遊戯王5D´s  絆の物語   作:なおにぃ

13 / 27
レベル 12 黒翼VS翡翠

「あ、来た!!」

 

遊星・クロウ・ユキの3人が待ち合わせ場所のダイダロス・ブリッチに着くと、ラリー達は全員揃っていた

 

「おーい、遊星ーっ!!」

 

ラリーが声をあげるとほぼ同時に、建物の中からたくさんの子供達が出てきてクロウを取り囲む

 

「クロウ兄ちゃん!!」

 

「お帰りーっ!!

お土産は!?」

 

「お土産ちょうだい!!」

 

「なんだよお前等!!

人の顔見りゃ「お土産 お土産」って!!

昼間会ったときにやっただろうが!!」

 

「いいじゃーん!!」

 

「くれよー!!」

 

子供達からクロウへのブーイングの嵐を聞きながら、ユキは首を傾げていた

 

「…「お土産」?」

 

「サテライトでの仕事は数が少ない上に賃金が安い、とても生きてはいけない

だからクロウはセキュリティの倉庫からカードや食料を盗み、その盗んだ物を土産と称して子供達に与えているんだ」

 

「だからさっき、セキュリティに追われて……」

 

「……これがサテライトの現状なんだ、クロウを責めないでやってくれ」

 

「…ここはそんなに過酷な場所なんですね……」

 

子供達と戯れるクロウを、ユキは暗い表情で見ていた

 

「あー分かった分かった

お土産はねーけど、ニューキングと姉ちゃんを連れて来たぜ!!

サテライトの英雄 不動 遊星と、シティから来た女D-ホイーラーの十六夜 ユキだ!!」

 

クロウが遊星達を指差すと、2人の周りに子供達がワッと駆け寄る

 

「あーこらこらお前達

汚い手で触んなよ、バチがあたるぞ」

 

クロウの忠告を無視して、子供達は遊星にサインをねだっていた

 

「お姉ちゃん、シティから来たって本当?」

 

遊星に群がる子供達を遠巻きに見ていたユキの足元に、数人の子供達が集まった

 

「え?

うん、そうだけど…」

 

「お土産有るの!?」

 

「コラお前等!!

まーだねだる気かっ!!」

 

そんな子供達に、クロウの怒声が響いた

 

「ユキにまでねだるのは止めろ

オレがまた今度、土産持って来てやるからよ」

 

《ええーっ!!》

 

「「ええーっ!!」、じゃねぇ!!」

 

「まあまあクロウさん、落ち着いて…」

 

怒鳴るクロウを宥めたユキはD-ホイールを降り、積んでいた荷物の中から袋を取り出した

 

「急だったから、こんな物しか無いけど……コレでいいなら、どうぞ」

 

「わぁーいっ!!

お菓子だ、お菓子ーっ!!」

 

「コラお前等、姉ちゃんにちゃんとお礼言え!!」

 

《お姉ちゃん、ありがとう!!》

 

「う、うん…どういたしまして…」

 

戸惑いを隠せないユキを背に子供達は菓子の詰め合わせの袋を持って走り去り、子供達と入れ違いでクロウがユキの隣に来た

 

「悪ィな、気ぃ使わせちまって」

 

「いえ…むしろあれくらいしか渡せなくて申し訳ないです」

 

「なぁなぁ姉ちゃん!!」

 

クロウと話しているユキの足元に、別の子供達が集まった

 

ユキに話し掛けた子供達の頭に、ゴゴンッと音をたててクロウの拳骨が入った

 

「「痛ってーっ!!」」

 

「お前等、何だその口の聞き方は!?

オレはまだ良いがな、年上相手にそんなナメた言い方すんなって言っただろうが!!」

 

「ま、まあまあ…;

それで、どうしたの?」

 

殴られた頭を擦りながら、その子供達はユキを見上げた

 

「姉ちゃんもDーホイーラーなんだよね?」

 

「うん、一応はね」

 

「じゃあデュエル強いの!?」

 

「クロウ兄ちゃんと、どっちが強いの!?」

 

「え?

