そろそろ短編から連載に切り替えた方がいいですよね、一応ネタが尽きるまで続けます。
パグ崎君メモ、パグ崎の漬物を知っている生徒はごく少数。これが大多数に知られていると(ifの話が…)
ついにやってきたエデン条約調印式当日、俺は出来るだけの準備をしこの日を迎えた。カヤ君達防衛室は空の監視をしてくれているし、イチカ君達が見回りを強化してくれたお陰で地下に誰かが居た形跡を発見でき、より信憑性が増し解決には至らなくても妨害は出来ているだろう。
本当は式場を変えるのが1番安全なんだろうけど、そうなるとアリウスはまた地下に潜ってしまうし。それに俺が根回しした時には会場が決まった後だったため変更は不可能だった。
そして、我が先生は。
「ねぇ太郎君、調印式なのにこれはどうなのかな?」
俺が無理やり着せた特別性の防弾チョッキに不満を述べる先生。
「ただの部活の合宿で襲撃されたのを忘れたとは言いませんよね?」
「それはそうなんだけどね。でも太郎君は着てないじゃないか」
着てないよ、そりゃそうだ。
「私が着れる防弾チョッキってなんですか!上に服も着れず防弾チョッキに着られた姿で式に出ろって言うんですか!」
着れるなら着てるよ!でも俺はパグなんだぞ、こんな小型犬タイプが有効な防弾チョッキを着てみろ。防弾チョッキに埋もれた変犬でしかないんだぞ!
「そ、そのごめん」
「そう思うならちゃんと言うこと聞いてください、それと補助バッテリーは持ってきてますか?」
「それなら………ごめん忘れたみたい」
あーーーこの先生野郎、なんで自分の安全には目を向けないんだ。おい超人(笑)少しはフォローしろよ超人(笑)。仕方なく俺のサブバッテリーを押し付ける。
これで先生周りも準備できたわけなんだけど、
「やっぱりピリピリしてますね」
「そうだね」
元々犬猿の仲であるトリニティとゲヘナ、上の思惑で条約を結ぶ訳だけどそれで全てが解決する訳じゃない。今警備をしている正義実現委員会や風紀委員会の子達ですら牽制をしあってるくらいだ。先ほどもツルギ君が間に入ってなかったら一騒動起こっていたかもしれないし。
「これから私はヒナタ君に聖堂の案内をして貰うんだけど太郎君はどうする?」
「私はイチカ君のところに顔を出そうと思ってますんで」
そう言って別れる、多分もうそろそろ両首脳部が来て襲撃が行われるはずだ。不安を顔に出すな、腹に力を入れろパグ崎太郎!被害を減らすために大きな介入をしたんだろうが、絶対に間違いを起こさせない。その第一歩なんだ。
※※※
それはもう地獄絵図と言ったところだろうか。
マコト君が原作通り飛空艇で登場し、それに少し遅れてナギサ君が到着した。式自体はまだ始まっていないが、調印式に必要な人物は揃った状態でそれは起こった。
まず響いたのは警備担当や主要人物に配られたイヤホンから聞こえた緊急連絡。
『上空より高速で飛来する物体あり』
防衛室からの緊急連絡、そしてそれに反応した生徒達の行動は様々だった。
「全隊員、対ショック体勢を取れ!」
これからの襲撃に備え、ミサイルに対し被害を減らそうとする者。
「ナギサ様、早く避難を!」
重要人物を守ろうとする者。
そして、
「おじさん!」
俺はミサイルが着弾する寸前にイチカに抱きしめられた状態で地面に伏せるのであった。
大きな音と衝撃、そして熱が通り過ぎた後。
「だ、大丈夫っすか。おじさん」
「私は大丈夫、でもイチカ君!」
「へへ、私も大丈夫っすよ」
瓦礫を押し除け立ち上がるイチカ君、俺は全く平気だがそれはイチカ君が庇ってくれたからであって。イチカくんを見上げると額から血が出ていた。
「怪我しているじゃないか!」
「これくらい掠り傷っすよ、でもそれより」
周りを見回し絶句する、一面瓦礫の山で火も大きくはないが彼方此方であがっていた。
「これがおじさんの言っていたアイツらの仕業ってやつっすか、まさかこんな」
