遊戯王5D´s  絆の物語   作:なおにぃ

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皆様、大変お久しぶりです
…個人的な事ですが、私は2025年10月末に生活がガラッと変化してしまいました
目の前の事も手付かずになり、更新もかなり滞っています

約半年が過ぎ、少しでも気持ちに余裕を持たせようと前にやっていた事をやろうと考えて更新を行い始めました
…ですが、全くといっていいくらいに上手く書けずに1話作るのにも1ヶ月はかかっているのが現状です

このお話以降は、2025年10月以降のモノとなります
これまでよりもクオリティーはガタ落ちしていますが、ご了承ください


レベル 27 意外な事実…? 遊星VSあいり

その日のデュエルアカデミアの生徒達の話は、ある1つの話題で持ちきりだった

 

「ねぇ見た?

あのニュース!!」

 

「見た見た!!

─例のゴースト事件、解決したんだってね!!」

 

「犯人は治安維持局から無くなった、デュエルロボだったって話だよな」

 

「マジでしっかりしろよな、治安維持局」

 

「その事件を解決したのって、元キングのジャック・アトラスと、現キングの不動 遊星なんでしょ?」

 

「本当!?

そうだったら、もう無敵じゃない!!」

 

「あ~、良いなぁ~

あたしも不動 遊星に会ってみたーい」

 

 

 

 

 

 

「……だとよ、どうする?」

 

「言える訳ないでしょ?

遊星達に迷惑がかかるもの」

 

生徒達の雑談を離れた所で聞いていたリンボとユキは、声を潜めて話していた

 

「遊星達と仲間な事、このまま黙っておくのか?」

 

「フォーチュン・カップでのやり取りを知ってる人もいるかもしれないけど、そのつもり

リンボも黙っててね」

 

「おう

…ま~確かに、あんな感じの連中に遊星達の事を話したら、「遊星達に会わせろ」とか言い出す奴もワンサカ出て来るだろうしな」

 

「そういう事

…それに私は、あの隕石の事件も気になる」

 

「ああ、アレか…確かゴースト事件が始まる前に、この辺に落ちてきてたもんな」

 

「偶然なのか、何か関係が有るのか……」

 

席に座って考え込むユキの前の前の机に座っていたリンボは、座っていた机から降りた

 

「まあ、オレ等があれこれ考えても仕方ねぇ事だろ」

 

「そう、なのかな…?」

 

「そうだろ、オレ様が言うから間違いはねぇ!!」

 

「物凄く不安…;」

 

「どういう意味だヲイ」

 

「おっはよーっ!!」

 

「どへっ!!」

 

偉そうに仁王立ちしていたリンボは、横から来たあいりのタックルに飛ばされた

 

「ぁ、おはよう…あいり」

 

「おはようユキ!!

…と、リンボ」

 

「オレ様は付け足しかっ!!

っつーか、またやりやがったなっ!!」

 

「アンタが私の机に座ってるからでしょ!?」

 

「まぁまぁ…;」

 

ユキが割って入るがリンボとあいりの口論は止まず、担任が入って来るまで2人は騒ぎ続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

…その日の授業が終わり、生徒達は帰り支度を始めた

 

「っくぅ~……今日は実技が無かったから、眠かった~」

 

「ふふ、お疲れ様」

 

「ユキ~、最後の授業の問題分かった?」

 

「あの、授業が終わる前に先生が出した問題?

一応は出来たけど…」

 

「嘘、本当!?

どんな感じ!?」

 

体を後ろに捻った拍子に、あいりの鞄は机から落ちて中身が散らばった

 

「あっ…!!

あっちゃ~…ゴメン、ちょっと待って!!」

 

「大丈夫?」

 

ユキはあいりと一緒に、床に散らばった荷物を拾っていった

 

「ありがと~」

 

「これくらい……えっ?」

 

ユキの手元の散らばった荷物の中の1冊の可愛らしいノートから、見覚えのある写真がはみ出していた

 

「コレって……」

 

「何だ、どうした?」

 

「わーっ!!

な、何でもないのよ!!」

 

騒ぎを見てやって来てリンボがノートを見る前に、あいりはユキから荷物を奪い取った

 

「ありがとね、拾ってくれて!!

じゃ、私は帰るね!!

じゃあねーっ!!」

 

大急ぎで荷物を鞄に積めたあいりは、勢いよく教室を出て行った

 

「何だアイツ…?」

 

「今の写真……」

 

「「写真」?

何だそりゃ?」

 

「ぅ、ううん…何でもない

それより、遊星達の所に行こう?」

 

「今日も晩飯作りに行くのか?」

 

「仕方ないでしょ?

あの3人、放っておくとインスタントばっかりなんだから」

 

荷物を纏めたユキは、リンボを連れて遊星達のガレージに向かって行った

 

 

 

 

 

 

……翌日の昼休み、ユキとリンボはあいりに中庭に呼び出された

 

「んで、どうしたんだよ?」

 

「ユキ、昨日は本当にゴメン!!」

 

「「昨日」って、荷物拾った事?

今朝も謝ってくれたし、もう良いよ」

 

「けど私、そのまま逃げちゃったし……」

 

「…昨日のあのノート、アレって……」

 

「─……うん、私のスクラップブック//」

 

顔を真っ赤にさせながら、あいりは昨日のノート…スクラップブックをユキに差し出した

 

「無理に見せなくても「何だそりゃ?」

 

ユキがスクラップブックを返す前に、横から手を伸ばしたリンボがスクラップブックを奪い取った

 

「「あっ…!!」」

 

「─…何じゃごりゃあーっ!?」

 

「ワァーっ!!!!

アンタは見るなァーっ!!!!」

 

リンボを勢いよく突き飛ばしたあいりは、スクラップブックを閉じて胸に抱き寄せた

 

「─それって……全部、不動 遊星さんだよね?」

 

「…うん//」

 

「お前、遊星のファンだったのかよ

痛てて……」

 

突き飛ばされたリンボは起き上がりながら、あいりの方を見た

 

「そ、そうよ!!

