夕日が空を橙色に染める頃。
...病院からの帰り道。
騎「ホント、色々迷惑かけてごめん...」
凛「大丈夫。幸い真騎のケガ、かすり傷だけだったし。社長も首にかすり傷で済んだし。」
真騎は左頬の絆創膏をさする。
凛「まだ痛むのか?」
騎「い、いや痛むというか...何と言うか...」
凛「ふーん。ま、私は今日から3連休だし何しよっかな~。」
風凛は真騎と腕を組む。
真騎は一気にオドオドし始めた。
すると、ポーチの中からキーレンが顔を覗かせた。
K「なぁ、お取込み中悪いがもっと早く帰ろうぜ?
だってよ、久しぶりにアルターの顔見てぇからよ。」
真騎はキーレンの顔を見て頷き、風凛の腕をギュッと掴み走って行く。
K「そうだ!イケイケ~!」
2分後、時刻は17時34分二人は息を切らしながらアパートに到着した。
騎「ふぅ...ただいまぁ~…」
A「お帰り!!マキ!!...ってフ、フウリ!?」
アルターは冷蔵庫裏へ隠れて行ってしまった。
騎「相変わらずだな...」
?「あの~...」
部屋の何処からか聞こえる声。
騎「...他に誰か居るのか?」
凛「どうしたの?」
騎「気のせいか...?いや確かに聞こえたはず...」
S「ど~したの~?」
?「...セ、セクターさん!」
すると、天井の木材が数個外され、そこから何か出てきた。
A「あっ!バカ!フウリに見つかったら最後...」
?「ヒッ...!そうだった!」
凛「ちょっと待ちなさいよ!」
天井裏に戻ろうとする何かは風凛に引きずり下ろされる。
S「あ、インキュロスだ~!」
K「何ッ!」
その名を聞いたキーレンはポーチから飛び出した。
A「キ、キーレン!!」
そしてアルターも冷蔵庫の間から飛び出し、キーレンに抱き着こうと...
K「邪魔だぁぁ!」
A「ヘボォ!」
アルターは畳の上に叩きつけられた。
…下の階では。
大「...ま~たどんちゃん騒ぎしおって!」
大家さんは靴に履き替え、階段を上り始める。
…真騎たちの居る階(2階)
I「こ、怖いよ...キーレンさん...」
K「ふーっふーっ...コイツめ...絶対...」
キーレンはハルバートを生成し、大きく上に振りかぶる。
A「ちょっとちょっと!!」
アルターは慌ててキーレンのハルバートを取り上げる。
K「アルター、お前も知ってるだろ?コイツの悪行を!」
A「確かに知ってるが、そんなハルバート振りかぶるほどの事じゃ...」
K「いーや、それほどのことなんだよ!なんで分からないんだよ!本当にqazwsdrc...」
アルターとキーレンが色々している時。
勢いよくドアが開く。
大「ちょっと流石にうるさいよ!!全くアンタはホント急にどうしt...」
K「ん゛?」
A「あっ...」
大「し...静かにお願いね...次騒いだら通報するよ...全く...」
大家さんは静かにドアを閉めて行った。
騎「...だから争うならまた今度ね。」
K「ケッ!」
A「お、おう。」
I「なんか...すいません...」
A「あ、そういやマキが留守の時。これ。」
騎「えっ」
アルターは真騎に向かって手紙封筒を投げ渡す。
騎「...誰からだろ。」
そこには... 石本 貴葦 と言う名。
凛「彼ってあの資産家じゃない...?」
騎「そうか、確かあの時名前聞いてなかったから...」
そして手紙を読む。
手「こんにちは。私の事はよく覚えていると思います。
二回も異星人から大切なモノを救っていただいた石本です。
あの時、私は怖く名乗れずにいました。
しかし、真騎さんの懸命に私を救おうとする姿を見て、今ここで名乗りました。
本当にありがとう。封筒の中の小切手には私からの気持ちが表されているでしょうね。
今、私は妻と共にいつも通りの生活をしているので安心してください。
北条 真騎さん。そしてアルターさん。あなた方が居てくれてよかった。...石本 貴葦」
騎「...元気にやっててよかった。」
A「あの金持ちからのお礼か。そういや名前分からなかったな。」
そして、左手に持つ封筒から小切手を取り出す。
騎「えーっと、一十百千十万百万千万一億十...えぇ!?」
A「ど、ど、どうした?」
真騎の驚く声を聞き、風凛は背後から顔を覗かせてみる。
凛「17億~!?えっこんなに大丈夫なの?」
価値を理解している2人はテンションが上がり、口調が早くなる。
一方、金属生命体3人は頭に?を浮かべているようだ。1人を除いて...
