読んどきゃよかった鬼滅の刃ァ! 作:焼肉パーリィ
斬った手ごたえが無かった…?
俺は狙った部位的に奴の頸なんぞ斬ってない……ハズだ。
そして何より倒した鬼は塵になって消えるハズ、絶対に『霧』にはならない。
「倒した…?すごいわ!あの巨体を一撃で!」
「いや、なんかおかしい!手ごたえ無いし塵にならずに霧になって消えた!」
しかもなんだか霧が濃くなってきた。
このまま濃くなって行くと日が昇っても霧が光を遮って日中に休むのもままならない……日の当たっている場所には霧が無い?
え?そんな事あんの?確か霧の発生条件って気温だったからまあありえない話じゃない…のかな?
………いや不自然極まりねえだろアホか俺は!日の当たる場所だけ一切無いのに影にピンポイントで霧が濃くなってる時点でどう考えても!
「血鬼術だ!甘露寺!沙代!可能な限り日の当たる場所に!霧に出来るだけ触れるな!」
「血鬼術!?そんなものが使える程人を食べた鬼はこの山には居ないって話では!?育手からそう聞いて!」
「お前があの手塗れの異形に遭遇したって時点でその前提は消えてる!とにかく対応を考えるしかねえ!」
今この山手まみれ野郎と霧の血鬼術の2種いるのかよ!厄介極まりすぎだろ!?
いや待てよ?これが手まみれ野郎の血鬼術の可能性も…いやそっちのが厄介すぎるわ。考えたくも無い。デカブツが搦手使うんじゃ無えよ。
……さて観察の時間だ。
1、霧は足元のあたりから濃くなっていってる。
2、いきなり霧が実体化して攻撃をしてくるみたいな理不尽な事は今のところ無し。
3、日の光が当たると霧は消える…もしくは当たらないように影だけで増えるように操作されている?
つまり導き出される答えは…!
「やっべえマジで対応思いつかねえどうしよ」
うん、無えよ答えなんか。観察と考察は別のモンなんだわ。
ともかく2人の居る位置に戻って…分断するように霧が出てんなぁ!?
え?マジでどうしよう。ちょっと目を離した数秒で2人のシルエットしか見えんくらい霧が濃くなってるが!?
よーし落ち着こう。確かに俺は単騎で突っ込んだけど、2人との離れた距離はたかが数十メートル。
そして隔てているのは現状実体の無い霧のみだし、何よりシルエットは見えている。つまり合流に支障無し!
……とはならねえな!
[参ノ型 晴嵐風樹]
ガギュイン!みたいな明らかに硬い物を弾いた音が響く。
「来やがったな…!」
「なんですか!?霧が急に濃くなってこちらからは見えないです!日ノ替さん!?大丈夫ですか!」
「襲われた!迎撃はしたけど一瞬だったから敵の姿は見えねえ!2人とも俺から離れるように逃げてくれ!この視界の状況じゃ近寄る気配全部叩っ斬るしか防御手段が無い!」
「………分かったわ!先に沙代ちゃんを脱出させる!その後すぐ援護に戻ってくるから!それまで頑張って生きててね!死んじゃ駄目だからね!」
「…ご武運を!すいません甘露寺さん。お世話になります」
「2人も無事でな!選別から帰ったらメシでも行こう!」
……なお、俺は後日この発言を後悔する事になる。
それはさておき遠ざかる2人の足音をよそに周りを観察し、攻略を考える。
ときおり聴こえる衣擦れの音や枝を踏んで折る音からして、敵は俺の周りをぐるぐる回っているらしい。
明らかに日が沈みきるのを待ってるな?
「時間稼ぎが成立すると思ってんじゃねえ!舐めんなよ!」
[玖ノ型 韋駄天台風]
日が沈む前に、頭上に茂っている陽光を遮る枝を可能な限り切り落とす!
ランダム陽光差し込みクソマップを拡大されながら広範囲斬撃を掻い潜るクソゲーをさせてやる!
……というか日があるうちに姿だけでも判明させないと泥試合!