…えーっと、どうなのかな……?」

 

「面白ぇじゃねぇか、試してみようぜ!!」

 

「へ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

(……何でこうなったんだろう…?)

 

……遊星達や子供達が見守る中、対峙したクロウとユキはデュエルディスクを装着した

 

「ねぇ遊星、ユキって強いの?」

 

「中々の腕だと思うぞ」

 

「そいつは楽しみだな」

 

「頑張れよ、ユキー!!」

 

「負けるなーっ!!」

 

「お姉ちゃん、頑張ってねー!!」

 

「おいお前等!!

オレには応援無いのかーっ!?」

 

全員がユキの応援をするのを見て、クロウは盛大にツッコんだ

 

「あはは…じゃあ、そろそろ…」

 

「おう…手加減しねぇぞ!!」

 

「「─決闘(デュエル)!!」」

 

クロウとユキの声が揃い、デュエルが始まった

 

クロウ LP 4000

ユキ LP 4000

 

「先攻は貰うぜ!!

オレのターン、ドロー!!

自分フィールドにカードが無い時、コイツは手札から特殊召喚出来る

来い、『BF―逆風のガスト』!!」

 

クロウのフィールドに、黒い翼の鳥人が現れて守りの体勢をとった

 

BF―逆風のガスト

☆2 闇属性 鳥獣族 ATK 900 DEF 1400

 

「更に『BF―精鋭のゼピュロス』を召喚!!」

 

クロウのフィールドの逆風のガストの隣に、黒い翼の鳥人が現れた

 

BF―精鋭のゼピュロス

☆4 闇属性 鳥獣族 ATK 1600 DEF 1000

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

(モンスターを並べただけ?

どういう……?)

 

クロウの出だしにユキは不思議そうに目を細め、クロウのフィールドを見た

 

「(あの伏せカード、何かの罠…?)

私のターン、ドロー

─手札から永続魔法『アポート』を発動します

1ターンに1度800ポイントのライフを支払う事で、手札からサイキック族モンスターを1体 特殊召喚します

この効果を使用して、手札から『ガスタの巫女 ウィンダ』を特殊召喚」

 

ユキのフィールドに、緑の髪をした活発そうな少女が現れた

 

ガスタの巫女 ウィンダ

☆2 風属性 サイキック族 ATK 1000 DEF 400

 

ユキ LP 4000→3200

 

「可愛い…!!」

 

ガスタの巫女 ウィンダの容姿を見た女の子達から、可愛らしい歓声があがった

 

「更にチューナーモンスター『ガスタ・ガルド』を守備表示で召喚」

 

ユキのフィールドのガスタの巫女 ウィンダの隣に現れた翡翠色の鳥が青くなった

 

ガスタ・ガルド

☆3 風属性 鳥獣族 ATK 500 DEF 500

 

「─レベル2のガスタの巫女 ウィンダに、レベル3 ガスタ・ガルドをチューニング」

 

ガスタの巫女 ウィンダが2つの光の球になり、3つの光の円になったガスタ・ガルドの中をくぐり抜ける

 

「─大空に舞う大鳥よ 雷鳴と旋風轟かせ その力を振るえ

シンクロ召喚!!

─鳴り響け 『ダイガスタ・ガルドス』!!」

 

ユキのフィールドに、稲妻を瞬かせる杖を持った少女を乗せた大鳥が現れた

 

ダイガスタ・ガルドス

☆5 風属性 サイキック族 ATK 2200 DEF 800

 

「1ターンでもうシンクロ召喚を決めてきたぞ!!」

 

「結構やるな、ユキの奴」

 

ブリッツとタカの感嘆の声を聞きながら、ユキはターンを続行した

 

「ダイガスタ・ガルドスのモンスター効果発動

1ターンに1度、墓地のガスタモンスター2体をデッキへ戻す事で相手フィールドの表側表示のモンスター1体を破壊します!!」

 

「にゃにいーっ!?」

 

クロウの絶叫を聞きながら、ユキは墓地のカードを操作した

 

「墓地のガスタの巫女 ウィンダとガスタ・ガルドをデッキへ戻し、精鋭のゼピュロスを破壊します

─ディーム・ウィン!!」

 

ダイガスタ・ガルドスに乗る少女の杖から放たれた稲妻を纏った風が、クロウのフィールドの精鋭のゼピュロスを包み込んで吹き飛ばした

 

「ぐっ…」

 

「─装備魔法『メテオ・ストライク』をダイガスタ・ガルドスに装備

装備モンスターが相手の守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与えられます…バトル!!