流石にイチカ君もショックが大きいみたいだ。だがここに止まっているわけにはいかない。
「イチカ君、まずは先生を探そう。それと同時に要救護者を助けるんだ」
「わかったっす!」
先生お願いだから無事でいてくれよ。
※※※
おじさんと一緒に瓦礫に埋もれてた生徒を助けながら先生を探していたんすが、結構あっさり見つかったっす。銃撃の音が聞こえそこに向かうと先生やツルギ委員長達が襲われている所だったす、勿論すぐに加勢したわけなんすが。
「イチカ!それにパグ崎顧問も、気をつけろコイツら倒してもすぐ復活するぞ」
襲ってきた奴らは1人1人はそうでもないくせに、お化けみたいにすぐ復活する化け物だったっす。流石にこれはジリ貧でどうするか悩んでいると、
「先生!」
強力な銃撃がお化けを一掃したっす、そこに居たのは。
「ヒナ!」
先生がその姿を見て叫びましたが、ゲヘナの風紀委員長でした。彼女も少し怪我を負っているみたいですが、軽傷だったみたいっす。
「正義実現委員会、先生をこっちに!」
ゲヘナの委員長がそう言うっす、確かにこのままではジリ貧になるだけだし。
「仕方ない、先生。今は彼女と一緒に避難してください」
「でも君たちは!」
ツルギ委員長が決断しますが、先生は私たちを心配した。でも、
「このままではどうしようもありません、それに先生が倒れでもしたら更に混迷を極めます」
ハスミ副委員長の言葉に先生も折れます、ただここで1つ問題が起きたっす。
「それじゃ太郎君!」
「先生だけ行ってください!」
おじさんの言葉に先生どころかこの場の生徒全員が驚きます。
「何を言ってるんだ太郎君、君だって危険なんだぞ!」
「分かっています、でも私じゃ先生たちに着いて行くには足が遅すぎる。それに狙いは先生貴方なんだ、まず自分の身を守ってください。大丈夫、これでもキヴォトスの人間ですから」
確かにおじさんは小柄でゲヘナの委員長どころか先生よりも走るスピードは遅いかもしれない。それに1人を守るより2人を守るのは難しい、理にかなっている。だけど。
「で、でも」
先生は優しい、そんな決断は。
「いい加減にしろ!私を信じられないのか、それに自分の我儘で生徒を危険に晒すのか!貴方は先生だろ!!」
おじさんが叫びます、その言葉に先生は唇を噛み締め走り出します。
「絶対にみんな無事で戻るんだぞ、それと太郎君。君には言いたいことが沢山あるんだからな!」
先生とゲヘナの委員長は包囲の破れた所を走り抜けて行く。さて、
「後は先生のところに行かせないようにするだけっすけど。おじさん、格好つけるのはいいっすけど後は後ろに隠れてるっすよ」
「う、うん。ごめん、お願いします」
全く戦う力はない癖に、他人のことばかり心配する困ったおじさんっす。
こうして終わりのない持久戦になった訳なんすが、それを優位に進められたのは意外にもおじさんの言葉だった。
「復活するやつは復活に少しの時間がかかる、一掃した後にアリウスの生徒を狙うんだ!」
おじさんの指示のもと、シスターフッドの生徒がお化けを吹っ飛ばした後ツルギさんが突っ込みハスミさんが狙撃をしたところ。
「ちっ、先ずはツルギを!?」
指示する奴が丸見えだったので狙撃したっす、するとあのお化けの動きが鈍ったっす。つまりあのお化けはある程度の指示が必要なわけで。
「おっぱいお化けのシスターさん、じゃんじゃん周りの奴らを吹っ飛ばすっす」
「私はお化けじゃありません!」
どう見てもシスター服に見えない格好のお化けを吹っ飛ばす、これでツルギさんも暴れられる。その間に打開策を、そう思った時。
「キィヒヒヒヒヒーーー、ゲヘナ生徒よ突破口は開いた。一度下がれ」
炸裂音の後に耳障りな笑い声が聞こえたっす、そしてそこにあったのは一台の戦車。だがその声はゲヘナ生徒に響いたのか、声の方向に走り出して行く。チッやはりゲヘナの奴らは自分のことばかり、
ドン!
