異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜 作:トンコツマン
了解です。
「レガイア騎士団の訪問」→「ラルフのフラグ」→「ギルドで姐さん誕生」まで、流れを自然に繋げて、ラブコメ寄りでしっかり書き直します
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あれから四日。
例の騒動により、カスミの名はギルドのみならず、ミスティ全土にまで広がっていた。
ファミリアの前には、今日も野次馬が集まっている。
「……また私目当てかい。ヒマな連中だねぇ」
呆れたように肩をすくめるカスミに、アスナが苦笑する。
「無理もないでしょ。街中でチンピラ相手に大立ち回りして、A級冒険者でも敵わなかった凶悪犯を瞬殺したのよ?しかもそれをやったのが超美人ってなれば、見に来るに決まってるわ」
「まあ、そうかもね……って、アスナちゃん?」
カスミは目を細める。
「なんでアンタ、ここでご飯食べてるんだい?」
ちゃぶ台の前で、アスナはもぐもぐと食事中だった。
「う、うるさいわね!別にカスミのご飯が美味しいから来たんじゃないんだから!しきょーに様子見てこいって言われただけよ!」
「はいはい、素直じゃないねぇ」
くすっと笑うカスミに、アスナは頬を赤くした。
――そのとき。
「ごめんください。我々はレガイア騎士団の者です」
入口に立っていたのは、あの時の騎士たち。
「この前の人たちだね。何の用だい?」
「先日の件の続きで参りました」
一歩前に出た男が、丁寧に一礼する。
「申し遅れました。私は副団長のイザークと申します」
整った顔立ちに長い橙色の髪。
いかにも女性慣れしていそうな美青年だった。
そして次の瞬間――
「カスミさんですよね」
イザークは自然な動作でカスミの手を取り、そのまま優しく持ち上げる。
「噂以上に美しい方だ……よろしければ、今度お食事でも?」
(きたーーー!!)
(イケメンの直球口説き!!)
ワタルとアスナが内心で騒ぐ中――
カスミは、ふっと笑った。
「悪いね。そういう軽い男には興味ないんだ」
するりと手を抜き、距離を取る。
「――もっと中身のある男じゃないとね」
「……これは驚いた。この僕の誘いを断るとは」
「イザーク、用件を忘れるな」
ラルフがたしなめる。
咳払いを一つして、ラルフは話を本題に戻した。
「先日の件で捕らえたジノとダムドは、いずれも指名手配犯でした」
差し出された手配書。
「ダムド……星六つ、懸賞金三百万クロノス……!」
アスナが声を上げる。
「そして、それを討伐したカスミさんには、その全額が支払われます」
だが――
カスミは書類ではなく、ラルフの顔を見ていた。
「……アンタ、顔色悪いね」
「え?」
「ちゃんと飯、食ってるのかい?」
「い、いえ……仕事が立て込んでいて……」
次の瞬間。
バンッ!!
テーブルに手が叩きつけられる。
「ダメだね!!」
空気が震える。
「働き盛りの男が食事を抜くなんて何考えてるんだい!今すぐ食べな!」
「い、いえ!仕事中で――」
「関係ない!」
ぐいっと身を乗り出すカスミ。
「食べな」
低く、有無を言わせぬ一言。
「……はい」
完全に押されたラルフは、素直に席に着いていた。
やがて並べられたのは、おにぎりと味噌汁。
「……これは?」
「シンプルだけど、ちゃんと身体に染みるやつさ」
一口食べたラルフは、目を見開く。
「……美味しい……」
その反応に、イザークも料理を口にする。
「……これは驚きだ。本当に美味しい」
カスミは満足そうに頷いた。
その横顔を見つめながら――
ラルフの胸が、大きく鳴る。
(なんだ……この感覚は……)
強引で、でも優しくて。
まるで包み込まれるような、不思議な温かさ。
(この人は――)
その想いは、静かに芽吹いていた。
*
帰り道。
「なあ、イザーク……俺、変なんだ」
「どうしたんだい?」
「カスミさんのことを考えると……胸が苦しくなる」
一瞬の沈黙のあと。
イザークは、にやりと笑った。
「――それはね、ラルフ」
肩に手を置く。
「恋だよ」
「……これが、恋……」
戸惑いながらも、どこか嬉しそうに呟くラルフ。
イザークは楽しげに目を細めた。
(これは面白くなりそうだ)
*
――そして。
カスミたちは、懸賞金を受け取るためギルドへ向かった。
扉を開けた、その瞬間。
ギィィ……
中にいた冒険者たちの視線が、一斉にカスミへ向く。
「……なんだい?」
静寂。
次の瞬間――
《ドドドドドッ!!》
冒険者たちが一斉に駆け寄ってきた。
「な、何!?」
ワタルが慌てる中、屈強な男が深々と頭を下げる。
《「押忍!!お疲れ様です!!」》
そして――
《「カスミの姐さん!!!」》
その声が、ギルド中に響き渡った。
「……は?」
カスミは思わず間の抜けた声を出す。
「アンタら、いきなり何をやってるんだい?」
一人の冒険者が、熱く語る。
「先日の戦い、拝見しました!!」
「ジノ一味を蹴散らし、ダムドを瞬殺!!」
「俺たち、あの戦いに惚れました!!」
「強くて、美しくて、面倒見もいい!」
「こんな人、他にいません!!」
そして――
《「今日から姐さんと呼ばせてください!!!」》
一斉に頭が下がる。
――静寂。
「……ははっ」
カスミは、ふっと笑った。
「面白い連中だねぇ」
腕を組み、少しだけ顎を上げる。
「そんなに私が気に入ったのかい?」
ざわり、と空気が揺れる。
「まあ、いいさ」
軽く手を振りながら。
「好きに呼びな。姐さんでも姉御でも――」
口元に、少しだけ柔らかい笑みを浮かべて。
「呼ばれるのは、嫌いじゃないからね」
《「うおおおおおおおおお!!!」》
歓声が爆発した。
「姐さん!!ついていきます!!」
「命預けます!!」
「一生舎弟です!!」
「いや命は預けなくていいよ!?」
ワタルが即ツッコミ。
「ちょっと何この展開!?」
アスナが混乱する。
その中心で――
カスミはどこまでも自然体で笑っていた。
こうして。
ダムド撃退をきっかけに、カスミは――
ギルドの冒険者たちから
“姐さん”として慕われる存在になったのだった。
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『ファミリア院長カスミ爆誕』
恋愛を書くのは苦手(笑)