ダイガスタ・ガルドスで、逆風のガストを攻撃!!

─ストーム・ヴォルト!!」

 

ダイガスタ・ガルドスと少女が起こした稲妻と風が、クロウのフィールドの逆風のガストを蹴散らした

 

「どわぁーっ!!」

 

クロウ LP4000→3200

 

「へへっ、やるじゃねぇか!!」

 

「あなたの実力は、さっき少し見せて貰いましたから……本気でいかせて貰いますよ

カードを1枚伏せて、ターンエンドです」

 

「そう来ねぇとな!!

オレのターン、ドロー!!」

 

引いたカードを確認したクロウは、手札の1枚をデュエルディスクにセットした

 

「相手フィールド上にのみモンスターがいる時、コイツはリリース無しで召喚出来る!!

来い、『BFー暁のシロッコ』!!」

 

クロウのフィールドに、大きな黒い翼を持った鳥人が現れた

 

BF―暁のシロッコ

☆5 闇属性 鳥獣族 ATK 2000 DEF 900

 

「自分フィールドにBFがいる時、コイツは特殊召喚出来る!!

『BF―黒槍のブラスト』を特殊召喚!!」

 

クロウのフィールドの暁のシロッコの隣に、黒い大槍を持った鳥人が現れた

 

BF―黒槍のブラスト

☆4 闇属性 鳥獣族 ATK 1700 DEF 800

 

(前のターンで2体破壊したのに、もうモンスターを揃えて来た……これが、BFの力……)

 

ユキがBFの展開力に警戒する中、クロウは暁のシロッコを指差した

 

「暁のシロッコの効果発動!!

1ターンに1度、自分フィールドのBFモンスター1体を対象に発動

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、対象モンスター以外のBFの攻撃力分アップする!!

まあこの効果を使ったターン、オレは対象にしたモンスターでしか攻撃出来ねぇけどな

オレは暁のシロッコを選んで、黒槍のブラストの攻撃力 1700を暁のシロッコに加えるぜ!!」

 

クロウのフィールドで黒槍のブラストの力が、暁のシロッコに吸収されていく

 

BF―暁のシロッコ ATK 2000→3700

 

「攻撃力 3700、ユキのモンスターを遥かに上回ったな」

 

遊星の声を聞きながら、クロウは攻撃をしかけた

 

「バトルだ!!

暁のシロッコで、ダイガスタ・ガルドスを攻撃!!

─ダーク・ウィング・スラッシュ!!」

 

一気に飛び掛かった暁のシロッコの爪が、ダイガスタ・ガルドスを引き裂いた

 

「くっ…!!」

 

ユキ LP 3200→1700

 

 

 

「クロウが反撃したぞ!!」

 

「だが、ユキがこのままで終わるとは思えないな」

 

はしゃぐラリーの隣で、遊星はユキの伏せカードを見ていた

 

 

 

「─ッ…罠発動『カース・サイキック』!!

