レベル 23 新しい家族
……シティとサテライトが1つになってしばらく…ネオ童実野シティの人々は戸惑いながらも、少しずつ生活に馴染み始めていた
そんなシティのとあるショッピングセンターに、アキ・ユキ・リンボの3人は買い物に来ていた
「服に文房具は大体揃えたし、大きな家具は父さんが揃えてくれるって話よね?」
「ええ、後要る物は……」
「おい、まだ買うのかよ~」
買い物のメモとにらめっこしているアキとユキに、リンボはゲンナリとした顔で間延びした声を出した
「仕方無いじゃない、全部あなたの物なのよ?」
「それに、買った物は全部郵送にしてもらったんだからいいでしょ?」
「そうだけどよぉ~……おっ!!
あっちにゲーセンあるじゃねぇか!!
行ってみようぜ!!」
アキ達の返事も聞かず、リンボは道すがら見かけたゲームセンターに駆け込んで行った
「ちょっとリンボ!!
もう……」
「でも、元気そうで良かったわ」
「まあ、ね……」
アキの一言にユキはどこか悲しそうに呟きながら、アキと一緒にリンボを追って行った
ーーー
……ダークシグナーとの戦いの後、リンボは家族は全員亡くなっている事を深影から聞かされた
調べによって犯人はディヴァインである事…犯行の動機はアキ達を手中に収める為、ディヴァインは邪魔となる存在を次々と消していたからという事を聞かされた
帰る宛が無いリンボの身柄は、治安維持局が保護していた
そのまま孤児院に入れられる前に、アキ達の父親 十六夜 英雄がリンボを養子として引き取りリンボ・サイードは、リンボ・十六夜に名前を変えた
ーーー
「…よっしゃ5連勝!!」
シューティングゲームに熱中するリンボを、アキ達は呆れたような眼差しで見つめていた
「ん、何だよ?
お前等もやりてぇのか?」
「私は良いわ」
「私も、そういうのは苦手だし」
「何だよ、ノリ悪ぃな…おっ!!
デュエルリングあるじゃねぇか!!」
「「え?」」
リンボが走り出した方向には、デュエルリングがあった
「こんな所でもデュエル出来るんだ…」
「知らなかったわね…」
「…よォしっ!!
ユキ、オレとデュエルだ!!」
「「え?」」
デュエルリングを見ていたリンボの一言に、アキ達は呆気に取られたような声を出した
「「え?」じゃねぇだろ
リングが有るんだぜ、デュエルしなきゃ損ってもんだろ!!
ほら、さっさと準備しろよ!!」
言うだけ言って、リンボはデュエルリングの片方についた
「まったく、もう…」
「行ってあげたら?」
「分かってる~」
首を左右に軽く振りながら、ユキはリンボと対峙した
「負けねぇからな!!」
「1回だけだからね?」
「「─
声が揃いユキとリンボのデュエルが始まり、その様子をアキは微笑みながら見つめていた
ユキ LP 4000
リンボ LP 4000
「先攻はやるぜ」
「分かったわ
私のターン、ドロー」
デッキからカードを引いたユキは、手札の1枚に手をかけた
「『ガスタ・イグル』を守備表示で召喚」
ユキのフィールドに現れた緑色の鳥が、羽根をたたんで青くなった
ガスタ・イグル
☆1 風属性 鳥獣族 ATK 200 DEF 400
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「オレのターン、ドロー!!
─手札から永続魔法『ウォーターハザード』を発動するぜ
自分フィールドにモンスターが存在しない時、手札からレベル4以下の水属性モンスター1体を特殊召喚できる!!
この効果で、オレは『氷結界の浄玻璃』を特殊召喚!!」
リンボのフィールドに起きた波が凍りつき、氷の剣を携えた女性剣士が現れた
氷結界の浄玻璃
☆4 水属性 戦士族 ATK 1800 DEF 900
「─更にチューナーモンスター『深海のディーヴァ』を通常召喚!!」
「「え?」」
アキとユキが呆けている間に、リンボのフィールドに人形の歌姫が現れた
深海のディーヴァ
☆2 水属性 海竜族 ATK 200 DEF 400
「ディーヴァの効果発動!!
召喚に成功した時、デッキからレベル3以下の海竜族モンスター1体を特殊召喚出来る
オレはデッキから、レベル3の海竜族『ロスト・ブルー・ブレイカー』を特殊召喚!!