良いじゃない、別に!!///」

 

顔を真っ赤にして、あいりはプイッとそっぽを向いた

 

「悪い訳じゃないよ、少し驚いただけだから」

 

「……フォーチュン・カップでの不動 遊星、スゴかったし…」

 

「まあ…確かにそうよね」

 

少し前の事を思い返し、ユキは上を向きながら頷いた

 

「……リンボ、あいりにだけは話しておこう」

 

「ぇ、良いのかよ?」

 

「うん、あいりなら悪い事はしないでしょ?」

 

「まあ、オレ様はどっちでも良いぜ~」

 

「えっと……何の話?」

 

ユキとリンボの話について行けなくなったあいりは、2人を交互に見つめた

 

「…あいり、これから話す事は全部本当の事なの

けど、絶対に誰にも言わないでね」

 

「う、うん……」

 

 

 

 

…数分後、中庭にあいりの絶叫が響いた

 

「ええーっ!!!?」

 

「しーっ!!

声が大きいよ…!!」

 

「ぁ、ゴメン…」

 

周りの注目を浴びたあいりは、声を潜めて話し続けた

 

「……本当なの、その話?」

 

「うん

私とリンボ…この前紹介した姉さんも龍亜と龍可も、遊星の仲間よ」

 

「羨ましいなぁ~」

 

「…めんどくせぇな、会いてぇなら会いに行けば良いじゃねぇか」

 

やる気の無い声で、リンボは電話を終わらせた携帯をポケットに戻した

 

「え…?」

 

「さっき遊星に連絡入れたら、連れて来て良いってよ」

 

「本当!?

ありがとうリンボ!!

たまには良い事するんだね!!」

 

「「たまには」って、どういう意味だゴラァ!!」

 

「まあまあ…;」

 

怒鳴り出したリンボを宥めながら、ユキははしゃぎ出すあいりを見ていた

 

 

 

 

 

 

 

……その日の放課後、ユキとリンボはあいりを連れてポッポタイムに来た

 

「ぇ、時計屋さん…?」

 

「あー…違ぇよ、ここはアイツ等の大屋の店

んで、遊星達は此方だ」

 

「へぇ~…」

 

面倒くさそうに頭をかきながら、リンボはあいりをガレージへ連れて行く

 

(何だかんだ、面倒見が良いのよね……)

 

その様子を見て、ユキは小さく笑いながら2人を追い掛けた

 

 

 

 

 

「皆、ユキとリンボだけど…」

 

「入って良いぞ~」

 

ガレージのドアをノックすると、中からクロウの声が聞こえてきた

 

「き、緊張してきた…!!」

 

「今更、何ビビってんだよ!!」

 

緊張でガチガチなあいりを見ながら、リンボはゲラゲラ笑ってドアを開けた

 

ガレージの中で遊星はD-ホイールの点検、クロウは宅配の荷物整理…そしてジャックはコーヒーを飲んでいた

 

「し、失礼します…!!」

 

「あいり…」

 

「ブッ…」

 

右手と右足を一緒に出しながら中に入るあいりにユキは呆れたように苦笑し、リンボは盛大に吹き出した

 

「そいつがお前達の友人か?」

 

「うん、あいりっていうの

……それよりジャック、あなた仕事は?」

 

コーヒーを飲んでいるジャックに、ユキは冷たい視線を送った

 

「フン、このジャック・アトラスの良さを分からん業者で働けるか!!」

 

「…またクビかよ……;」

 

「そういうこった……;」

 

堂々と言い放つジャックにリンボとクロウは呆れた声を出すと、作業を終わらせた遊星が工具をしまって話に入って来た

 

「終わった事を言っても仕方がない、また探してくれればそれで良い

…それより……あいり、だったか?」

 

「は、はいぃ!!

須藤 あいりです!!」

 

「不動 遊星だ

…そんなに緊張しなくていい、敬語も要らない」

 

「はい…じゃなかった……うん」

 

「ブハッ……!!

ダメ……、我ま……出来……!!」

 

リンボは近くの壁にもたれて、呼吸困難に成る程に笑っていた

 

「もうリンボ、しっかりしてよ……;

ほら、深呼吸して」

 

見兼ねたユキに介抱され、酸欠寸前のリンボの笑いの発作はおさまった

 

「ふぃ~……お前、そんなキャラじゃねぇだろ?

いくら遊星の大ファンだからってよ」

 

「ちょっとリンボ!!」

 

リンボの一言に、あいりは取り乱しながら怒鳴り返した

 

「そんなんじゃないってば!!」

 

「あんなスクラップブック作っといて、よく言うぜ」

 

「遊星のファン?」

 

あいりとリンボから離れたユキは、クロウの荷物整理を手伝っていた

 

「うん

私達も、今日知ったんだけどね」

 

「へぇ~

遊星、良かったじゃねぇか!!」

 

ケラケラ笑うクロウに、遊星は苦笑を返した

 

「応援してくれるのは、素直に嬉しい」

 

「ど、どうも…///」

 

遊星の微笑みを見たあいりは、顔を真っ赤にして押し黙った

 

「…それで貴様、何をしに来たのだ?」

 

「え?」

 

ジャックに聞かれ、あいりはキョトンと目を瞬かせた

 

「ただ遊星の顔を見に来ただけなのかと聞いているのだ」

 

「そういえば……」

 

「理由、考えて無かったな」

 

ジャックの一言に、ユキとリンボは顔を見合わせた

 

「えっと……その…」

 

ユキは困り果てて考え出すが、リンボはケロッとした顔で話し出した

 

「─なぁ遊星、コイツとデュエルしてみろよ」

 

「ん?」

 

「えっ!?」

 

「いきなり何言い出すのよ!?」

 

リンボの一言に遊星はキョトンとして、ユキとあいりは勢いよくリンボに詰め寄った

 

「だってよコイツ、この前ユキと引き分けたぐれぇだぜ?

面白ぇと思わねぇか?」

 

「ユキと引き分けたのか?