このカードは、自分フィールドの表側表示のサイキック族モンスターがバトルで破壊されて墓地へ送られた時に発動出来ます

攻撃を行った相手モンスター1体を破壊し、破壊された私のサイキック族モンスターのレベル×300のダメージをあなたに与えます!!」

 

「ユキのダイガスタ・ガルドスのレベルは5」

 

「×300で、1500のダメージだな」

 

「痛み分けになったな」

 

ナーヴ・タカ・雑賀が話す中、カードから出た緑色の電撃が暁のシロッコを破壊しダメージがクロウを襲った

 

「ぐああっ!!」

 

クロウ LP 3200→1700

 

「くぅ~、やってくれるぜ…ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー

─魔法カード『アカシックレコード』発動、デッキからカードを2枚ドローします

この時ドローしたカードがこのデュエルで使用したカードだった場合、そのカードは除外されます

ドロー…使用したカードでは無かったので、手札に加えます」

 

手札を2枚補充したユキは、クロウのフィールドを見ながら手札をデュエルディスクにセットした

 

「(黒槍のブラストの攻撃力は1700、今は太刀打ち出来るカードが無い…ここは)

『ガスタ・スクレイル』を守備表示で召喚、カードを2枚伏せてターンエンドです」

 

ユキのフィールドに現れた緑色の栗鼠のようなモンスターは、守りの体勢をとって青くなった

 

ガスタ・スクレイル

☆2 風属性 雷族 ATK 0 DEF 1800

 

「オレのターン!!

一気に行くぜ、『BF―疾風のゲイル』を召喚!!」

 

クロウのフィールドに、黒い翼の小鳥が現れた

 

BF―疾風のゲイル

☆3 闇属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 400

 

「疾風のゲイルの効果発動!!

1ターンに1度、相手モンスターの攻撃力と守備力を半分にする!!」

 

「なっ…!?」

 

「ガスタ・スクレイルの攻撃力と守備力を半分にするぜ!!」

 

疾風のゲイルの羽ばたきで起きた風が、ガスタ・スクレイルを弱体化させていく

 

ガスタ・スクレイル ATK 0→0 DEF 1800→900

 

「バトルだ!!

黒槍のブラストで、ガスタ・スクレイルを攻撃!!」

 

飛び上がった黒槍のブラストは、大槍を構えてガスタ・スクレイルに狙いを定める

 

「黒槍のブラストは守備表示モンスターを攻撃して、その攻撃力が守備力を上回っていた時、貫通ダメージを与えられる!!

─行け、デス・スパイラル!!」

 

黒槍のブラストの大槍が渦を巻いて、ガスタ・スクレイルを貫いた

 

「くぅ…!!」

 

ユキ LP 1700→900

 

「これで終わりだ、疾風のゲイルでダイレクトアタック!!」

 

疾風のゲイルの翼から、風の刃がユキを目掛けて飛んでいく

 

「─罠発動『ガード・ブロック』!!

戦闘ダメージ1つを0にして、デッキからカードを1枚ドローする」

 

疾風のゲイルの攻撃は、ユキの前に出たバリアに防がれた

 

「そうこねぇとな

─けどまだまだ行くぜ、罠発動『緊急同調』!!

バトルフェイズ中に、シンクロ召喚する

─レベル4の黒槍のブラストに、レベル3の疾風のゲイルをチューニング!!」

 

(緊急同調…!?

レベルの合計は7、あのモンスターが来る…!!)

 

出て来るモンスターを予測したユキは身構えながら、4つの光の球になった黒槍のブラストが3つの光の円になった疾風のゲイルの中をくぐり抜ける様子を見ていた

 

「─黒き疾風よ 天空へ駆け上がる翼となれ!!

シンクロ召喚!!

来い、『BF―アーマード・ウィング』!!」

 

クロウのフィールドに、黒い翼と装甲を纏った鳥人が現れた

 

BF―アーマード・ウィング

☆7 闇属性 鳥獣族 ATK 2500 DEF 1500

 

「攻撃力 2500、ユキのライフは残り900!!」

 

「この攻撃が決まったら、クロウの勝ちが決まるぞ!!」

 

「これで終わりにするぜ!!

アーマード・ウィングでダイレクトアタック!!

─ブラック・ハリケーン!!」

 

アーマード・ウィングの起こした黒い竜巻がユキに向かって行く中、ユキのフィールドの伏せられたカードが開いた

 

「─罠発動『神風のバリア ―エア・フォース―』!!

