嬉しさのあまりネタが止まらず更に投下です。
パグ崎君メモ、コネ作りのためのボランティア。実はこれのせいで原作生徒に出会ったり超人に目をつけられたりしてる。
「おじさま〜」
何故そこまでと思うほどノノミ君の引き止めを振り切りアビドス高を去ることが出来た俺。本当は昨日のうちに帰る予定だったので溜まっている仕事に憂鬱になる。
「あーやめやめ、どうせ仕事はあるのは変わらないんだ。アイツのところに顔を出して帰ろう」
切り替えた俺は一路アビドスの都市部へと向かうのだった。
「よっサービスし過ぎて赤字出してないか?」
「何言ってやがる、お前こそ女の子にちょっかい出し過ぎて刺されたりしてねーだろうな」
店に入りカウンターに座って早々軽口を叩き合う。
「「あはははははーーー」」
「元気そうだな、柴」
「お前こそ、仕事がーなんて嘆いてた割には元気そうじゃないかパグ」
俺の唯一とも言っていい親友柴関、そう原作でも登場しているラーメン屋柴関の大将だ。
こいつと出会ったのはそれこそ小学生の頃でなんでか馬が合い、その後も連んでいたのだがラーメン屋をオープンして初めてあの柴関だと気づいたのは間抜けな話だ。
「こっちに寄ったってことはアビドスの子達に会ってきたのか?」
「ああ、別件もあってね。あの子達も元気そうで良かったよ」
お互いアビドスには思い入れがある立場だ、大人になって出来ることも増えたがやれなくなったことも増えた。それだけにあの子達を少しでも助けよう、それが俺と柴の考えだった。
そんな会話をしながら柴のラーメンを食べていると。
「大将また寄らせてもらったわ」
「おう、いらっしゃい。また来てくれてたのか、ありがとうよ」
お客が来たようだ、アビドスの人口が減り柴関でも少しづつ客足が遠のいている中こうやってリピートしてくれるお客は大事だよね。と入り口の方を見たら。
「あれカヨコ君?それに…」
「えっおじさん…」
とても見覚えのある4人組の姿が…って目の前に居たのは便利屋68のメンバーつまり。今日は柴関が爆破されたあの日なのーーーーー!?
※※※
仕事も失敗に終わって事務所の家賃も払えなくなりそうな状況で、そうなる前にまともの食事を取ろうとあの時のラーメン屋に来たんだけど。そこに居たのは予想外の人物だった。
「おじさんがここの大将と知り合いだったんだ」
「そうだね、知り合いというか幼馴染な腐れ縁かな」
パグ崎のおじさん、私の個人的な知り合いでそして私たちにとっては。
「ねぇパグ崎のおじ様、私たちちょ〜っと懐の具合が寂しいんだけどな」
「ちょっとムツキ!」
ムツキがおじさんにすり寄る。
「ははは、構わないよ。また依頼人と意見が合わなくて決裂しちゃったんだろ?」
おじさんはムツキの頭を撫でながらそう言ってくれる。そうパグ崎のおじさんはたまにこうして私たちにご飯を奢ってくれたりしてくれるのだ。それとムツキちょっとおじさんに馴れ馴れし過ぎ。
そう言って視線を強めると。
「くふふふ〜」
私を見て面白そうに笑いながらおじさんから離れるムツキ。もうその役割は社長でしょまったく。でも確かにこれから当分空腹生活が続くのも確かで出来るだけ栄養は取りたいし、いつもなら反発しそうな社長も。
「施しなんてアウトローとして…」
「出された食事に手を出さないのはアウトロー的にはどうかな?一宿一飯の恩を返すみたいな展開も悪くないと思うけど」
「それもそうね!」
とおじさんに丸め込まれ、
「こんな、こんな私が奢られるなんて。すみま…」
「ハルカ君、私は君の味方なんだ。だからね?」
「すみ…は、はい。ありがとうございます」
心配のハルカも慣れた様に落ち着かせてくれる。まぁそれは助かるんだけど。
「カヨコ君なんで私の頬を引っ張るのかな?」
「別に!」
おじさんの癖に女の子の扱いが慣れ過ぎ!
