異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜   作:トンコツマン

40 / 48
何か気づいたら、過去編を書くことになった(笑)
そして、前回は結構悩んで書いたのに、今回はやたらすらすらと書くことができたw


第38話 ハズキは姉?それとも・・・ 後編

故郷『エルフの里』から半年ぶりに戻ってきたシュリに待っていたのは予想もしていなかった事態が待ち受けていた

 

最愛の父をなくして塞ぎ込んだハズキを立ち直らせてくれたラムサス 遅かれ早かれ恋仲になるのはなんとなく予想していた・・・あの時はラムサスに感謝もしていた・・・ラムサスになら任せていいと思っていた・・・それなのに・・・・

 

約2年近くの付き合いだが 私にとって本当の妹のように可愛がっていたハズキがまさかの妊娠・・・・

 

「ハズキ!何で妊娠なんてしてるんだ!ラムサスは!?ラムサスはどうしたんだ!?」

 

シュリがハズキに駆け寄り妊娠の事を問いただすとハズキは大粒の涙を流しながらシュリにしがみつき大声をあげて泣き出した。今のハズキを見て正直驚いてた 勝ち気な性格なハズキがここまで弱々しくなっている姿をコテツの時よりも酷い状態だった

 

「シュリ姉!ラムサスが!ラムサスが居なくなっちゃった!アタシどうしていいかわからないよ!こんなんじゃレガイアに母さんに合わせる顔がないよ!」

「ラムサスが居なくなっただと!一体どういうことだよ!アイツはどういうつもりなんだ!」

 

ハズキは泣きながら事の顛末を話し出した

 

事の顛末からすると半年前 シュリが故郷に帰省している間と言うよりも既に2人は恋人同士になっていた

シュリのいない間に2人は冒険者をやりながら2人は仲睦まじくやっていた・・・ハズだった・・・それから3ヶ月が経とうとした頃にハズキの妊娠発覚・・・

 

16歳で妊娠と言うのは この世界では、珍しくもないことだがハズキは結婚すらしていない

 

そして当のラムサスはハズキの妊娠を聞いた途端 急に態度を変えてハズキに暴言を吐き暴力をふるい出した

 

それから、翌日にはハズキの前から姿を消した

 

「何だと!ラムサスの野郎!ふざけやがって!」

 

シュリはラムサスの居場所を探しに街中を駆け回って行くと 遂にラムサスの事をよく知る人物(男)を見つけることが出来た

 

その人物は元冒険者で過去にラムサスとパーティーを組んでいたらしい その時もメンバーの中に女の駆け出し冒険者がいて ラムサスは紳士を偽りながら女にすり寄っていた

この時も自分を天涯孤独と言い 女に同情させていたとの事 そして2人は次第に親密になっていきやがて恋人同士となった・・・・

 

「あの野郎!ハズキ以外にも同じことをやっていたのか!?」

「言っておくがラムサスが女をモテあそんだ人数は1人や2人じゃない。今までにも何人もの女が被害に遭っている自分のルックスの良さと魔術才能があるのを鼻にかけて、やりたい放題やってるんだ」

「魔術の才能?ヤツはそんなことを言っていたのか?私がヤツから聞いた話だと、自分は大した魔術しか使えないしがない魔術師と言っていったぞ」

 

その話を聞いた男は急に大声で笑い出しシュリに真実を教える

 

「どうやらアンタもヤツに騙されたクチか!生憎だがラムサスの野郎は天涯孤独なんかじゃないぞ。アイツは由緒正しい高明な魔術師の家系の人間だ」

「なんだって!それは本当なのか!?」

「ああ、間違いないぜ ラムサス本人に聞いたからな」

「高明な魔術師の家系家系のヤツがどうしてこんなことを!」

「さあな どうせお家の厳しいしきたりに不満を爆発させて家を飛び出したんじゃないのか?そういえばアイツ他にもやばいことをやってるって噂だけどな」

「なんてやつだ!絶対に見つけ出してぶちのめしてやる!」

 

シュリが男の前から立ち去ろうとした時 男に呼び止められた

 

「おい!アンタ!まさかラムサスとやり合う気か?」

「ああ、そうさ!ヤツは私の妹分・・・ハズキを傷物にしたんだ!ただじゃおかない!」

「やめておいたほうがいいぞ!言っただろ?ラムサスは高明な魔術師の家系の人間だ!魔術に関しては、スペシャリストだぞ!アンタがどれほどの実力があるかもしれないが相手が悪すぎる!」

「ご忠告はありがたいけど、私にはヤツをなんとしてもぶん殴らないといけないんだ!」

 

そう言い残すとシュリは男の前から走り去った

 

そして、遂にラムサスの居場所を突き止めたシュリは、ラムサスの居る酒場へ行き有無も言わさずラムサスに殴りかかろうとしたが、ラムサスは軽々と避けてはいシュリを嘲笑う

 