K「ちょっと待った...」
キーレンは真騎の正面に来ると膝を畳につけ、そのまま土下座をした。
そして、キーレンは言った。
K「俺の作りたいクラブの為に3000万ほど貸してくれ!」
騎「えっ、いきなりどうしたの...?」
すると、セクターが土下座しているキーレンの上に座り、話し出す。
S「なんかね~、天職みたいなのがあるんだってさ~。
それでー、このまえボスしばきまわしたから前の場所にはもどれないって。
だからじぶんでクラブを建てて前の場所の仲間といっしょに経営したいってさ~。」
キーレンは顔を上げ、上目遣いで真騎の目を見る。
対する真騎はキーレンの目から不思議と熱意が感じ取れた。
騎「...分かった。」
K「本当か...!」
騎「でも、約束して欲しいんだ。一つはお金を返す事。
そして、インキュロスとは無駄なケンカしない事。」
K「アイツとケンカをするなってか?...」
真騎はその言葉に対して深く頷いた。
キーレンは土下座の状態から横目でインキュロスの姿を見る。
一瞬、光が部屋を包み込む。
そして、キーレンは笑った。
K「なんで俺とインキュロスはケンカなんかしてたんだろうな!」
騎「それなら...」
真騎は微笑み、小指を差し出す。
騎「俺も明日になったらキーレンに3000万渡すって約束するから。
これ、地球では有名な指切りげんまんってやつだよ。」
K「おぉ・・・」
キーレンが立ち上がり、上に乗っていたセクターは背から滑り落ちる。
騎「小指を出して。」
K「こうか?」
2人は小指を出し合い、そして交わした。
騎「行くよ...ゆーびきーりげんまん嘘ついたらはりせんぼんのーます。ゆびきった!」
K「...んのーます...びきった!」
最後だけ合わせたキーレン。そして、組み合った指は離れ真騎は満足そうだった。
騎「これで約束はできたね。」
K「...ありがとな。」
キーレンは何か恥ずかしそうに呟いた。
しかし、周りに聞こえている人など一人も居なかったのだ。
そして、静かにメモリの中へ入って行った。
騎「残りは...家と引っ越しと...あと...」
A「バイク!」
騎「確かに!バイク乗った時気持ち良かったからな~...そして免許っと。」
A「おあぁっ!」
風凛はアルターを押し飛ばし、真騎の前に立って言う。
凛「引っ越しは私に任せてちょうだい!私監修の家があるのよねぇ。」
騎「そうなんだねフーくん。ところでどんな感じの家のなのか教えて!」
凛「そうねー、マーくんには特別に教えてあげる!」
和やかな会話が流れるこの空間。しかし、その時...
A「危ない!しゃがめ!」
騎「!」
凛「えっ!」
その場の全員がしゃがんだ瞬間、アパートの屋根が吹き飛んだ。
騎「一体何が...?」
?「...見つけましたよ...あら、あなたたちは眠っていないのですね。」
入口の前には謎の異星人。
凛「何よコイツ...」
S「あぶないから、フウリはぼくの背中に隠れてて~。」
風凛はセクターの背中に隠れる。
A「お前、まさかバロス星人か!」
?「...ふふふ...よく知ってます。...私めは"ユピタ”...美しき我が一族を貶した人間。
...あなたですね?...ミスター・マキ。...それと、邪魔な金属生命体さんたち。」
騎「アルター、行くよ。」
A「おう!」
真騎は腰のベルトにアルターメモリを差し込む。
騎「変身!」
そして、アルターレビドの姿へと変わった。
A「っしゃあ!そんな堂々と敵地に攻めてくるなんていい度胸だな!」
ユ「...ふふ...そうですねぇ...では、邪魔な金属生命体さん共々消えてもらいましょう。」
そう言ってる間にアルターレビドはユピタの背後に回り込み、
A「オゥラァ!!」
アルターレビドの双剣(エネルギーブレイド)による斬撃がユピタの背中に直撃した。
しかし、気付けばその姿はもう無い。
A(あれ?倒したのか...?だが、触れた感じはしなかったぞ...)
