メタリックスターナイツ   作:模造品ザギさん

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冬中夏虫

 

 気が付けば、季節は冬。

 花は枯れ、鳥たちは街から消え、風は肌を裂き、月は大きく輝く。

 そんな冬。

 でも、今日は朝からゆっくりする日。

 窓の修理を終わらせ、アルターやセクター、ガトンと一緒に俺はゲームをやっている。

 俺は昨日の怪人との戦いを評価されて...

 

 ・・・前日の午後5時のこと。

 

秋「どうやら、私の身が何者かに狙われているようだ...

  今回の怪人も我が社のレビノイドベルトを改造して誕生したと思われる。

 しかし、私は気が付いた。

 北条真騎くん、そして黒原宗逸くん、山根茂呂くん...君たちを私の最高護衛に任命する。」

 

 俺は目を見開いた。隣に居た2人のレビノイド兵も拳をギュッと握り、秋原社長の顔を見た。

 

茂「誠に申し上げにくいのですが、あの~...」

 

 茂呂は右手でお金のポーズをしたのだ。

 隣に居た先輩らしきレビノイド兵の宗逸は茂呂の腕を掴み、その手を握りしめた。

 すると、秋原社長はほほえみ腕を組んで言った。

 

秋「1年で、ケタ8つ。でどうかな?」

 

 そして、俺たちは快諾した。

 秋原社長はその声を聞いて嬉しかったのか、またコーヒーを1袋くれた。

 

 ・・・

 

 それで、今日この日俺の元に最高護衛を意味するイージス社のバッチを送る。と。

 今のところ、任務は無いし、アルターもセクターも疲れてる。家でゆっくりします。えへへ。

 

 ・・・

 

 クラブキーレン...

 金属生命体であるキーレンが経営するクラブでは、今も従業員3人と仲良く働いている。

 白石亜紀音,愛川直斗,ラーナの3人。

 彼らはクラブの休憩室にある4つのソファにそれぞれ座っていた。

 なお、ラーナはソファの上でネコに様に丸まって眠っている。

 

K「ラーナちゃんを助けて1ヶ月経つが...」

 

亜「まだ記憶が...」

 

直「戻らないね。」

 

K「でもよ、これまでに色んな発見あったよな。例えば~...

  そうそう、異様に熱さに強い。熱々のモンでも無表情で食べる。

  会ったばっかの時は7才くらいだったのに、急に光って15歳くらいになる。

  それに、髪の色が起きてるときと寝てる時で違うしよぉ。体温40度あるし。」

 

亜「なんなら、おとといなんて熱々の鉄鍋の側面普通に持って運んでたし...」

 

直「まず、普通の人間じゃないことは確かなんだよね。」

 

 キーレンと2人は首を傾げ、じっと考えた。

 急に直斗が目を開き、指を立てて言った。

 

直「刺激、刺激を与えればいいんじゃないかな??」

 

K「シ、シゲキ?おいおい、初めて会った時俺が光を当てたじゃないか。」

 

直「そういう刺激とは違う、痛みでもない刺激。」

 

 すると、亜紀音が思い出したかのようにスマホを取り出し画面をポチポチし始めた。

 

亜「刺激なら...この 遊 園 地 !!」

 

 亜紀音のスマホの画面には『リニューアルして復活!絶叫遊園地イルミ・サウセ』と書かれたウェブサイト。

 

亜「ここなら、ラーナちゃんの記憶が戻るはず!それに、遊べる!良い靴履いて...」

 

K「じゃあここに行こうぜ!資金はもちろん俺が全負担するぜ!楽しもうぜ~!」

 

ラー「...ん、どこ行くの?」

 

 ラーナが目を覚ました。そしてキーレンたちを見ながら体を伸ばす。

 気付けばラーナは手を引かれ、そのまま外へ連れ出された。

 そのまま直斗の軽車に乗せられ、10kmほど先の遊園地へと向かって行った。

 そして、軽車を15分ほど走らせ...

