メタリックスターナイツ   作:模造品ザギさん

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臭気エヌジー

 シンクバグレビドの情報が真騎の元に辿り着くまでそう長くはなかった。

 ...真騎宅。

 真騎は山積みの石の前でアルター,セクターと共にずっと作業をしていた。

 

騎「ようやく...片付きはしたけど...これどうするのぉ?」

 

 真騎の目の前には3mの高さの石の山。

 

A「マキと融合して戦ってるときより疲れたぞ...ハアァァァ...」

 

 アルターが背伸びをすると、腰元からバキン!カキン!と鳴る。

 時刻は既に19時。

 辺りは暗くなり、危険な異星人たちが蔓延る時間帯だ。

 

騎「そろそろ中に入ろう。」

 

A「そうだな、口ん中も寂しくなってきたし飯にするか!」

 

騎「この石の山はまた明日作業しよう。それまでに回収してくれるとこ探してみるから...そういえば、セクターは?」

 

A「最初の一時間くらいはいたからな、腹減って中でサボってるかもな。」

 

 そして二人は石の山を背に家の中へと入っていった。

 食事のためにリビングの方へと向かった二人。

 ドアを開けると、そこには直立状態で石化したセクターの上で緑茶を飲むガトンの姿。

 ガトンがこちらに気付いた。

 

ガ「おっと、すいません今戻します。」

 

 ガトンはセクターから降り、片手から光線を放った。

 すると、セクターの石化が一瞬で解け、セクターはバランスを崩し後ろにバタンと倒れた。

 

S「おなかが空いて...ちからがでない...」

 

ガ「これで懲りたでしょう...」

 

騎「セ、セクター?!」

 

 倒れたセクターに真騎が駆け寄る。

 

A「お、おい、なんでセクターを石にしてたんだ??」

 

 ガトンはため息をついて言った。

 

ガ「彼が私のことを食べ物と勘違いして食べようとしたんですよ...」

 

S「へへ...なんだかあるいてる牡蠣にみえちゃって...」

 

ガ「だからしばらく反省してもらってたんですよ。

 一生石にしてあげても良かったのですが、一応私の命を救ってくれてますからね。」

 

A「なるほどなるほど、こりゃセクターが100悪い。」

 

騎「とりあえず、セクターはこれ食べて!」

 

 と、真騎はセクターの口にバターをねじ込んだ。

 するとセクターは起き上がれるまで回復し、自ら冷蔵庫(セクター専用)に駆け込み、

 果実や肉、野菜を包装紙ごと食べ、キャノーラ油1Lを飲み干した。

 

S「これで最低限のエネルギーはとれたとれた。」

 

騎「3000円分の食料があっという間に...」

 

A「セクター専用冷蔵庫、おととい買っといて良かったな。買ってなかったら晩飯なしだったぞ?」

 

騎「前に貰った大金のお陰でしばらくは大丈夫そうだけど...これがずっと続くと思うと恐ろしいね。」

 

 そして、真騎は首をぐるりと回し、晩飯の準備を始めたのだった。

 それまでの間、アルターはソファに座り新聞を読んでいた。

 

A「イージス社、元研究所所長が語るイージス社の良いところ...そこは闇とかじゃないのか?

  えーっと、高月収、社員希望なら高卒でも入社可、社内で飲み放題の社長監修のコーヒーが美味い...」

 

 読んでいると、テーブルの上のスマホがずっとバイブ音を発していることに気付いた。

 気になって画面をタッチすると、鬼のような数のメール通知が来ているではないか。

 

A「マキーすっごい数のメールが届いてるぞ?」

 

騎「え?」

 

 真騎はコンロを止め、小走りでアルターからスマホを受け取りロックを解除した。

 それは風凛からだった。

 

 「夜の街でバケモノが暴れまくってるみたい。」

 『動画』

 「見てる?」「おーい?」『不在着信』『不在着信』『不在着信』『不在着信』『不在着信』

 「真騎ー?」『不在着信』『不在着信』『不在着信』『不在着信』『不在着信』...

