遊戯王5D´s  絆の物語   作:なおにぃ

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今回も完全オリジナル話、日常編となります


レベル 24 ガレージバザー

…遊星・ジャック・クロウの3人が、サテライトからシティへ引っ越して来た

 

引っ越し先は、マーサの友人 ゾラが営む時計屋『ポッポ・タイム』のガレージ

 

アキとユキ・龍亜と龍可…そしてリンボは、荷解きの為に丸一日ガレージで手伝いをした

 

 

 

 

 

 

 

 

……その翌日、朝から十六夜家の電話が鳴った

 

「ユキー、出てもらえるー?」

 

「はーい」

 

朝刊を読んでいる英雄の前で、朝食を作っている節子とアキの手伝いをしているユキは、パタパタとスリッパの音を立てながら電話をとった

 

「はい、十六夜です」

 

『その声…ユキか?』

 

「え、遊星…?」

 

「え?」

 

妹の声に、アキは電話の方を振り向いた

 

『こんな朝早くにすまない』

 

「それは良いけど、どうしたの?」

 

『─……少し厄介な事が起きてしまってな…』

 

「「厄介な事」って……?」

 

煮え切らない口調の遊星の電話越しに、ジャックとクロウの口喧嘩が聞こえてくる

 

 

 

『少しは整理しとけよ!!

どーすんだよ、こんなにいっぱい!!

バカかテメェはよォ!!』

 

『うるさい!!

オレは忙しいのだ、そんな時間があるかっ!!』

 

『嘘つけ失業中だろテメェは!!

どーせ深影さんに丸投げしてたんだろ、分かってんだよォ!!』

 

 

 

「……えっと…;」

 

『おい、落ち着けよ

……連日呼び出して悪いんだが…』

 

「そんな事は良いのよ

姉さん達には私から話しておくね………2時間くらいしたら、そっちに着けると思うから」

 

『分かった』

 

そう言って、遊星は電話を切った

 

「ふわぁ~…はよぉ……」

 

そこに腹をボリボリかきながら、寝惚け眼のリンボが起きてきた

 

「おはようリンボ、けどだらしないわよ」

 

「遊星くん、どうしたの?」

 

料理を終えた節子とアキは、料理を机に列べた

 

「うん、何かまた厄介な事が起きたみたいで……姉さん・リンボ、ご飯終わったら遊星達の所に出掛けよう?」

 

「分かったわ」

 

「あ~…オレはパスだ」

 

頷くアキの隣の席についたリンボは、片手を軽く左右に振った

 

「何でよ?」

 

「今日は深影さんに呼ばれてんだよ、何かまだ調べる事でもあるんじゃねぇ?」

 

「そう……じゃあ龍亜と龍可には、後で連絡しておかないとね」

 

「さあ、冷めてしまうから食べよう」

 

《いただきます》

 

その一言で、5人となった十六夜家の朝食が始まった

 

 

 

 

…朝食を終えて龍亜と龍可に連絡を入れたアキとユキはガレージへ、リンボは治安維持局へ出かけて行った

 

「遊星、どうしたんだろうね?」

 

「そうよね、こんな風に誰かに助けを求めるなんて……」

 

「でも、それだけ頼りにされてると思うと嬉しいわ」

 

「単に、ジャックとクロウの喧嘩を止めきれないからかもしれないけどね」

 

アキ達は軽口を叩き合いながらガレージへ続く曲がり角を曲がると……そこには昨日には無かった大量の荷物が外に積まれていた

 

「えっ…!?

何アレ!?」

 

「昨日、あんな物無かったのに…!!」

 

「とにかく、行ってみましょ!!」

 

慌てたアキ達は、走って遊星達のガレージへ入った

 

 

 

 

「「「「─…キング時代のジャックの私物?」」」」

 

ガレージに駆け込み、遊星達に事情を聞いたアキ達は声を揃えた

 

「ああ

今朝早くに、深影さんが送って来たんだ」

 

「中もこんななのに、入りきらないから外にもあんなに置いてあったんだね…;」

 

ガレージの中に所狭しとビッシリ並べられた段ボールの山に、龍亜は引いたような声を出した

 

「それで、どうするのコレ?」

 

「ここにあってもジャマなだけだ!!