 

直「着いたよ。ここが、『イルミ・サウセ』!」

 

 その遊園地の駐車場は空きが見当たないほど車が敷き詰められており、まさに大繁盛中だった。

 キーレンと3人は車を降り、遊園地の受付まで歩いて行く。

 受付は早いのか、列には並んだが1分も経たないうちに結構前に進んだ。

 自分たちの番も早く、あっという間に受付が終わり遊園地内に入ることが出来た。

 

K「受付のお姉さん、俺見た時驚いてたけどすんなり通してくれたな。」

 

亜「キーレンはテレビで紹介されたことあるもんね。普通だったら人間以外通してもらえないよね。」

 

直「やっぱり、テレビとかネットの情報は強い。さて、まずは普通に遊ぼうか!」

 

 キーレンと2人は「おー!」とやる気だがラーナはあまり状況が分かっていないようだった。

 そして、キーレンと2人で一緒に射的をすることにした。

 直斗はジェットコースターの列に並んでいてくれるとジェットコースターに向かって行った。

 

亜「まずは、射的。肩慣らしには丁度良いわね。」

 

 亜紀音は500円を支払うと鉄砲を構え、ぬいぐるみと交換と書いてある缶目掛けてコルク弾を撃った。

 コンッと軽い音が鳴るも、缶は倒れず。同じ缶に残りの2弾を命中させるもちょっと動いたくらいで倒れはしなかった。

 

亜「あーもう、この缶強すぎない!?」

 

K「そんなか?」

 

 と、キーレンも500円を支払い、缶目掛けて鉄砲を撃つも全部外した。

 

K「そもそも当たんねぇ!ラーナちゃんもやってみるか?」

 

 ラーナは頷き、握っていた500円を支払った。

 ラーナは渡された鉄砲をギュッと握り、キーレンと亜紀音が狙っていた缶に銃口を向ける。

 しかし、ラーナは握ったまま中々撃たない。

 

亜「撃ち方が分からないのかしら。」

 

 亜紀音がラーナに教えようと向かった。

 その時、慣れない靴を履いていた亜紀音は足元に張り付けてあるコードの小さな段差に引っかかり、

 転んでしまった。

 

ラー「!!」

 

 ポンッと音が鳴り、コルク弾が放たれた。

 

亜「いたた...慣れない靴履くんじゃなかった...」

 

 その弾は缶に命中すると、缶を突き飛ばした。

 ラーナの持つ鉄砲の銃口からはうっすらと煙があがっている。

 

K「おいおい、そんな勢いよく撃てるのか…すげーなラーナちゃんは...」

 

 店の人も少し顔を引きつっていたが、素直にぬいぐるみを渡してくれた。

 ラーナは少し顔を赤らめていたが、ぬいぐるみを受け取ると少し落ち着いたように見えた。

 

亜「直斗からメール来たけど、あと50分は待つらしいからそれまで遊んでてだって。」

 

K「なんか悪いな。でも、こっちもこっちで遊んでなきゃ悪いよな!」

 

亜「じゃあ今度は...」

 

 キーレンと2人はここから50分の間に色々した。

 空中自転車や観覧車、キャラクターによるパレード。フランクフルトを食べたり...

 そうしているうちに50分が経とうとしていた。

 

亜「そろそろ番がくるみたい。ジェットコースターに乗るわよ!」

 

K「イェーイ!」

 

ラー「い、いぇぃ...」

 

 そうして直斗の待つジェットコースターの方へと向かって行った。

 

 ・・・

 

 遊園地の舞台スタッフの休憩所...

 そこには1人の女性スタッフが居た。

 

女性「私だって...歌って踊りたいのに...なんでずっと案内役なのよ?

