まさか戦車やトラックを空箱どかすみたいに扱う奴が出てくるるとは思わなかった…
なら色々と強さ盛っても問題ないな、ヨシ‼︎
アビドス高校防衛戦
想定外の先生に驚いたものの、それを顔には出さず大和学園のリーダーは挨拶をした。
「初めまして先生。大和総合支援学園生徒会・通称《大本営》総司令官、
『よろしくお願いします』
「"うん、よろしくね。総司令官って言うのは、生徒会長という認識でいいかい?"」
「はい。それで問題ありません。それと小鳥遊さん、シャーレに問題解決を依頼したと聞きましたが、こちらにも手伝える事がありましたらいつでも言ってください」
「あー…君たちには今まで助けて貰ってるし、そう言ってくれるのは有難いんだけどね、君たちに手伝ってもらうと面倒なことになるんだよね〜」
申し訳なさそうに話すホシノにどういう事だ、とムサシは首を傾げた。
確かに自分たちは二年前にカイザーローンによるアビドス自治区乗っ取り計画を暴いて連邦生徒会に報告し、事態の解決を嘆願した。
──このままアビドスの土地が奪われたら、これに味を占めたカイザーグループが他の小規模な学園にも甘言を用いて借金を持ちかけ、同様に土地を奪っていくかもしれない。それを繰り返されたら、キヴォトスはキヴォトスで無くなる。そうなる前に一刻も早くアビドスを取り戻させる必要がある。
そう口添えした結果、事態の重大さを悟った連邦生徒会がすぐさまカイザーローンに対して借金の無効化と土地の返還を求めたのであった。
初めこそカイザーローン側はこれは正当な取引であり、口を挟むなと反論したが、そもそも金利額が違法であり、違法行為を働いてる相手との取引は正当性に欠けると返されたうえに、クロノスがこれを大々的に報じた結果、カイザーグループに打撃を与えるついでに連邦生徒会の味方をする事で恩を売りたい他の企業が見返りを得るために黙認してたカイザーローンの悪行を次々と告発し、世論から非難を受けた本社から「コイツらはカイザー系列を騙る悪徳企業であり、こちらとしても不快だから早く潰せ」という旨の事実上のトカゲの尻尾切りをされたことを機に話は進み、借金は帳消しとなり土地の所有権も取り戻すことができたのであった。
しかしその後改めてカイザーグループから土地の調査をしたいから賃貸契約を結びたいとの話を持ちかけられ、その土地以外での調査や滞在をしない事と、アビドス内で問題を起こさない事を条件に契約を結んだのであった。
(恐らく、賃貸とはいえアビドスの一部をカイザーが占有してる点は変わらないから、原作ほどでないにしろ、1・2章と似た事が起きることは想定済みだが、こちらに介入されると面倒というのは…?)
そう考えを巡らせていると、突如として銃声が鳴り響き、何事かと窓の外を見ると多数のヘルメット団が威勢よく喚きながら銃を乱射しているのが見えた。
「アイツら、また嫌がらせを…!」
「ふむ…事情はよくわかりませんが小鳥遊さん。こんな状況です、今回に限り我々が手助けをするのはどうですか?どのみち、アレを何とかしないと我々も帰還できそうにないですし」
「…そうだねぇ、数も多いし手助けをお願いしちゃおうかな。先生、指揮よろしく〜」
「"うん、任せて。ムサシたちも一緒に頑張ろう"」
了解、とムサシが言葉を返し、軽く息を吐くと、すぐさま部下に檄を飛ばした。
「諸君、これより我が方はシャーレの指揮下に入り、アビドス校舎に進軍してくる敵部隊の迎撃を行う。間も無く敵は、この決断が重大な過ちであったと知るであろう」
『了解‼︎』
「奴らに目に物見せてくれる‼︎」
「俺は防衛を行う‼︎」「俺は攻撃を行う‼︎」
「(^q^)イソイデハシレ!」
「大和魂を見せてやる‼︎」
『オオォォォォ‼︎』
「え、えっと…」
「な、なんなのこの人たち…?」
「テンションアゲアゲですね☆」
「ん、でもちょっとうるさい」
「スミマセン‼︎」
「ま、そのうち慣れるよ〜」
余りの豹変振りに驚く一年組に対して、慣れた様子で言葉を返す2年組、そしてもはや何でもない事かのように声をかけるホシノであった。
ー・ーー ・・ ・ー ー・ーー ・・ ー・ー・・ ・ー・・ ・ー ーー・ー・ *1
「オラオラ出てこいアビドスの連中よぉ‼︎」
「アタシらと遊ぼうぜぇ?」
校舎の壁やガラスを撃ちながらゆっくりと威圧するようにカタカタヘルメット団の集団はアビドス校舎へと進んでいく。
