読んどきゃよかった鬼滅の刃ァ! 作:焼肉パーリィ
ガラスのような日輪刀は強度自体は普通の刀と同じようだ。
つまり問題無く任務に出る事が出来る!
というわけで帝都にやって来たぜ!……初任務で十二鬼月かあ。
まあ初任務は俺と甘露寺さんだけでは無い。
「人が多いな……コレはいざって時に避難誘導に難儀しそう。隠としての初任務でいきなり大変だな?」
「大変なのは鬼が出た際に真っ先に戦うそちらでしょう。露払いは未熟ながら精一杯やらせてもらいますので…いざって時には守ってくださいね?舞兎さん」
そう、沙代も隠としてこの任務に参加したのである。
今は2人1組で散らばって鬼の捜索中なのだが、隠と剣士の組み合わせで行動しているのは俺たちだけだ。
沙代はなんだかんだ全集中の呼吸が使える隠なので、剣士の多少無茶な動きにも着いていけるという利点がある故に期待されているそうだ。
ちょっと嫌な見方をすると、全集中の呼吸が使える人は怪我しても回復が早いってのも利点に見られるんだろうな……
小柄で幼く見える容姿の沙代が怪我をする光景を想像するとかなり心にくるものがある。
特にこの子、初対面が腕ぶらーんのボロボロ状態だから想像しやすいのがホント心にくる。
そんな子に初手ボディブロー入れたヤツがいるんですよ。思い出したらまた切腹欲が高まってきたぜ!
でもそれを言うとまた拳骨を喰らいかねないので口には出さない。
「おう任せろ。お前に傷一つつけさせないよう最善を尽くすよ」
「いえ、最善は鬼の討伐に尽くしてください」
「守ってくださいね?って可愛らしく言っておいて急にハシゴ外すんじゃないよ!なんか恥ずかしいだろ!俺の芽生えた兄心のやり場を考えろ!」
「兄心って………親切にしてくださるのは素直に嬉しいですよ?ですが私はそんな方が使命を果たす邪魔になりたく無いです……ただでさえ選別では貴方と甘露寺さんのお荷物でしたから」
くっ……冗談で緊張を和ませるつもりがテンションダダ下がりになっちゃったよこの娘……
女の子ムズカシイネ………
「………手紙でのやりとりでも何度か伝えたけどさ、選別の件で変に引け目を感じる必要は無いんだぞ?むしろ俺に対しては「よくも殴ったな!奉仕しろ!」くらいの態度でも良いくらいだよ?」
「流石に命の恩人にその態度はちょっと」
「そのくらい気楽に接してって事だよ。命の恩人扱いも正直アレだしな!手当も脱出の護衛も甘露寺さんだろ?」
むう……眉間のシワが取れねえなコイツ。
時間が解決を任せた方がいいのだろうか。今は変に励ますよりそっとしておく選択もアリかもしれない。
………話そらすか!
「しかしアレだな。都会だけあっていろんな格好の人がいるな!」
「…………そうですね。私達が溶け込み安くてそこは利点ですが、鬼もそこは一緒でしょうから……今回の鬼は人に紛れているのでしょうか」
「十二鬼月ほどの鬼が人に紛れてってのは考えたくもねえなぁ。可能性が残る以上は警戒はしなきゃいけないけど」
通り過ぎる人達に目を向ける。
ぶっちゃけると
この感覚を信じるならこの帝都には絶対に鬼がいる……と思うんだけど観察してもわからない。
疑いの目で見ると目に入る全員が鬼なんじゃ無いかと思えて来るな……?
さっき通り過ぎた大柄なコワモテの奴も怪しい。
今目の前を通った化粧濃いめの女性も怪しい。
こっちに歩いて来る軍服のような格好の青年も怪しい。
路地裏に入っていった犬を連れたおっさんも怪しい。
別の路地に見える影で出来た犬も怪しい。
………いや待て何だありゃ!?
「……沙代、あの路地に見える犬見えるか?どう思う?明らかに変だよな?」
「はい、明らかに野良犬と片付けるにはおかしすぎると思います」
「よし……じゃあ烏で至急応援を」
『おい』
!?さっき歩いて来てた軍服!話しかけてくるんじゃねえよこの緊急事態に!間が悪いな!
「悪いなお兄さん。道でも聞きてえんだろうが今は無理だ。というか緊急事態だからあの路地を避けてこの辺を離れてくれるとありがた……」
『お前、鬼狩りだな?』
「………ああ?」
自然と刀に手が伸びる。
いやもうホント……何でここまで気付かなかった俺の馬鹿!
“嫌な感覚”はコイツから感じられる!視覚に頼り過ぎた!
「……いかにも俺は鬼狩りだけど、何の用かなお兄さん」
後ろ手に指文字で沙代と烏に指示を出す。
【ニゲロ】【レンゴクヨンデ】
暗くて見えにくいか心配だったが伝わったらしい。沙代が突然に走り出す。
烏もそれに追従する。全集中の呼吸を合わせた全力ダッシュ&暗がりを飛行する真っ黒な烏だ。距離さえ取ればよほど射程のある攻撃が無い限り大丈……
『逃がすと思うか?』
奴が懐から取り出したのは……ピストル!?銃!?射程武器代表じゃねえかふざけんな!
しかも抜く時既に引き金に指かけてやがる!殺意高えな!
刀を抜きながら沙代と奴の間に無理やり入る。
引き金が引かれるのがスローモーションで見える。
見えたところで飛んでる銃弾なんか普通斬れないんだけど……状況は俺の味方だ。
至近距離!銃口の位置はひとつ!奴の狙う視線は良く見える!そして煉獄家での稽古で増えた手段だってある!
[炎の呼吸 壱ノ型 不知火]
よぉし銃身ごと斬ってやったぜおらぁ!二晩で身につけた付け焼き刃の技でも頑張れば何とかなるなぁ!?
「残念だったなバァカ!この距離で刀持ってる敵無視して他所に攻撃なんぞ通すワケ無えだろ!状況判断が出来てねえんだよカスが!その御立派な軍服はコスプレみてえだなぁ!?……ぐふっ」
なお、斬った弾丸の一部は慣性の法則に従いおもいっきり俺の脇腹に当たりましたとさ。
めっちゃ痛い。練度高い風の呼吸でやればよかった。状況判断が出来てねえカスは俺もです。
でもしゃーないじゃん。型ひとつだけとはいえあの煉獄杏寿郎に炎の呼吸の習得速度を褒められたんだぜ?有頂天になるじゃん。使いたくなるじゃん。
………で、勢いで完全に防げたわけじゃないくせに煽っちゃった訳だが。
わーおバッチバチにキレてるぅ!顔にめっちゃ血管浮き出とる!これ杏寿郎さんが駆け付けてくれるまで生きてられるかわかんねぇぞ!?
『キェェェェエエエエエ!(バンッ!)ふううううううう……その技………お前、煉獄を知っているな?』
怖い怖い怖い怖い!何で自分の頭吹っ飛ばしたの今!?敵の前ですけど!
………で、何で煉獄なんてワードを聞いて来る?
お前なんぞよりしっかりガッツリ知ってる自信ありますけど?(謎煽り)