   私の同僚全員ステージに立って、軽やかで美しいショーとかちやほやされるキャラクターやってるじゃない。

   なんで私だけずっと...あぁ、でも私はまだ30代。もっと頑張れば、みんなの前でちやほやされる人に...なれる。」

 

 そう休憩所の影で1人呟いていた。

 すると、休憩所のドアがキィィと開く音がした。

 女性は口を閉じ、休憩所から出ようとした。

 

?「ちょっと待ちなお嬢さん。」

 

女性「何よ?あっ...お客様のここへの入室は禁止されています。どうかお引き取りを。」

 

?「今さっきの愚痴全部聞いてたんだけどさぁ...」

 

 女性は足早にその場を去ろうとした。

 しかし、謎の男はドアを閉め女性を部屋の隅に追い詰めて言った。

 

?「歌ったり踊ったりするのが本望なのに、ずっと下の方で働くのはもううんざりだよね?」

 

 女性は顔を背けながらも2回頷いた。

 

?「相当ストレスを抱えてそうだし、このベルトをあげるよ。」

 

 そのベルトを見た女性の顔は青ざめた。

 

女性「...レビノイドベルト?なんで...」

 

?「このベルトの事を知ってるのね。

 でも大丈夫。これはね、ストレスや怒りを吸収するためだけに改良したやつなの。だから...」

 

 謎の男は無理やり女性の腰にベルトを装着した。

 ベルトはがっしり女性の腰に縛り付き、女性の怒りを吸い取ってゆく。

 

女性「なんだか心が晴れそうで...晴れない...うぅう...」

 

?「これは早そうだね。」

 

女性「暑い...熱い...!!」

 

 身に着けていた改造レビノイドベルトが緑色の光を放ち、女性を包み込む。

 強力なエネルギー波は休憩室の中を竜巻のように荒らした。

 

?「既に限界値を超えてたなんて。凄まじい怒りだね。」

 

 白煙が薄れ、その中から姿を現したのはセミの形をした怪人だった。

 怪人の名はシケイダレビド。双腕の太い鎌で目の前の壁に貼ってあるスケジュール表を破壊した。

 

シケ「私は...歌いたいの...そうみんなの前で。お客さんたちの前で大きな声で歌うの!」

 

 シケイダレビドは休憩所のドアを殴り飛ばすと外に出た瞬間空へと飛び立ち、

 舞台の上まで向かって行った。

 

?「コレはたくさんのご飯が手に入りそうだ...」

 

男性「き、貴様、だr...」

 

 ドアの破壊される音に気が付きやって来た男性は謎の男と顔を合わせる前に首を斬り落とされた。

 

?「まずは1匹。だが、ここは一旦撤退が必要そうだな。」

 

 謎の男は休憩室から出ると、そそくさと何処かへ逃げて行った。

 そして、舞台。

 シケイダレビドが舞台上の役者を殴り飛ばし、泣いた。

 

シケ「ようやく...私が舞台の上で歌えるの...!!」

 

 1人のレビノイド警備員がシケイダレビドに攻撃を仕掛ける。

 しかし、レビノイド兵よりも力の劣る警備員の攻撃は頑強な装甲によって弾かれた。

 

シケ「私が歌うの。邪魔しないで。」

  

 そう言うと、レビノイド警備員の首をひっ捕まえ、首を掻き切った。

 血を流しながら舞台上に倒れるレビノイド警備員を見たシケイダレビドは「汚すな」と言い放ち、

 彼を舞台上から蹴り落とした。

 その間に多くの客が逃げ、スマホを手に動画を撮っている数人しかシケイダレビドの歌の前には残っていなかった。

 それでもシケイダレビドは大きく息を吸い歌い始めた。

 しかし、近くに居た客にはその歌は聴こえなかった。

 

 ・・・

 

 この声はジェットコースターを待つキーレンたちの方で聴こえていた。

 

K「ん、スピーカーが壊れたのか?」

 

直「順番が来た、乗ろう!」

 

亜「これ本当にスピーカーの...?まぁいいわ、ラーナちゃんも乗りましょ。」

 

 キーレンと3人は他の乗客と一緒にシケイダレビドの存在に気付かず乗ってしまった。

 車体が動き出し、ゴットゴット...と徐々に頂上まで登って行く。

 

直「正直、初めて乗るんだよね...」

 

K「安心しろ、俺もだ!でもよ、俺は今までこれよりすごい刺激感じまくって来たから怖くは思わねぇな。」

 

