転生したらパグって酷くないですか?   作:雪見沼

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感想、評価、誤字報告ありがとうございます。
エデン条約編2話目です、書くこと多くて調印式までいけませんでした。

パグ崎君メモ、パグ崎君のコネは有効な学園もあればあまり使えない学園もある
  有効学園、アビドス(出身)ゲヘナ(数は少ないが中身が濃密)ミレニアム(ミレニアムプライス優勝)百鬼夜行(漬物)
レッドウインター(トップに何故か好かれる)
  効果薄学園、トリニティ(政争になりやすい)山海経(外部への募集が少ない)ハイランダー(土地がない)ヴァルキューレ、SRT(汚職は駄目です)


&月!日 ゲヘナ、トリニティ曇り、湿度管理も下準備が必要

エデン条約調印式が近付いてきた、原作とは少し齟齬があったが無事にクーデターを阻止することが出来た俺は次の行動に動いた。

エデン条約の調印式はかなりヤバい、もしかしたら最終編よりヤバいかもしれない。だから俺は躊躇することを止めた。カズサ君にも言われたが俺だけでは元々無理でもあるんだ。なら彼女達と協力しその結果をより良くするように努力するしかないのだ。なのでまずやってきたのは、

 

「さてパグ崎外部顧問、貴方が個人的に私に用があるとの事ですが」

 

上質なコーヒーが香る部屋で手を組み俺を見つめる女子生徒不知火カヤ防衛室長。

 

「うん、時間を取ってくれてありがとう不知火防衛室長。それとこれはトリニティのお土産」

「これはどうも、それにしてもトリニティですか」

 

俺のお土産を何も怪しまず受け取るカヤ君、でもやっぱり情報は掴んでるみたいだね。

 

「私は腹の探り合いなんて向いてないし勝てるとは思ってないから聞くけど、カヤ君どこまで掴んでるのかな?」

 

どうせ匂わせてもどうせ負けるなら全力ストレートとぶっちゃけると。

 

「おやおやいきなりそれとは、私が何も知らなかったらどうしたんですか?」

「そんなこと考えたこともないかな、だって君は努力家だし凄い目標を持ってる娘だしね」

 

笑顔のカヤ君に俺も笑顔で答える。カヤ君は原作ではなんだかんだで暴走してしまったが元々優秀な娘だ、そしてあの超人に並べる様に頑張っているのだ。そんな娘だから今回は信用も信頼も置けるのだ。

 

「全く張り合いがない方ですね、確かにトリニティの騒ぎは知っています。でもあれはトリニティ自治区で起こった問題、連邦生徒会でも口出しは難しいですよ?」

「そうだね、なんせ連邦生徒会が放置してしまったエデン条約が絡む事件だし。口を出しても今更だろうしね」

 

ホント、何故これを放置して行きやがったんだあの超人は。とはいえこれがなかったらアリウス生徒の解放はもっと遅れていたかもしれないんだよな。

 

「聖園ミカ君に手を貸した奴らがまだ諦めてなかったらどうする?」

「…」

 

カヤ君の目が更に細まる。

 

「彼女達はアリウス分校の生徒らしい」

「分校、そんなもの存在していましたっけ?」

 

カヤ君でも覚えのない、忘れ去られた学園アリウス。少し可哀想になるね。

 

「彼女らは今のトリニティが総合学園になった時に権力争いに敗れ何処かに消えた学園の娘達らしい」

「また、そんな大昔な」

 

そう大昔なんだ。

 

「そんな彼女達は今も恨んでいるみたいなんだ、トリニティを。そしてゲヘナを」

「恨みですか、それは面倒ですね」

「そう面倒なんだ、時間をかけもう当事者もいないのに恨みだけが残っている。それはもう呪いと言ってもいいかもね」

 

カヤ君は俺の言葉を聞いて息を吐く。

 

「だから来ると?」

「私はそう思ってる、そして来るとしたら」

「「エデン条約調印式」」

 

俺とカヤ君の言葉が重なる、理由目的は原作で知ってるけど。テロをするならこれ以上の場所はないよね。

 

「理解はしました、ですが先ほども言いましたが連邦生徒会はコレについて発言権はありませんよ」

「そうだね、だけど先生は参加するし私も行くつもりだから色々手を打っておきたいのさ。カヤ君、もし君がトリニティとゲヘナに小規模な学園で奇襲するならどうする?」

 