戦車の砲撃が私たちを囲んでいた一部を砲撃する。
「今1番目障りな奴らを砲撃しただけだ、後をどうするかはお前ら次第だ」
そう言ってもう1発撃った後、その戦車はゲヘナ生徒の殿をしながら後退していったっす。
なんか釈然としないんすが、これはチャンスで。
「チャンスだ、一気に包囲を抜けるぞ」
ツルギ委員長の声に周りにいた生徒が集まり開いた口を広げていくっす。そのスピードはおじさんも着いていけるスピードだったので私も安心していたんすが、それが大きな過ちを引き起こしたっす。
「それは駄目だ!」
響くおじさんの声、おじさんが向く方向にはこちらに何かを投げようとするアリウスの生徒。狙撃を
ガチャ!
こんな時にジャムるなんて、間に合わない。そう思った時。
「間に合えーーー!」
おじさんが何かを投げた、そしてそれはアリウスが投げた物に打つかり。
ゴォーーーーン ブフェ!?
大きな衝撃と音を響かせたっす。その衝撃が収まった後、私の目に写ったのは。
大きく口を開け、顔中が血まみれになり倒れているおじさんの姿。そして私は頭の中で、
ブチィ!!
何かが千切れる音が確かにした。
※※※
「先生大丈夫?」
ヒナの声になんとか返事をする、包囲をなんとか抜けたものの執拗な追撃に遭い体力の消耗が激しい。太郎君は大丈夫だろうか、自分から残ることを決断した太郎君。守ってくれるヒナの息が少し乱れているのを見ると彼の判断が正しかったと理解できるも自分の無力さにホゾを噛む。
まだだ嘆いている暇はない、早く安全な場所に移動して対策を取らないと。
「先生後ろに」
ヒナの声に気を取り直し前を見えると、そこにはアリウスの生徒とミメシスの姿。どうすればいい、ヒナの強さは圧倒的だ。でも私を守りどんどん疲弊していく、どうにか。
「片手でも命中させられるわ」
「うふふ、参ります!」
その声と同時にアリウスに対し銃弾が浴びせられる。そして私はその声に聞き覚えがあった、
「アル、ハルナ!」
そこに居たの便利屋68と美食研のゲヘナの生徒たち。
「どうして君たちが?」
彼女達はゲヘナ生徒ではあるが、エデン条約には興味があるとは思えない。
「パグ崎外部顧問の依頼よ」
「おじさまにお食事をご馳走になっておりましたが、少し騒がしい様なので」
太郎君が!全く裏でこんなことをしていたなんて、助かるが秘密にしていたことは後で文句を言ってやろう。だが、これは好機だ。
「すまないみんな力を貸して欲しい」
私は彼女たちの力を借り後もう少しで安全圏に抜けられると言う所まできて、
「どうやら想定外の戦力が集まっていた様だな」
先ほどのアリウスの生徒達とは違った雰囲気、多分彼女達が今の襲撃をかけている中心人物なんだろう。強敵だろうけど、ここで彼女達を抑えることができれば。
「みんな、強敵だけどここが山場だ!」
戦闘は苦戦しながらも少しづつ私たちの勝利に近づいていた、数は確かに彼方の方が多いが質ならこちらが上だった。それにヒナが全力を出せる様になったのも大きい。これなら勝てる、そう思った時。
『パグ崎顧問が負傷、誰か救護班を!』
イヤホンから入ったその連絡に私たちは固まってしまう、そしてそれは戦場では致命的なミスで。
ドン!
その音と同時に私は強い衝撃を受け後ろに倒れる。撃たれた…まだ私は…生徒を…
私は地面に打ち付けられそこで意識を失った。
「致命的箇所からの多量の出血確認」
「「「「先生!!」」」」
※※※
気がつけばいつの間にかベッドの上にいたパグ崎です、さっきまで大変でした。目が覚めて起きたら救護騎士団の生徒と思われる子がいきなり叫ぶし、その声を聞いて生徒たちが駆け込んでくるし。イチカくんがなんか号泣しながら謝ってくるし、カヨコ君は私の手を握ってよかったよかったと涙を流すし、ハルナ君も仕切りに俺の体を心配してくるからキャパオーバーでどうすればいいか混乱してしまった。
なんとか落ち着いて貰った俺が医者から説明を受けた話によると、俺は何か強い衝撃を顔に受け大量の鼻血を出して倒れたらしい。鼻血ってと思うがよく思い出すと、最後に見たのはなんかデカい瓦礫が俺へと飛んでくるシーン。…爆弾は防いだのに、その衝撃の副産物で倒れたのか俺は。なんともダサい理由で倒れ心配かけさせたことに申し訳ない俺だったが、あの爆弾を防いだことでその場にいた生徒も無事だったので感謝もされた。
そして、
「えっと、先生?」
「…」
俺を黙って睨む先生、原作と違い頭に包帯は巻いているが無事のご様子。どうやら便利屋と美食研のみんなは間に合ったみたいだ。なら何故不機嫌?あれか俺が残ったことへの怒りか?