やるじゃねぇか!!」

 

「フン、やるならば早くしろ」

 

「…あいり、良いだろうか?」

 

遊星達が興味を持った眼差しを向けると、あいりは小さく頷いた

 

「私もデュエルしてみたい!!」

 

 

 

 

 

……外に出た遊星とあいりはデュエルディスクを装着して起動させ、その様子をジャック達4人は離れて見つめていた

 

「アイツのデッキって、どんな感じなんだ?」

 

「アキと似た感じの地属性デッキ」

 

「勝手にバラすなぁ!!」

 

リンボに怒鳴るあいりに、遊星は面食らった表情を見せた

 

「おい、大丈夫か?」

 

「ハッ…だ、大丈夫大丈夫!!」

 

「なら良いが……始めよう」

 

「よろしくっ!!」

 

「「─決闘(デュエル)!!」」

 

遊星とあいりの声が揃い、デュエルが開始された

 

あいり LP 4000

遊星 LP 4000

 

「お前からでいいぞ」

 

「それじゃあ、遠慮なく

私のターン、ドロー!!」

 

カードをドローしたあいりは、手札の1枚に手をかけた

 

「─手札から永続魔法『種子弾丸』を発動

植物族モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、このカードにプラントカウンターを1つのせる

─次に永続魔法『世界樹』を発動

フィールドの植物族モンスターが破壊される度に、このカードにフラワーカウンターを1つのせる」

 

「アキと同じ……植物族デッキか…?」

 

「そして『ナチュル・チェリー』を守備表示で召喚」

 

あいりのフィールドに、さくらんぼの妖精が現れて青くなった

 

ナチュル・チェリー

☆1 地属性 植物族 ATK 200 DEF 200

 

「植物族のナチュル・チェリーが召喚された事で、種子弾丸にプラントカウンターが1つのせる」

 

あいりのフィールドに現れていた刺々しい植物に、刺々しい実が1つ実った

 

種子弾丸 プラントカウンター 0→1

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「オレのターン、ドロー

─手札から魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動

手札のモンスターカード1枚を墓地に送り、手札かデッキからレベル1のモンスター1体を特殊召喚出来る

『チューニング・サポーター』を守備表示で特殊召喚!!」

 

遊星のフィールドに、鍋を被り黄色のマフラーをしたモンスターが現れて青くなった

 

チューニング・サポーター

☆1 光属性 機械族 ATK 100 DEF 300

 

「チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!!」

 

遊星のフィールドに、オレンジ色の機械の戦士が現れた

 

ジャンク・シンクロン

☆3 闇属性 戦士族 ATK 1300 DEF 500

 

「ジャンク・シンクロンって事は…」

 

「奴が出てくるな」

 

そう言ったクロウとジャックに答えるように、遊星はデュエルを続行した

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動!!

このカードが召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスター1体を効果を無効化して守備表示で特殊召喚する!!

蘇れ、『スピード・ウォリアー』!!」

 

遊星のフィールドに、薄緑色の戦士が現れて青くなった

 

スピード・ウォリアー

☆2 風属性 戦士族 ATK 900 DEF 400

 

「この為にワン・フォー・ワンを…レベルの合計は5…って事は…!!」

 

出てくるモンスターを予想したあいりは身構え、遊星は自分のモンスターに片手をかざした

 

「チューニング・サポーターの効果

このカードをシンクロ召喚の素材とする時、このカードのレベルを2として扱う事が出来る

─レベル2となったチューニング・サポーターに、レベル3 ジャンク・シンクロンをチューニング」

 

2つの光の球になったチューニング・サポーターを、足元のレバーを引いて3つの光の円になったジャンク・シンクロンがくぐり抜ける

 

「─集いし星が 新たな力を呼び起こす 光差す道となれ!!

シンクロ召喚!!

─出でよ『ジャンク・ウォリアー』!!」

 

遊星のフィールドに、紫色の戦士が現れて闘いの構えをとった

 

ジャンク・ウォリアー

☆5 闇属性 戦士族 ATK 2300 DEF 1300

 

「本物のジャンク・ウォリアーだぁ…うわっはぁ!!

スゴーいっ!!」

 

ジャンク・ウォリアーを見たあいりはテンションを上げ、遊星とジャンク・ウォリアーは揃って呆気に取られていた

 

「おい、大丈夫か…?」

 

「ハッ…ご、ゴメン!!

大丈夫、大丈夫だから!!」

 

「なら良いが…墓地に送られたチューニング・サポーターの効果

シンクロ召喚の素材として墓地に送られた事で、デッキからカードを1枚ドローする

更にジャンク・ウォリアーの効果発動

このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカードの攻撃力は自分フィールドの表側表示のレベル2以下のモンスターの攻撃力分アップする

─パワー・オブ・フェローズ!!」

 

「遊星のフィールドには、守備表示のスピード・ウォリアー…」

 

「レベルは2…スピード・ウォリアーを素材に使わなかった理由は、コレか」

 

ユキとリンボが話す中、遊星はあいりのフィールドのナチュル・チェリーを指差した

 

「ジャンク・ウォリアーで、ナチュル・チェリーを攻撃!!

─スクラップ・フィスト!!」

 

背中につけたターボを噴射させたジャンク・ウォリアーは、勢いよくナチュル・チェリーを殴り飛ばした

 

「ッ…守備表示だからダメージは受けない、そして世界樹の効果

植物族が破壊された事で、フラワーカウンターを1つのせる

更にナチュル・チェリーの効果

このカードが相手によってフィールドから墓地に送られた時、自分のデッキからナチュル・チェリーを2体まで裏側守備表示で特殊召喚出来る」

 

あいりのフィールドの世界樹に一輪の花が開き、フィールドには2枚のカードがセットされた

 

世界樹 フラワーカウンター 0→1

 

「植物族の特殊召喚に成功した事で、種子弾丸にプラントカウンターをのせる

今回の特殊召喚は1回の扱いだから、のせるカウンターは1つ」

 

種子弾丸 プラントカウンター 1→2

 

「攻撃したのに更に守りを強くなるか…カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー

─魔法カード『壺の中の魔導書』、互いにデッキからカードを3枚ドローする

フィールドのチューナーモンスター、ナチュル・チェリー1体を反転召喚

反転召喚に成功したから、種子弾丸にカウンターが1つのる」

 

種子弾丸 プラントカウンター 2→3

 

「─永続魔法『強欲なカケラ』を発動

自分のドローフェイズ時に、このカードに強欲カウンターを1つのせる」

 

(またカウンターをのせる効果のカード…カウンターを主軸にしているのか…?)