2年前を機に大きく入学者数を増やした──とはいえ数十名ほどであり、全校生徒の数が少ないのには変わりないのだが──アビドスの生徒にちょっかいをかけたり、こうして校舎に襲撃を仕掛け、治安の悪さを理由に転校させる。それだけで《割高な報酬を得られる破格の依頼》であった。何人かの仲介役を通してるため依頼主は不明であるが、彼女らに受けない理由はなかった。
このまま突入して誰か一人怪我をさせれば、と思っていると、見慣れぬ人員輸送車が停まっているのが見えた。
「ん?あれ、あいつらが新しく買ったのか?」
「ちょうどいいや!このままパクってアタシらの足に…⁉︎待て、この校章って…!」
人員輸送車に刻まれた校章に気づいたタイミングで銃声が鳴り、数名の団員が頭部を撃たれて気を失った。
音のした方に顔を向けると屋上や上階の教室に4名の狙撃部隊の姿が見え、玄関からアビドス《復興委員会》の他に緑の軍服やもんぺを着た集団がゾロゾロと出てきた。
「くっ、大和の連中が来てたなんて…‼︎」
「カタカタヘルメット団に告ぐ。先制攻撃をしておいてなんだが、今降伏すれば悪いようにはしないが、どうだ?」
「…断る‼︎今さらアンタらの支援を受ける気はさらさらない!アタシらは今までずっと不良でやって来たんだ、これからも不良で続けてやるさ‼︎」
「よろしい。ならば全力で応戦しよう‼︎諸君、戦闘開始だ‼︎」
そう叫ぶと同時に彼女らは散開し、障害物に身を隠しながらの銃撃戦を開始した。そこからはほとんど一方的な戦いであった。
校舎側からの狙撃部隊に気を取られれば、先生の的確な指示によるアビドス・大和の即席連合部隊からの攻撃により一人、また一人と銃弾に倒れていった。
「"ノノミ、弾幕を‼︎"」
「わかりました〜☆」 「キツツキで薙ぎ倒せー!」
「…キツツキ?」
「フルオートの銃をあの人らはそういう時があるんだよセリカちゃん」
「こちら前線部隊、補給物資の投下をお願いします!場所は東経105、北緯20、地点ロの…」「違ァう‼︎」
「(^q^)シュリュウダンヲナゲロ‼︎」「バーン‼︎」
「敵は残り少ない!先生、あとは我々に」
ムサシの提案に先生が許可すると、ムサシらは残りのヘルメット団の直線上に集まり始めた。それに加え、狙撃部隊も懐からラッパを取り出し、ムサシが首から下げた笛を口元に持ってくるのを見たヘルメット団は怯え始めた。
「ま、まさか…⁉︎」
ビーッ‼︎と大きな笛の音を鳴らした次の瞬間、ムサシは叫んだ。
「突撃ィィーー‼︎」
『オオォォォォッ‼︎』
「ひぃぃ⁉︎く、来るなァー!」
合図と共に狙撃部隊はラッパを吹き鳴らすといつの間にか銃剣を装着し*2、雄叫びをあげてこちらに迫ってくる大和学園生にヘルメット団は銃を乱射する。普通なら、真っ直ぐこちらに向かう兵に撃てば倒れ伏し、その倒れた身体は突撃の妨げとなるが、彼女らはヘイローを持つキヴォトスの人間である。
銃弾を受けても怪我もせず、倒れず、怯まず、真っ直ぐに雄叫びをあげて来る彼女らはヘルメット団からすれば恐怖の対象でしかなく、やがて至近距離まで近寄られると銃剣で鳩尾を突かれ
「我々の勝利だ‼︎」
『バンザァァァイ‼︎』
「えっと…あの人たちは、いつもあんな感じなんですか…?」
「戦う時だけはそう。でも、今回は数が少ないからうるさくない方」
「いつもは5〜60人くらいいますからね〜」
もっとうるさくなる時があるのか…とセリカが呆然とするなか、ムサシはホシノに近づいて行った。
「では、戦闘が終わったことですし、そちらの事情を教えていただいても良いでしょうか?」
「そだね〜。先生にも説明しなきゃだし、とりあえず軽く片付けてから中に入ろうよ」
その後軽く校庭の掃除をした後、一行は校舎に戻って改めて事情の説明を行った。それを聞いたムサシはこちらが関わる事による不都合に納得すると同時に、面倒なことになったなと、内心頭を抱えたのであった。
銃剣突撃とキヴォトス人の相性はかなり良いと思うのよ。
この世界では対策委員は復興委員になってますし、アビドスモブも数十人程度ですがいます。
・小城 ムサシ
大和総合支援学園の司令官もとい生徒会長。容姿は前回書いた通り。元男。
その名前から他の転生者から一人ロケット団と掲示板で弄られてる。
なんなら彼女が原作にいる世界線じゃ先生方にCV予想が犬山イヌコとか言われてる。
次回はアビドスの事情や、大和の内部関連を明かしてく予定です。