読んどきゃよかった鬼滅の刃ァ!   作:焼肉パーリィ

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選別の真の脅威

冷静に考えて、この環境下で7日間って頭おかしいんじゃ無いだろうか。

 

選別開始から体感十時間。12体目の鬼を斬りながら改めて思う。

 

最初の撃破からずっと動き回っている。

 

つまり疲れた。

 

最初の方に倒した数体はどいつも積極的にこちらを喰いに来た奴らだった。

 

今残ってるのはとても慎重な鬼ばかりで、こちらを遠巻きに包囲している為に倒すにはこちらから接近しないといけないというのが非常に体力を奪う。

 

倒すか、日がさしこむ場所に行くかしないと休む事もままならない。

 

早く初日の夜明けてくれ。

 

 

 

〜一方その頃、甘露寺蜜璃〜

 

「はぐれちゃったわ……」

 

明らかに錯乱してしまっていた人を助けようと追って来たのだが、見失った挙句に1人になってしまった。

 

開始前に話した彼は無事だろうか。最後に見た時は襲って来た鬼を迎撃していた。

 

「鬼が追ってこない?別の人が追われてるのかしら…?」

 

静かなものだ。ときおり聞こえる悲鳴や戦いの音以外、風が草木を揺らす音だけが響く。

 

悲鳴が聞こえた方に移動しても残っているのは血溜まりだけで、死体の一つも見つからないどころか怪我人すら会えない状況が続く。

 

「どうしましょ……これだけ血が出てるなら移動に血の跡があるはずなのに、それすら無いなんて…」

 

足りていない情報、暗くて良いとは言えない視界、そしてたまに聞こえてくる悲鳴が少女の精神を蝕む。

 

そして何より……

 

「お腹空いてきちゃった……」

 

無論食料は持ち込んでいる…が、生存に必要な分だけであるし、何よりいつ鬼が襲って来るかわからない状況で食事に気を取られる訳にもいかない。

 

空腹を誤魔化すように……もしくは決意を固める為に、師から貸し与えられた刀をちらりと見て少女は歩き出す。

 

「まずは日が昇った時に安全な場所探さなきゃ!がんばれ私!」

 

 

 

〜???〜

 

歯を食いしばり、木々を盾にする様に蛇行しながら走り抜ける。

 

先の攻防で左腕は使い物にならない。折れたのか?脱臼したのか?いずれにせよ酷い痛みだ。手当をしなければ。

 

まずは距離を取る。手当をして、それから……

 

「あいつだけは……倒さなきゃ………!」

 

冷静になるべきだと叫ぶ理性は、じわじわと怒りの炎によって失われつつあった。

 

 

 

 

 

「くっそ……流石に………きっちい……」

 

鬼を倒す際には型を連発し、それ以外は延々と走っていたので凄い消耗具合である。

 

実弥さん曰く全集中の呼吸には「常中」というずっと全集中の呼吸を継続して行うというやり方があるらしい。

 

ずっとというのは寝ている間もである。柱は皆出来るらしい。

 

…………このキッツイのを?やっぱ柱って人間卒業に片足突っ込んでません?

 

それを聞いて数ヶ月訓練はしましたとも。でもやっぱり最長11時間で限界が来るのが常だった。

 

選別が始まってから体感12時間、俺はずっと呼吸を維持して動き回っている。

 

つまり体内時計が合ってるなら大きく1時間も記録更新だ!やったね!更新の喜びで自分への褒美に茶をしばきながら休みてえよ!まあ実戦中なんで無理なんですけどね?

 

とはいえ夜が明けてきたんで休む場所は探さねばならない。

 

不眠不休だぞ。流石に死ぬわ。

 

原作ではどうしてたっけ……そもそも描写あったか?もしや主人公は七日間不眠不休で戦い切ったバケモンだったっけ?

 

つーか夜長くなかった?まだ寒いとはいえ12時間て。いやこんなモンだっけ?自分の体内時計が極限状況で狂ってるだけだったりするn

 

殺気ッ!!!!

 

こちらに迫る刀を鞘で受け止め、自分の刀を抜きざまに型を繰り出……

 

刀?

 

「うおおおおおい!?危ねえって落ち着けぇ!?俺だよ俺俺!人畜無害な舞兎くんですよぉ!?」

 

錯乱してるのかめちゃくちゃ首を狙って来るコイツ!

 

うわ腕痛そう!ぶらんぶらんしてるよおい!血ぃ出てるって!

 

あ、もう埒があかねえ!気絶させようもう。

 

「くっそコンニャロ!落ち着けぇ!」

 

そして繰り出される我が渾身のボディブロー!相手は寝るゥ!

 

「はっはー!見たかオラ!こりゃ世界狙える右ですわ!手当てはしてやるからしばらく寝てるが良いぜ小娘ぇ!………コムスメ?」

 

落ち着いて見れば相手は小柄な女の子だった。

 

……うーん罪悪感。どうしよう。ちょっと死にたくなって来た。

 

とりあえず応急処置を………これ服脱がせないと患部触れ無……いや緊急事態に何考えてんだ俺!これは医療行為だ!俺は世論がどうあろうとも女性にだってAEDを躊躇わぬ男!俺の尊厳よりまずは人命だ!

 

という訳でまずは少女の着物を脱がせt

 

「え!?舞兎くん?その……何してるの?」

 

聞き覚えのある声に振り返ると、そこには鮮やかな桃色の髪と目元のほくろがチャーミングな少女……甘露寺蜜璃が驚いた顔で立っていた。

 

さて、俺は今、意識の無い少女の着物を脱がせようと胸元の方を掴んでいます。

 

………つまり絵面は完全に俺による少女強姦です。わーお甘露寺の目がどんどんゴミを見る目に変わってく気がするぅ〜(被害妄想)

 

…………………よし。

 

「甘露寺」

 

「!?ハイ!」

 

「丁〜度良かったこの子の手当て頼むわ。服を脱がせないと患部が見れなくてさ?女性同士の方がこの子も安心だよな!」

 

「えっあっ!いやその……」

 

「ああそうだ、骨折だったら応急処置に添木が居るよな!俺拾ってくるよ!包帯とか必要ならここに置いとくぜ?」

 

「…………私、骨折の手当てわからないの!」

 

……………

 

「……ッスゥ~………良〜しわかった俺がやるから甘露寺が添木を探してくれ。とりあえず異様にぐねぐねしてなきゃ刀で削るから大丈夫だ」

 

「わっわかったわ!他に何か準備して欲しい物はあるかしら!?」

 

「………短刀と介錯の心構え、あと遺書を書ける物が有ればそれも……抱き首にしてくれると嬉しいなぁ」

 

「介錯!?抱き首!?やらないからね!?」

 

「つまり……介錯無く腹を切れと!?」

 

「そうじゃなくて!」

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