 

 真騎は『不在着信』のメールをさかのぼり、『動画』を開いた。

 そこにはにょきにょきと手から何かを伸ばし、駐車してある車や街路樹を破壊する怪人の姿が映されている。

 撮影者は「やばいやばい」と言いながら動画を撮り続けている。そして10秒ほどの動画が終わった。

 

騎「行くぞアルター。」

 

A「晩飯はおあずけか...さっさと倒して飯にしようぜ!行くぜ!」

 

 真騎はメールの最後に「返信遅れた情報ありがとう」と送り、スマホをソファに投げギラシアベルトと

 ココロメモリを手に家を飛び出した。

 

ガ「…アナタは行かなくて良いのですか?」

 

S「ココロメモリをつかえば、よびだせるから。それまでぼくが居てもあまりかわらないし。」

 

ガ「そうですか...二度と私のことを牡蠣とやらと間違えるなよ?」

 

S「わかった~」

 

 ・・・そうしてアルターバイクを走らせること5分。

 現場に近づけば近づくほど逆走する車が増えて来た。

 

騎「逃げてるんだろうな...」

 

A「あの車時速80kmは出てたぞ?まぁ俺たちはその倍あるんだけど。」

 

 さらにスカスカの道路を走ること2分。現場に到着した。

 入口から見える景色はまさに廃墟のようだった。

 ・・・

 

シバ「ちゃんちゃか...ん?」

  

 バイクのエンジン音が聞こえ、シンクバグレビドは後ろへ振り向く。

 光で目の前が真っ白になった瞬間。

 

A「先制攻撃ィ!」

 

 真騎の乗ったアルターバイクはシンクバグレビドにそのまま突撃したのだ。

 ドンッ!という鈍い音と火花がはじけ大きくふっとぶ。

 

シバ「ギャアアアアアア!」

 

 シンクバグレビドは地面を転がり起き上がった。

 そして笏を構えた。

 

騎「何処であろうとも、これ以上は暴れさせない!変身!」

 

A「っしゃあ!行くぜ!」

 

 真騎はアルターメモリをギラシアベルトに差し込み、仮面ライダーアルターへと変身した。

 

A「アルタノイドソード!」

 

 仮面ライダーアルターはステラルソードを自身の双腕のエネルギーブレイドと合体させた。

 サファイア色に輝く剣は夜の闇を蒼く照らした。

 

シバ「男~のバイク乗り~と~思ってい~た~ら~、まっさおな変人で~し~た~...チクショー!!」

 

 シンクバグレビドの笏が一気に伸び、仮面ライダーアルターに襲い掛かる。

 剣を構え、向かってくる笏を上へと弾き、接近を試みた。

 すると今度は笏が扇に変形し、仮面ライダーアルターの正面に強風を発生させた。

 

A「すごい風だ!」

 

シバ「ちゃん!」

 

A「なんだ?うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

 今度は風が足元から発生し、仮面ライダーアルターは上空に吹き飛ばされた。

 

シバ「ちゃかちゃん!」

 

 その台詞と同時にシンクバグレビドの扇が笏に戻り、仮面ライダーアルター目掛け伸び進む。

 強風が止み、仮面ライダーアルターは落ち始めた。

 

A「そのくらいなんのこれしき!」

 

 向かってくる笏の猛攻を剣で斬り刻んでいく。

 シンクバグレビドの笏が短くなるにつれ、仮面ライダーアルターも地上との距離が狭まって行く。

 

シバ「ちゃ...」

 

A「させるか!」

 

 「ザシャァァン!」

 

 仮面ライダーアルターの剣の一撃がシンクバグレビドの胴に命中した。

 シンクバグレビドは大きく仰け反り、胸をおさえる。

 

シバ「ちゃちゃんか!」

 

 そう言った瞬間、シンクバグレビドの全身から白い煙が発生し始めた。

 

A「逃げるのか?させねぇぜ!」

 