「先生、残ったことは確かに」
「それはいいです、あの時2人で逃げていたらヒナの負担が大きくなっていただろうから」
となると、勝手に援軍を頼んだこと?
「便利屋と美食研の娘達は」
「それも言いたいことがあるけど助けられたのは事実だから」
じゃーなんなんだよ。全く思い当たらない俺、そして先生も我慢の限界が来たのか。
「なんで防弾チョッキに赤い血糊が出る様にしたんだよ!それでヒナは泣いちゃうし、アルは白目になるし、セナには舌打ちされるし、ハルナとカヨコはキレて大変だったんだよ!」
あーその事か。
「アレなら撃った奴らも勘違いするでしょ、アレを上手く見せるために結構な金額がしたんですよ」
ミレニアムに依頼して作って貰った一品なんだよね。そうか、一部問題はあったみたいだけどスクワッドのメンバーは騙せた…あっ!
「せ「反省しろ太郎君!君は安全と効率を突き詰めた結果だろうけど、それで生徒が泣いてるんだぞ!!」んぎゃーーーー!!」
先生にうめぼしを喰らう俺、いやだってしょうがないじゃないか。それくらいしないと最悪追撃で頭なんて狙われたらおしまいなんだぞ。
ってそれどころじゃないんだ。
「先生、起きたのはいつ?」
「えっ、1時間前くらいだけど…」
なんで起きて速攻来たのが俺の病室なんだよ、って外暗いじゃないか。もう原作動いてるよ。てかまだ間に合うよな。
「そんなことより、早くミカ君のところに行って!」
「えっ、なんでそれをって太郎君!?」
俺はベッドから飛び起き服を羽織る。
「先生には先生にしかできないことをして、説教は後で待ってる生徒がいるんですよ!」
「…後でちゃんと話をするからね、それで太郎君は?」
先生と並びながら歩く、タイムスケジュールはタイトだ。なら俺が代われるのは。
「ちょっとヒナ君にお礼をしてきます」
※※※
もう疲れた、私は頑張った。でも先生は守れず、それを託したパグ崎さんまで怪我をした。もうどうすればいいか、いやもうどうでもよくなった。どうせ私以外の子が解決する、私がいなくても。
ピンポーン
そんな時にインターホンがなった、誰?いやもうどうでもいい無視を。
ガチャ!
「あれ、開いてる。えっとお邪魔します」
…鍵かけるの忘れていたのね、そして聞き覚えのある声は。これは、
「あっヒナ君居たんだ、よかった」
「パグ崎さん…」
顔にガーゼをつけたパグ崎さん、この人もやっぱり戻れと私に言うのかな。そう思っていた、だけど。
「ヒナ君、お夕飯食べた?」
「えっ?」
パグ崎さんは袋を見せそう言った、えっどういうこと?
30分ほどして私の前におかゆと漬物が並んだ。確かにご飯は食べていなかったけど、どうしてこうなったのかしら。
「料理はそこまで得意じゃないんだけど、漬物とおかゆだけは親友にも褒められるんだ」
確かにいい匂いがする、でもなんでパグ崎さんはこんなことをするの?