全部売っ払って、生活費の足しにすんぞ!!」

 

ジャックと延々と喧嘩を続けていたクロウが、龍可の質問にキッパリと言い返した

 

「何だと!?

コレは全て価値の有る代物ばかりだ!!

売る事は許さん!!」

 

「うっせぇ!!

こんだけ嵩張ってたら身動きも取れねぇだろうが!!

テメェの異存は聞かねぇ!!」

 

「クロウ、それを言うなら「意見」じゃ…」

 

クロウの言い間違えに、ユキがやんわりとツッコんだ

 

「うっ…;

と、とにかく売っ払っうぞ!!」

 

「でも、どこに売りに行くの?

これだけの量だと、質屋も引き取ってくれないと思うわ」

 

「そうよね…逆に搬送費とかが掛かるかもしれないし……」

 

アキとユキが話し合う中、遊星は辺りの物を見渡して話に加わった

 

「─なら、バザーにするのはどうだ?」

 

「「バザー」…?」

 

「何それ?」

 

遊星を見上げて、龍亜と龍可は首を傾げた

 

「シティには無かったのか…バザーは、要らない物を自分達で相応の値段を付けて売る店を開く事だ」

 

「それって、お店屋さんって事?」

 

「まあ、似たような感じだな

それでいこうぜ!!」

 

話に加わったクロウが、声を明るくした

 

「面白そう!!

遊星、オレも手伝う!!」

 

「わたしも!!」

 

龍亜と龍可が乗り気になると、ユキは鞄から電話を取り出した

 

「ユキ姉ちゃん?」

 

「ちょっと深影さんに連絡を入れて来る

バザーでも店を開くんだから、その許可くらいは貰わないと」

 

「そうね、後で何か言われても困るし」

 

「んじゃあオレ等は、物の整理と値段付け始めようぜ!!

…おらジャック、テメェも手伝え!!」

 

ふて腐れていたジャックをクロウが引き摺り遊星達は物の整理に、ユキは深影へ連絡を入れ始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

……1時間半後、全ての荷物を整理した遊星達は値段を付け始めた

 

「…それにしても、ジャックのグッズって色々有るのね」

 

「本当…シールにピンバッチ、カップにクッションまで…;」

 

種類の多さに、アキと龍可は呆れたように物を見渡した

 

「ふざけんな!!

こんなモンに、そんなバカ高ェ額付けられっか!!」

 

「こんなモンとは何だ!?

これはこのジャック・アトラスが愛用した代物だぞ!!

そんな安い値段で売れるか!!」

 

「おい、落ち着けよ」

 

ジャックとクロウの喧嘩に、遊星が割って入った

 

「でも、確かにコレは高過ぎるわ

バザーなんだから、破格の値段の物も出すべきよ」

 

「まったくだ」

 

ジャックがつけた値札の値段を見て言うユキの意見に、クロウはウンウンと2回頷いた

 

「「破格の値段」だと!?

そんな物を出していい程、このオレの私物は安い物では無い!!」

 

「でもジャック、もうキングじゃないから安くても良いんじゃない?」

 

龍亜の何気ない一言に、ピキッと音を立ててジャックのこめかみに青筋が立った

 

「何だと貴様ァ!!」

 

「うわぁぁーっ!!」

 

「もう、龍亜ったら…」

 

「放っておきましょ、キリがないわ」

 

「ああ…取り敢えず、シールなんかの小さい物は、1つ10円から20円くらいでいいだろう」

 

「そうだな

……で、1番の問題は…」

 

クロウとユキはギギィ…と首をゆっくり回して後ろを振り向くと、派手すぎてとても需要の無いジャックの私服やアクセサリーがズラッと並んでいた

 

「「アレだよなぁ/よねぇ……;」」

 

視線の先のモノを見て、クロウとユキは揃って大きなため息をついた

 

 

 

 

 

 

…1時間後、ゾラの協力もあって遊星達のバザーは、何とか開店した……が、不機嫌さを丸出しに仁王立ちするジャックが売り子を勤めて、客達は脅えて入って来れず来客は無かった

 

来客が無く、ガレージの中ではジャック以外の全員が困り果てていた

 

「お客さん、ちっとも来ないね」

 

「つまんなぁい」

 

「でも…コレ全部売らないと、遊星達はガレージで生活出来ないのよ?」

 