直「じゃ、じゃああー怖くなってきたあー」

 

 直斗は後ろからかけるタイプの安全バーをしっかりと握りしめた。

 亜紀音は慣れた雰囲気で安全バーを掴む。

 キーレンは安全バーを掴まず、腕をフリーしている。

 ラーナはただ安全バーとぬいぐるみを掴んでいる。

 

K「ん、止まったぞ?」

 

亜「そろそろよ...3...2...」

 

直「やっぱり怖い!」

 

亜「ゼロ~!!」

 

 ジェットコースターは凄まじい勢いで急降下し、動き始めた。

 亜紀音は叫びながらも楽しみ、キーレンは笑い、直斗は気絶し、ラーナは...

 

ラー「どこかで...」

 

 ラーナは思い出した。一瞬ながらも、あの日のことを。

 

 ・・・

 

 私がここに来た理由...

 ラーナの脳内であの時の記憶が再生される。

 宇宙空間で謎の2人から逃げている時の記憶。

 

サル「逃がさんぞ罪人どもがぁぁぁ!」

 

?2「サルヒムよ、貴様ほどの雑魚がよくここまで生き延びれたな。

  だが、目的はこの罪人どもの抹殺だ。貴様はコイツの相手をしろ。

  俺はもっとも厄介な罪人をこの手で抹殺する。...しくじるなよサルヒム。」

 

ラー「このままでは持たない...あれは...地球?どうして...」

 

サル「何ほざいてやがんだこのメスがぁ!」

 

 私はコイツの銃撃を弾いた記憶しか思い出せなかった。

 でも...一瞬の自分の記憶が自分を蘇らせてくれたような気がした。

 

 ・・・

 ラーナの抱いていたぬいぐるみが一瞬にして灰となった。

 

ラー「...!私は...!」

 

 ラーナは急にはっきりとした声を出した。

 

K「急にどうしたんだ!?ラーナちゃん!」

 

亜「え?どうしたの?はな...うぉぉあああ!話はこれ降りてからにしよ!」

 

直「・・・何?何どうした...ヒャッ...」

 

 1分ほどの絶叫を終えゴールに着くと、キーレンは気絶した直斗を担いで、そして亜紀音とラーナも降りた。

 

K「この揺れ、宇宙空間彷徨てた頃並のじゃねぇか!

  直斗気絶しちゃったよ...そろそろ目を覚ますと良いけどなぁ...

  ...そういえば、ラーナちゃんはジェットコースター乗ってる時なんで今まで聞いたことのないよな声を出したんだ?」

 

亜「確かに、もしかして記憶が?」

 

ラー「何か、思い出した。」

 

K「!?」

 

亜「???」

 

 ラーナの声が今までとは比べ物にならないほどはっきりとしていたのだ。

 

ラー「いつかは覚えてない。

  だが、私の追っ手が2人居たのは確かだった。...それ以外は思い出せない...どうして?」

 

K「追っ手のうちの1人はまさか、あの銃野郎か!」

 

 ラーナは頷いた。

 

K「じゃあもう1人はあの次元魔皇ってやつか!?」

 

ラー「違う。でも、何か頭の奥深くで引っかかる...」

 

亜「一旦、この話は帰ってからしようよ。ここだと、ね?」

 

K「そうだな、じゃあ帰るか...楽しかったし、直斗ぉ~?起きろ~」

 

 直斗を揺らして気絶から目覚めさせようとしていると、

 向こうの人ごみの中で1人の男性が耳を押さえながら叫んでいることに気付いた。

 

男性「みんな逃げろ!耳を破壊されるぞ!」

 

 しかし、客は困惑しながらもアトラクションを楽しみ続ける。

 

K「耳を壊される??」

 

亜「あの壊れたスピーカーみたいな音のことじゃない?」

 

K「あぁ、あれか。でもあんなので耳が壊れるワケないだろ。」

 

 太陽の光が淡く照らす中、シケイダレビドは少しずつキーレンたちの所へ近づいてきている。

 今まで溜めに溜めて来た怒りの歌と、クマゼミの力強い音が大きくなってゆく。

 

亜「なんだかうるさくなってきたわね。蝉?ん、蝉!?こんな冬に??」

 

K「蝉ってあの夏に鳴きまくってたヤツか。最近聞いてなかったが普通夏限定なのか。」

 

 ふと空を見上げた時、キーレンの目に映ったのは空を飛ぶシケイダレビドの姿だった。

 そして、シケイダレビドは息を大きく吸うと...

