係なく小物も大物も全てを薙ぎ払い進んでいくヒナ。

 

「えっと私たちって必要なのかな?」

「えっと…不測の事態もあるかもしれませんので」

 

ミドリとモモイはすでに銃を構えておらず、RABBIT小隊は職務意識で警戒はしているが構えるだけに終わっていた。

 

この戦域は多分大丈夫だろ。

 

〜トリニティ自治区〜

 

「ふ〜ここまで敵が来るなんて、ほんとどうなってるのよ」

「カズサちゃん、少し休憩を。はいこれ」

 

カズサは敵を撃ち倒した後、アイリに休憩を促され一息つく。一時はすぐにでもパグ崎を助けようと飛び出しそうになったカズサだが、ナツに何かを言われて沈静化した。

そして、今はとある地域を中心に防衛に協力しているのであった。

 

「ところで、なんでこの地域なわけ?いや、別に助けられたらそれでいいんだけど」

「ほほほ、それはだねヨシミ君。ここはカズサにとって思い出ある場所のだからだよ。例えばそこのスイーツショップ、あそこはカズサが初めてパングググが!?」

「いいからそれ食べてだまれ!」

 

ナツの口にロールケーキを詰め込むカズサ、その態度で何が理由かはバレバレの様子だった。

 

「ほら休憩終わり、ナツあんたも食べた分動きな」

「ふむ、仕方ない。カズサの甘酸っぱい思い出を守るため。スイーツ部として頑張るとしましょうか」

「なっ!?」

「それならしょうがないわね」

「あははは」

 

スイーツ部は、自分たちのできる事を考え行動しているようだ。

 

〜第4サンクトゥム、カタコンベ内バシリカ〜

 

第4サンクトゥム、この場所は閉所で守護者への道は一本道である。そのため非凡な頭脳を持ったハナコでも戦力の手薄さは如何ともし難いものがあった。だが、

 

「私たちに、手伝わせて貰えないだろうか」

 

そこに現れたのはアリウススクワッド、そしてハナコは。

 

「それでは皆さんには、後方の防衛をお願いします」

 

迷わず彼女達を信じる決断をした。これには提案したサオリ達も困惑するが、

 

「皆さんは先生の要請を受けて来てくださったのでしょう?それに、あの方を悲しませたらおにぎり食べられませんよ?」

「!?」

「おにぎり?」

「ふふふ、そうだね。それは一大事だ、期待に応えないとね」

 

ハナコの言葉に1人が異常に反応し、サオリは何の事かわからず。アツコは笑ってハナコに同意した。

 

「まぁ、それ以外は譲るつもりはありませんが。あなた達を信用する理由としては十分です」

 

そして、今まで姿を見せなかったサクラコが現れる。

 

「遅くなりました」

 

その登場に辺りは騒然とする、サクラコの姿が余りも覚悟が決まっていたからだ。

 

「なんて覚悟、サクラコさん。私はその覚悟しかと受け取りました、そして私も覚悟を!」

 

そして何故か制服を脱ぎ出し、スクール水着姿になるハナコ。だがそこで崩れ落ちる。

 

「ダメです、これではサクラコさんの様な覚悟は…それにこれではあの人を悩殺することも…いえ、まだです。ここで敵を撃ち倒し、必ずサクラコさんの覚悟を超える物を!…ということで作戦開始します」

「これで本当に開始していいのでしょうか?」

 

不安は無いようである、第4サンクトゥム攻略戦開始

 

〜ミレニアム自治区〜

 

多くの人員をサンクトゥムに割いているミレニアム、エンジニア部やスミレなど奮闘しているがそれ以上に奮闘しているのが。

 

ガガガガ

 

「しかし、あのAMAS動きがいいですね。ヴェリタスでないとしたら誰が?」

 

大量のAMASがミレニアムに押し寄せる敵を迎え撃っている。そして、一部の者はそれが誰かなんとなく分かっている。

 

「あの人に褒めて貰えるといいね?」

 

ウタハがそうAMASに話しかけると。

 

!!??!?!?!?