俺の質問にカヤ君は顎に指を当て、

 

「上か下ですかね…あーなるほど」

 

さすがカヤ君、俺のお願いしたいことが分かったみたいだ。

 

「上の監視、及び発見時の早期連絡。それを求めていると」

「ご明察、上空の監視はヘリとかもあるし連邦生徒会が監視しても問題ないからね。苦労を掛けるのは重々承知してるけどお願いできないかな」

 

そう言って頭を下げる。

 

「…しょうがないですね、パグ崎さんには色々助けて貰ったこともありますから。貸し1つですよ」

「ありがとうカヤ君!」

 

やったまず課題を1つクリアだ。

 

「ただし、ちゃんと無事に帰ってきてくださいね。貴方にはコーヒーを極め私に最高の一杯を入れる使命があるんですから!」

 

そう笑って言うカヤ君。でもコーヒーって俺にとって香りがキツイんだよね

 

※※※

 

さて次だ、俺はスマホである娘に連絡する。そしてその娘はすぐに出てくれた。

 

「これはパグ崎のおじさま、今日は如何されたのですか?」

「急な連絡でごめんねハルナ君、○日なんだけど美食研のみんなは空いてるかな?」

 

連絡を入れた先はゲヘナが誇る美食テロリスト美食研究会を率いる黒舘ハルナ君、俺はとある理由で彼女に何故か好かれているのだ。

 

「そんなパグ崎のおじさまのお誘いならどんな用があろうとも馳せ参じますわ」

「それはありがとう、それなんだけど。その日に是非トリニティの〇〇ってお店に君たちを招待したいんだ」

「…○日にトリニティですか」

 

どうやら俺が頼みたい事を察してくれたみたいだ。

 

「申し訳ない、どうしてもその店の評価が知りたくてね。それに騒がしくなるかもしれないから君たちにお願いするしかないんだ」

「なるほど騒がしいのは大変ですからね。でもおじさま、この様なお願いをされると

いうことは大変ではないのですか?」

 

ハルナ君は純粋に心配してくれているんだろう。だけど、

 

「そうかもね、でも私は後悔したくないんだ。本当は君たちに苦労をかけるのも心苦しい、もっと私に力があれば良かったんだけど」

 

全く情けないことだ、危険と分かっていながら彼女達を巻き込まないといけないなんて。

 

「そんなことありませんわ、私はおじさまに大切な事を教えて頂いた恩があります。それを返せるなら喜んで協力させて頂きます」

「ありがとう、そう言ってくれると助かる」

「それに」

「?」

「殿方に頼って貰えるのは女として嬉しいものなのですよ?」

 

その気持ちがどう生まれたか分からないが、俺はまだまだ未熟なようだ。

 

※※※

 

さーどんどん行くぞー。ハルナ君へのお願いを終えた俺が車を飛ばしやってきたのは。

 

「それでパグ崎生徒会特別顧問、この便利屋68にどんな依頼をしたいのかしら?」

 

俺の前で足組み冷たい微笑をするアル君、まぁイメージは大事なんだろうけど。

 

「見て見てアルちゃん、お土産インスタント麺だよ。しかも箱ごと!」

「あーーいいのでしょうか、サバ缶にサンマ缶。それにこれは桃缶なんて、こんな豪華な物許されるのでしょうか!?」

「完全に電気が止められる事を想定してるお土産だね、確かに助かるんだけど」

 

俺が持ってきたお土産を嬉しそうに開けてる他のメンバーがいるんだし無理なんじゃないかと思うんだけどね。

 

「もう何してるのよ、最初の第一印象が台無しじゃない!」

「えっアルちゃん食べたくないの?」

「食べるわよ!」

「それにおじさんは私たちのこと知ってるんだから、今更第一印象とか無いでしょ」

 

カヨコくんが便利屋に入ってからの付き合いだしね、ご飯も一緒に食べたことあるしね。

 

「んっ、それで依頼の件だけど」

「そうだね、実は…」

 

俺は彼女達にエデン条約調印式でテロが行われる可能性が高いこと、調印式に先生や俺も参加することを伝える。

 