でもあの時のおじさんとこんな関係になるとは思いもしなかったな。
※※※
あの頃の私はゲヘナでもあまり馴染めなくてずーっと1人だった。街を歩けば生意気だと絡まれるし、普通に歩いてるだけなのに怯えられたりしたから人とあまり関わらない様にしてた。
そんなある雨の日私は困っていた。
「にゃ〜」
私の腕の中にいるのは子猫、路地の隅っこに段ボールに入れられていた捨て猫だった。いつもなら猫用のミルクでもあげて帰るところなんだけど今日は生憎の雨、捨てられてた場所も雨が防げない場所だったから思わず抱き上げたんだけど。
「これからどうしよう」
「にゃ〜」
子猫は暴れないでいてくれるから助かるけど家には連れて行くことができない。元の場所に戻すのも論外だし、どこかこの子が少しでも安全な場所に。
そう悩んでいる時、
「どうかしたのかい?(えっカヨコ!?カヨコ君なんで!?)」←突然の出会い頑張って平静を装うパグ崎
私に声をかける存在がいた、私よりもかなり小さめの傘をさしてるパグの大人。そうこれがパグ崎のおじさんと私の最初の出会いだった。
「えっ…そのちょっと」
いきなり声をかけられなんと答えようか迷ったんだけど、
「その腕の子は…もしかしてその子の対処に困ってるのかな?」
おじさんが察してくれたので。
「この子が捨てられてて、この雨だし。うちペット飼えないから」
「うん、助けたいけど対処に困るよね。でも安心して私がいいとこ知ってるから」
一応いきなりの出会いだったから行き先を説明されて着いたところは、
「「「「「にゃーー、わんわん」」」」」
捨て猫や捨て犬を救助するボランティア団体だった。聞いた話だとおじさんはこの団体にボランティアで参加していて、さっきはそれが終わり帰るところだったそうだ。確かにここなら安心してこの子も預けることができるし、その後の里親も探してくれるみたいだから安心だ。
ちなみにおじさんは、
「ふしゃーーー!」
「なんで怒るの!?」
何故か猫に威嚇されることが多かった。
その日は連絡先を交換して帰り、次の日子猫の様子を見に行ったら元気に走りまわっていたからもう安心と私はいつもの日常に戻った。それから数週間経った時、
「いやーごめんね。急に呼び出しちゃって」
「別にいいけど」
おじさんから電話があって、もしかしたらあの子に何かあったのかと心配したんだけど。
「君に見せたかったのはここなんだ」
「ここって」
私たちの前にあったのは俗にいう猫カフェだった。どういうつもりなんだろう、そう思って問いただそうとしたけど。
「さぁ入って入って」
「ちょ、ちょっと!?」
ちょっと強引なおじさんに店内へと連れ込まれた。そして私の目に映ったのは、
「うわ〜」
猫、猫、猫。自由気ままに過ごしている猫の姿、その光景に思わず声が出る。でもそれ以上に私を驚かせたのは。
「にゃーーーーー」
「わっ!?」
私の飛びかかってくる1匹の猫、驚きながらもキャッチしてよく見ると。
「もしかして、あの時の子?」
「にゃー!」
「そうなんだ、とても愛嬌がいい子でね。ここに引き取られることになったんだ、それにこの子も君のことを覚えていたみたいだね」
そっかこの子も居場所が出来たのか。ちょっと嬉しいような、羨ましいような。そんな複雑な気持ちでいると。
「折角来たんだし、ちょっと遊んでいこうか」
そう言われこの子と戯れていたんだけど。
「ど、どうして俺を追ってくるんだーーー」
何故か猫の集団に追われるおじさん、本当にこんなんで保護猫のボランティアなんて出来ているんだろうか?そんな光景に思わず笑ったりして、いつもと違う穏やかな時間が過ごせた。
「はぁはぁはぁ、やっと解放された」
「ご苦労様、ちょっと休めば」
「うん、そうする」
猫に揉みくちゃにされ疲弊したおじさんは腰を下ろしてお茶を飲み始める。
変わったおじさんだ、どこにでもいる平凡なおじさんなのに。なんで私に声を掛けたんだろう。多分私は気が緩んでいたんだろう、幸せそうな猫の姿を見て。
だから、
「ねぇ、なんでおじさんは私に声なんてかけたの?」
自然に出てしたまった疑問、おじさんにかけられた言葉と視線は私にとって不思議でしかなかった。
「んーなんでだろうね。はっきりした答えはないけど…」
「ふーん、そう」
「何か見つけて欲しそうに感じたからかな?」
「えっ?」
おじさんの言葉に耳を疑った。私が見つけて欲しい?何に?