私はパグ崎さんの意図が分からず、手をつけずにただ座っていた。そしてパグ崎さんは何故か私の隣に座って。
「はい、あーん」
レンゲでおかゆを掬い私に差し出す、流石にそれは恥ずかしいと思ったのだけれども。パグ崎さんの笑顔と目の前のいい香りに口をつける。
「美味しい…」
それはとても優しい味で、疲れていた私を癒してくれる様だった。
「よかった、それとはい。こっちの漬物も私が漬けたんだよ」
そう言って今度は箸で摘んだきゅうりを差し出してくる。ここまでくると嫌がるのもバカらしくなって口に含む。それはとても素朴な味で食感もあって素直に美味しい漬物だった。
だからこそパグ崎さんはどうして。
「ねぇパグ崎さん、なんで私にこんなことをしてくれるの?」
パグ崎さんの本当の気持ちが知りたかった。それに対しパグ崎さんは、
「そうだね、まずはお礼。先生を助けてくれてありがとうね」
そう言って頭を下げた。でも、
「頭を下げないで、私は守れなかった…」
先生が生きているのは防弾チョッキのおかげ。アレがなければ先生は助からなかった。
「そうじゃないよ」
「でも!」
「だって君は怪我をしても先生の危機に駆けつけてくれたじゃないか?」
「えっ?」
でもそれは当たり前のことで。
「怪我を押して行動するのは大変なことだ、でも君は駆けつけてくれた。だから先生は助かったんだ」
パグ崎さんは続ける。
「確かに私も手をうった、でもそれだけじゃ間に合わなかったと思う。君が駆けつけてくれたから、君がいてくれたから先生も私も。他のみんなだって助かったんだ」
私は限界だった。
「だからありがとう、ヒナ君」
「違う!私はそんなお礼を言われる様な人間じゃない、ただやらないと失望されそうで。頑張って褒められたくて。私はみんなが言うような強い人間じゃない」
私は今まで溜め込んでいた物を吐き出す、そして一度吐き出してしまうとそれを全部吐き出すまで止まらなかった。そして最後まで吐き出した時後悔した、嫌われる。そう思った。
「そうだね、こんな小さい手だもんね」
「えっ?」
そう言って私の手をパグ崎さんは握った。
「私の手よりは大きいけど、それでもとっても小さい手だ。この手で人よりも何倍も頑張ってきたんだ。疲れるし、へこたれちゃうよね」
そうして両手で私の手を包み。
「ありがとうヒナ君。そしてよく頑張ったね」
私は、私は。
「あああああーーーーーー」
何も言えなくてただ、その手が暖かくて。どうやったら涙が止められるか分からなくて、ただ泣いた。そしていつの間にかパグ崎さんに抱きついて涙が枯れるまで泣いた、パグ崎さんは私が泣き止むまで頭を撫でていてくれた。
そして、もう涙が出ないと所まで泣いた私は。心残りはあったけどパグ崎さんから離れた。
「ごめんなさい、服を…」
パグ崎さんの服は私の涙で汚れていた。
「気にしなくていいよ、ごめんね泣かしちゃって」
パグ崎さんは笑ってそう言ってくれた。
私は思った、今回の件で私の引退は流れたのは確実だ。また辛い日々が多分卒業するまで続くんだろう。でも、
「?」
これからは受け止めてくれる人がいるから耐えられるかもしれない。頑張れる…だけど。
「えっと、その…あーん」
私は恥ずかしいけど、そう言って口を開けた。
「はい、どうぞ。」
パグ崎さんは冷えてしまったけど美味しいおかゆを私に食べさせてくれた。
少し甘えてもいいよね?
※※※
「そ、空が!」
雨が止み雨雲から日が射してくる、やってくれたんだ。先生とヒフミ君たちが。
ヒナ君をなんとか元気付けられた俺は先生と合流しようと思ったが、危険だからくるなと拒否されヒナ君と共にゲヘナの風紀委員会に合流した。
原作と違い被害が抑えられ、しかも万魔殿からも戦力が送られてきているので後は先生たちが宣言してくれればと思った時に変わった天候。
まさに奇跡、生徒と先生が起こした奇跡が目の前にあったんだ。その後は原作通りに進んだと思う。少し後悔があるとすれば先生に大人のカードを使わせてしまったことだろうか。
もう少し早くアリウスを撤退させることができれば、戦力を送って防げたかもしれないのに。まぁそれは後で考えるとして、
「何故パグ崎連邦生徒会特別顧問がヒナ委員長の膝の上に座っておられるのでしょうか?」
ブチギレ寸前のアコ君がそういうが。
「アコ、パグ崎のおじさんは今回の事件に対してゲヘナの担当としてくれた。それに同じ書類を見て話すんだからこの方が効率がいいでしょ」
ヒナ君に言われ引き下がるが、俺への殺意の視線はやめない。なんとか動こうともしたんだけど。
「だめ、私も時間があまり取れないから。頑張るから、お願い…」
そう言われどうしようもなく、そのままでいる。イオリ君もチナツ君もヒナ君の変わり様にびっくりしていたけど、今は完全にスルーだ。
「キーーーーーヒナ委員長が幸せなのは嬉しいけど、その感触匂い感情を独占するパグ犬が憎いーーー犬なら私がなるのにーーーーー」
アコ君、ある意味君は大物だよね。