相手モンスターが攻撃してきた時、相手フィールド上のモンスターを全て持ち主の手札へ戻す!!」

 

「はああーっ!?」

 

クロウが盛大なリアクションをとる中、アーマード・ウィングの攻撃はユキの前に出た風のバリアが跳ね返し、アーマード・ウィングは消えていった

 

「アーマード・ウィングが…」

 

「消えちゃった…」

 

「シンクロモンスターは手札には戻らずに、エクストラデッキに戻るからな

上手い手じゃねぇか、あの嬢ちゃん」

 

呆然と呟くナーヴとブリッツの隣で、雑賀は感心したように呟いた

 

「けどさ、あの罠カードが有るならわざわざダメージ喰らわなくても良かったんじゃないかな?」

 

首を傾げるラリーの隣にいた遊星は、フィールドから視線を外してラリーを見下ろした

 

「この短時間で、ユキはBFの展開力を理解したんだ

もし最初の黒槍のブラストの攻撃であの罠カードを発動していたら、次のターンでまたすぐに召喚されてしまう

だが、シンクロ召喚の素材として墓地へ送ってしまえばその心配が無くなる

加えて、シンクロモンスターはまたシンクロし直さないとフィールドに出せないしな」

 

「そっかぁ……」

 

 

 

 

 

「面白ぇじゃねぇか、このクロウ様の連続攻撃をこうも簡単に凌ぐとはな!!

ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー」

 

2枚になった手札を見て、ユキは手札の1枚を引き抜いた

 

「(向こうのフィールドはがら空き、けどこっちは出来る事が少ない…今出来る手はっ)

『ガスタ・ファルコ』を召喚」

 

ユキのフィールドに若草色の鷹が現れて、地面に降り立った

 

ガスタ・ファルコ

☆2 風属性 鳥獣族 ATK 600 DEF 1400

 

「ガスタ・ファルコで、クロウさんにダイレクトアタック」

 

飛び立ったガスタ・ファルコは、クロウの頭を翼で叩いた

 

「って!!」

 

クロウ LP 1700→1100

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドです」

 

 

 

 

 

「攻撃力 600を攻撃表示で出すって…」

 

「何考えてんだ?」

 

タカとナーヴは顔を見合わせ、遊星はフィールドを見つめたまま言った

 

「何か、考えが有るハズだ」

 

 

 

 

 

「オレのターン、ドロー!!

『BF―極北のブリザード』を召喚!!」

 

クロウのフィールドに、白と黒の体の小鳥が現れた

 

BF―極北のブリザード

☆2 闇属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 0

 

「極北のブリザードの効果発動

このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のBFモンスター1体を守備表示で特殊召喚するぜ!!」

 

極北のブリザードがクロウのデュエルディスクに乗り嘴でツンツンと墓地をつつき、その様子にユキは内心癒されていた

 

(…ちょっと、可愛いかも……)

 

「オレは墓地の疾風のゲイルを守備表示で特殊召喚するぜ!!」

 

嘴で疾風のゲイルのカードをデュエルディスクにセットした極北のブリザードは、青くなった疾風のゲイルの隣に降り立った

 

「─墓地の精鋭のゼピュロスの効果発動!!

コイツが墓地にいる時、自分フィールドの表側のカード1枚を手札に戻す事で墓地から特殊召喚出来る

オレは疾風のゲイルを手札に戻して墓地から精鋭のゼピュロスを特殊召喚だ!!」

 

クロウのフィールドの疾風のゲイルがいなくなり、入れ替わるように精鋭のゼピュロスが現れた

 

「まあ、この効果を使ったら400のダメージを受けるんだけどな」

 

クロウ LP 1100→700

 

「疾風のゲイルは確か…」

 

「覚えてたか

自分フィールドにBFモンスターがいる事で、手札から疾風のゲイルを特殊召喚出来る!!

そして疾風のゲイルの効果発動!!

ガスタ・ファルコの攻撃力と守備力を半分にする!!」

 

疾風のゲイルの風を受けたガスタ・ファルコは、みるみる弱体化していった

 

ガスタ・ファルコ ATK 600→300 DEF 1400→700

 

「極北のブリザードで、ガスタ・ファルコを攻撃!!」

 

極北のブリザードが、ガスタ・ファルコ目掛けて突っ込んで行く

 

「させません

─罠発動『ゴッドバードアタック』!!