「そ、そんな」
「多分人ってさそういう欲求ってあると思うんだ、見つけるのか見つけて欲しいのかは人それぞれだけどね。だって1人は寂しいもんね」
「…」
言葉が出なかった。寂しい?そんなこと考えたこともなかった、でもなんだか素直にそれを認めるのは癪で。
「何それ、なんかナンパみたいじゃない」
「そ、そうかな。でも流石にそれはないよ。年齢もだけど私じゃ君とは釣り合いが取れないしね」
まぁパグ犬顔だし、私も無いと思うけど。女として意識されないとはそれはそれで面白くない。だから、
「ねぇまた連絡してもいい?」
もう少しこの変なおじさんを知ってみようかな。そう思ったんだ。
※※※
そして気づいたら社長と出会って便利屋68なんて立ち上げたんだけど、それでもおじさんとの関係は続いたままで。逆に、
「くふふ〜おじさま、はいあ〜ん」
「ちょ、ちょっとムツキ君!?」
ご飯を奢ってくれるから他のメンバーも気を許してるし、ムツキなんておじさんのことを揶揄う始末。
「ムツキおじさんを困らせないで」
「えーじゃ、はいカヨコちゃんが代わりやって?」
えっ私が…ボフゥ!
「いい加減しないと怒るよ!」
「は〜い、ごめんなさ〜い」
おじさんのことになるとムツキの矛先がこっちにくるのは困りものだね。
…あれ。おじさんを見てある事に気づく。
「ほら、おじさんネクタイが曲がってる。おじさんも一応連邦生徒会の顧問なんだから身嗜みは気をつけないと」
「あっありがとう」
おじさんに寄ってネクタイを直す。うん、これでよし。
「くふふ、カヨコちゃん若奥様みたい」
「だ、誰が!?」
ムツキの言葉に思わず手に力が入り。
「ぐ、ぐぇーー」
「お、おじさんごめん!?」
思わずおじさんのネクタイを強く締めすぎてしまった。もう何がその…若奥様なんて…
「「「「ご馳走さまでした」」」」
私たちはおじさんに挨拶をして店を出る。依頼は失敗に終わったけど最後におじさんにも会えたし少しは気分もよくなり問題は山積みだけど頑張るかそう思っていた。
だけど、
ドカン!!!!!
激しい音と共に衝撃と熱風が私たちを襲う。一瞬何が起こったか分からなかったけど、これでも非常時なんていつものこと。これが襲撃と体勢を整える。そして目視で確認が取れた。
「風紀委員会、ここまで追ってきたの。でもなんで?」
目視できるだけでも中隊以上、確かに私たちは追われる立場だけどここはゲヘナじゃない。他校の自治区にこんな大規模に。
それでも冷静にこの非常時をどう逃げ切るか思考する。でもそれもハルカの言葉に無にかえる。
「お、お店が…」
「えっ?