 シンクバグレビドを逃すまいと白い煙の中に顔を突っ込んだ瞬間、変身が解除された。

 その隙にシンクバグレビドは煙の中へと姿を消していった。

 

騎「うわっ!大丈夫?アル...何この臭い?」

 

A「おあぁぁぁぁぁ...俺この臭いは...無理動けねえ...こういう時には...インキュロスが...!」

 

 アルターはそのまま倒れてしまった。

 

騎「アルター?アルター??」

 

 返事がない。

 真騎はすぐにアルターメモリにアルターを入れ、インキュロスメモリをギラシアベルトに差し込んだ。

 しかし、インキュロスメモリは反応しなかった。

 

騎「どうして...」

 

 真騎は代わりにセクターメモリをギラシアベルトに差し込む。

 すると反応し、突如空から飛んできたセクターと融合し変身した。

 

S「え、よんだ?あれもう合わさってる...逃がすか!」

 

 仮面ライダーセクターは急いで煙の中へと入って行った。

 煙の中を進むと1つの影が見えた。咄嗟に仮面ライダーセクターはその影を殴った。

 

S「電柱?」

 

 煙がスッとなくなり、目の前にはコンクリートが削れ、中の鉄がむき出しになった電柱。

 シンクバグレビドはすでに逃走した後だった。

 

S「逃げた...か。あれ、変身が解除されなかった。」

 

 そして真騎は変身を解除した。

 

S「うぅきゅうによばれてビックリしたよ。」

 

騎「ごめんごめん...え、どうやってここまで?」

 

 そう、戦闘前はいつもそれぞれのメモリに金属生命体が入っていた。

 

S「そりゃ~ひかりにちかい速度でね~そらをとんでね。」

 

騎「離れててもメモリさえあれば大丈夫なんだ...じゃあキーレンも大丈夫ってことか...」

 

 真騎はセクターをココロメモリに入らせ、バイクに乗りその場を後に家に帰った。

 ...20分かけて家に戻った。

 そして気付いた。

 リビングのガラス窓が割れていることに。

 

騎「これはー?」

 

S「よばれたらからだの自由がきかないからね~こうなっちゃった。」

 

 真騎はため息をつき、散乱したガラス片を回収した。

 

騎「室内に居る時に使ったらダメだな...じゃあキーレンは無理ってことか...」

 

 キーレンはクラブを建て、そこで営業し暮らしているためキーレンメモリで無理やり呼んでしまうとマズいことに。

 ...ガラスを回収する間にセクターに穴の開いた窓を新聞紙とテープで塞いでもらった。

 そして時間も夜の21時。適当に食べ、この一日は終わった。

 

 ...その頃シンクバグレビドはというと。

 

シバ「フンフフフンフンフフンフフンフン~♪」

 

 鼻歌交じりで人通りの少ない道を歩いていた。

 

?「やあ、何をしてるんだい?」

 

 どこからか声が聞こえる。

 振り返るとそこにはあのときの謎の男。

 

?「力に慣れてきたっぽいね。いい所を教えてあげるよ。」

 

シバ「ちゃ?」

 

 謎の男はシンクバグレビドの額の鉱石に手を押し当てた。

 するとシンクバグレビドの脳内に謎の男の示す場所が見えた。

 そこは若者の多い喫茶店。

 

シバ「ちゃかんちゃ」

 

 シンクバグレビドは鼻歌交じりで謎の男の示した場所へと向かって進んでいった。

 

?「やっぱりお手軽に食べたいよ。」

 

 謎の男はそう呟くと闇の中へ消えていった。

 

 ・・・

 翌朝7時。

 

A「マキ、マキ!」

 

 アルターが俺の体を揺らしていることに気付いた。

 俺は眼を瞑ったままゆっくりとベッドから起き上がり、右手で目を擦った。

 

騎「アルター、目を覚ましたのか...ふあぁぁ。」

 

A「昨日は倒れちまってすまん!あの臭いを放つアイツはどうなったんだ!?」

 