 

AMASが一瞬止まってしまう、たったその一瞬だが数機のAMASが撃墜されてしまう。

 

「すまない、今はこれ以上言うのは控えよう」

 

ウタハは笑う、あの堅物がこうも人間らしい反応を見せるとは。だからこそ、

 

「負けられないね」

 

ミレニアムは順調に敵を排除している。

 

〜第5サンクトゥム、エリドゥ〜

 

温泉開発部に振り回されながらも、セミナーとヴェリタスが頑張りました以上!

 

「ちょっとどういうこと!」

「ここだけ、パグ崎さん関係者がいないんですよね」

「私、頑張ったのにー」

「「「あははははーーーーーー」」」

 

〜D Uシラトリ区〜

 

「ポーズはいいですから早く敵に向かいなさい、激辛チリソースかけますわよ!」

「「「「「ヒィーーーー」」」」」

 

弾丸と共に激辛チリソースを掲げ、カイテンジャーに檄を飛ばすハルナ。

 

「今日のハルナは過激だね〜」

「そりゃそうでしょ、冷静に見えてパグのおじさんが攫われて動揺してるんだし」

「激辛チリソースでお寿司って美味しいのかな?」

 

そんなハルナをネタに会話をしながら敵を撃退する美食研のメンバー達。

 

「そこ煩いですよ!」

 

ハルナは澄ました顔で反論するが、耳が赤くなっているのは他のメンバーにはバレバレだった。

近くではカイテンジャーが、他の場所でもヒフミやアズサ。ヴァルキューレの生徒達も奮闘している。

だが、守護者の姿はまだ見えない。彼女達の奮闘は未だ続いている。

 

〜シャーレ周辺〜

 

シャーレが突如襲撃を受ける、公安局やまさかのスケバン達が集まり防衛を開始する。

 

「あれ、七囚人のワカモが居るみたいなんだけど」

「非常事態です、細かいことは目をつぶります」

「…あっ今度は伝説のスケバン栗浜アケミが」

「非常事態なんです、今はここの防衛に注視しなさい!」

 

先生やパグ崎の人柄なのか、予想外の協力者に一部混乱が生じるリン達。

だが彼女達の活躍もあって、シャーレに押し寄せた敵はどんどん減っていく。

 

「我々だけでは成せなかったでしょうね、パグ崎さん。あなたはやはり私に必要なんです」

 

その光景を見てリンとはポツリと呟く。

 

「ほ、ほう。私にですか…先輩も言いますね〜」

 

その呟きを耳にしたモモカはリンを揶揄うが、

 

「何か言いましたか?」

「なんでもありません」

 

リンに睨まれ白旗を出すのだった。

 

「パグ崎さん、大丈夫でしょうか」

 

アユムはそう口に出す、今まで何かあった時必ず支えてくれたあの小さな背中が、それが無いだけでどうしても不安になる。

そんな不安を抱えながら、彼女たちはキヴォトスの危機に立ち向かっているのだ。

 

※※※

 

「最後のサンクトゥム、消滅を確認…」

「虚妄のサンクトゥム攻略戦完了しました!!」

 

データの解析、被害状況の確認、復旧への道筋。やることがまだまだ多いが、ひとまずキヴォトスの危機を脱すことができた。

だが、

 

「ですがパグ崎外部顧問の安否は」

 

攫われたパグ崎と行方不明のシロコの安否は未だ分からず仕舞いだ。

 

「ああ、必ず見つけ出すよ。でも、まずはお疲れ様」

「そうですね、先生もお疲れ様でした」

 

お互いを労い、次の戦いに備えるのであった。

 

…ところで、全く出番のないパグ崎君は?

 

「いや〜まさか用意して貰ったお米や漬物が役立つとは」

「おじさんのおにぎりに漬物…」

「…(おかゆが身にしみる)」

 

プレ先生とシロコテラーと共に食卓を囲んでいた。

お前何してんだよ!

※拘束されているシロコにも差し入れが入りました。

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