自分フィールドの鳥獣族モンスター1体をリリースして、フィールド上のカード2枚を破壊します

ガスタ・ファルコをリリースして、疾風のゲイルと極北のブリザードを破壊!!」

 

ガスタ・ファルコが全身にオーラを纏い、極北のブリザードと疾風のゲイルに突っ込んで行く

 

「おっと、そうはさせねぇぜ!!

─罠発動『ブラック・ブースト』!!

自分フィールドのBFチューナー2体を除外して、デッキから2枚ドローする!!

極北のブリザードと疾風のゲイルをフィールドから除外、デッキからカードを2枚ドローする」

 

「ユキのゴッドバードアタックは空振りになったな」

 

攻撃対象を失ってガスタ・ファルコが消えたのを見て、遊星は呟いた

 

「(分かってはいたけれど…この人強い

けど、まだ負けないっ!!)

…ガスタ・ファルコのモンスター効果を発動します

フィールド上に表側表示でいるこのカードが戦闘以外によって墓地へ送られた時、自分のデッキからガスタモンスターを1体、裏側守備表示で特殊召喚します」

 

ユキのフィールドに、モンスターが裏側守備表示で召喚された

 

「その効果も使う為にゴッドバードアタックを使ったのか…けどまだオレのバトルは終わらねぇぜ

精鋭のゼピュロスで、その裏守備モンスターを攻撃!!」

 

クロウのフィールドの精鋭のゼピュロスが、ユキのフィールドの裏側守備表示でセットされていた緑の髪の少年を蹴散らした

 

「アイツは…?」

 

「破壊された『ガスタの希望 カムイ』のリバース効果発動

デッキからガスタと名のついたチューナー1体を、自分フィールドに特殊召喚出来ます

ガルドスの効果でデッキに戻したガスタ・ガルドを特殊召喚」

 

ユキのフィールドに、再びガスタ・ガルドが戻ってきてパタパタと翼を羽ばたかせた

 

「やるじゃねぇか

カードを2枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー

─魔法カード『オーロラ・ドロー』を発動します

手札がこのカードだけの時、デッキからカードを2枚ドロー出来ます」

 

引いたモンスターカードに、ユキは1つの戦法を頭の中に浮かべた

 

「(アポートを使ってこれ以上無駄にライフを減らすのは良くない…これでっ)

『ガスタの静寂 カーム』を召喚」

 

ユキのフィールドに、物静かな雰囲気を纏った少女が現れた

 

ガスタの静寂 カーム

☆4 風属性 サイキック族 ATK 1700 DEF 1100

 

「カームの効果発動

墓地のガスタモンスター2体をデッキへ戻す事で、デッキからカードを1枚ドローします

私はガスタ・ファルコとガスタ・スクレイルをデッキへ戻して1枚ドロー」

 

「レベルの合計は7」

 

「シンクロ召喚、してくるだろうぜ」

 

「─レベル4のガスタの静寂 カームに、レベル3のガスタ・ガルドをチューニング」

 

4つの光の球となったガスタの静寂 カームが、3つの光の円となったガスタ・ガルドの中をくぐり抜ける

 

「─天空をはしり巻き起こる風 その身に纏いて 深緑の翼をひらけ!!

シンクロ召喚!!

─飛び立て 『ダイガスタ・イグルス』!!」

 

ユキのフィールドに1人の男を乗せた、急成長したガスタ・イグルが現れた

 

ダイガスタ・イグルス

☆7 風属性 サイキック族 ATK 2600 DEF 1800

 

「これで決めさせて貰います!!

ダイガスタ・イグルスで、精鋭のゼピュロスを攻撃!!