─歌えディーヴァ、コーリング・ソング!!」
深海のディーヴァの美しい歌声に導かれるように、リンボのフィールドに双頭の海竜が現れた
ロスト・ブルー・ブレイカー
☆3 水属性 海竜族 ATK 1400 DEF 0
「─レベル3のロスト・ブルー・ブレイカーに、レベル2の深海のディーヴァをチューニング!!」
3つの光の球になったロスト・ブルー・ブレイカーが、2つの光の円になった深海のディーヴァをくぐり抜ける
「─水面轟かせる獰猛な竜ここに 荒々しい波起こしつつ突き進め 水平線の彼方へ!!
シンクロ召喚!!
─唸れ『神海竜ギシルノドン』!!」
リンボのフィールドに、青く大きな海竜が現れた
神海竜ギシルノドン
☆5 水属性 海竜族 ATK 2300 DEF 1800
「リンボ、いつの間にシンクロ召喚を…!?」
「どんだけバカにしてんだよ!?
オレ様にかかりゃ、シンクロ召喚の1つや2つ朝飯前だぜ!!」
「前までは使って無かったじゃない」
アキの一言は、グサリッとリンボの胸を突き刺した
「う、うるせぇバトルだ!!
氷結界の浄玻璃で、ガスタ・イグルを攻撃!!」
氷の剣を抜いた氷結界の浄玻璃が、守備表示のガスタ・イグルを斬り裂いた
「っ…イグルの効果
このカードが破壊されて墓地へ送られた時、デッキからチューナー以外のレベル4以下のガスタモンスター1体を特殊召喚できる
来て、『ガスタの巫女 ウィンダ』!!」
ユキのフィールドに、活発そうな少女が守りの姿勢で現れた
ガスタの巫女 ウィンダ
☆2 風属性 サイキック族 ATK 1000 DEF 400
「相変わらずリクルート好きだよな、お前
けどこっちも、神海竜ギシルノドンの効果だ!!
フィールド上にいる表側表示のレベル3以下のモンスターが墓地へ送られた時、コイツの攻撃力は3000になる!!」
「ガスタ・イグルのレベルは1…!!」
神海竜ギシルノドン ATK 2300→3000
「ギシルノドンで、ガスタの巫女 ウィンダを攻撃!!
─呑み込んじまえ、ハイドロ・ブッシュ!!」
神海竜ギシルノドンの放った水流が、ガスタの巫女 ウィンダをあっという間に呑み込んでいった
「ッウィンダの効果
このカードが相手モンスターの攻撃によって破壊されて墓地へ送られた時、デッキからガスタチューナーを1体、特殊召喚できる
私は『ガスタ・ファルコ』を守備表示で特殊召喚」
ユキのフィールドに現れた翡翠色の鳥は、羽根をたたんで青くなった
ガスタ・ファルコ
☆2 風属性 鳥獣族 ATK 600 DEF 1400
「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ
ギシルノドンの攻撃力は元に戻る」
神海竜ギシルノドン ATK 3000→2300
「私のターン、ドロー
『ガスタ・コドル』を召喚」
ユキのフィールドのガスタ・ファルコの隣に、深緑色の鳥が現れて着地した
ガスタ・コドル
☆3 風属性 鳥獣族 ATK 1000 DEF 400
「─レベル3のガスタ・コドルに、レベル2のガスタ・ファルコをチューニング」
2つの光の球になったガスタ・コドルが、2つの光の円になったガスタ・ファルコをくぐり抜ける
「─大空に舞う大鳥よ 雷鳴と旋風轟かせ その力を振るえ
シンクロ召喚!!
─鳴り響け『ダイガスタ・ガルドス』!!」
ユキのフィールドに、少女を乗せた緑色の大鳥が現れた
ダイガスタ・ガルドス
☆5 風属性 サイキック族 ATK 2200 DEF 800
「ダイガスタ・ガルドス…あのモンスターでなら、リンボのフィールドをがら空きに出来る」
デュエルリングの側で観戦しているアキは、これから起こる事を予想して呟いた
「ダイガスタ・ガルドスの効果
墓地のガスタと名のつくモンスター2体をデッキに戻す事で、相手フィールド上の表側表示のモンスター1体を破壊出来る」
「ンゲッ」
「私は墓地のコドルとファルコをデッキに戻して、神海竜ギシルノドンを破壊する
─ディーム・ウィン!!」
ダイガスタ・ガルドスが起こした突風が、リンボのフィールドの神海竜ギシルノドンを吹き飛ばした
「ダイガスタ・ガルドスで、氷結界の浄玻璃を攻撃
─ストーム・ヴォルト!!」
ダイガスタ・ガルドスの放った雷撃と突風の混ざり合った一撃が、リンボのフィールドの氷結界の浄玻璃を直撃した
「ウワッ!!」
リンボ LP 4000→3600
「私はこれでターンエンド」
「ってて…先手取られちまったか、オレのターン!!」
頭をかいた後にデッキから引いたカードを見たリンボは、そのカードをデュエルリングのフィールドにセットした
「永続魔法 ウォーターハザードの効果!!