「誰かと思ったらハズキの保護者のエルフの姉ちゃんかよ♪何だよ?ハズキのバカの仇打ちか?」

「お前!よくもハズキを傷物にしたな!どうしてあんなこと!?」

「決まってるだろ?ただのお遊びだ。ああ言う憔悴しきってる女や世間のことをよく知らない女を優しく接して心を許した後に弄ぶのは最高に楽しいんだ!」

「そう言う理由でハズキに近づいたのか!?」

 

ラムサスは壁にもたれかかりシュリを見下した目で笑いながら話出す

 

「アレは傑作だった。父親が死んだことで落ち込んでいるハズキに俺も両親をなくして天涯孤独なんていう嘘をマジで信じて、勝手に親近感わかせて心を許しちまうんだもんなぁ。でも、それなりに楽しませてもらったよ。色々とね!だっはっはっは!」

 

「!!!ラムサス貴様ぁ!」

 

あまりにも自分勝手な言い草と下品な笑い方に堪忍袋の尾が切れたシュリが他の客がいるのもお構いなしにラムサスに向けて魔法『ライトニングボルト』を放った

 

ズドォォォォン

 

シュリの魔法で酒場は大破してシュリとラムサス以外の客とマスターは倒壊前に逃げ出し残された2人は・・・・

 

「・・・・」

「やれやれ、店を壊しちゃってぇ。でも、麻薬や奴隷売買の取引にしか使ってない店だから壊れてもいいか♪・・・なかなかやるねぇ。それで終わりかい?」

 

ラムサスは魔力結界を張ってシュリの魔法を防いでいた

 

「そ、そんなバカな!あの魔法を結界で防いだって言うのか!」

「あのさぁ、キミも知ってるだろぉ。オレは有名な魔術師の家系なんだ この程度の魔法くらい簡単に防げる」

「だったらコレでどうだ!」

 

シュリが両手に魔力を込めて魔法『エクスプロージョン』を放つ前にラムサスが既に魔法『テンペスト』を放っていた

 

バキャァァァァ

 

あまりの威力にあたり一帯が消し飛びシュリも思わずその場から避難した

 

「くそ!まるで歯がたたなかった!」

 

その後、アルシオン騎士団が駆けつけてシュリとラムサスは逮捕された

しかし、2人はラムサスの父親の裏工作によりすぐに釈放されるのであった

 

そして逮捕から数日後、2人はギルドの規則違反によって1年の謹慎処分と階級の降格が言い渡された

 

「ごめんねシュリ姉、アタシの為に謹慎処分を受けるなんて・・・本当にどうしたらいいの!」

「ハズキ・・・もうこれ以上は隠し通すのは無理だ!ドリスさんに正直に話すしかない!」

「だめだよ!母さんにあれだけ大見得を切って家を出たのにこんな姿見せられないよ!」

「バカ!この後に及んでまだそんなこと言ってるのか!いい加減覚悟を決めな!」

「でも・・・でも・・・」

 

ハズキは涙を流しながらうずくまり その姿を見たシュリは優しく抱きしめ頭を撫でながらささやいた

「大丈夫だ。決して悪いようにはならないさ。それにお前の母さんもお前と会いたがってるはずだ。きっと力になってくれるよ」

「うん!・・・うん!・・・」

 

翌日、シュリはレガイアへ行き、ドリスの元を訪ねて、これまでの行き先を話し、ドリスをサムスに連れて行くのであった

 

「ハズキ ドリスさんを連れてきたよ」

「!!!!か、母さ・・・・」

 

バチーン!

 

2年ぶりに合う母ドリスを見たハズキは思わず目に涙を浮かべ母さんと呼ぼうとしたと時、ドリスは無言でハズキを平手打ちで顔を叩いた

 

「!!!か、母さん?」

 

するとドリスの目にも涙が浮かび ドリスはハズキを強く抱きしめた  

 

「このバカ娘!何やってんだよ全く!こんなになっちまって!ホント情けないよ!・・・・・・でも、生きててよかったよ!父さんが死んでショックだったけど、それよりもお前が冒険者になるって言って家を飛び出して行った事の方が心配だった!アタイは毎日、教会に行って神に祈ってたんだ お前が無事でいるようにと・・・ホントに生きててよかった!」

 

ドリスの大きい体が、ブルブルと震えて大きな泣き声が宿屋の中に鳴り響いて ハズキもそれにつられてドリスを抱きしめながら、大声をあげて泣き出した

 

数分後

 

「2人ともそろそろ落ち着いたかい?って言うかすごい泣き声だったね あまりにも大きいから部屋の窓を開けちゃったよ(笑)」

「あはははっ!すまないねぇ 嬉しくてついね。・・・それでハズキ お腹の子は今何ヶ月なんだい?」

「ちょうど6ヶ月になった・・・」

「6ヶ月かぁ・・・もう下ろすこともできないね・・・どうするドリスさん」

「どうするも何にも ここまで来たら産むしかないだろ 不本意だが生まれてくる子供に罪はないんだ だからハズキ!お前もアタイの娘なら覚悟を決めな!」

「わ、わかったよ!」

 