ユ「...あなたの目は節穴でしょうか?」
A「なっ...!」
ユピタはアルターレビドを2階から蹴り落とす。
そして、ふわふわと地面に降り立つユピタ。
A「やっぱり相当特殊なヤツだな...」
ユ「...そうですわ...あなたほどの無能には気付けませんでしょうけどね。」
そういうとユピタは自身の分身を次々と生みだし始めた。
どの分身も本物とは見分けがつかないほど酷似している。
A「はっマズい!」
気が付くとユピタたちによって包囲されていた。
A「くらえぇっ!!」
双剣を背中のレビノイドブレイドと組み合わせ、大回転切りで分身を一掃した。
斬られた分身はチリのようになり姿を消していった。
A「はっはー!どうだこれが俺たちの力ってやつよ!」
ユ「...その程度だなんて...私めは失望しました。...もっと単純な攻撃で殺してあげます。」
そういうとユピタ本体もチリのようりなり姿をどこかに消した。
すると、四方八方からユピタが湧いて現れるようになった。
A「な、なんじゃこりゃあ!」
と、そのうちの一体を斬りつけると...
「ドギャアァァァァン!!」
A「ぐあぁぁぁあ!!」
なんとニセユピタは爆発し、剣ごと4mも吹き飛ばした。
ユ「...さぁ、どうやって一族の恨みを晴らしましょうか...拷問?...処刑?」
A「...クッソ!これじゃ下手に攻撃できねぇ!ぬおっ!」
背後からニセユピタに抱き着かれ、口元から緑のガスを放つ。
アルターレビドは咄嗟に背負い投げをし、起き上がって来た拍子に蹴り飛ばす。
A「なんだこの...ガ...」
突然、アルターレビドが解除されレビノイドモードになってしまった。
騎「あれ、アルター!大丈夫かアルター!駄目だ...」
ユ「...ようやく邪魔者は消えましたね...ミスター・マキ。」
先程までの分身が一斉に気化し、ユピタの元へ帰って行く。
ユ「...どうせあなたは死ぬのでネタバレ。...ガスですよ。」
騎「...ガスだと?」
ユ「...そう、私めのガスはその場に応じて適応するの。...つまり、邪魔者を消すガスを...」
騎「アルターに吸わせたってことか...!」
ユ「...そこは冴えてるようですね。...では、貴方には死んでもらいましょう。」
真騎の目の前に何かが落ちてきた。
暗くてよく見えないが...拾うとそれはインキュロスメモリだった。
真騎がアパートの方を見ると、セクターの後ろから親指を立てる風凛の姿。
騎「頼むぜ...インキュロス!」
ベルトのアルターメモリを抜き、インキュロスメモリを差し込むと新しい姿に変わった。
ユ「...あら、かなり背が丸まってますけど...?」
I「ひっ!」
…アパート2階
凛「本当に大丈夫なの?」
S「だいじょーぶ。だって...」
…
ユ「...ま、まぁいいでしょう。...ではさようなら。」
ニセユピタのガスがインキュロスレビドの周りを覆いつくす。
ユ「...これでエルデとヴェヌス...そしてマルスのカタキを...」
…
S「もう18時(6時)だから。」
…
I「フハハハハハ...何と素晴らしい香り...君がつけるにはもったいないくらいです。」
ガスが振り払われ、インキュロスレビドが真の姿を露わにする。
ユ「...私のガスを素晴らしい香りと表現してくださるなんて...フフフ...