 

あいりのフィールドを見て遊星が考えている中、あいりは手札のカードをデュエルディスクにセットした

 

「『ナチュル・ラグウィード』を守備表示で召喚」

 

あいりのフィールドのナチュル・チェリーの隣に、クワモドキの妖精が現れて青くなった

 

ナチュル・ラグウィード

☆3 地属性 植物族 ATK 1200 DEF 2000

 

「植物族の召喚で、種子弾丸にカウンターをのせる」

 

種子弾丸 プラントカウンター 3→4

 

「アイツ、何する気だ?」

 

「シンクロ召喚をするにしても、出来るのはレベル4だぞ?」

 

ジャックとクロウが不思議そうに話していると、あいりは伏せていたカードを開いた

 

「折角会えたけど、ゴメンね

─罠カード『シンクロ・マテリアル』を発動

このカードの発動ターン、私は相手フィールドのモンスター1体を自分のシンクロ召喚の素材に出来る

私はジャンク・ウォリアーを選択!!」

 

「何…ッ!?」

 

「─レベル3のナチュル・ラグウィードとレベル5のジャンク・ウォリアーに、レベル1 ナチュル・チェリーをチューニング」

 

合計8つの光の球になったあいりと遊星のモンスター達が、1つの光の円になったナチュル・チェリーをくぐり抜ける

 

 

 

 

「遊星のモンスターを使ってシンクロ召喚だと!?」

 

「そんなカードも入れてたんだ…」

 

クロウとユキの感心したような声を聞きながら、あいりは召喚口上を唱え始めた

 

 

 

 

「─聖なる森を壊されし 大自然の苦しみの力 今ここに獣と化して 悪しき力へ立ち向かえ

シンクロ召喚!!

─噛み砕け『ナチュル・ガオドレイク』!!」

 

あいりのフィールドに、オレンジ色の向日葵のような鬣のライオンのようなモンスターが現れた

 

ナチュル・ガオドレイク

☆9 地属性 獣族 ATK 3000 DEF 1800

 

 

 

「攻撃力 3000!?

あいりの奴ガチじゃねぇか!!」

 

「うん…あいりは本気だよ」

 

 

 

「シンクロ・マテリアルの効果で、このターンはバトル出来ない

ターンエンド」

 

「やるな…オレのターン、ドロー!!

自分フィールドの戦士族 スピード・ウォリアーをリリース、『ターレット・ウォリアー』を特殊召喚」

 

遊星のフィールドに、城壁のような体の戦士が現れた

 

ターレット・ウォリアー

☆5 地属性 戦士族 ATK 1200 DEF 2000

 

「この効果で特殊召喚されたターレット・ウォリアーの攻撃力は、リリースした戦士族モンスターの元々の攻撃力分アップする

リリースしたスピード・ウォリアーの攻撃力、900ポイントアップする」

 

ターレット・ウォリアー ATK 1200→2100

 

「チューナーモンスター『ターボ・シンクロン』を召喚!!」

 

遊星のフィールドのターレット・ウォリアーの隣に、緑色のエンジンの戦士が現れた

 

ターボ・シンクロン

☆1 風属性 機械族 ATK 100 DEF 500

 

「えっちょっ」

 

「─レベル5のターレット・ウォリアーに、レベル1 ターボ・シンクロンをチューニング」

 

5つの光の球になったターレット・ウォリアーに、1つの光の円になったターボ・シンクロンをくぐり抜ける

 

「─集いし絆が 更なる力を紡ぎ出す 光差す道となれ!!

シンクロ召喚!!

─轟け『ターボ・ウォリアー』!!」

 

ターボ・ウォリアー

☆6 風属性 戦士族 ATK 2500 DEF 1500

 

「ターボ・ウォリアーで、ナチュル・ガオドレイクを攻撃!!」

 

「はぁ!?

攻撃力 2500のターボ・ウォリアーじゃ、攻撃力 3000のナチュル・ガオドレイクには勝てねぇじゃねぇか!!」

 

リンボの意見に、ジャック・クロウ・ユキの3人はシラー…と白い視線を送った

 

「な、何だよ…?」

 

「貴様、ターボ・ウォリアーの効果を知らんのか?」

 

「は?

知らねぇけど?」

 

「リンボ、お前なぁ…」

 

「もうちょっと、勉強しようよ……;」

 

あっけらかんと言ったリンボに、ジャック達は盛大なため息をついた

 

 

 

「ターボ・ウォリアーの効果!!

このカードがレベル6以上のシンクロモンスターに攻撃する時、対象モンスターの攻撃力を半分にする!!

─ハイレート・パワー!!」

 

「しまった……っ!!」

 

ナチュル・ガオドレイク ATK 3000→1500

 

「─アクセル・スラッシュ!!」

 

ターボ・ウォリアーの一撃を受けて、ナチュル・ガオドレイクは倒された

 

「ぅわあああっ!!」

 

あいり LP 4000→3000

 

 

 

 

「こんなあっさり…」

 

「ふん、遊星にかかればこの程度どうという事はない」

 

「まあ、攻撃力 3000ならジャックの『レッド・デーモンズ・ドラゴン』をよく相手してるしな」

 

呆然と呟くユキの隣で、ジャックとクロウは当たり前と言わんばかりの表情で頷いた

 

 

 

 

 

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「私の主力モンスターだったのに…やっぱり、強い…!!

もっと頑張らないと!!