振り向いた先にあったのは、さっきまで私たちが居た。まだおじさんが居るはずのラーメン屋が崩壊した状況。
その光景を見た時ナニかが私の中でキレた。
「ちょっとどうするのよ!」
「社長」
「えっ、な、なにカヨコ?」
私は銃を持ち、カバンを持つ。
「ハルカとムツキはおじさんと大将を救出して、社長は私をフォローして」
「えっえっ、ならカヨコは」
「…私は、おじさんを傷つけた奴をぶちのめす!」
※※※
アビドスの都市部で爆発が起こったと聞き生徒達とやってきたんだけど。そこで私が見たものは。
「もうカヨコ落ち着いて、前に出過ぎ」
何か慌てたように狙撃をしているアル君に。
「お前たちは絶対に許さない!」
「うわ、なんだこの強さ。聞いてないぞ!?」
どこの生徒か分からないけど、その集団に1人で戦っているカヨコ君。
そして、
「おじさんしっかりしてください」
「大将もまずはここから離れて」
ハルカ君とムツキ君に救助されている、柴関の大将に。それと頭から血を流しぐったりしている太郎君の姿。
な、なんだこれは。いや落ち着け私は先生で今目の前に生徒がいるんだ。冷静になれ先ずは大将と太郎君の救助を。そう生徒に伝えようと…
「…何故こうなったかは分かりませんけど、おじさまが怪我をされたのはあの方達が原因なのは間違いないみたいですね」
とても冷たい言葉。誰が言ったかなんて確かめなくても分かる。
「アヤネちゃん、すみませんが大将とおじさまのことお願いしますね」
「は、はい!!」
一歩踏み出し、
「セリカちゃんは先生とアヤネちゃんを守ってください」
「わ、分かりました!!」
手に持つ愛用の機関銃をいつも以上に軽々と片手で持ち上げ。
「シロコちゃんは私のフォローお願いしますね」
「ん、分かった」
その目は静かにブチギレていた。
「それじゃあのクソ野郎どもをブチコロしましょう!!」
「や、やり過ぎないようにね」
今の私にはノノミ君を止める術はなかった。
そして戦闘はこちらの優位のまま進んだ。カヨコ君は銃で隙を作りながら爆弾を投げつけ被害を拡大させ。ノノミ君は本当は後方なのに前線で機関銃を撃ちまくり、接近してきた銀髪の生徒をあろうことかその機関銃で物理的に薙ぎ払ってしまった。もうなんていうか滅茶苦茶な戦場で、相手側も被害というよりその恐ろしさに恐慌状態に陥ってる生徒もいるほどだ。
そして大将と太郎君の容体は思いの他軽傷だった、大将は傷はあるものの意識もハッキリしていたし。太郎君の方は頭から出血していたものの傷はそこまで深くなく、先ほど意識を取り戻した。後はこの戦闘をどうにか納め早く2人を病院に連れて行くことなんだけど。
「これはどういうことかしら」
その時1人の少女が私たちと相手生徒の間に現れた。
『い、委員長!?』
あちら側も動揺してる、でも言葉からするとあちらのTOPでもあるはずなんだけど。
そしてあれだけ暴れていた2人も彼女を警戒して止まっている。それだけの実力者なんだろうか?
その少女は私たちと相手側を確認し、
「大体想像はついた、アコ撤退して。これは自治区を超えた問題になるわ」
『ですが』
「政治は万魔殿の領分、私たちが立ち入ることではないわ」
そう言ってこちらに歩いてくる。
ガチャ!