 凄まじい音を放ち、真下に居た人間をあっという間に気絶させてしまった。

 

K「なんだぁアイツ?俺が前戦ったガの怪人に似ている。

  とにかく、亜紀音!直斗を頼んだぜ!俺がこのセミ野郎をぶっ倒すぜ!」

 

亜「分かった!ラーナちゃん逃げましょう。」

 

 ラーナはシケイダレビドを不思議そうに見つめていた。

 

ラー「...分かった。」

 

亜「コゥラァァさっさと起きろ直斗!!」

 

 バシィンと頬にビンタを一発。

 すると、直斗は目を覚ました。

 

直「な、何!?」

 

 何が起きたかわからず、混乱する直斗の腕を引っ張ってキーレンの言う通りにその場から逃げた。

 

K「にしてもたけぇ場所にいるなぁおい...」

 

 キーレンは自慢のハルバートを取り出し、ゼラムの真似と言わんばかりに身体を回転させながら投げつけた。

 しかし、距離が足らず垂直方向にそのまま落ちて来た。

 

K「なら、他の人間に迷惑のかからないこれなら!プチ・シャイニングレーザー!」

 

 キーレンは指を2本並べ、シケイダレビドの片眼目掛けて一直線の光線を放った。

 眼に光が直撃したためかシケイダレビドの歌が止まり、ギロっとキーレンを睨みつける。

 

K「さぁ、降りて来い!」

 

シケ「私の舞台は邪魔させないから。」

 

 シケイダレビドは急降下。

 

K「なんだ?嘘だろっそのまま!」

 

 キーレン目掛けてタックルをかました。

 先程のハルバードで直撃は防ぐも、シケイダレビドの堅い装甲を打ち破ることは出来ない。

 

K「前戦ったガより100倍はかてぇぞコレ...」

 

シケ「どうして私の舞台を壊そうとするの...?みんな...みんなそう...」

 

 シケイダレビドはゆっくりと地上に降り立った。

 そして、叫んだ。

 

シケ「私の歌をもっと聴けよ!!ぅぅ…うわああああああん!!」

 

 今日1の爆音で泣き始めたシケイダレビド。

 その音は10km先まで届くほど...

 音だけで周辺のアトラクションを破壊し、吹き飛ばしてゆく。

 

K「俺ら金属生命体の耳の限界値には余裕があるからまだしも...

  俺のゴールデンハルバートでも一撃が効かないようじゃただジリ貧だ...だとすればどうする?」

 

 音圧に押されながらも周囲を見渡すキーレン。すると、少し先にレビノイドベルトを発見した。

 キーレンは翔りながらレビノイドベルトを拾い上げ、直斗の居る所へ向かった。

 そこは軽車の中。

 キーレンはフロントガラスをバン!と叩くと同時に「おい、直斗!」と言った。

 

直「うおぅ!びっくりした!」

 

亜「どうしたの!?」

 

K「直斗、1回だけで良いから俺と融合してくんね?」

 

直「きゅ、急にどうしたの?」

 

 と、直斗は車の外に出た。

 

K「オッケーってことだな!」

 

直「え、ちょっ...」

 

 キーレンは直斗に少し壊れたレビノイドベルトを装着し、そのまま直斗と融合した。

 

K「安心しろ。絶対無茶はしないからよ。」

 

 そして、仮面ライダーキーレン(仮)状態となり、シケイダレビドの元へ向かった。

 そこには未だ爆音で泣き続けるシケイダレビドの姿があった。

 

K「早急に決着をつけるぞセミ野郎!」

 

