読んどきゃよかった鬼滅の刃ァ! 作:焼肉パーリィ
お館様と悲鳴嶼さんとのお話の後しばらく経った。
夜明けまで任務をこなして、実弥さんの家に寄って昼まで稽古して、宿舎で昼頃から夕方まで眠って、日没にはまた任務に……というルーティンをこなす日々だ。
ぶっちゃけ任務より実弥さんとの稽古の方が疲労度がすごい。
やっぱいきなり十二鬼月がおかしかったんや!といった感じ。
実弥さんが留守の時は杏寿郎さんの所や蝶屋敷で稽古をさせてもらっている。
杏寿郎さんからは炎の呼吸の技を習い、蝶屋敷ではそこを拠点にする色々な隊士に片っ端から色んな呼吸の技を教わっている……んだけど、まだ自分オリジナルの呼吸には辿り着かない。
というか一般隊士と柱の技のキレの違いっぷりよ……実弥さんが愚痴るのもわかる。こっちに言わないでほしいが。
そのせいなのか指導力の差か、最も使い手多くて見る機会の多い水の技よりも炎の技の方がめきめき完成度が上がっている。
………対応力に優れると言われる水の呼吸、しっかり習得したいんだけどなぁ。お館様が言ってた冨岡さんの師匠……つまり鱗滝さんに繋いでくれるって話、どうなってるんだろう?
そんな事を考えながら今日も実弥さんの所に……なんだか騒がしいな?
「さ、実弥さ〜ん?何かありました?怒鳴り声聞こえてきま…」
「アイツは俺の継子だって言ってんだろうが!なんなんだテメエはいきなり来て『日ノ替に稽古をつけにきた』ってよォ!」
「……任務後はここに来ると聞いたから、ここで待てば会えると思った」
「烏で呼ぶなりすりゃ良いだろうがよ…!お前まさか人ん家の庭で稽古始める気じゃ無ェだろうなァ!?」
「(既に庭は日々の鍛練でボコボコなのだから)問題ないだろう。これ以上(俺は柱ではなく、所詮は柱で無い者同士の鍛錬なのだから)極端に庭が荒れる事など無い。俺はお前とは違う(自分は貴方程の実力は無いのでこんな状況になるほどの威力は出せませんの意)」
「冨岡ァ!木刀持って庭に出ろ!そのスカしたツラボコボコにしてやらァ!(お前みてえに雑な太刀筋じゃ無えと煽られたと思っている)」
………今日は蝶屋敷行こうかな。
「む…お前が日ノ替か。俺は冨岡義勇だ。水の呼吸を習得したいと聞いている」
「無視してんじゃ無ェぞコラ!そもそも何でお前が直接教えるって話になってやがる!お前の育手に指導させると言ったから自分の継子を別の呼吸の指導に預けるのに納得したんだよ俺はよォ!」
「私情挟みすぎでは?俺は元々水柱様から教わるつもりだったんですが」
「俺は水柱じゃない」
「初耳ですが!?」
「柱に任命された事を忘れるほど耄碌したかテメエ!稽古より先に胡蝶に診てもらってこい!」
どういうことだよ!会話の流れが独特すぎるだろ!
「俺は代理を任されているに過ぎない……元々柱にふさわしい者ではないのだ。後進が育ち、その者が柱として認められるのなら俺は身を引く」
「尚の事、そんな意識の奴に預けるワケにはいかねえなァ?」
「それは困る。後進を育て、一刻も早く代理の座る席に正式な者を据え置かねばならない。悪いがお館様の許可も得ている事だし…邪魔立てするのであれば力づくでも連れて行く」
「アンタ何言ってんですか!?無茶苦茶だよ!」
卑屈なセリフ吐いた割に、何で実弥さんには勝てる気でいるんだよ!
「……よ〜くわかったぜェ………ブチ殺す!」
[風の呼吸 陸ノ型 黒風烟嵐]
「!真剣を抜くとは…!」
[水の呼吸 拾壱ノ型 凪]
「ちょっ!実弥さん!?真剣はマズイですって!いやそもそも喧嘩は…!」
「身を引くだとォ?気を使って貰わずとも引退させてやるよ冨岡ァ!」
[風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風]
「気を使った発言ではないのだが…」
[水の呼吸 陸ノ型 ねじれ渦]
「余波!明らかに殺す気の威力だろこれ!このままだと柱同士の殺人事件が発生する!ちょ!止めてくれる人!牡丹!柱だ!他の柱呼んで!」
『任セテ!』
止まるように呼びかけ続けたが、結局悲鳴嶼さんが来て止めてくれるまで争いは続いた。
当然2人には接近禁止命令が出た。
そして俺は……
「あの、義勇さん?柱の行くような任務に俺ついて行って大丈夫なんですかね?」
「実戦に勝る稽古など無い。敵の強さを見極め、お前では勝てないと判断した鬼は俺がやるので安心しろ」
実弥さんが謹慎の間、義勇さんに同行して経験を積む事になった。
………不安だ。主にコミュニケーションの点で。
牡丹(ボタン)
舞兎の鎹烏。♀。舞兎の姉のように振る舞い、他の人には弟を自慢する姉のようなムーブをする。
しばらくしたらこの烏のメイン回を書きたいと作者は思っている……が、それ故に普段はあまり喋らせる気は無い。