「困ったわ…」

 

「アイツを表に立たせたのは、間違いだったな」

 

呆れ果てたクロウは、椅子から立ち上がった

 

「行くのか?」

 

「おう、任せとけ

ったく、役に立たねー野郎だぜ…」

 

遊星に一声かけたクロウは、売り子をするジャックの方へ行った

 

「おいジャック」

 

「何だ?」

 

「…代われよ、手本見せてやる」

 

そう言ってクロウは、ニヤリと不敵に笑った

 

 

 

 

 

 

 

……その30分後、ガレージ内は大慌てになっていた

 

「合計で4000円となります

……はい、丁度ですね

ありがとうございました!!」

 

「龍可ー、袋ってどこー!?」

 

「机の下の引き出しに無いーっ!?」

 

「包装用の古新聞、もう無くなるわよ!?」

 

「オレがゾラに貰って来る」

 

「何でオレ様まで働かなきゃならねぇんだよーっ!?」

 

「「人手が足りないの、しっかり働いて!!」」

 

遊星達はバタバタと働き、用事が終わって様子を見に来たリンボも強制的に働いていた

 

「それにしても、一気に忙しくなったわね」

 

「本当

まさか、あそこまでとはね…」

 

「まったくよ…」

 

アキとユキは、働きながら外で売り子をするクロウを見つめた

 

 

 

 

「─いよう奥さん!!

どーだい、このティーセット!!

大事なお客のおもてなしにピッタリだぜ!!」

 

「あらー、ステキねぇ

でも、お高いんでしょう?」

 

「そーれがなんと!!

今だけ、セットで3000円ポッキリなんだぜ!!」

 

「んまーっ!!」

 

キラキラの営業スマイルを浮かべたクロウは道行く主婦達の心を話術で鷲掴み、あっという間に人だかりを作り上げた

 

 

 

 

 

「……イキイキしてるね、クロウ…;」

 

「まさかクロウに、ここまでの商才があったなんてね…;」

 

作業を続けながらクロウを遠目で見ていたアキとユキは、口元を引き攣らせた

 

……そして次々と商品を売り続けるクロウを、ジャックは歯軋りをしながら見ていた

 

「クロウめ、次々と二束三文で売り飛ばしおって……!!

あのカップはお気に入りだったのに……!!」

 

ジャックを見ていた遊星は、作業を続けながらジャックを宥め始めた

 

「物が多すぎて、値段付けを途中で放棄したのは誰だ

大体あのカップ、お気に入りと言っても使いもせずにしまってあったじゃないか」

 

「ぅぐ…っ!!」

 

「しまい込まれているよりは、使われた方がいいだろう

道具なんだから」

 

「それは…いや、そうだな……」

 

半べそのジャックを宥める遊星を見て、アキ達5人は信じられないモノを見る目でジャックを見た

 

「ねぇ……アレ、ジャックだよね?」

 

「うん…多分……」

 

「アレが、マジで元キング…?」

 

「フォーチュン・カップの頃とは、比べものにならないね…;」

 

「ええ……アレがジャックの素なのかしら…?」

 

「「「「さぁ…?」」」」

 

アキの質問に、ユキ・リンボ・龍亜・龍可は声を揃えながら首を傾げた

 

「喧しいぞ貴様等!!

文句を言わずに、キビキビ働け!!」

 

《あなた/お前/ジャックが言うなっ!!》

 

ジャックの一言に、遊星達は一斉に返した

 

 

 

 

 

 

「今日は最高に、良い買い物したんだからっ!!」

 

「アトラス様……!!」

 

……バザーが始まって2時間後、話を聞き付けたカーリーや許可を出した深影はバザーで大量にジャックの私物を購入して行った

 

そして…遊星達を1番悩ませたジャックの派手すぎる衣装の前に、オタクのような2人組が立った

 

「うわー、スゴい服

コレ着てる奴の顔、ちょっと見てみたいわ」

 

「よっぽど自信過剰な奴なんじゃね?」

 

それを聞きブチッと何かをキレさせたジャックは、無言でズンズンと大股で歩いてオタク達の側に仁王立ちしたジャックは盛大に叫んだ

 

「オレだーっ!!!!

文句あるかっ!!!!」

 

「うわぁっ!!