「つまりそのテロを事前に防げばいいのね?」

「いや残念だけどそれは無理なんだ、彼女達はどこから来るのか不明だし。どんな手を使ってくるか分からないんだ」

「それっておじさんや先生が危ないんじゃない、最初から避難してたほうが」

 

それが出来たらいいんだけどね。

 

「先生は「生徒が危険に合うかもしれないのに、私が逃げるなんて出来ない」とか言いそうなんだよね」

「「「「ああ〜」」」」

 

生徒が大事なのは分かるけど安全確保はして欲しいよね。

 

「君たちには少し離れた場所に待機して貰って、騒動が起こったら先生の安全を確保して欲しいんだ」

「えっそれじゃおじさんは?」

「私は正義実現委員会と一緒にいるつもりだから大丈夫だよ」

 

原作通りなら騒乱時に先生はツルギ君達と一緒に居たからね、要救護者は纏まっておかないとね。

そうして報酬など契約を済ませた後。

 

「それとカヨコ君、この後付き合って欲しい事があるんだけど。いいかな?」

「えっ?」

 

カヨコ君が少し嬉しそうな、そしてムツキ君がイイ顔をするけど。あまり喜んで貰える場所じゃないんだよね。

 

※※※

 

「キッヒヒヒヒーーー、まさかパグ崎外部顧問お前から会いたいと連絡が来るとは。ついに私の軍門に降る決心がついたようだな」

 

今日もアクセル全開な笑い声で俺とカヨコ君を出迎えたくれたのは、ゲヘナ万魔殿議長羽沼マコト君。

 

「今日も元気そうだねマコト君」

 

マコト君は何度も面識があるんだよね、どうしても政治的実務が多いから。逆に風紀委員とは関わりがなかったんだけど。

 

「あーパグのおじさんだー」

「おっと元気だねイブキ君、こんにちわ」

 

イブキ君が抱きついてくるが、ギリギリ倒れずに踏みとどまる。この娘もヘイロー持ちだから力で敵わないんだよね。

 

「はい、これお土産。みんなで食べてね」

「わ〜い、ありがとう」

 

万魔殿の娘達は個性豊かだけど、まずイブキ君のご機嫌をとる事が会話をスムーズにするために必要なことなんだよね。

 

「それで、鬼方カヨコも連れてどのような用件だ?」

「地下から這い出てこようとする娘達の話だね」

 

ボカした表現でそう伝えると、マコト君は真面目な顔になり。

 

「イロハ、済まないがイブキを連れて茶菓子を買ってきてくれ」

「…分かりました、行きましょうイブキ」

「えっパグのおじさんは?」

「大丈夫、要件が終わったら遊んでくれますから」

 

イロハ君がこっちをジト目で見るので。

 

「うん、用事が済んだら遊ぼうね」

 

そう言うとイロハ君と手を繋ぎ部屋を出ていった。

 

「さて、何のことだ?と言ってもそれなりに確証があってきたんだろう?」

「そうだね、連邦生徒会としてはまだだけど。私個人としてはそれなりに確証があってきてるかな」

 

俺は一枚の写真を取り出しそれをマコト君に渡す。

 

「チッお前程度の監視すらも察知できないのか、奴らは」

 

俺が見せたのは街中を歩くアリウスの生徒達の姿。何個か当たりをつけて隠しカメラを設置した結果だ。

 

「元々は単なる噂話だったんだけど、夜になるとフードとマスクをつけた怪しい集団が現れるって。そしてこの前のトリニティの事件、無視は出来ないよね」

 

まぁ彼女達とマコト君が会ってる証拠はないんだけど。

 

「それで私を脅すつもりか?」

「そんなバカなことはしないさ、私は忠告をしにきたんだ」

「忠告だと?」

「そう、彼女達の。アリウスの恨みは君が思っている以上に深くて黒い、君には君の思惑があるかもしれないけど。アリウスは君が思っているような集団じゃないよ」

 

少しの沈黙の後、

 

「キッヒヒヒヒーー、あまり舐めて貰っては困るぞパグ崎外部顧問。奴らが真っ当ではないのは私も理解している。だが私はそれでもあいつらを御する自信はあるぞ」

 

確かにマコト君は優秀だ、この混沌としたゲヘナ学園が学園として機能しているのは風紀委員会と万魔殿が存在しているからだ。その一角なら可能性はあるかもしれない。だけど、

 