自分フィールドにモンスターがいない時、手札からレベル4以下の水属性モンスター1体を特殊召喚出来る
手札からレベル4『氷結界の
リンボのフィールドに、水色の髪の幼い女の子が現れた
氷結界の依巫
☆4 水属性 魔法使い族 ATK 1000 DEF 1800
「…リンボ、さっきから女の子のモンスターが多いけど……」
「─もしかして、そういう趣味?」
「ンナ訳あるかァッ!!
張っ倒すぞテメェ等ァッ!!」
在らぬ疑いをかけられたリンボは逆ギレしながら、手札のカードを1枚引き抜いた
「─チューナーモンスター『氷結界の水影』を通常召喚だ」
リンボのフィールドの氷結界の依巫の隣に、忍者のモンスターが現れた
氷結界の水影
☆2 水属性 水族 ATK 1200 DEF 800
(レベルの合計は6…)
(あの2体で、リンボはまたシンクロ召喚を狙ってる…?)
アキとユキの推測を裏切るように、リンボは伏せていたカードを開いた
「─罠発動『ロスト・スター・ディセント』!!」
「「えっ?」」
「自分の墓地のシンクロモンスター1体を選んで、自分フィールドに守備表示で特殊召喚出来る
この効果で特殊召喚したシンクロモンスターは効果が無効になって、レベルも1つ下がって表示形式の変更も出来ねぇし守備力が0になる
戻って来い、ギシルノドン!!」
リンボのフィールドに、守りの体勢の神海竜ギシルノドンが戻って来た
「ロスト・スター・ディセントの効果でレベルと守備力が変わるぜ」
神海竜ギシルノドン ☆ 5→4 DEF 1800→0
「─レベル4になった神海竜ギシルノドンに、レベル2の氷結界の水影をチューニング」
4つの光の球になった神海竜ギシルノドンが、2つの光の円になった氷結界の水影をくぐり抜ける
「─凛々しき獣が その身に
シンクロ召喚!!
─雄叫びあげろ『氷結界の虎王 ドゥローレン』!!」
リンボのフィールドに、身体中の体毛が凍り付いた凛々しい氷の虎が現れた
氷結界の虎王 ドゥローレン
☆6 水属性 獣族 ATK 2000 DEF 1400
「またシンクロモンスター…!!」
「けど、わざわざあの罠カードを使わなくても召喚出来たのに何で…?」
アキとユキが警戒する中、リンボは氷結界の虎王 ドゥローレンを指さした
「ドゥローレンの効果発動だ!!
このカード以外の自分フィールドの表側表示のカードを好きなだけ手札に戻し、戻したカードの枚数×500ポイントこのカードの攻撃力をターン終了時までアップさせる
オレは氷結界の依巫とウォーターハザードを手札に戻して、ドゥローレンの攻撃力を合計1000アップさせるぜ」
身体中から青色のオーラを出す氷結界の虎王 ドゥローレンは、みるみるパワーアップしていった
氷結界の虎王ドゥローレン ATK 2000→3000
「攻撃力 3000…!!」
「あの罠カードを使ったのは、これの為だったのね…!!」
「まだだ!!
手札に戻した氷結界の依巫は、自分フィールドに他の氷結界モンスターがいたら手札から特殊召喚出来る
戻って来い、依巫!!」
リンボのフィールドの氷結界の虎王 ドゥローレンの隣に、氷結界の依巫が再び戻って来た
「バトルだ!!
氷結界の虎王 ドゥローレンで、ダイガスタ・ガルドスを攻撃!!