 仮面ライダーキーレン(仮)は音圧を力だけでこじ開け、ハルバートでの一撃を背後に与えた。

 攻撃されたことに気付いたシケイダレビドは泣き止み、非難しようと羽を広げた。

 

K「もう逃げる手段は無いぜ。」

 

 先程の攻撃で背中の羽は斬り落とされていたのだ。

 

シケ「もういい...音の本気を見せたげる...!」

 

 シケイダレビドが凄まじい速度で仮面ライダーキーレン(仮)の眼の前まで急接近してきた。

 しかし、仮面ライダーキーレン(仮)は知っていた。

 

K「音よりも...光のほうが速いっての知ってるよな?」

 

 シケイダレビドの鎌をハルバードで踏み台にし、高く飛び跳ねると...

 

K「直斗の身体も結構良いもんだな。ありがとよ。」

 

 金色に輝くハルバードの一撃が脳天に突き刺さった。

 シケイダレビドは最後の抵抗か凄まじい声で仮面ライダーキーレン(仮)に情を求めた。

 しかし、伝わるわけもなくシケイダレビドの肉体は上から下へと鉱石やベルトごと一刀両断され、

 緑の光を放ちながら爆散した。

 

K「イエス!だが、一体なんだったんだ?」

 

 仮面ライダーキーレン(仮)は融合を解除した。

 直斗とキーレンに分かれ、使ったレビノイドベルトは完全に壊れた。

 

直「なんだか、3D映画を見てる気分になった...音は聴こえたけど鼓膜が痛くなることはなかったし...」

 

K「案外大丈夫だったろ?」

 

直「でも...酔っちゃった...」

 

K「あら真騎は大丈夫だったんだけどな...?」

 

直「いや、ジェットコースターの後ってのもあったしさ...」

 

K「なるほど、じゃあしばらくはここで休んで帰るか!

  とりあえず、亜紀音とラーナちゃんにもこの事伝えてくるぜ!」

 

 そして、夜の7時。

 色々な調査と修理の影響で遊園地の中には入れなくなったが、

 遊園地側も悪いと感じたのか園外の木々にはライトが張り巡らされ、規模は小さいがイルミネーションを見せてくれた。

 

K「これがイルミネーションか。まるで星々みたいだなぁ...」

 

ラー「本当に星みたい...」

 

亜「綺麗よね~去年おととしは色々大変だったから久しぶりに見れてなんだか嬉しい。」

 

直「だよね。そう考えると、俺たちって解放されたんだな~って。」

 

K「てか、今日は遊園地を楽しめたし、ラーナちゃんの記憶も少し戻った。最高の日じゃないか。」

 

亜「1つ思い出しただけでここまで変わるなんてね。」

 

直「早く思い出せると良いね。」

 

ラー「うん。決定的な何かを見れば...」

 

K「よし、そろそろ帰るか!今日は楽しめたし晩飯も豪華にしようぜ!」

 

亜「いいね!じゃあ、お寿司とか?」

 

直「ピザとか、フライドチキンとかいいんじゃない?」

 

ラー「...私、リンゴが食べたい。」

 

亜「ラ、ラーナちゃんが自己主張したぁ!?」

 

直「た、たぶんこれも記憶がよみがえってきてることが関係してるよ!」

 

K「じゃあ、今日はその全部だあああああ!!」

 

 そして、キーレンたちは家へ帰りそれぞれ好きなものを食べてワイワイしたとさ。

 

ラー「リンゴ美味しい...アオイ...」

一番印象に残ってるバロス星人を教えてー

  • 地のバロス星人 エルデ
  • 金のバロス星人 ヴェヌス
  • 火のバロス星人 マルス
  • 木のバロス星人 ユピタ
  • 土のバロス星人 ザトルン
  • 水のバロス星人 メルクア
  • 天のバロス星人 ウラヌス
  • 海のバロス星人 ネプトゥン
  • バロス星主 タイタン
  • バロス星主 テティス
  • バロス星主 プロ―メ
  • バロス星主 モント
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