「ヘイロー破壊爆弾」

「はっ?」

「へっ?」

 

俺の一言にマコト君も今まで黙っていたカヨコ君も声をあげる。

 

「アリウスがトリニティで使用した爆弾だ、手で投げるタイプらしいけど。直撃すれば1つでヘイローを破壊する威力があるらしい」

「な、何だそれは!そんな物が手で投げれる大きさで存在してるというのか!?」

 

マコト君は驚愕の表情を浮かべる、そりゃそうだ銃弾や砲弾を受けても1発じゃ壊れもしないヘイローがたった1つの爆弾で壊れるのだ。そしてヘイローが壊れるということはキヴォトスでは死を意味する。

 

「アリウスがそれを開発してるなら量産しているだろうけど、どうもそうじゃないみたいなんだ。つまり彼女達の後ろにはまだ誰かがいるんだろう」

 

マコト君は黙って俺の話を聞いている。

 

「そんな物を作る様な奴が、それ以外もアリウスに渡してないと言えるかい?」

「ないな、同じかそれ以上の物を用意してるだろうな」

 

マコト君の目に鋭さが増す。うんその目だ、マコト君は風紀委員会の嫌がらせや自己顕示欲の行動が目につくけど本質は違うと俺は思っている。

 

「万魔殿羽沼議長、今回のエデン条約。成立するしないは別にして私は無事に終えることを願っています。協力をお願いできませんか?」

 

俺はマコト君を見つめお願いする。

 

「それは私に、ゲヘナに何の利益があるというのだ?」

「利益か、多分この条約に利益は元々ないんだと思う。2校は目には見えない概念的な物に囚われ対立してる。それが条約1つで変われるなら誰も苦労はしないよ」

 

元々無理があるのだ、それでも切っ掛け作りのためにあの超人は提案したんだと思う。後世のために…でもほっぽり出したのは許せないけど。

 

「利益がない物に何故私が協力しないとならんのだ?」

「そうだね、だけど参加する生徒はゲヘナに帰らせてあげる事ができる。調印式は止めることは出来ない、でも生徒達の犠牲は抑える事ができるんじゃないかな?」

 

マコト君は立ち上がり大きな窓の前まで歩いて行き外を見つめる。

 

「私は無駄なことは嫌いだし舐められることは絶対に許さん。…だが、私に付き従う者を

誰1人として無駄な犠牲を負わすつもりもない。いいだろうパグ崎外部顧問、お前の話に乗ってやろう。ただし私なりのやり方でやらせて貰うがなキッヒヒヒヒヒ」

 

こうして万魔殿に協力を取り付けることに成功した俺たちは、帰ってきたイブキ君と1時間ほど遊び帰路に着くのだった。

 

「ねぇおじさんさっきの話だけど、本当に大丈夫?」

「相手が何を持ち出すかハッキリしない以上完璧は難しいんだよね。だからこの話し合いをカヨコ君に聞いて欲しかったんだ。君なら情報を得ていれば現場で何があっても判断できると思ったからね」

 

何だろ、なんかカヨコ君が身震いしたように見えたけど。気温低いかな?

 

「…もうおじさんは、仕方ないおじさんのお願いだから納得するけど。あまり無茶はしないでよ」

「うん、ありがとうねカヨコ君」

 

何故か便利屋の事務所に着くまでカヨコ君がモジモジしてたけど、コンビニかどっかに寄った方がよかったかな?

 

※※※

 

数日後準備が整った俺はトリニティへやってきた。そして俺を出迎えてくれたのは、

 

「おじさん久しぶりっすね」

 

手を振り出迎えてくれたのは仲正イチカ君だ、彼女とはボランティア活動で知り合い原作開始前から交流のある生徒だ。

 

「久しぶりだねイチカ君、活躍は私の耳にも届いてるよ」

「いやーおじさんに褒められると照れますね、さて委員長達も待ってるんで行きましょうか」

 

そう言って俺に手を伸ばしてくるので、しょうがないとその手を取るのだった。

 

 

「まさかそこまでだとはな」

「私たちも警戒していましたが、そこまで予測されているとは」

 

おじさんが話した内容にツルギ委員長もハスミ副委員長も驚愕の表情を浮かべている。最初は信じていなかったみたいっすけど、おじさんが説明を続けていくうちに顔色が変わっていったっす。

私的にはなんでおじさんを最初から信じないのか疑問だったんですがね。

 

「それで私達には何を?」

「まず緊急の通信を送るために周波数を知りたいんだ。それと地下の見回りを強化して貰えないかな?」

「周波数は分かりますが、地下ですか?」

 

地下?えっと地下ってことは…!?