─アイス・ネイル!!」
氷結界の虎王 ドゥローレンはその鋭い爪で、ダイガスタ・ガルドスを一気に引き裂いた
「くっ…!!」
ユキ LP 4000→3200
「続け依巫、ダイレクトアタックだ!!」
氷結界の依巫は恐る恐るといった表情で、ユキに冷気の魔法を浴びせた
ユキ LP 3200→2200
「手札に戻したウォーターハザードを発動して、オレ様はターンエンドだ
ドゥローレンの効果が切れて、攻撃力は元に戻るぜ」
氷結界の虎王ドゥローレン ATK 3000→2000
「私のターン、ドロー
─手札から速攻魔法『緊急テレポート』を発動
手札かデッキから、レベル3以下のサイキック族モンスター1体を自分フィールドに特殊召喚出来る
私はデッキから、レベル3の『メンタルシーカー』を特殊召喚」
ユキのフィールドに、プロテクター付きの黒いスーツを装着した少年が現れた
メンタルシーカー
☆3 地属性 サイキック族 ATK 800 DEF 600
「メンタルシーカーをリリース、『ガスタの賢者 ウィンダール』をアドバンス召喚」
ユキのフィールドのメンタルシーカーが消え、全身に緑色の服を着て鎌のような杖を持った男が現れた
ガスタの賢者 ウィンダール
☆6 風属性 サイキック族 ATK 2000 DEF 1000
「バトル、ウィンダールで氷結界の依巫を攻撃!!」
ガスタの賢者 ウィンダールは鎌のような杖で、氷結界の依巫を斬り裂いた
「ぐわッ!!」
リンボ LP 3600→2600
「ッ…やりやがったな!!」
「まだよ、ウィンダールの効果発動
バトルで相手モンスターを破壊して墓地に送った時、自分の墓地からレベル3以下のガスタモンスター1体を守備表示で特殊召喚出来る
墓地にあるレベル2のガスタの巫女 ウィンダを守備表示で特殊召喚」
ユキのフィールドのガスタの賢者 ウィンダールの隣に、ガスタの巫女 ウィンダが守りの体勢で戻って来た
「カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」
「オレのターンだ、ドロー!!
ドゥローレンの効果発動、ウォーターハザードをまた手札に戻してドゥローレンの攻撃力を500アップさせるぜ」
氷結界の虎王 ドゥローレン ATK2000→2500
「─そのままウィンダールを攻撃だ、アイス・ネイル!!」
氷結界の虎王 ドゥローレンが勢いよく振り上げた氷の爪が、ガスタの賢者 ウィンダールを引き裂いた
ユキ LP 2200→1700
「ッ…罠発動『カース・サイキック』!!
このカードは自分フィールドのサイキック族モンスターが、バトルで相手モンスターに破壊されて墓地に送られた時に発動出来る
攻撃したモンスターを破壊して、破壊された私のサイキック族モンスターのレベル×300のダメージを与える
氷結界の虎王 ドゥローレンを破壊して、ウィンダールのレベル×300のダメージを与える!!」
「ウゲッ」
「ガスタの賢者ウィンダールはレベル6、×300で1800のダメージね」
アキが呟くとユキが発動させたカードから緑色の雷撃が放たれ、氷結界の虎王 ドゥローレンを直撃した
「グアアアアッ!!」
リンボ LP 2600→800
「クッソ…『氷結界の輸送部隊』を守備表示で召喚」
リンボのフィールドに四つ足の海竜に乗った旅人風な人物が現れた
氷結界の輸送部隊
☆1 水属性 海竜族 ATK 500 DEF 200
「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」
「私のターン、ドロー
ウィンダを攻撃表示に変更してバトル、氷結界の輸送部隊を攻撃!!」
ガスタの巫女 ウィンダが手にした杖から風の魔法を放つと、リンボは伏せていたカードを開いた
「─んなモン通さねぇよ、罠発動『ポセイドン・ウェーブ』!!
攻撃してきた相手モンスター1体の攻撃を無効にして、自分フィールドの表側表示の魚族・水族・海竜族モンスターの数×800のダメージを与えるぜ!!」
「リンボのフィールドには、海竜族の氷結界の輸送部隊が1体
800ポイントのダメージね」
ザッパアアァァンッと音をたてて起きた大波に、ガスタの巫女 ウィンダの魔法はかき消されて大波がユキを襲った
「ッ…」
ユキ LP 2200→1400
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「ガンガンいくぜ!!
オレ様のターンだ、ドロー!!
墓地の氷結界の依巫の効果を発動するぜ
自分フィールドに氷結界モンスターがいる時、墓地のこのカードを除外して自分フィールドに『氷結界トークン』1体を特殊召喚出来る
出て来い、氷結界トークン!!」
リンボのフィールドに、氷の塊が現れて青くなった
氷結界トークン
☆1 水属性 水族 ATK 0 DEF 0
「チューナーモンスター『氷結界の鏡魔師』を召喚!!」
リンボのフィールドの氷結界の輸送部隊の隣に、全身青い服を着た氷の魔術師が現れた
氷結界の鏡魔師
☆2 水属性 水族 ATK 1000 DEF 400
(またシンクロ召喚を狙ってる…?)
