(だけど、ツルギさんやヒナさんが無事だし、アロナバリアも問題ないなら先生が撃たれる事は無さそうだけど…)
(もし…これまでの事を考えるに、運命が『先生がサオリに撃たれる』じゃなくて『サオリが誰かを撃つ』という事なら…油断できないね)
「これは…どういう…⁉︎」
特攻による爆撃に、サオリや他のアリウスメンバーも動揺の色を隠せなかった。数で補っているとはいえ、未発達の身体ではそこまで多く持てない爆弾の威力ではミサイルよりも圧倒的に劣るし、何より、ここまでやってでも作戦を成功させようとするマダムの狂気に怖気付いていると、当のマダムから通信が入ってきた。
《何を戸惑っているのです。早く作戦を続けなさい。このままでは彼女らは犬死にですよ?》
「し、しかしマダム…これでは…」
《サオリ、貴女は口答えできる立場ですか?作戦が失敗すればどうなるか、忘れたわけではないでしょう?恨むなら、ここまで追い詰めたトリニティや大和を恨みなさい》
《これまでの訓練は何のためです?全ては貴女たちを追いやったトリニティに報復するため…それを忘れない事です》
「…イエス、マム…」
作戦が失敗すればアツコの命はない。ならば是が非でも作戦を成功させなければならない。それに早く作戦を完了すればそれだけ特攻を行う味方が減る。だから、ここで立ち止まるわけにはいかないとサオリは決意したのであった。
(そうだ、悪いのは向こうだ。奴らがミサイル攻撃を防がなければ、こうはならなかったんだ…‼︎)
「総員、足を止めるな‼︎予定通りに行動開始せよ‼︎あいつらの犠牲と覚悟を無駄にするな‼︎」
悪いのは向こう、ここでやめたら特攻が無意味になる。そう考え指示を飛ばしているが、これが自分らよりも幼い子を鉄砲玉にした事実から逃げるための思考放棄であることには、本人は気づいていなかった。
ーー・ー・ ・・ ーー ・・ー ーー・・ ・・ ・ーー・ ーー・ー・ ・ー・ー *1
「こちら第三班、負傷者多数‼︎ゲヘナ風紀委員と共闘してますが、数が多くこのままでは弾薬が尽きます、応援を‼︎」
正義実現委員会の一人が、負傷したゲヘナ風紀委員を抱えて連絡を入れていた。特攻攻撃による動揺があるものの、なんとか気持ちを切り替えて応戦してるが、アリウスのゲリラ戦に加えて、突然現れた青白い幽霊のような者たちは倒しても倒しても次々と現れ、徐々に追い詰められていた。
やがて弾が切れ、複数の幽霊もどきが取り囲んで銃器を構え、やられると思い目を瞑った矢先であった。
「只今参りまぁぁぁす‼︎」
その声と共にバイクに乗ったナオが幽霊モドキを轢き倒していき、スライドブレーキで止まると発砲し応戦していった。
「増援⁉︎誰だアイツ?」
「情報にあったな…名前は確か金田…「さんをつけろよガスマスクゥ‼︎」ぐあっ⁉︎」
「はいコレ予備のマガジン。もうすぐ援軍が来るから安心しな…ってあ。もう来た」
「と、とつげきー‼︎」
『わああぁぁぁぁ‼︎』
見ると正実の部員たちが揃って銃剣突撃を行なっており、幽霊モドキを切り裂いていた。救出された正実部員は驚いているが、ナオの説明によるとアレはユスティナという存在であり、どうやら幽霊みたいなもので銃剣で刺したり斬ったりしても問題はないようであった。
(刺したりしても良かったんだ…だったらとっくにガスマスクごと頭かち割ってたのに)
「じゃあ私は他の救援に向かうから、君は負傷者運んだら他のとこに行って!」
バイクを走らせながら、ナオは今回の特攻攻撃について考えを巡らせていた。既に何箇所か現場に行き、実行した生徒を保護したがどれもが中学生以下か、前回の襲撃者たちよりも貧相な体格の者であるが、どれも息があることに不審感を抱いていたが、そのカラクリになんとなく理解がいった。
恐らく、個人の体力に合わせて死ぬギリギリの爆弾を抱えて特攻させているらしく、自分らが彼女らの境遇を知ってる以上助けるであろう事を予測しての行動であると考えていた。
(生きてれば助けるのにリソースを割かざるを得ないし、死んでも向こうは困らないし、動揺させられる…まるっきり地雷と同じ考えで反吐が出る…!)