私のターン、ドロー!!」

 

「アイツ、火ぃ着いたか…?」

 

リンボの呟きは誰の耳にも届かず、テンションを上げたあいりは自分のターンを始めた

 

「強欲なカケラの効果、このカードに強欲カウンターを1つのせる」

 

強欲なカケラ 強欲カウンター 0→1

 

「フィールドの3体目のナチュル・チェリーを反転召喚

そして種子弾丸にプラントカウンターを1つのせる」

 

種子弾丸 プラントカウンター 4→5

 

「─魔法カード『フレグランス・ストーム』発動

フィールド上の植物族モンスター1体を破壊して、デッキからカードを1枚ドロー

植物族のナチュル・チェリーを破壊して、カードを1枚ドロー

そして世界樹にフラワーカウンターが1つのる」

 

世界樹 フラワーカウンター 1→2

 

「…ドローしたカードは、植物族モンスター『ナチュル・パンプキン』

フレグランス・ストームのもう1つの効果、このカードの効果でドローしたカードが植物族だった時、そのカードを相手に見せてもう1枚だけドロー出来る…ドロー」

 

引いたカードを手札に加えたあいりは、フィールドのカードを指差した

 

「永続魔法 種子弾丸の効果

フィールド上に在るこのカードを墓地に送る事で、乗っていたプラントカウンターの数×500のダメージを相手に与える!!」

 

「何…ッ!?」

 

「あのカードのカウンターは5つ」

 

「って事はダメージは…2500ポイントだと!?」

 

遊星・ジャック・クロウが驚く中、種子弾丸に実る5つの刺々しい実は一気に破裂して遊星に襲い掛かる前に遊星は伏せていた2枚のカードの片方を開いた

 

「─罠発動『プリベント・ドロー』

このカードはダメージを与える効果が発動した時に発動し、自分が受ける効果ダメージを半分にする……ぐッ…!!」

 

遊星 LP 4000→2750

 

 

 

 

 

「半分にしたけど、やっぱりあのダメージは大きいよね…」

 

「お前も喰らってたしなぁ

つーか、あのカードってアキも使ってなかったか?」

 

「姉さんのデッキにも入ってるわよ」

 

「やっぱそうだよな~」

 

遊星がダメージを受けている姿を見て、ユキとリンボはどこか現実逃避するように話していた

 

 

 

 

「その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする」

 

「ぐっ…攻撃はまだまだ!!

フレグランス・ストームで手札に加えたナチュル・パンプキンを召喚!!」

 

あいりのフィールドに現れたカボチャの妖精は、フィールドでうたた寝しそうになっていた

 

ナチュル・パンプキン

☆4 地属性 植物族 ATK 1400 DEF 800

 

「パンプキンの効果発動

相手フィールドにモンスターがいる場合にこのカードの召喚に成功した時、手札からナチュルモンスター1体を特殊召喚出来る

手札に加えたチューナーモンスター、『ナチュル・ナーブ』を特殊召喚」

 

あいりのフィールドのナチュル・パンプキンの隣に、葉っぱの妖精が現れて含み笑いを浮かべた

 

ナチュル・ナーブ

☆1 地属性 植物族 ATK 200 DEF 300

 

「来るか…」

 

「─レベル4のナチュル・パンプキンに、レベル1 ナチュル・ナーブをチューニング」

 

4つの光の球になったナチュル・パンプキンが、1つの光の円になったナチュル・ナーブをくぐり抜ける

 

「─聖なる森を壊されし 大自然の怒りの力 今ここに虎と化して 悪しき魔を突き上げろ

シンクロ召喚!!

─吠えろ『ナチュル・ビースト』!!」

 

あいりのフィールドに、体中に植物を纏った大型の虎が現れて咆哮をあげた

 

ナチュル・ビースト

☆5 地属性 獣族 ATK 2200 DEF 1700

 

「ターボ・ウォリアーより攻撃力の低いモンスター…?」

 

「─まだここから、魔法カード『ガオドレイクのタテガミ』を発動!!

このカードは、自分フィールドのナチュルモンスター1体を選択した発動する

このターンの間だけ選択したモンスターの効果を無効にする代わりに、攻撃力を3000にする事が出来る」

 

「何!?」

 

「このターンの間、ナチュル・ビーストの効果を無効化して攻撃力を3000に!!」

 

空から降ってきたキラキラと光る葉っぱのタテガミを浴びたナチュル・ビーストは、一気にパワーアップした

 

ナチュル・ビースト ATK 2200→3000

 

「バトル!!

ナチュル・ビーストで、ターボ・ウォリアーを攻撃!!

─ビースト・クロー!!」

 

パワーアップしたナチュル・ビーストの鋭い爪がターボ・ウォリアーを引き裂く寸前、遊星は伏せていた2枚のカードの片方を開いた

 

「─罠発動『スピリット・フォース』!!

戦闘ダメージ1つを0にして、墓地の守備力 1500以下の戦士族チューナーモンスター1体を手札に加える

オレはダメージを0にして、守備力 500のジャンク・シンクロンを手札に加える」

 

「うっ…けど、モンスターは破壊される」

 

ナチュル・ビーストの鋭い爪を受けたターボ・ウォリアーは、うめき声と共に破壊された

 

「ターンエンド

そしてナチュル・ビーストの攻撃力と効果は元に戻る」

 

ナチュル・ビースト ATK 3000→2200

 

「オレのターン、ドロー

─罠カード『ロスト・スター・ディセント』発動

自分の墓地のシンクロモンスター1体を、自分フィールドに守備表示で特殊召喚する

蘇れ、ターボ・ウォリアー!!」

 

遊星のフィールドに戻って来たターボ・ウォリアーは、そのまま守りの体勢をとった

 

「この効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1つ下がり、守備力は0になる」

 

ターボ・ウォリアー ☆ 6→5  DEF 1500→0

 

「チューナーモンスター『ニトロ・シンクロン』を召喚!!」

 

遊星のフィールドのターボ・ウォリアーの隣に、手足の生えたガスボンベのようなモンスターが現れた

 

ニトロ・シンクロン

☆2 炎属性 機械族 ATK 300 DEF 100

 

「嘘…」

 

「─レベル5になったターボ・ウォリアーに、レベル2 ニトロ・シンクロンをチューニング」

 

5つの光の球になったターボ・ウォリアーが、2つの光の円になったニトロ・シンクロンをくぐり抜ける

 

「─集いし思いが ここに新たな力となる 光差す道となれ!!

シンクロ召喚!!

─燃え上がれ『ニトロ・ウォリアー』!!」

 

遊星のフィールドに、体のあちこちに噴射口をつけた魔物のようなモンスターが現れた

 

ニトロ・ウォリアー

☆7 炎属性 戦士族 ATK 2800 DEF 1800

 

「攻撃力 2800…!!」

 

「ニトロ・シンクロンの効果発動

このカードがニトロと名のついたシンクロモンスターの素材になって墓地に送られた時、デッキからカードを1枚ドロー出来る

…ニトロ・ウォリアーでナチュル・ビーストを攻撃!!