「鏡魔師の効果発動だ!!
自分フィールドの他の効果モンスター1体をリリースする事で、自分フィールドに氷結界トークンを3体まで特殊召喚してその数だけこのカードのレベルを上げる
輸送部隊をリリースして、3体の氷結界トークンを特殊召喚!!
そして鏡魔師のレベルは3つ上がるぜ!!」
リンボのフィールドの氷結界の鏡魔師の周りに、更に3つの氷の塊が現れた
氷結界の鏡魔師 ☆2→5
「リンボのフィールドが全て埋め尽くされた…」
(このままじゃ終わらないハズ…何をして来る気?)
「いくぜ!!
─レベル1の氷結界トークン1体に、レベル5になった氷結界の鏡魔師をチューニング!!」
1つの光の球になった氷結界トークンが、5つの光の円になった氷結界の鏡魔師をくぐり抜ける
「─凍てつく吐息が 眼下の大地を白銀にそめる 世界統べる槍となれ!!
シンクロ召喚!!
─奮い立て『氷結界の龍 ブリューナク』!!」
リンボのフィールドに、青く美しい氷のドラゴンが現れた
氷結界の龍 ブリューナク
☆6 水属性 海竜族 ATK 2300 DEF 1400
「ブリューナクの効果発動だ!!
手札を任意の枚数墓地に送って、墓地に送った枚数だけ相手フィールドのカードを手札に戻す」
「「えっ!?」」
「オレ様は手札のウォーターハザードを墓地に送って、お前のガスタの巫女 ウィンダ を手札に戻す
─フリーズ・バック!!」
「これが通ったら、ユキのモンスターはいなくなる
そしてユキのライフは、リンボのモンスターの攻撃力よりも下…!!」
アキが話す中、氷結界の龍 ブリューナクが放った冷気がユキのフィールドに届く前にユキは伏せていた2枚のカードの片方を開いた
「─罠発動『サイコ・ヒーリング』!!
自分フィールドのサイキック族モンスターの数×1000ポイントのライフを回復する
私のフィールドのサイキック族は1体、ライフを1000回復」
ユキ LP 1400→2400
ユキの頭上からキラキラと光が降り注ぐ中、ガスタの巫女 ウィンダはフィールドから消えていった
「空振りかよ、けどこれでがら空きだ!!
氷結界の龍 ブリューナクで、ダイレクトアタック!!
─コールド・クリスタル・プリズム!!」
氷結界の龍 ブリューナクの放った強力な冷気は、キラキラと輝きながらユキを襲った
「ぐうぅ…ッ!!」
ユキ LP 2400→100
「あと一撃でオレ様の勝ちだぜ!!
オレ様はこれでターンエンドだ」
「リンボ、もう勝った気でいるわね…」
「まったくもう…私のターン」
リンボに呆れるアキにならうように呆れた表情のまま、ユキはデッキからカードを引いた
「─罠発動『サイコ・チャージ』
自分の墓地のサイキック族モンスター3体をデッキに戻してシャッフル
その後、デッキからカードを2枚ドローする
墓地のメンタルシーカー ウィンダール ダイガスタ・ガルドスをデッキと
…『ガスタ・サンボルト』を通常召喚」
ユキのフィールドに、全身に雷を纏った狼が現れた
ガスタ・サンボルト
☆4 風属性 雷族 ATK 1500 DEF 1200
「何する気だよ…?」
「2枚目の速攻魔法 緊急テレポートを発動、デッキからサイキック族モンスター『サイ・ガール』を特殊召喚するわ
来て、チューナーモンスター サイ・ガール」
ユキのフィールドのガスタ・サンボルトの隣に、クリーム色の服を着た少女が現れた
サイ・ガール
☆2 地属性 サイキック族 ATK 500 DEF 300
「レベルの合計は6…シンクロ召喚する気か?」
「まだよ
─フィールド魔法『脳開発研究所』を発動」
ユキがフィールド魔法をセットすると、フィールドがあっという間に怪しげな研究施設に変わっていく
「な、何だこりゃ…?」
「このカードがフィールドにある限り、通常召喚に加えて1度だけサイキック族モンスター1体を召喚出来る
この方法でサイキック族モンスターの召喚を行った時、このカードにサイコカウンターを1つ置く
また、フィールド上のサイキック族モンスターの効果の発動する為にライフを支払う場合、ライフを支払う代わりにこのカードにサイコカウンターを1つ置く
そしてこのカードがフィールドを離れた時、このカードのコントローラー…私は置かれているサイコカウンターの数×1000のダメージを受ける
研究所の効果を使って、手札に戻されたウィンダを2回目の通常召喚」
ユキのフィールドのサイ・ガールの隣に、ガスタの巫女 ウィンダが戻って来た
脳開発研究所 サイコカウンター 0→1
(よっしゃ!!