騎「逃げられたさ。」

 

 アルターは腕を組み何か考え始めた。

 俺はとりあえず寝間着から普段着へと着替えることにした。

 着替えていると、アルターはハッとした感じで言った。

 

A「インキュロスは呼べなかったのか?」

 

騎「...昨日ベルトに差し込んだけど、何も起こらなかったよ。だからセクターを代わりに呼んだ。」

 

A「遠く離れた状態で呼んで良かったのか?」

 

騎「セクターは別に良かったらしいけど、呼んだ時にリビングの窓ガラスを貫いた。」

 

A「室内で使うのはやっぱりリスクが...その時には逃げられてたのか。」

 

騎「そうなるな。」

 

 するとアルターは一階へと降りて行った。

 おそらく、俺のポーチ内のインキュロスメモリを確認するためだろう。

 

A「マキ!マキ!」

 

 下の階からアルターの声が響き、ドタドタと階段を上る音が近づいてきた。

 この部屋のドアが開いた時のアルターはインキュロスメモリを片手に持っていた。

 そして焦り散らかした声で言った。

 

A「コイツは偽物だ!」

 

 するとアルターはその偽物のココロメモリを真っ二つに斬った。

 斬れた偽物のココロメモリの断面を見るに外側が金属,中は石だ。

 

騎「じゃあ、本物のインキュロスメモリは...まさか!」

 

 俺は髪もとかず、廊下ですれ違ったセクターが手に持つロールパンを1つ口で咥え外へと出た。

 

S「あっ...まぁいいや。」

 

 そしてアルターバイクを走らせること20分...

 前まで住んでいたアパートに着いた。

 俺たちの住んでいた一室は、以前バロス星人ユピタに破壊されて修理してから変わっていない。

 

騎「ここから見ると直した部屋だけかなりういて見えるな。」

 

A「とにかく、あの部屋ん中に居るはずだ。俺のセンサーもそうだと言ってる。」

 

 そして俺とアルターはアパートの階段を上り、その部屋に3回ノックした。

 ...しかし反応は無い。

 

A「そもそも開くのか?」

 

 アルターがそのドアを開けようとした時。

 

?「ちょっとちょっと!」

 

 下の方から男性の声が聞こえた。

 アルターは手を止め、俺は下を覗いた。

 

男「そこは私が買い取ったいわく付きのアパートなんだ!勝手に入ろうとするな!」

 

 そこには色白な痩せ気味の男性。

 その男性は俺たちの今居る二階へとつながる外階段を息を切らしながら上ってきた。

 

騎「す、すいません。」

 

男「あのね...今の時間にお化けが出るなんて普通...思わないでしょ...ハァハァ...ヘァ...フウ...

  それに...ハァ...隣のコスプレしてるのも...一旦...そのドアノブから手を離せ!...フゥ...フー...」

 

A「コスプレ?いやいや俺は正真正銘のアルターよ!」

 

男「いやいや...本物がこんな所に来るわけないじゃん...」

 

 その男性は息を切らしながらもキレていることが伝わる。

 するとアルターはドアノブから手を離し、双腕からエネルギーブレイドを出してみせた。

 

男「え?」

 

A「俺は本物のアルターだぞ!これで分かったか!」

 

騎「まぁまぁアルター落ち着いて...」

 

男「す、すげぇぇぇぇぇぇ!本物だ!」

 

 その男性は眼を輝かせながらアルターの顔をベタベタ触り始めた。

 

男「めっちゃ金属、想像より人肌に近いし光ってる眼もめっちゃきれい!」

 

A「うあぁっぁぁぁっっっ離せ!」

 

 アルターは双腕のエネルギーブレイドを収納し、男性を引きはがした。

 

男「す、すいません...つい...でもなんでこんな薄汚い所に来たんですか!?」

 

騎「ここの部屋は俺たちがもともと住んでたとこで、そこで...探し物を。」

 

男「あぁ、そうですか~なら入って良いですよ~あ、でも幽霊には気を付けてくださいよ?