「…ん?司令官?何で戻って来て…まぁいいや、司令官ー‼︎弾、投げますよ‼︎」
何故か古聖堂を飛び出した筈のムサシが戻って来ており、どうしたのかと考えたが、そのまま予備の弾薬盒を投げるとムサシは空中で受け取り、ベルトに括り付けた。ムサシが戻って来たのは単純な理由だった。
(しまった…ッ‼︎つい飛び出したが、サオリたちは先生を狙っている。なら古聖堂の近くにいる確率の方が高いじゃないか‼︎クソ、頭に血が上ってその事を忘れていた‼︎)
そう思い直して古聖堂周辺まで引き返してスクワッドを捜索し、ユスティナやいつのまにか湧いてでたアンブロジウス、アリウス生徒を相手にしているが、怒りの捌け口として鬼気迫る表情でユスティナやアンブロジウスを両断したり、何発も頭に撃ち込んだあとで銃口を向けているため、アリウス生徒らはムサシの表情に酷く怯えて気を失うか失禁したりで戦意を喪失していった。
「ひっ…⁉︎やだ、殺さないで…‼︎」
「このまま何もしなければな。で?アレは一体何のつもりだ?」
「知らなかったんだよ…ミサイルが防がれた時の予備プランが、特攻だなんて…!」
(この様子じゃ、嘘は言ってないな。あの女、どこまでも舐めた真似を…早くこんな事止めなくては)
再び飛翔し、捜索を続けていると、開けた場所で走っているサオリの姿を見つけたムサシは距離を詰めると足元に一発撃ち、歩みを止めさせた。
「止まれ‼︎錠前サオリだな?アズサから話は聞いている…今すぐ武器を捨てて投降しろ」
「小城ムサシか…生憎だが、我々にも成すべき事がある。ここで辞めるわけにはいかない‼︎シャーレの先生の居場所を教えて貰おうか」
「それは幼子を特攻させてでもやらなきゃいけない事なのか?あんな事を淡々と命じるマダムに従う意味はあるのか?」
「…ッ黙れ‼︎お前にわかるものか⁉︎長年迫害され、追い立てられた我々の恨みが、憎しみが‼︎その果てがあの攻撃だ!でなければ彼女らの意味が…」
(なるほど、特攻したからあとに引けなくなったって感じか)
「…わからないさ、私はキミたちじゃないからね。それはそうと、スクワッドのメンバーと逸れてるうえ、アリウスの教官役のキミがこんな開けた場所に不用心にいるわけは……そこッ‼︎」
そう叫びムサシが奥の瓦礫の山に狙いを付けて発砲すると、彼女を狙撃しようとしたヒヨリの銃のスコープを撃ち抜き、破壊した。もし顔を離すのが遅れたらそのまま返り討ちになっていただろう。尤も、遅れた場合に備えて目に直撃しない狙い方をしたが。
「ひぃぃ‼︎なんでここがわかったんですかぁぁあ⁉︎」
「私ならそこから狙うからな。会話で注意を引いて狙い撃ちにするって作戦か。多分味方の連絡で私が付近にいるのを知って立てたのか、大したものだな」
「見抜かれてたか…」
「……ッ!……ッ!」
「そうだね、見抜いたにしてもあの短時間でヒヨリの位置を見つけて狙撃なんて只者じゃない。リーダー、アレ使うのも考えた方がいいよ」
「スクワッド勢揃いか…交渉は無理、なら仕方ない……キミたちを倒させてもらう‼︎」
(『アレ』ってなんだ?ヘイロー破壊爆弾かヒエロニムスか?)