ごめんなさいっ!!」

 

「ってアンタ、元キングのジャック・アトラス!?

何かスゴい納得だよ!!」

 

「その服に目を付けたセンスは褒めてやろう!!

今日は特別に、このジャック・アトラス直々着こなし方を教えてやろう!!」

 

問答無用で始まったジャックのコーディネート講座は、ジャックが1人で十数分延々と喋り続けて…この一言で終わった

 

「─もうこの辺、纏めて買え!!」

 

《(ええーーっ!?)》

 

オタク達だけでは無く、あまりの騒がしさに話を聞いていた遊星達や来客達は、一斉に心で絶叫した

 

「これ等全てが揃う事で、完全1週間コーディネートが完成する!!

さあ買え!!」

 

「えっと……全部で、68000円になります

お買い得ですよー」

 

ジャックの後ろにいた龍可は、電卓を弾いていた

 

「「は、はい……;」」

 

ジャックに気圧されたオタク達は、ジャックの派手すぎる衣装やアクセサリーを全て購入した

 

「十六夜、梱包しろ!!」

 

「ハッ…わ、分かった……」

 

ジャックのやり方に呆然としていたユキは、我に帰って衣装の梱包を始めた

 

(今のって絶対、押し売りよね…;

まあ、ああでもしないと絶対に売れなかっただろうけど……)

 

そう思いながら、ユキは梱包作業を終わらせた

 

「お待たせしました」

 

「ユキさん、お金はもう貰ったわ」

 

「ありがとう龍可」

 

「「ありがとうございましたー」」

 

「貴様等は今日、実に良い買い物をしたぞ!!

誇るが良い!!

大事に着ねば許さんぞ!!」

 

ユキと龍可の営業スマイルと、ジャックの威圧感に負けたオタク達はフラフラしながら帰って行った

 

 

 

 

 

 

……夕方にバザーは完売して終了し、その日はガレージでささやかなパーティが開かれた

 

「今日は皆、お疲れ!!

カンパーイ!!」

 

《カンパーイ!!》

 

ゾラやリンボも交え、遊星達はジュースで乾杯した

 

「……っぷはーっ!!

一仕事終わった後の一杯はウメェーっ!!」

 

「クロウ、それ親父クサイよ?」

 

ジュースをイッキ飲みしたクロウを、龍亜がからかった

 

「うっせ、今日は良いんだよ」

 

「完売御礼だもんな」

 

「当たり前だ!!

物が違うのだからな!!」

 

機嫌良く言うリンボに、ジャックはいつも通りの調子で答えた

 

「それにしても、午前中はどうなるかと思ったよ」

 

「本当に…でもあんなにあった荷物が、もう綺麗に無くなってるんだもの

頑張ったカイが有るわ」

 

ため息交じりに言うゾラに、アキも頷いた

 

「ゾラ、手伝ってくれてありがとう」

 

「ゃ、ヤダよぉ遊星ちゃん!!

あたしは一応、マーサから頼まれてるんだから

これくらいはどうって事は無いよぉ」

 

遊星に見つめられたゾラは、興奮しながらはしゃぎ出した

 

「……遊星って、熟女キラー?」

 

「…どうなのかな……?」

 

そんなゾラを見て、龍亜と龍可は顔を見合わせた

 

「んで、どれぐれぇの売り上げになったんだ?」

 

「確か、十六夜が計算していたな」

 

リンボとジャックに言われ、ユキは戸棚の中から1冊のノートを取り出してページをめくった

 

「えっと……合計、75万8400円よ」

 

「そんなに!?」

 

「想像以上の大金になったわね…」

 

金額の高さに龍亜は叫び、アキは呆然と呟いた

 

「よっしゃーっ!!

これで当面生活費は大丈夫だな!!

これも、ジャックの変な服が売れたからだな!!」

 

「変では無い!!」

 

ケラケラ笑うクロウに、ジャックは噛み付く勢いで怒鳴った

 

「何にしても、先立つ物が出来て良かった

エンジンの開発費は、バカにならないからな」

 

《「エンジンの開発費」?》

 

遊星の一言に、アキ達は首を傾げた

 

「そーいや、まだ言ってなかったな

ちょっと待ってろよ」

 

クロウはガレージの戸棚から、1枚のポスターを取り出した

 

「あったあった、コレだ」

 

《─…ワールド・ライディングデュエル・グランプリ?》

 

「世界中から腕に自信のあるD-ホイーラー達が集まる大会が、来年行われるのだ」

 

「オレ達は、それに出場しようと思っている」

 

「スゲー!!