  ここの部屋ではマジの幽霊が出るってので前の大家からアパート丸々1億円で買い取った代物!

  このオカルト好きの私からすれば命と引き換えてでも欲しかったのです!

  その結果、SNSでは大人気!心霊系配信者も来るわ人気インフルエンサーも来るわ!

  今はこの私がオカルト仲間に他6部屋を貸し、

  残り5部屋は1人5万円で借りることのできるようにして、一億円分を取り返そうとがんばって...」

 

 俺は最初の方だけ聞き、愛想笑いをしてその部屋にアルターと一緒に入った。

 朝だからまだ部屋は薄暗く、以前住んでいた時とはあまり変わらない。

 

A「ここにあのバロス星人が...」

 

木「ハァイ~♪」

 

A「うおっびっくりした!」

 

 バロス星人ユピタが現れた。

 すると入口のドアにロックが掛り、俺たちの眼の前で気体から物体へと変化した。

 

騎「インキュロスメモリをどこにやったんだ。」

 

 ユピタは不敵な笑みを浮かべて言った。

 

木「まぁ座って頂戴...話はそれからよ~」

 

 俺とアルターは言われた通り畳の上で座った。

 

木「インキュロス様のモノは全て私のモノだから~正直、渡すつもりは無いわ。」

 

A「なんだと?俺とインキュロスは仲間なんだぞ?」

 

木「でも私とインキュロス様は恋人同士...なのよ?」

 

騎「そういえばアルター、なんでインキュロスがアイツとの戦いに必要なんだ?」

 

A「インキュロスの放つ黒い煙は周辺の有色の気体を吸い取る。

  それにインキュロスなら素早い動きでアイツとの相性も良い。」

 

木「まさか、あなたたちはインキュロス様を戦わせるつもり!?」

 

 ユピタは再び気体化し、眼の前から消えた。

 そして天井シミがユピタの顔のように変化した。

 

木「あなたたちはインキュロス様を殺すつもりで...」

 

騎「違うんだ!ただ敵を倒すために協りょ...」

 

木「そんなことさせないんだから...させないんだから...出ていけ!!!ここからぁぁぁぁ!!」

 

 入口のドアが開き、強力な風で無理やり入口から追い出された。

 ドアはバタン!と閉まり、人力では開かなくなった。

 

A「俺がこじ開ける!」

 

 アルターが片腕のエネルギーブレイド生やし、ドアに突き刺そうとした。

 しかし、木製のはずのドアには傷一つ付かず、アルターの刃は弾かれてしまった。

 

A「こりゃ...ダメだ。」

 

 アルターはエネルギーブレイドをしまった。

 

騎「アルター、あの臭いを克服するしかないみたい。」

 

 するとアルターは肩をビクッとさせ、身体から熱を発し始めた。

 

騎「きゅ、急にどうしたの!?」

 

A「近くに他の金属生命体が居るぞ!」

 

騎「え?」

 

A「今まで近くに住んでたから気が付かなかったんだ...あそこの工場から感じる...!」

 

 アルターは一人でその工場のある西の方向へと走って行った。

 

騎「本当にカメムシのあの臭いがダメなんだな...」

 

 俺もアルターの後を追おうとバイクに乗ろうとしたら、

 あの男性が用紙とサインペンを持ってバイクの前で仁王立ちして言った。。

 

男「これにサインください!!」

 

騎「入れさせてもらったし...分かった。」

 

 俺は男性に適当なサインを書いて上げてバイクでアルターの方へと向かった。

 男性は終始息が切れていたがとても嬉しそうだった。

 

 ・・・

 

 そうしている間にアルターは目的地の工場に着いていた。

 

A「ここか...頼む居てくれよ...?」

 

 アルターは工場の開いているシャッターから入った。

 少し進むとそこには白髪交じりの50代半ばの工場長らしき人が手作業をしている。

 工場長は振り返ると、びっくりして声をあげた。

 