・ーーー・ ・ー・ー・ ーー・ー・ ・・ ーー ・・ー *2
銃声と爆発、悲鳴と怒号が辺りに響き渡る状況を見て、カヤはこれが実際の戦闘現場なのかと畏怖していた。
防衛室の窓から見る小競り合いとは規模が違うものの、これも数日もすれば書類数枚でのみ記される出来事に終わるのかと思うと、自分たち連邦生徒会がイマイチ信用されてないのも頷けたのであった。
(こんなに大変な目に遭ったのに気持ちのこもってない慰めの言葉や事務的なやり取りをされればそりゃ不満が出るし、大和の人たちが慕われるのもわかりますよ…)
「着きましたよカヤさん。我々がここを守りますので取り敢えずここで待機してください。では各員配置に付け‼︎避難所に敵を一人も通すなッ‼︎」
『了解‼︎』
「俺は防衛を行う‼︎」「俺も防衛を行う‼︎」
「くたばれ物の怪が‼︎」「さっさと黄泉に還れ‼︎」
「よくそんな尻と鼠蹊部がモロ見えの格好で外を彷徨けるな‼︎」
「私だったらアレ着れって言われたら腹切ったほうがマシだね」
先に避難所に着いたサクラコが後半の発言に対して、そんなにあの格好はアレなのかと動揺する事態が起きたものの、コハクの指揮の下で避難所周りの防衛線は着実に築かれていった。
ふとカヤが視線を向けると、生徒が手にしたタブレットからクロノスの報道がまだ流れており、必死に今の状況を伝えていた。カヤも自身のタブレットで報道を見るとその映像にはムサシが四人組の少女と戦闘を行っている最中にあった。
《ご覧ください‼︎今まさにムサシさんが武装組織の幹部と思われる四人組と交戦しています‼︎これを見ている現場の人間がいるなら、すぐに援護に向かってください、今は上手く立ち回っていますが、いつ敵の増援が来るかわかりません!至急向かってください!…何パイロット、逃げたい?バカ言わないで⁉︎こういう時こそ我々が情報を伝えるべきでしょう‼︎》
「…!コハクさん、これを‼︎」
「ここですか…あー通信が聞こえてる方、聞いてください。今からいう地点に近い人は司令官の援護に向かってください!場所は…」
(あのヘリ、鬱陶しいな…でも撃墜しようにも、向こうに隙を与えるだけ…)
何度目かわからない舌打ちをした後、ミサキはムサシに向けてスティンガーを放つが、中の子爆弾が拡散される前にムサシの銃撃が当たり、迎撃されていった。
(嘘でしょ⁉︎これで3度目…サオリ姉さんや他のみんなを相手しながらこれって…やっぱ化け物でしょアイツ…)
サオリやアツコの銃撃を回避しつつ、時折くるヒヨリの狙撃やミサキのスティンガーにも対応し、周囲のユスティナも排除しているムサシの姿にスクワッドの面々は脅威を感じていた。このままでは目標であるシャーレの先生を排除出来なくなるうえ、増援が来る可能性もある。かといって無視するわけにもいかず、次第に焦りと苛立ちが募っていった。
「どうした、まだ30分も経ってないぞ⁉︎ツルギならあと7時間は戦えるぞ‼︎」
「くっ‼︎」
お返しとばかりに銃弾を二発受けたサオリだが、近寄らせまいと反撃の弾幕を張っていた。
あれだけ激しく空を舞っているにも関わらず、ムサシは殆ど正確にこちらに当て、宙高くにいる事で狙いを付けにくくさせる事でリロードの隙を補っていた。とはいえ飛翔にはそれなりに体力を使うため、時折地上に降りて文字通り羽を休め包囲されないよう、ユスティナを確実に仕留めながら銃撃戦を行なっていた。
(残りの弾は…不味いな、装填してるのを除いて30発切ったか…投擲や近接用に銃剣が6本あるが、これじゃジリ貧だな…)
(このままじゃ時間が足りない…アレを使うか…)
お互いに埒の開かない状況を打開しなくてはと考える中、口を開いたのはサオリだった。