─ダイナマイト・ナックル!!」

 

噴射口から勢いよく炎を噴射しながら飛び掛かったニトロ・ウォリアーの拳が、ナチュル・ビーストをボコボコに殴り倒した

 

「ぅああ…ッ!!」

 

あいり LP 3000→2400

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「ッ…まだまだ、ここから…私のターン!!

強欲なカケラの効果、このカードに強欲カウンターを1つのせる」

 

強欲なカケラ 強欲カウンター 1→2

 

「そして強欲なカケラのもう1つの効果

カウンターが2つ以上乗っているこのカードを墓地に送る事で、デッキからカードを2枚ドロー出来る」

 

強欲カウンターがみるみる内に継ぎ接ぎだらけの『強欲な壺』に変わり、壺の中から出て来た2枚のカードがあいりの手元に来た

 

「『ナチュル・マロン』を守備表示で召喚」

 

あいりのフィールドに現れたイガグリの妖精は、守りの体勢をとりながら青くなった

 

ナチュル・マロン

☆3 地属性 植物族 ATK 1200 DEF 700

 

「ナチュル・マロンが召喚に成功した時、デッキからナチュルモンスター1体を墓地に送る事が出来る

私はデッキから『ナチュル・レディバグ』を墓地へ

そしてマロンのもう1つの効果

1ターンに1度だけ、墓地のナチュルモンスター2体をデッキに戻す事でデッキからカードを1枚ドロー出来る

私は墓地のナチュル・チェリー2体をデッキに戻して、カードを1枚ドローする…引いたカードを伏せて、ターンエンド」

 

「オレのターン、ドロー

スピリット・フォースで手札に戻したジャンク・シンクロンを召喚!!」

 

遊星のフィールドのニトロ・ウォリアーの隣に、再びジャンク・シンクロンが戻って来た

 

「ジャンク・シンクロンの効果

召喚に成功した時、墓地からレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚出来る

蘇れ、チューニング・サポーター!!」

 

遊星のフィールドに再びチューニング・サポーターが現れて、体を隠すように頭の大鍋を目深に被った

 

「─レベル1のチューニング・サポーターに、レベル3 ジャンク・シンクロンをチューニング」

 

1つの光の球になったチューニング・サポーターが、3つの光の円になったジャンク・シンクロンをくぐり抜ける

 

「シンクロ召喚!!

─出でよ『アームズ・エイド』!!」

 

遊星のフィールドのニトロ・ウォリアーの隣に、機械で出来た大腕が現れた

 

アームズ・エイド

☆4 光属性 機械族 ATK 1800 DEF 1200

 

「墓地に送られたチューニング・サポーターの効果

シンクロ召喚の素材として墓地に送られた事で、デッキからカードを1枚ドローする」

 

 

 

 

「…なあ、あのモンスターってさジャンク・シンクロンの効果で効果無効にされてなかったか?」

 

リンボの疑問に、ジャック・クロウ・ユキは呆れたような眼差しを向けた

 

「リンボ…;」

 

「お前なぁ…;」

 

「何だよ?」

 

「確かにジャンク・シンクロンの効果で、チューニング・サポーターの効果は無効にされていた

だがあのドローの効果は墓地で発動する効果だ、ジャンク・シンクロンの効果で無効にはされていない」

 

「そうなのか~」

 

「「「はぁ…」」」

 

ジャックの解説にリンボが感心すると、3人は盛大なため息をついた

 

 

 

 

「アームズ・エイドで、ナチュル・マロンを攻撃!!」

 

勢いよく飛び出したアームズ・エイドは、勢いそのままに守りの体勢のナチュル・マロンを殴り飛ばした

 

「ニトロ・ウォリアーでダイレクトアタック!!

─ダイナマイト・ナックル!!」

 

ニトロ・ウォリアーの拳があいりに迫る中、あいりは伏せていたカードを開いた

 

「─罠発動『ピンポイント・ガード』!!

相手モンスターの攻撃宣言時、自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を守備表示で特殊召喚出来る

破壊されたばかりのマロンを復活させるわ!!」

 

あいりのフィールドに戻って来たナチュル・マロンを見たニトロ・ウォリアーは、驚いて勢いよく急ブレーキをかけて止まった

 

「この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、バトルでも効果でも破壊されない」

 

「ッ…バトルを終了して、アームズ・エイドの効果発動

1ターンに1度、自分のメインフェイズに自身をフィールドのモンスター1体に装備する事が出来る

このカードが装備されている時のみ、装備モンスターの攻撃力は1000アップする

また、装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊して墓地に送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える

アームズ・エイドをニトロ・ウォリアーに装備、攻撃力を1000ポイントアップさせる」

 

アームズ・エイドが空を飛び、ガキイィィンッと音をたててニトロ・ウォリアーの右腕に装着された

 

ニトロ・ウォリアー ATK 2800→3800

 

「ターンエンドだ」

 

 

 

「遊星の奴、本当はこのターンで決着着けるつもりだったな」

 

「だろうな

でなければ、アームズ・エイドの効果を使ってから攻撃を行ったハズだ」

 

 

 

 

「私のターン、ドロー

もう1度マロンの効果、墓地のナチュル・ラグウィードとナチュル・ガオドレイクをデッキとエクストラデッキに戻してカードを1枚ドロー

─そして永続魔法 世界樹の効果

このカードにのっているフラワーカウンターを取り除いて、取り除いたカウンターの数でそれぞれ違う効果を発動させる事が出来る

私はフラワーカウンターを2つ取り除いて、フィールド上のカード1枚を破壊する効果を発動

ッ……装備されているアームズ・エイドを破壊!!」

 

世界樹から降ってきた大量の花びらが鋭利な刃物になって、ニトロ・ウォリアーに装着されたアームズ・エイドを切り刻んだ

 

 

 

 

「アイツ、何でそのままニトロ・ウォリアー破壊しなかったんだ?