工「だ、誰...え?まさか異星人か!?」

 

A「えっ違う!俺は金属生命...」

 

 工場長は叫んだ。

 

工「ジョグド君!異星人だ!助けてくれ!」

 

 すると工場の奥の方から歯車が二個凄い勢いで飛んできた。

 アルターは咄嗟に双腕からエネルギーブレイドを生成し、歯車を左右へ弾き飛ばした。

 

J「でぇじょーぶか、おやっさん!」

 

A「その声は...やっぱ!」

 

 工場の奥から飛び出してきたのは金属生命体ジョグドだった。

 ジョグドはアルターを見るや否やアルターを抱きしめた。

 

J「うぉうぉう久しぶりだなあアルター!」

 

A「久しぶりのお前からの強烈なハグは染みるぜ!」

 

工「えっ、ジョグド君のお友達??」

 

 ようやく真騎もその場に合流した。

 

騎「ちょっと入ります!」

 

工「一体どういうことなんだ!?」

 

 真騎は事の経緯を工場長に長々と話した。

 工場長は頷き、せんべいを齧った。

 

工「なるほどねぇ...つまり、ジョグド君とそのアルターって子も金属生命体で、

  今ジョグド君の力を借りて怪人を倒すためにここまで足を運んできたと...

  人々を守るためなら、僕は別に良いと思うけどねぇ...ジョグド君はどう思うかい?」

 

J「俺なら別にええぞー。戦う事も嫌いじゃねぇからな。

  でもよぉ、俺がいない間おやっさんはでぇじょーぶか?そこが心配でよ。」

 

工「僕のことなら心配しなくていいよ。ジョグド君が彼らとがんばることで救われる命の方が多いからね。」

 

J「おやっさん...」

 

A「そもそもジョグドはここで何やってたんだ?」

 

J「おう、俺か?特別な歯車を作ってたんだぜ。」

 

 ジョグドは手の平からその歯車を生成して見せた。

 アルターはそれを手に取り、じっと見つめた。

 

A「俺たちの体の金属に近い合金だな。こりゃすげぇ。」

 

J「だろ?俺が鋼と銀となんかの骨を食べることで俺の体内で作れるんだ。」

 

A「すげぇなやっぱジョグドは。」

 

J「照れるぜアルタ~」

 

 金属生命体二人が話し合っている間、工場長は真騎にジョグドと出会った日のことを語ってくれていた。

 

工「それはある晴れた日の朝...」

 

 ~回想シーン~

 

工「ダメだ...もう間に合わない...」

 

 僕は自分で町工場を建てたものの、従業員は集まらず生産も全然できずに数年が経ち、

 借金も限界まで借りたもののロクな進展もなく、

 差し押さえまであと一週間...徹夜で絶望していた時、ふと外を見るともう朝になっていた。

 僕は外に出て人生を諦めようとした。

 ふと顔を上げると、僕は空にうっすらと光る流れ星を発見した。

 そしてバカバカしいと思いつつ流れ星に向かって願った。

 「最高の町工場に今からでもなりたい」と...。

 

工「無駄か...」

 

 僕は工場の中に入り、縄の準備をした。

 天井のクレーンに縄を引っ掛け、最後の支度をはじめようとした時だった。

 僕の工場の天井に穴が開いてそこから人型の何かが降り立った。

 

J「アンタか、俺に助けを乞うたのは?」

 

 それがジョグド君との出会いだった。

 そして僕の願い通り最高の町工場になるための材料を生み出してくれた。

 ジョグド君の体内でしか生成されない特別な合金、「ジョーグ合金」。

 僕はその合金を早速多くの企業に紹介した。

 しかし、契約してくれた企業は1つ。イージス社だけだった。

 イージス社は大金を僕に叩きつけ、年1億8700万円で契約した。

 僕の工場が差し抑えられるまで残り1日での出来事だった。

 それから僕は他金融機関から借金をし、差し押さえを回避。

 そしてジョグド君との協力のお陰でわずか二ヶ月で借金は無くなった。

 