「そろそろ諦めたらどうだ?この数相手だ、弾が無くなるのも時間の問題だ。どうせ抗っても無駄…全ては虚しいだけだ…救いなんてない」
「(
「まだ言うのかッ‼︎」
両者は互いに走りながら銃撃戦を再開した。その間にもお互いの舌戦は止まなかった。
「お前に何がわかる⁉︎お世辞にも良いと言えないあの地獄のような場所で育った私たちの苦しみがお前たちのような恵まれた奴らに知るものか‼︎」
「あぁ知らないなぁ‼︎人は自分の知ってる事しか知らないからな‼︎だがね…キミらも我々がどんな思いで戦っているか知らないだろう⁉︎」
「だったら知らないままでいいはずだ‼︎何故関わろうとする⁉︎」
「知らないからだろ‼︎知らないから、知ろうとするんだろう?互いを知れば、憎しみ合う以外のやり方を識る事ができる…少なくとも我々はマダムのようにキミらの無知を利用し、受けてもない迫害に対する恨みを募らせたり、特攻なんぞやらせたりはしない‼︎」
「〜〜ッ黙れ‼︎」
サオリは銃を構えるが、右手を撃たれて銃を取りこぼしてしまった。そんな彼女に、ムサシはゆっくりと歩み寄っていた。
「我々…いや、我々と先生ならば、マダムの支配から解放させられる。キミらスクワッドだけでなく、アリウスの生徒全員、私が責任を持って面倒を見よう。まだ間に合う、サオリ…我々の下に来てくれ」
その目は嘘を言っているように見えず、サオリは一瞬だけ誘いに乗ろうかと思ったが、すぐに考えを改めた。
特攻という正気の沙汰とは思えない事をした自分たちを、本当に受け入れる気があるのか?何の得もないのにそんな事をするのか?
そして何よりも思ったのが……
「だったら……」
「ん?」
「だったら何故…アズサから我々の事を聞いた時、すぐに助けに来てくれなかったんだァァァ‼︎」
そう叫びながらサオリは懐から『神秘貫通弾』を装填した拳銃を取り出し、ムサシに向けると──
彼女の腹部に向けて二発、弾丸を撃ち込んだ。
「………へ?」
そんな間抜けな声が漏れ、ムサシが熱さを感じるところを見ると、じわじわと赤い染みが服に広がっているのが見え、途端に足の力が抜け、血を吐いたあと横向きに倒れ込んだ。
(何故弾丸が…?まさか、キヴォトス人にも通用する弾丸を?クソ、完全に油断した…‼︎)
「リーダー、トドメはどうする?」
ミサキが拳銃を向けながら問いかけるが、サオリは首を横に振った。
「…いや、いい。あれだけ激しく動いて脈が早くなってるはずだ。現に出血が多い。放っておいても時期に死ぬだろう。それに、予備のマガジンもないうえ、4丁しかないんだ。無駄弾は避けたほうがいい」
「了解。…やっとあのヘリを堕とせる」
《…え?なんで、ムサシさんが撃たれて…?血があんなに…!誰か、救援…》
直後、報道ヘリは撃墜され放送が途絶えた。その間にもムサシは意識が薄れる中で考えを必死に巡らせていた。
(なるほど、銃は4丁だけか…。アレは確か、グロック17の9パラモデル……なら弾は最大18×4の72…私に二発で残りは70…。単純に最大70人が死ぬかも知れねぇって事か…そんなマネ、させるかよ…‼︎)
サオリとミサキが手にしてるものに加え、よく見るとヒヨリの左脚のホルスターにそれらしきものが見えていた。残り一丁はアツコが所持しているのだろうが、服に隠してるのか確認ができない状態だった。
(いや、十分か…チャンスは一度、やるしかない…‼︎今ここで、アレを破壊する…‼︎)
「とにかく、急いだ方がいいですよね…?このままじゃ先生に逃げられて…」
ヒヨリがそう言いかけた時、ムサシは力を振り絞って立ち上がり、渾身の力を込めて服の中の銃剣を投げつけ、投げられた銃剣はヒヨリの拳銃のグリップ部に深々と突き刺さった。