─ウィンド・オブ・ペイン!!」

 

ダイガスタ・イグルスが放った風が渦を巻いてクロウに襲い掛かる

 

「ユキのダイガスタ・イグルスの攻撃力は2600、精鋭のゼピュロスの攻撃力は1600

そしてクロウのライフは残り700…!!」

 

「これまでか…」

 

勝敗を予想するラリー達を裏切るように、クロウはニヤリと笑っていた

 

「─罠発動『フェイク・フェザー』!!

手札のBFモンスター1体を墓地へ送り、相手の墓地の罠カードの効果を発動出来る!!」

 

「えっ…!?」

 

「オレは手札の『BF―東雲のコチ』を墓地へ送り、お前の墓地の罠カード 神風のバリア ―エア・フォース―の効果を発動!!

お前のダイガスタ・イグルスにはエクストラデッキに戻って貰うぜ!!」

 

ダイガスタ・イグルスの風はクロウの前に出た風のバリアに跳ね返され、ダイガスタ・イグルスはそのまま消えていった

 

「っ…そんな離れ業なカードを……カードを2枚伏せて、ターンエンドです」

 

「オレのターン、ドロー!!

こっちも魔法カード アカシックレコードを発動、デッキからカードを2枚ドローするぜ!!」

 

2枚のカードを引いたクロウは、引いた緑のカードをそのままデュエルディスクにセットした

 

「─魔法カード『フェザー・ウィンド・アタック』発動!!

自分フィールドのBFモンスター1体をデッキに戻して、デッキからBFモンスター1体を手札に加える

オレは精鋭のゼピュロスをデッキに戻すぜ」

 

クロウのフィールドの精鋭のゼピュロスがいなくなり、クロウはデッキから1枚のカードを手札に加えた

 

「─カード効果で手札に加わった時、コイツは特殊召喚出来る!!

来い、『BF-そよ風のブリーズ』!!」

 

クロウのフィールドに、オレンジ色の小鳥が現れた

 

BF―そよ風のブリーズ

☆3 闇属性 鳥獣族 ATK 1100 DEF 300

 

「更に『BF―蒼炎のシュラ』を通常召喚!!」

 

クロウのフィールドのそよ風のブリーズの隣に、青い体に黒い翼の鳥人が現れた

 

BF―蒼炎のシュラ

☆4 闇属性 鳥獣族 ATK 1800 DEF 1200

 

「─レベル4 蒼炎のシュラに、レベル3 そよ風のブリーズをチューニング!!

─黒き疾風よ 天空へ駆け上がる翼となれ!!

シンクロ召喚!!

戻って来い、BF―アーマード・ウィング!!」

 

クロウのフィールドに再びアーマード・ウィングが現れた

 

「これで決めるぜ!!

アーマード・ウィングで、ダイレクトアタック!!

─ブラック・ハリケーン!!」

 

アーマード・ウィングの起こした風がユキに襲い掛かる寸前、伏せられていたカードが開いた

 

「─罠発動『ガスタのつむじ風』!!

自分フィールドにモンスターが存在しない時、墓地のガスタモンスター2体をデッキへ戻す事で、デッキから守備力 1000以下のガスタモンスター1体を特殊召喚出来る!!

私は墓地のガスタの希望 カムイとガスタ・ガルドをデッキへ戻し、デッキからガスタの巫女 ウィンダを守備表示で特殊召喚します!!」

 

つむじ風が起こると同時に、ユキのフィールドに青くなったガスタの巫女 ウィンダが現れた

 

「そのくらいじゃ、この鉄砲玉のクロウ様は止まんねぇぜ!!

─罠発動『ブラック・アロー』!!」

 

「そのカードは、さっきのタッグデュエルでの…!!」

 

「自分フィールド上の表側表示のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで500下げる

そのモンスターが守備表示のモンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が越えていた場合、その数値だけ相手に貫通ダメージを与える!!

オレはアーマード・ウィングを選ぶぜ!!」

 

アーマード・ウィングの片手に、黒いボーガンが装着された

 

BF―アーマード・ウィング ATK 2500→2000

 

「今度こそバトルだ!!

アーマード・ウィングで、ガスタの巫女 ウィンダを攻撃!!