 ・・・

 

工「それで今の僕とジョグド君が居る。」

 

騎「すごい...」

 

 真騎のスマホから通知音が鳴った。

 その通知は風凛からで、内容は...「喫茶店近くで昨日のヤツが出た。」と。

 

騎「すいません、今から怪人を倒してきます。」

 

工「おぉそうか、ジョグド君!」

 

J「おやっさん、どうしたんだ?」

 

 工場長はジョグドに向かって親指を立てて言った。

 

工「頼んだよ!」

 

J「おう!」

 

 ジョグドは工場長に対して親指を立て返した。

 そしてジョグドは真騎にジョグドメモリを渡して言った。

 

J「今日からあんさんも俺のダチだぜ!」

 

騎「ありがとう...!じゃあ行くよ!ジョグド!」

 

 ジョグドはジョグドメモリに入り、真騎たちと一緒に怪人の元へとアルターバイクで向かって行った。

 

 ・・・

 そして、その喫茶店前の道では...

 

シバ「ちゃん!」

 

 シンクバグレビドの笏が人々の服を次々と八つ裂きに破いてゆく。

 防寒着が破れ、首元が見えやすくなるとシンクバグレビドはその中の1人の若い女性を捕まえた。

 そして、額の鉱石の下についているストロー状の口を女性の首に突き刺した。

 

女「キャアアアアア!!」

 

 女性は叫ぶも誰も助けようとはせず、シンクバグレビドに血液を吸われていく。

 そして女性の顔の肌の色は青白くった。

 

シバ「ちゃん!」

 

 シンクバグレビドはその女性の遺体を投げ捨て、伸びる笏でまた一人また一人と自身に手繰り寄せていく。

 今度は若い男性が捕まった。男性は抵抗しようとシンクバグレビドの腕に噛みついたが、

 抵抗も空しく先ほどと同様にストロー状の口を首に突き刺された。

 逃げようにもシンクバグレビドの力には勝てなかった。

 そのまま2人目も完全に血を抜かれると皆がそう思った時だった。

 

騎「これ以上好き勝手させるかぁぁぁぁ!!」

 

 シンクバグレビドは男性を投げ捨て、アルターバイクで突進してくる真騎を躱した。

 真騎はバイクから降り、アルターに言った。

 

騎「アルター!今のうちに倒れてる二人を助けてあげて!」

 

A「おっけぃ!」

 

騎「じゃあ...行くぜジョグド!」

 

 真騎はギラシアベルトにジョグドメモリを差し込んだ。

 

騎「変身!」

 

 そして真騎は仮面ライダージョグドに変身した。

 両腕と両脚に生えた歯車、そしてエンジンのような胴体はまるでロボットのようだった。

 

シバ「ちゃん!?」

 

J「へっへっへ...久しぶりの戦闘だぜぇ...この姿も悪くないねぇな。」

 

 仮面ライダージョグドは両手から手裏剣のように鋭い歯車を生成し、

 シンクバグレビドに向かって飛ばした。

 

J「ギアでも喰らいな!」

 

シバ「ちゃかちゃん!」

 

 笏が扇に変化し、シンクバグレビドは強風を巻き起こした。

 しかし、歯車は風を斬りシンクバグレビドの触角を斬り落とした。

 

シバ「ぎやあぁぁぁぁぁ!」

 

 シンクバグレビドの手が止まったその隙を逃さず、仮面ライダージョグドは一気に距離を詰めた。

 そして双腕の歯車をチェーンソーの如く高速回転させ、シンクバグレビドの額のストローを破壊した。

 シンクバグレビドは急いで扇を笏に変化させたが、仮面ライダージョグドは攻撃の手を緩めることなく、

 仰け反ったシンクバグレビドの胴を歯車の回転する両脚で連続蹴りを食らわせた。

 大量の火花が飛び散り、シンクバグレビドは大きく吹き飛び地面の上を転がった。

 