カヨコ君とノノミ君は銃を構える。
「私は戦闘する意思はないのだけれど」
「おじさんを怪我させてはいそうですかって納得できるわけないでしょ」
「そうです、おじさまを苦しめた償いはしてもらいます」
やばい頭に血が昇ってる、このままじゃまた戦闘が始まってしまう。
私が割って入ろうとした時。
「一般の方にも怪我をさせてしまったのね」
そう言って、
「ゲヘナ学園風紀委員長として正式に謝罪をさせて貰う、この度は部下の独断とはいえ貴方達多大なる迷惑と損害を与えてしまったことをここにお詫びします」
そう言って頭を深々と頭を下げる。
私はその姿に足を止める、これならこれ以上の戦闘は回避できる。でもそれでも感情で許せない生徒はいる、あの2人をどう納得させれば。
「その謝罪確かに受け取りました」
私の後ろからその声は聞こえた。
「えっ?」
その声に私たちも、風紀委員長も声の元に視線を向ける。
そこには意識を取り戻した太郎君が自分の足で立って。
「連邦生徒会外部顧問及びシャーレ特別協力員のパグ崎太郎です、今回の被害者として。また仲裁を担当する者として空崎ヒナ委員長の謝罪受け取りました」
そう言い切ると同時に足を崩しそうになるが、
「おじさん」
「おじさま」
カヨコ君とノノミ君の2人が駆け寄り太郎君を支える。うん、2人の顔は太郎君を心配している顔は先程の鬼気迫る表情から一変してる。後は風紀委員長の子だけど。
「れ、連邦生徒会外部顧問…!?」
あっ別の問題が発生しそうだ。これはどうすればと頭を悩ますも。
「先生、責めるつもりはないので。後はお願いできますか?」
そう太郎君が言ってくれてほっと息をついた。相手の責任者が頭を下げ被害を受けた人間が許したのだ、それを覆すのは問題があるのだ。それを生徒に教えるのも先生の仕事なんだろうね。
※※※
柴関の爆破事件を防いだと思った自分も巻き込まれたパグ崎です。いやーあの時はマジでどうなるかと思った、いきなりぶっ飛ばれるしキヴォトス人特有の頑丈さがなかったら怪我じゃ済まなかっただろうね。
そして今俺が頭を悩ませているのは、
「あーーー仕事が、まさか検査で1日入院するなんて。連絡は先生に頼んだけど帰ったら七神君の説教かな」
仕事のことである、ただでさえ仕事が溜まっているのに頭を怪我したから強引に検査入院させられてしまったのである。さらに積み上げられた仕事に、七神君のお説教と帰るのが憂鬱になる俺だった。
「失礼するわ」
(何故か個室)のドアが開き、そこにいたのは空崎ヒナ君。あれ何か…事後処理の話かな。そう思っていたんだけど。
「先生に入院したと聞いて」
あーお見舞いか、でも検査入院なだけだし。
「ありがとうね、でもただの検査入院だし。普通に元気なんだよ」
「でも頭が包帯だらけだし…」
そ、それはパグだからね…
それからヒナ君と少し話したけど、原作でも知っていた通り責任感のある子だと感じた。あり過ぎなのも問題なんだよね。
「お詫びに私に何かできることはないかしら」
そんなことを言ってくる。責任者でもあるけど、そこまで子供に背負わせるのは気が引ける。さぁどうしようかと思い空崎君の顔を見ていいこと思いついた。
「なら罰として君が今日するはずの仕事を他の生徒に押し付けて休みを取るのはどうかな?」
「へ?」
空崎君がきょとんとする。
「それがなんで罰になるのかしら?」
「問題を起こした生徒達は仕事が増えて大変、君は責任感があるみたいだし仕事が気になるけど不本意に休日を取らないといけない。ほらいい罰と思わないかい?」
うん我ながらいい考えだ、空崎君の顔を見た時疲労しているのは分かった。これから彼女は更に忙しくなる。少しでも彼女の体調が万全に近づくならこの先優位になるはず。
「…分かったわ、不本意だけど私に拒否権はないみたいだし」
そう言って席を立ち、
「それじゃ罰を執行するために帰るわ。…それとありがと」
そう言って空崎君は帰って行った。
うんうん、よかったよかった。
よかったと思ったんだけど、
「委員長といい雰囲気になってたみたいだけど、どういうことか説明して貰えるかなおじさん」
「おじさまが優しいのは理解していますけど、女の子は勘違いをする生き物なんですよ。その辺ちゃんと理解してますか?」
俺の頬を両サイドからつまみ伸ばすカヨコ君とノノミ君。どうやら2人は俺と空崎君の会話を聞いてたみたいで、空崎君が帰ってすぐにこの状況なのだ。
「いや、いい雰囲気でって私だよ。パグだよ。勘違いもあるわけないよ」
分かりきっていることなんだけど。
「おじさま。全然分かってませんね」
「だね、もう少し異性の気持ちに敏感になって貰わないと。…じゃないとまたライバル増えるじゃない」
えっなんて?
「「何でもない!」」
どうすればいいのさ。その後も2人にこんこんとお説教され。更に、
「パグ崎さん!」
「えっ七神君!?」
まさかまさかかの七神君の来襲で更に混沌とする俺の検査入院となるのであった。