イリヤ
「先生?本当にいいのか?」
先生
「もちろん!」
イリヤ
「本当に助かる、この借りは必ず返そう」
先生
「そんなかしこまらなくていいよ!」
「私が好きでしていることだから!」
イリヤ
「君は随分とお人よしだな」
先生
「先生だからね!」
イリヤ
「先生ってそうゆうものだったか?」
絆イベント・ストーリー
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ミレニアム地区:デパート
「先生!こっちだ」
デパートの前で待ち合わせをしていたイリヤと合流する。今日はイリヤの最低限の日用品や服を買う為にデパートに来ている。最初、イリヤは私が買うことを遠慮していたが無理に言って買わせてもらうことになった。イリヤはまだ少し納得していないようであったが「君は強情だな」と一言いってため息をついていた。しかし少しの間だとしてもイリヤは私の生徒の一人。自分にできることはこれくらいなのでちょっとでもイリヤの負担を減らせたらいいなと思っている。
「”まずはなにから見る?”」
「そうだな…」
私の言葉にイリヤは少し考えると「とりあえず服か」と言ったので服屋を目指すことにした。
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イリヤは服屋に入るとすぐさまセール品売り場に向っていき服を一つ一つ見てはなにかつぶやいて戻したり買い物かごに入れていくその様子はなんだか子供の服を買いに来た主婦のような貫禄でテンポよく選ぶと私に振る向いて「これぐらいで大丈夫だろうか?」と私に確認してくる。少し気圧されながらも「大丈夫だよ」と言えば「そうか」と返事したと思えばすぐさまレジの方に歩いて行ってしまった。なんとか私も遅れないようについていく。その後もイリヤは店に入るとすぐさまセール品売る場に行ったと思うと怒涛の勢いで買い物かごに商品を入れていった。流石に下着を買うときは私を外で待たせて時間をかけたようだがそれ以外はどんどんと進んでいくイリヤについていくのがやっとであった。息を上げながらも必死に追いつこうとしているとイリヤの背中が突然ある服屋の前で止まった。
「”どうしたの”」
そう言いながらイリヤが見ているものに目を向ければ白いブラウスに青いリボン、そして青いロングスカートのマネキンであった。なにかこの服装に思い入れでもあるのかイリヤに聞こうとするがその横顔を見てやめてしまった。まるでその服を通して誰かを見ているような寂しそうな瞳に言い淀んでしまう。イリヤはすぐに意識を戻しすまないと一言謝罪をすると私の姿を見て「休憩しよう」と微笑んだ。
「”砂糖とミルクはいる?”」
「いやブラックで大丈夫だ」
買ってきたコーヒーを手渡す。イリヤは何度かストローで回すと口を付け喉を潤していく。私も一口飲んでふうと息を吐き出した。
「すまない、疲れていることに気付かなかった」
そう言って申し訳なさそうにするイリヤに大丈夫と声を掛ける。イリヤはそれでも申し訳なさそうに顔をうつむかせるのでなにか話題を変えようと買い物袋に目を向ける。
「”にしても大丈夫なの?服とか少なそうだけど」
それなりに店を回ったが袋の大きさはそこまで膨れていなく私一人でも問題なく持てるぐらいであった。
「流石に君に買ってもらうのは最低限も最低限さあとは自分で稼ぐとするよ」
イリヤはそう言うとちいさく微笑んでくれる。気持ちが戻ってくれたらなによりとそのまま二人で軽く話すことにした。生徒の話をするとイリヤは楽しそうに聞いてくれた。コーヒーの中身が残り少なくなった所で思わずさっきの服のことについて聞いてしまった。イリヤは「そんな顔をしていたか?」と少し驚いたように目を見開き「そこまで顔に出やすくなっているとは」と愚痴ったあと少しぼかしたようにわけを話してくれた。
「そうだな、簡単に言うと戦友というかそんな感じで、あのような服装をしていたから少し思い出してしまったんだ」
そう語るイリヤの姿はまるで老人が楽しげな過去に思いを馳せるようでまるですぐにでも消えてしまいそうな儚さがした。無理に話させてしまったのではないかと罪悪感でキリキリとしたが、イリヤは私のそんな様子を見て、「どうしたんだ?」と不思議そうにコーヒーの残りを飲んでしまった。とりあえず休憩もできたのでまた買い物を再開することにした。
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時間は夕暮れ、それなりに生活に必要な物は揃えたので今日の所は帰ることにした。
「いつかこの借りは返そう」
イリヤの今日何十回と聞いた言葉に思わず笑ってしまう。きっとイリヤの中でこれだけは譲れない物なのだろう。強情と言われたが全くどっちの方が強情なのかと思ってしまう。きっと前の世界でもこうやって色々なモノを背負ってきたんだろう。
「”イリヤ!”」
「む?」
ならせめて彼女の重荷少しでも減らせるように
「”私も頑張るからね!”」
「なにをだね?」
イリヤは困ったように微笑んだ。
イリヤと特別な時間を過ごすことができた!