そうすりゃ、装備されてるアームズ・エイドも破壊出来たっていうのに」

 

リンボが不思議そうに言うと、隣にいたユキが考え込んでいる表情で話し出した

 

「…多分、遊星の残りの伏せカードを警戒してるんだと思う

「あの伏せカード、破壊を無効にするカードじゃないか」って」

 

「それか復活させるカードのどちらかだと睨んだといったところだろう

破壊してもすぐに復活させられては、何の意味も無い」

 

ユキに続くようにジャックが話し終わると、大量の花吹雪がようやく止んだ

 

 

 

 

「…アームズ・エイドがフィールドを離れ、ニトロ・ウォリアーの攻撃力は元に戻る」

 

ニトロ・ウォリアー ATK 3800→2800

世界樹 フラワーカウンター 3→1

 

「チューナーモンスター『幻妖種 ミトラ』を召喚」

 

あいりのフィールドのナチュル・マロンの隣に、花びらのような羽根を持った妖精が現れた

 

幻妖種 ミトラ

☆3 地属性 植物族 ATK 500 DEF 1000

 

「─レベル3のナチュル・マロンに、レベル3 幻妖種 ミトラをチューニング」

 

3つの光の球になったナチュル・マロンが、3つの光の円になった幻妖種 ミトラをくぐり抜ける

 

「聖なる森を壊されし 大自然の憎しみの力 今ここに竜と化して 悪しき罠を吹き飛ばせ

シンクロ召喚!!

─逆巻け『ナチュル・パルキオン』!!」

 

あいりのフィールドに、全身に樹と苔の鱗を纏ったドラゴンが現れて蜷局を巻くような体勢をとった

 

ナチュル・パルキオン

☆6 地属性 ドラゴン族 ATK 2500 DEF 1800

 

「墓地のナチュル・レディバグの効果!!

自分がナチュルシンクロモンスターのシンクロ召喚に成功した時、墓地からこのカードを特殊召喚する事が出来る

来て、レディバグ!!」

 

あいりのフィールドのナチュル・パルキオンの隣に、てんとう虫の妖精が現れた

 

ナチュル・レディバグ

☆1 地属性 昆虫族 ATK 100 DEF 100

 

「そしてレディバグの効果

このカードをリリースする事で、自分フィールドのナチュルモンスターの攻撃力をターン終了時まで1000ポイントアップさせる

レディバグをリリースして、パルキオンの攻撃力をアップ!!」

 

ナチュル・レディバグが光となって消え、その光を浴びたナチュル・パルキオンはパワーアップした

 

ナチュル・パルキオン ATK 2500→3500

 

「攻撃力がニトロ・ウォリアーを越えたか…」

 

「ナチュル・パルキオンで、ニトロ・ウォリアーを攻撃!!

─ナチュラル・エコー!!」

 

ナチュル・パルキオンの放った衝撃波のブレスが、ニトロ・ウォリアーを直撃してかき消した

 

「ぐう…っ!!」

 

遊星 LP 2750→2050

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド

そしてナチュル・パルキオンの攻撃力は元に戻る」

 

ナチュル・パルキオン ATK 3500→2500

 

「オレのターン、ドロー!!

─手札から魔法カード『調律』を発動!!

デッキからシンクロンと名のつくチューナー1体を手札に加え、デッキの1番上のカードを墓地へ送る

オレは『ブライ・シンクロン』をデッキから手札に加え、デッキの1番上を墓地へ送る」

 

遊星のデッキから墓地へ送られたカードは、1枚のモンスターカードだった

 

「─永続罠発動『エンジェル・リフト』

自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を、攻撃表示で特殊召喚出来る」

 

「ニトロ・ウォリアーを復活させるカードじゃなかったんだ…何を出すかはわからないけどさせない、パルキオンの効果発動!!

このカードがフィールド上に表側表示である時に罠カードが発動した時、自分の墓地のカード2枚を除外する事で罠カードの発動を無効にして破壊する

私は墓地のガオドレイクのタテガミとシンクロ・マテリアルを除外、エンジェル・リフトの発動を無効にして破壊!!

─イレイズ・ブレス!!」

 

ナチュル・パルキオンの放ったブレスがエンジェル・リフトのカードを破壊する前に、遊星は伏せていたもう1枚のカードを開いた

 

「─罠発動『ブレイクスルー・スキル』!!

相手フィールドの効果モンスター1体の効果を、ターン終了時まで無効にする」

 

「えっ!?」

 

「これでナチュル・パルキオンの効果は無効になり、エンジェル・リフトの効果は有効になった

蘇れ、チューニング・サポーター!!」

 

遊星のフィールドに、チューニング・サポーターがまた戻ってきた

 

「自分の墓地からモンスターの特殊召喚に成功した時、手札の『ドッペル・ウォリアー』を特殊召喚出来る

来い、ドッペル・ウォリアー!!」

 

遊星のフィールドに、真っ黒な服に身を包んだ銃使いの戦士が現れた

 

ドッペル・ウォリアー

☆2 闇属性 戦士族 ATK 800 DEF 800

 

「調律の効果で手札に加えたチューナーモンスター、ブライ・シンクロンを通常召喚」

 

遊星のフィールドの2体のモンスターの隣に、飛行機を模した変形ロボが現れた

 

ブライ・シンクロン

☆4 地属性 機械族 ATK 1500 DEF 1100

 

「─チューニング・サポーターの効果

このカードをシンクロ召喚の素材にする時、自身をレベル2として扱う

─レベル2のチューニング・サポーターとドッペル・ウォリアーに、レベル4 ブライ・シンクロンをチューニング」

 

合計4つの光の球になった2体のモンスターが、4つの光の円になったブライ・シンクロンをくぐり抜ける

 

「─集いし願いが 新たに輝く星となる 光差す道となれ!!

シンクロ召喚!!

─飛翔せよ『スターダスト・ドラゴン』!!」

 

遊星のフィールドに、星屑のような輝きを瞬かせた美しいドラゴンが現れた

 

スターダスト・ドラゴン

☆8 風属性 ドラゴン族 ATK 2500 DEF 2000

 

「キャーっ!!!!」

 

スターダスト・ドラゴンを見たあいりは、興奮の悲鳴をあげた

 

「スゴい!!

本物のスターダスト・ドラゴンだぁ……!!

ステキ、超綺麗ーっ!!」

 

「ありゃ筋金入りだな…;」

 

「そうね……;」

 

そのままはしゃぎ続けるあいりを見て、リンボとユキは呆れたような眼差しを向けていた

 

「おい、本当に大丈夫か…?」

 

「ハッ、またやっちゃった…!!