これなら次のターンでブリューナクの効果でフィールド魔法を手札に戻してやれば、自滅させてやれるぜ!!)
「(……とか思ってるんだろうなぁ)
─レベル2のガスタの巫女 ウィンダに、レベル2 サイ・ガールをチューニング」
「え?」
2つの光の球になったガスタの巫女 ウィンダが、2つの光の円になったサイ・ガールをくぐり抜ける
「─始まり告げし一陣の風よ 空を渡りて 導きの力となれ
シンクロ召喚
─伝え『ダイガスタ・ファルコス』!!」
ユキのフィールドに、緑色の髪の少年を乗せた若草色の大きな鳥が現れた
ダイガスタ・ファルコス
☆4 風属性 サイキック族 ATK 1400 DEF 1200
「何だ…?」
「ダイガスタ・ファルコスの効果発動
このカードのシンクロ召喚に成功した時、フィールド上の全てのガスタモンスターの攻撃力は600アップする
─アワー・シンパシー!!」
ダイガスタ・ファルコスの上に乗る少年が手にした杖から音波を放つと同時に、ユキのフィールドのモンスター達はパワーアップしていく
ダイガスタ・ファルコス ATK 1400→2000
ガスタ・サンボルト ATK 1500→2100
「攻撃力が届いてねぇぞ?
本当に何する気だよ?」
「こうするのよ
─魔法カード『シンクロ・ギフト』を発動」
「シンクロ・ギフト…?」
「なるほどね」
リンボはカードの名前を繰り返し、アキはこの後の展開を理解した
「自分フィールドに表側表示で存在するシンクロモンスター1体と、シンクロモンスター以外のモンスター1体を対象に発動
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したシンクロモンスターの攻撃力を0にして、その元々の攻撃力をもう1体のモンスターの攻撃力に加える」
「へ…?」
説明された内容に訳が分からず、リンボはポカンとしていた
「つまりダイガスタ・ファルコスの攻撃力分、ガスタ・サンボルトの攻撃力が上がるのよ」
「あ、なるほどな!!
…って、え…?」
アキの説明で状況を理解したリンボは、恐る恐る口元を引き攣らせた
「ダイガスタ・ファルコスの元々の攻撃力 1400を、ガスタ・サンボルトにプラスする」
ダイガスタ・ファルコスの力が、ガスタ・サンボルトに移って行く
ダイガスタ・ファルコス ATK 2000→0
ガスタ・サンボルト ATK 2100→3500
「こ、攻撃力 3500!?
ブリューナクの攻撃力は2300、差は1200
んで、オレのライフは…残り800……;」
「そういう事
行って、ガスタ・サンボルト!!」
笑顔で言い切ったユキに従い、ガスタ・サンボルトは氷結界の龍 ブリューナクに向かって雷撃を放った
「嘘だろーっ!?」
雷撃は氷結界の龍 ブリューナクを直撃し、リンボのライフを削り切った
リンボ LP 800→0
デュエルが終わり勝者がモニターに写されると、ゲームセンターにいた人達から盛大な拍手が2人に送られた
「へ…!?」
「いつの間にか目立っていたみたいね」
「くっそぉ……ユキ、もう1回だ!!」
「ダメよ」
デュエル台に戻ろうとするリンボを、アキが首根っこを掴んで止めた
「まだ買い物は終わって無いのよ?
それを済ませなくちゃ」
「げぇ!?」
「そうよね
それが終わったら、折角だし私達も見て回ろう?」
「そうね
ここまで来たんだし、そうしましょ」
「ちょっ…まだ買うのかよォーっ!!」
リンボの嘆きの叫びが、その場に木霊した
今回の話の時間軸としては、遊星達がガレージに引っ越して来る前の設定です
次回は、ガレージに引っ越して来るお話にしようかなと思っていたりします