驚いた4人の隙をつき、ムサシは続けて銃を撃ち、ミサキの拳銃を弾き飛ばすと続けてもう一発撃って引き金部分を破壊し、サオリに向けてさらに撃ち、銃口部分を破損させた。
「なっ…⁉︎」
「これ以上、キミらの手を…汚させは…!」
「貴様ァァァア‼︎」
虎の子の拳銃を破壊され、激昂したサオリはアサルトライフルを拾い上げ、マガジン内の全ての弾をムサシに撃ち込んだ。ロクに回避も出来ずに命中したそれらは神秘貫通弾の影響か、普段よりも深いダメージを彼女に与え、ムサシは仰向けに倒れ込んだ。
「ハァ、ハァ…!クソ、衝撃でフレームが歪んでマガジンが…二人のは?」
「こっちもダメ。ヒヨリのは…見ての通りだね」
「下手したら私の脚に刺さってましたよ⁉︎なんて馬鹿力なんですかぁ⁉︎」
「そうか…時間が掛かり過ぎた。一度撤退して立て直す」
そう言い撤退準備を進めるサオリに、アツコが手話で話しかけた。
(スッスッ)
「私たちを助けようとしてた、か…だが所詮は口だけだ。全員を助けるなんて絵空事、出来るはずがない…」
倒れているムサシを一瞥したあと、サオリらはその場を去っていった。
そのすぐ後、ムサシは意識を取り戻し、震える手で通信機を動かすと、放送を見ていたメンバーからの呼びかけが殺到していたが、構わず言葉を発した。
「全員……聞いてくれ。放送を見た通り、私は負傷した…正直、少しヤバいが、連中の持っていた拳銃のうち、三丁は…破壊できた。だが……あと一丁、所持してる可能性がある……気をつけてくれ…」
「奴らは一度退くそうだが………油断するな。また、仕掛けてくる……。それに伴い、私の持つ権限を一時的にコハクに譲渡する。以降は…彼女の指示に……従って、くれ……‼︎」
何度か血の混じった咳をしたあと、ムサシは再び言葉を紡いだ。
「私が撃たれ、怒る気持ちはわかる…だが、あの子らも…被害者だ。暴力と洗脳で思考を狭められ、逆らえなくなっているだけなんだ……だから、あの子らに過度な仕打ちをすることは私が許さない…‼︎」
「これ以上、喋ると傷に触る故、通信を終えるが…最後に、私からキミらへ命令する。私は必ず戻ってくる……だから、それまで…持ち堪えろ…‼︎」
通信を切り、ムサシは背中に手を回して傷の様子を確認した。
(触ってみたが、背中には痛みがない…弾は貫通してないのか。あぁクソ…少し寒くなってきた…!耐えろ、耐えるんだ…ここで死んだら、あの子が人殺しになるだろ‼︎だからまだ死ぬんじゃない…‼︎)
気合いで意識をなんとか保っていると足音が聞こえ、見ると二人のユスティナがこちらを見つめ、トドメを刺そうと銃を向けていた。マズイ、と思ったその時であった。
「邪ァ魔だァァァ‼︎」
「救護ォォ‼︎」
その掛け声と共に、ツルギとミネが空から舞い降り、それぞれ足と盾でユスティナを叩き潰したあとムサシに急いで駆け寄った。
「ムサシィ‼︎大丈夫か⁉︎」
「しっかりしてください‼︎すぐに運びます‼︎」
ツルギが周りを警戒し、ミネに背負われ運ばれていく中、ムサシは助かったと安堵し、そのまま意識を失った。
ドゥンドゥンドゥンドゥン… ドゥンドゥンドゥンドゥン…
ムサシが被弾し、割と危険な状態で一時戦線を離脱しました。
神秘貫通弾の効果としては防御無視ダメージ+一定時間防御力ダウンといった感じです。ぶっちゃけ今のムサシは一般モブよりも防御がクソ雑魚です。
そしてその様子が生中継されたので、ミカやアズサ、ハナコやヒフミ、さらにはユメやホシノもその瞬間を目撃してしまいました。なんなら他の自治区のメンバーも見てます。