シバ「ちゃちゃんか...!」

 

 シンクバグレビドの全身から白い煙が発生し始めた。

 

J「これが言ってたやつか?ならその白い煙ごと消し去ってやるぜ!」

 

 仮面ライダージョグドは双腕の高速回転する歯車を噛み合わせた。

 歯車は徐々に赤く、そして黄金色に輝いてゆく。

 白い煙の中に消えていきそうなシンクバグレビド。

 仮面ライダージョグドはかすかに見える胴の鉱石目掛けて放った。

 

J「クロスギアバーストァァァ!!」

 

 そして双腕の歯車を解き放った。

 

シバ「...ちゃ?」

 

 「ザシャァァァン!!」

 

 二つの歯車がシンクバグレビドの胴体とその鉱石を貫き、

 さらに戻って来る二つの歯車はシンクバグレビドの両腕を斬り落とした。

 

シバ「チ...チクショォォォォォァァァァァァァァ!!!」

 

 シンクバグレビドは歯車の貫通した穴から緑色の光を放ち爆散した。

 爆散したことで白い煙は消滅し、目の前には燃えるレビノイドベルトが残っていた。

 仮面ライダージョグドは変身を解除し、燃えるレビノイドベルトを見つめた。

 

騎「さっきのはあの時の...」

 

 真騎の脳裏には一番最初に戦ったモスレビドが映っていた。

 その時のモスレビドは秋原社長のミスによって生まれた怪人。

 しかし...

 

A「マキ!とりあえず一人は助かった。だが...もう一人は...」

 

騎「裏で何かが起こってる。」

 

A「え?」

 

騎「何か恐ろしいことが...イージス社に今すぐ行こう。」

 

A「お、おう。」

 

J「なんかすごそうだな、とりあえず俺はおやっさんのとこに戻るぜ。またな!」

 

騎「ありがとう!」

 

 ジョグドは親指を立て、その場を去って行った。

 そして真騎はアルターバイクに乗り、イージス社へと向かって行った...

 

 ・・・とある薄暗い場所。

 

?「はぁ、今回のカメムシちゃんも前のガと同じで弱くて臭かった。」

 

 謎の男は人間のバラバラになった人間の遺体をビニールの袋に詰めて運んでいる。

 

?1「また葬儀場から盗んだのか。マンティス。」

 

 雨でシミのついた壁に寄りかかる黒い何かが謎の男に話しかけた。

 すると謎の男は笑いながら言った。

 

?「俺はこの前葬儀場での仕事クビにされたっていったじゃんww」

 

?1「・・・」

 

 謎の男の声を聞いて奥の方からもう1人歩いてきた。

 

?2「マンティス、帰って来たのか…まさか、また人を殺したんじゃないだろうな?」

 

?「まさか、俺は道端の死体を拾っただけだよ。落ちこぼれさん。」

 

?2「その呼び方は止めろ。マンティス。」

 

?「でも事実じゃん?」

 

 2人目の謎の男は柱を殴った。

 その柱に血痕が付いた。

 

?2「・・・お前たちはあの男に復讐することを忘れたか?」

 

?「忘れるわけないじゃん、ねーデカいの。」

 

?1「・・・」

 

 彼はゆっくりと浅く頷いた。

 そして2人目の謎の男は叫んだ。

 

?2「秋原萩斗...貴様の会社はこの私...ネオレビドが頂く...そしてキサマを殺す!」

一番印象に残ってるバロス星人を教えてー

  • 地のバロス星人 エルデ
  • 金のバロス星人 ヴェヌス
  • 火のバロス星人 マルス
  • 木のバロス星人 ユピタ
  • 土のバロス星人 ザトルン
  • 水のバロス星人 メルクア
  • 天のバロス星人 ウラヌス
  • 海のバロス星人 ネプトゥン
  • バロス星主 タイタン
  • バロス星主 テティス
  • バロス星主 プロ―メ
  • バロス星主 モント
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