覚悟を決めたハズキを見てドリスは、自分の顔を思いっきり平手で叩いて気合を入れると直ぐ様 行動を始めた

 

「ドリスさん 今からどこに行くんだよ?出産するまで、まだ時間はあるぞ?」

「わかってる。これから出産のために必要なものの買い出しと助産師を連れてくるのさ 幸い知り合いに信用のおける助産師がいるんだ」

「なら私に何かやる事はあるか?」

「だったらアンタは、ハズキの側に居てやってくれ。ハズキはアンタの事を本当の姉のように慕っているみたいだからね」

「わかったよドリスさん」

「ありがとうなシュリ!ハズキが生きて居られたのもアンタのおかげだ!これからもあのバカ娘の姉でいてくれ!」

「・・・そんなのは当たり前だろ!あいつは私の大切な妹だ!」

 

2人がお互いに見つめ合って笑顔になる

 

そして4ヶ月の月日が流れ、遂に出産の時が来た

 

ハズキは出産の為にベッドに入り陣痛に苦しんでいる

 

「頑張れハズキ!」

「ハズキ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!オイ!オイ!オイ!オイ!」

「ドリス!やかましい!お産に集中できないだろ!」

 

30分後・・・・・

 

「おぎゃぁぁ!おぎゃぁぁ!」

 

「おお!時は来た!」

「やったな!ハズキ!」

 

大きな産声と共に赤ん坊は生まれた・・・男の子だ・・・赤ん坊の名前はドリスがつける事となり ドリスは赤ん坊の名前を『ギンガ』と名付けた

 

「ギンガ・・・良い名前だな」

「母さん この名前って・・・」

「この名前はね まだハズキが生まれる前の事だった 父さんがこれから生まれてくる子供の名前には男なら『ギンガ』女なら『ハズキ』て言ったんだ。だから、この名前には父さんの思いも込められているんだよ」

「そっか・・・父さんの・・・」

 

ハズキは眠っているギンガの顔を優しく撫でて微笑む

 

「ハズキ・・・今から大事な話がある。コレはシュリと話し合った事なんだが・・・レガイアに帰るにあたって まずギンガはアタイの友人の子供を引き取ったってことにするよ」

「!!!どうして?そうなるの?」

「仕方がないんだよ!ラムサスは予想以上に悪評が高かったんだ!お前以外にも弄ばれた娘たちがいて その被害は、レガイアにまで及んでいるんだ!訴えようにもヤツの父親『ウィルバーグ』が全てもみ消してしまう!このままレガイアに帰ってギンガがラムサスとの子供だと世間に知られたら、お前だけじゃなくギンガにも被害が及ぶんだ!だからわかってくれハズキ!」

 

辛い現実を突きつけられたハズキは布団を強く、握り締め涙を浮かべながらうなずくしかなかった

 

それから、数日後・・・

 

「それじゃあギンガはレガイアに連れて行きアタイが母親となって育てるからね。ハズキ、お前はしばらく何処かに身を隠したほうがいい」

「だったら私の故郷『エルフの里』で身を隠そう。なに安心しなエルフの里は結構厳重だし 相手が、人間でもそいつが善人か悪人かの分別がわからないエルフじゃない。それにハズキの事は前々からみんなに話してるしな だからハズキなら大歓迎さ!」

「うん!ありがとう シュリ姉!」

 

そして、ドリスが身支度してギンガを連れてレガイア帰ろうとし時

 

「待って母さん!しばらくギンガに会えないから もう一度抱かせて欲しいんだ」

 

ハズキはドリスからギンガを渡されると、そのまま涙を浮かべながら抱きしめた

 

「ごめんね。こんな情けない『母親』で・・・もうアンタの母親じゃあなくなるけど・・・今からはアタシは「義理の姉」・・・今度会うときには「姉ちゃん」って呼んでね・・・」

「ハズキ・・・そろそろ・・・」

 

涙ながらハズキからギンガを受け取るとドリスは転送装置の中に入り レガイアに転送されるのであった

 

「・・・・・シュリ姉・・・もう、いいよね?」

「ああ!遠慮するな!私の胸を貸してやるから 思いっきり泣くといい!」

 

するとハズキは、人目を憚らずシュリの胸の中で大声を上げて泣き叫ぶのであった 

 

それから13年の月日が流れた

 

あの後 ハズキは約2〜3年おきにレガイアに帰り ギンガに会いに来ていた・・・・勿論、「義理の姉」と偽って・・・・

 

NEXT 平穏な日々からの不穏 




特別編『ナツコとツバサのお便りコーナー!』
このコーナーでは「異世界お母さん」の中での登場人物など、ナツコとツバサができるだけ答えてくれるよ(変な質問は嫌よ♪)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。