 

「あの辺って確か迷路みたいな地下通路があったっす」

 

一回清掃作業のボランティアで説明を受けた事があったっすね。それにしても流石おじさんっす、みんなが忘れてることをちゃんと覚えてたっすね。

 

「迷路のようで立ち入り禁止になってるけど入れないわけじゃない。隠れるにはもってこいだし、何か仕掛けることもできる」

「確かにあんな事があった後だ、見回りを強化した方がいいな」

 

ツルギ委員長も納得してくれておじさんの提案は無事に通ったっす。いや〜パグ崎のおじさんは頼りになる存在っすね。

そうあの時だって…

 

 

パグ崎のおじさんと私が出会ったのは私が中学の時だった。

あの時の私は何事も卒なく熟せて人助けなんてしていたけど、その事が正しいのか分からなくなっていたんっす。そんな時相談に乗ってくれたのが、よくボランティアで顔を合わせていたパグ崎のおじさんだったっす。

 

「そっか、それは難しい問題だね」

「私は助けを求められてその子を助けたっす、でもいつの間にかその子が加害者になってて」

 

私に助けを求めてきた娘が居たっす、その娘は確かに虐められていて私が中に入りその虐めを止める事ができたっす。でも少したった後、その娘が虐めに参加していたのだ。それもその娘を虐めていた娘を私の名前を使って。

あの時は頭が真っ赤になって、気づいたらその場にいた全員を叩きのめし説教をしていたっす。そして分からなくなったっす、何が正義で正しいのか。

だけどおじさんは言ってくれたっす。

 

「君の行いは間違っていないよ。でもね、1人じゃ救える人は限りがあるんだ。そして人は弱くて移ろいやすいものなんだ。だからこうやって手を取り合って協力し合うんだ。みんなで出来る限りの助けを求める人を助けるために、そして自分の信じる正義を貫ける様に」

 

そう言っておじさんは私の手を握ってくれたっす。おじさんの手は私よりも小さくて、背だって高くなかったけれど、私にはそれが暖かくてとても大きく見えて。何故か零れた涙が拭えないくらいおじさんを見つめていたっす。

それから私は自分のできる範囲で人助けを続け、私の信じる正義を貫くために正義実現委員会に入部したっす。

でも、それでも挫けそうになった時は。

 

「どうしたんだい、イチカ君?」

 

こうやっておじさんに手を繋いで貰っているっす。これが私の原点で始まりなんっす、間違えることも失敗することもあるっす。でもおじさんと手を繋いでいれば最初に立ち戻れるっす。おじさんは私を分かってくれる、おじさんはちゃんを私を見守ってくれると。

 

でも1つおじさんに欠点があるとすると、

 

「あら〜パグ崎のおじさまじゃないですか〜。今日はどうしてこちらに?そうだ是非おじさまに捲って見て欲しい物があるんです!」

「は、ハナコ君!?」

 

どこからともなくピンクの破廉恥な娘がおじさまに近寄ってくるっす。おじさんは面倒な娘に目をつけられやすいっす。おじさんは優しいからそんな娘でもちゃんと相手をするから付け上がるんすよね。

 

「こら浦和ハナコ、今おじさんは職務中っす。邪魔しないであっちに行ってるっすよ」

「これは仲正イチカさんじゃないですか、ご心配なく私とパグ崎のおじさまは(飲み物を)差しつ差されつを経験した仲ですから。時間はとってくれますよね?」

 

こいつ分かってて喧嘩売ってるっすね?

だけどポッとでの小娘におじさんの隣を譲るわけはないっす。

 

「おじさん、この後先ほどの件2人で詰めるっすよ」

「根を詰め過ぎるのもいけませんよ、少しはぱ〜と発散しないと」

 

いい加減に諦めろっす、この淫乱ピンク!

 

「おじさんどっちを選ぶっすか!」

「どちらを選びますか!」

「え、えええーーー」

 

全くしょうがないおじさんっす。やっぱりおじさんには私がいないと駄目みたいっすね。

 

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