ライディングデュエルの大会かー!!

良いなーっ!!」

 

「遊星達なら、きっと良い成績を出せるわ」

 

「バカだなー、龍可は」

 

龍亜に小馬鹿にされた龍可は、ムッとして龍亜を睨んだ

 

「どういう意味よ?」

 

「だって遊星達だよ?

優勝に決まってるじゃんか!!」

 

「フン、当たり前だ

このジャック・アトラスがいるのだからな」

 

龍亜に賛成しながら、ジャックは腕を組んだ

 

「だが、それには性能の良いD-ホイールが必要だ

それを作らなければならない」

 

「なんせエンジンは高ェからな、金はいくらあっても足りねぇよ

だからさ、オレとジャックも働く事にしたんだ」

 

「あら、どんな仕事をするの?」

 

「へへーん…オレは配達だ!!

名前は『ブラック・バード・デリバリー』だぜ!!」

 

クロウがどこからか取り出したスケッチブックには、鴉のような不気味な絵が描かれていた

 

あまりの不気味さにリンボはジュースを吹き溢し、ユキはその場に固まった

 

「うわぁ!!

クロウ、それヤバいよ!!」

 

「うん…お客さん、来ないと思う…」

 

「はぁ!?

何でだよ!?」

 

龍亜と龍可に言われたクロウは、スケッチブックを見つめていた

 

「まったく、そんな不気味なマスコットぶら下げた業者に頼む客なんていないよ!!」

 

「まったくだぜ」

 

龍亜達に続くように言うゾラに、リンボも強く頷いた

 

「そうかぁ~?」

 

納得がいっていないクロウを見て、ユキはスケッチブックを覗きこんだ

 

「クロウ…このマスコット、私が描き直してもいい?」

 

「そりゃ良いけどよ…」

 

「こういう物は、万人受けしそうな絵にしないとお客さんはよって来ないと思うの」

 

「まあ、そうだな」

 

「こういうのは少しは得意な方だから、私に任せて」

 

「悪ィなユキ

……それと、もう1つ頼みてぇんだけどよ…」

 

「何?」

 

「お前、裁縫得意か?」

 

「お裁縫?

出来るけど……」

 

「じゃあそのマスコット、仕事用のジャンパーに縫い付けてくれねぇか?」

 

「ちょっとクロウ、いくら何でも頼み過ぎじゃない?」

 

見兼ねたアキが、クロウ達の話に割って入った

 

「分かってるけどよ、そういうのは苦手なんだよ…勿論、ちゃんと礼はするぜ」

 

そう言ってクロウは、数枚のカードをユキに手渡した

 

「コレは…?」

 

「昨日、サテライトで拾ったカードを整理してたら出て来たんだ

お前にピッタリだろ?」

 

「……うん、凄く素敵

分かったわ、任せて」

 

「サンキュー!!

助かるぜ!!」

 

「……それで、ジャックは何をするの?」

 

龍亜に言われたジャックは、顔をそらした

 

「フン、このジャック・アトラスに相応しい仕事を探している途中だ」

 

「つまり、まだ見つかってないのね」

 

アキにピシャリと言われたが、ジャックはそれを無視した

 

「追い追い探していけば良い、頼むぞジャック」

 

「フン、言われるまでもない」

 

「でも、お店屋さん楽しかったね!!」

 

「ホントホント!!」

 

龍可と龍亜は、目をキラキラさせてジャックを見た

 

「な、何だその眼差しは…?」

 

「「またやろうよ、ジャック!!」」

 

「もう無いわーっ!!

おかげさまでな!!」

 

その場に、ジャックの絶叫が響いた




今回はガレージの日常の始まりを書きました
ガレージへの引っ越しの話はアニメには無かったので、そんな話を作ろうかとも思ったのですが、結果的にこんな形になりました

ジャックのキング時代の物の話も無かったので、実際にこんな事があってもおかしくは無いと思います

次回はデュエルを書こうと思っています
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