─ブラック・シュート!!」

 

(残りの伏せカードは『超能力治療(スーパーナチュラルヒーリング)』…発動させる事は出来ない

私の負けか…)

 

アーマード・ウィングの放ったボーガンの矢が、ガスタの巫女 ウィンダを直撃してユキのライフを削りきった

 

ユキ LP 900→0

 

「クロウ兄ちゃんの勝ちだ!!」

 

ソリットヴィジョンが消え、子供達がクロウの周りに集まっていく

 

「残念だったね」

 

クロウが子供達の相手をしている様子を見ていたユキの周りに、遊星達が集まりラリーはユキを見上げていた

 

「…分かってはいたけれど、クロウさんは強いわ

私じゃこれが精一杯よ」

 

「だが、クロウを相手にあそこまで喰らいついたんだ

善戦だったと思うぞ」

 

「…ありがとうございます、遊星さん」

 

遊星達はそのまま、クロウと子供達を見つめていた

 

 

 

 

 

…各々が自由に過ごす中、ユキは1人で瓦礫に腰かけていた

 

(少しいて分かった…ここの人達は、その日その日を一生懸命に生きてる…それに比べて、私は……)

 

「どうした?

んな所でボーッとしてよ」

 

考え込んでいるユキの隣に、クロウがドカッと座り込んだ

 

「いえ……このサテライトの人達は、毎日を一生懸命に生きてるんだなって思っちゃって」

 

「まぁな、食い物も無ぇし治安も悪ぃしな……シティとは大違いだろ?」

 

「はい……けど、同情してるとかそういうのじゃないんです

私も、個人的に悩みが有りますが…私の悩みなんて、ここの人達に比べたら大した事じゃないなって「バーカ」

 

膝を抱えるユキの頭上から、クロウの呆れたような声が飛んだ

 

「なっ…バカって、私は真剣に…!!」

 

弾かれたように顔を上げたユキの頭に、ポンッとクロウの片手が乗った

 

「人の悩みなんてそれぞれだろ?

比べるモンじゃねぇよ

そんな風に考えられるだけでも、お前が他のシティの連中とは違う良い奴だってのは分かるぜ

じゃなきゃ、遊星がお前をここまで連れて来たりしねぇって」

 

「ぇと…ありがとう、ございます……」

 

「おう…って、何照れてんだよお前はっ」

 

照れたように俯いているユキを見てクロウが焦ったような声を出すと、子供達が大声を上げた

 

「─あーっ!!

クロウ兄ちゃんがお姉ちゃんを口説いてるーっ!!」

 

「「なっ…!?」」

 

その声にクロウとユキは、ボンッ音をたてて耳まで赤くなった

 

「こ…コラァーッ!!

お前等、どこでそんなの覚えて来たーっ!!

もうちょい、ビブラートに包めーっ!!」

 

「クロウさん、それを言うならオブラート…」

 

ユキがツッコミきる前に、クロウは子供達と追いかけっこを始めた

 

「何だ嬢ちゃん、本当に口説かれちまったのか?」

 

クロウと子供達の追いかけっこを眺めているユキの後ろには、いつの間にかいた雑賀がニヤニヤと笑っていた

 

「なっ…にを言ってるんですか雑賀さん!!

ただ…面と向かって良い奴なんて言われたの、初めてなだけですよ…」

 

「そうか?

中々お似合いだと思うぞお前等

嬢ちゃんはアイツみたいな兄貴系は好みじゃ「さ~い~が~さ~ん!?」冗談だ冗談、悪かったよ」

 

顔が真っ赤にしたユキを見て、雑賀は更にニヤニヤと笑っていた




個人的にBFが大好きなのでこれを書くのは楽しかったです

ユキの現状の強さは遊星達より下、アキと同レベル位の設定…のつもりです
これから少しずつ、強くなっていかせるつもりです…GX長編で強すぎ設定にした事で失敗した教訓は、ここでしっかり活かします

この5D´s長編では、恋愛描写も書こうとかなと考え中です
その場合は、クロウをお相手にしようかなぁ…と思っています
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。