...でも、ごめんなさい。...いくら素敵でもミスター・マキの仲間は...」
ユピタはガスを固形化させ、槍を生成。そして思いっきり投げる。
ユ「...始末しなくちゃね。」
インキュロスレビドは体を反らし、槍を完全に躱す。
I「君がボクを殺そうとするなんて...ならボクも本気で行かなくちゃね。」
インキュロスレビドの背後から発生する黒い霧が周囲を闇に染める。
ユ「...何も見えないわ...いくら...払っても、消えないわね。」
ガスを固め、扇子を生成し扇いでも黒い霧は一向に消えない。
I「それじゃあ、行くよ。君の元へ。」
ユ「...!」
ユピタは黒い霧の影響で気化ができず...
I「これが暗黒ノ誘いってね...」
インキュロスレビドの手刀でユピタの体は縦に切り裂かれ黒い霧と共に爆散した。
I「やっぱり夜じゃないとやっていけないね...」
黒い霧は徐々にインキュロスレビドの体内に吸収されていく。
そして、真騎との変身は解除された。
騎「なんだか変な気分...」
I「それは申し訳ありません。ボクとの変身はマキには刺激が強すぎたのかもしれませんね。」
騎「それにしても...本当に誰?」
先程と比べると、まるで芋虫が蝶になるかのような変貌を遂げている。
I「これがボクの本当の姿。地球時間の18時から6時までこの姿ですよ。」
騎「ほえぇ~...そういえば...!」
真騎はアルターメモリを取り出し、無理やりアルターをメモリから出した。
出てきたのは...
A「よぉぉおお...マ...マキちゃ~...Zzz...」
呂律の回らないアルターだった。
そして、すぐ眠ってしまった。
I「この姿で会うのは久しぶりだねアルター。こんな形で会うとは思わなかったけど...」
騎「ま、まぁともかく一旦アパートに戻ってある程度直そう。ね?」
気づくとそこはアパートから200mも離れた場所だった。
…翌朝(7時)
大「...へ、私なんで寝てたんだろね...」
二階からゴトンゴトンとまた音が聞こえた。
大家は受話器を手に取り、11とまで入力した。
大「...警察は流石に可哀そうね。」
と、受話器を戻しいつもの形相で二階に上ると...
アパートの二階の一か所だけお化け屋敷のような外装になっていた。
大「まったく...」
ドアの正面に立ち、合いカギを使い思いっきりドアを開けた。
大「なぁに勝手にうちのアパートをお化け屋敷なんかに改装し...」
すでにその部屋はもぬけの殻だった。
そして、ドアの真下には「ごめんなさい。」書いた紙と、
その下には100万円の現金が封筒の中に入っている。
そして、大家さんはアパートをバックに写真を撮り、インターネットに投稿した。
そのことが1000万円以上を手に入れるきっかけとなるとは...大家さんは知る由もなかった。
金属生命体インキュロス (I)
暗黒の力を持つ最強の金属生命体。
しかし、その力には弱点があり、6時~18時までは根暗モード。
18時~6時までは暗黒モードと2つの姿を持っている。
根暗モード時は戦闘はせず、座っている,立っているときはずっと猫背で
ある。だが、レスバにはめっぽう強い。
暗黒モード時は戦闘に一気に強くなり、相手の視界や能力を奪う黒い霧。
暗闇の中に溶け込む能力など無駄のない動きで相手を追い詰め倒すことが
得意。だが、この時にキーレンを見ると...
バロス星人 レピタ
ガスを自在に操るバロス星人。
ガスから自身の分身を作り、相手を錯乱させたり、自身を気化させたり、
相手の弱点になる専用のガスを作り出す能力を持つ。
下手に攻撃すれば、爆破する分身も作り出せるため、
不意打ちに多用される。
常に丁寧な言葉づかいで、バロス星人の中ではもっとも落ち着いている。
そして、もっとも仲間想いでもある。
一番印象に残ってるバロス星人を教えてー
-
地のバロス星人 エルデ
-
金のバロス星人 ヴェヌス
-
火のバロス星人 マルス
-
木のバロス星人 ユピタ
-
土のバロス星人 ザトルン
-
水のバロス星人 メルクア
-
天のバロス星人 ウラヌス
-
海のバロス星人 ネプトゥン
-
バロス星主 タイタン
-
バロス星主 テティス
-
バロス星主 プロ―メ
-
バロス星主 モント