変なトコ見せてゴメン……」

 

「今に始まった事じゃねぇだろ」

 

「ちょっとリンボ、どういう意味!?」

 

茶々を入れたリンボに噛み付いたあいりは、気を取り直してデュエルに集中した

 

「…さ、続きをどうぞ!!」

 

「あ、ああ…;

チューニング・サポーターの効果、シンクロ召喚の素材となって墓地に送られた事でデッキからカードを1枚ドロー

更にドッペル・ウォリアーの効果、このカードがシンクロ召喚の素材となって墓地に送られた時、自分フィールドに『ドッペル・トークン』2体を攻撃表示で特殊召喚出来る

来い、ドッペル・トークン達!!」

 

遊星のフィールドのスターダスト・ドラゴンの隣に、色素の薄いドッペル・ウォリアーが2人現れた

 

ドッペル・トークン×2

☆1 闇属性 戦士族 ATK 400 DEF 400

 

「そしてブライ・シンクロンの効果

このカードがシンクロ召喚の素材となって墓地に送られた時、このカードを素材にしたシンクロモンスターの攻撃力はこのターンの間600アップし、効果は無効になる

スターダスト・ドラゴンの攻撃力を600アップ」

 

スターダスト・ドラゴン ATK 2500→3100

 

「─チューニング・サポーターの効果で引いた魔法カード『オーロラ・ドロー』を発動

手札がこの1枚のみの時、デッキからカードを2枚ドロー出来る…バトル!!

スターダスト・ドラゴンで、ナチュル・パルキオンを攻撃!!

─シューティング・ソニック!!」

 

スターダスト・ドラゴンの星屑を瞬かせたブレスが、ナチュル・パルキオンを撃ち抜いた

 

「くうぅ…っ!!」

 

あいり LP 2400→1800

 

「─ッ…罠発動『奇跡の残照』!!

このターンに戦闘で破壊されて自分の墓地に送られたモンスター1体を特殊召喚出来る

─更に罠発動『ダメージ・ゲート』

自分が戦闘ダメージを受けた時、受けたダメージ以下の攻撃力を持った自分の墓地のモンスター1体を特殊召喚出来る

私は奇跡の残照の効果でナチュル・パルキオンを、ダメージ・ゲートの効果でナチュル・レディバグをそれぞれ復活させる!!」

 

あいりのフィールドにナチュル・パルキオンとナチュル・レディバグが、それぞれ攻撃表示で戻って来た

 

「─がら空きにはさせないという事か…バトルを終了して魔法カード『アカシックレコード』を発動

デッキからカードを2枚ドローする、ただし引いたカードがこのデュエルで既に使われたカードだった場合そのまま除外する

ドロー…どちらも使われていないカードだ、よって手札に加える

カード2枚を伏せて、ターンエンドだ

そしてスターダスト・ドラゴンの攻撃力と効果は戻る」

 

スターダスト・ドラゴン ATK 3100→2500

 

「このまま押し切る…私のターン!!」

 

デッキから引いた緑のカードに、あいりは勝機を見出だした

 

「─…魔法カード『ミラクルシンクロフュージョン』発動!!」

 

《「ミラクルシンクロフュージョン」…!?》

 

聞き覚えのないカードの名前に、遊星達は声を揃えて叫んだ

 

「自分のフィールドか墓地から融合モンスターカードによって決められている素材のモンスターを除外して、シンクロモンスターを融合素材にする融合モンスター1体を融合召喚扱いでエクストラデッキから特殊召喚する

フィールドのナチュル・パルキオン、墓地のナチュル・ビーストを除外して融合!!」

 

あいりのフィールドのナチュル・パルキオンと、墓地から戻ったナチュル・ビーストが融合の渦にのまれていく

 

「─大自然壊されし怒りと憎しみの力 交わり大いなる姿へ生まれ変われ

融合召喚!!

─立ち上がれ『ナチュル・エクストリオ』!!」

 

あいりのフィールドに、ナチュル・パルキオンの鱗を纏ったナチュル・ビーストが現れた

 

ナチュル・エクストリオ

☆10 地属性 獣族 ATK 2800 DEF 2400

 

 

 

 

 

「レベル10のモンスターだと!?」

 

「アイツ、あんな切り札持ってたのかよ!?」

 

「私と闘った時は、あんなカード使わなかったけど…」

 

「ただ召喚出来なかっただけじゃねぇか?」

 

目の前に現れたあいりの切り札に、ジャック達は驚いて叫んでいた

 

 

 

 

 

(シンクロモンスターを使った融合召喚…これはもしかすると…!!)

 

遊星がとある可能性を見出だしている中、あいりはデュエルを続行した

 

「─永続魔法『勇気の旗印』発動

このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドのモンスターの攻撃力は自分バトルフェイズの間200アップする

─更にレディバグの効果

自身をリリースして、エクストリオの攻撃力をこのターンだけ1000ポイントアップさせる」

 

あいりのフィールドのナチュル・レディバグが光になって消え、その光をナチュル・エクストリオは浴びた

 

ナチュル・エクストリオ ATK 2800→3800→4000

 

「─手札の『エフェクト・ヴェーラー』の効果発動!!」

 

「エフェクト・ヴェーラー…!?」

 

「知っているみたいだな

相手のメインフェイズ時にこのカードを手札から墓地に送り、相手フィールドのモンスター1体の効果をターン終了時まで無効にする

オレはナチュル・エクストリオを選択!!」

 

半透明な天使がナチュル・エクストリオに吸収され、ナチュル・エクストリオは弱体化した

 

「エクストリオの効果が……なら、こうする!!

─装備魔法『魔界の足枷』を、スターダスト・ドラゴンに装備

このカードを装備したモンスターは攻撃する事が出来なくなり、攻撃力と守備力が100になる

更に私のスタンバイフェイズ時に、装備モンスターのコントローラーは500のダメージを受ける」

 

遊星のスターダスト・ドラゴンの足首は、禍々しい雰囲気の大きな鉄球と鎖で繋がれた

 

スターダスト・ドラゴン ATK 2500→100  DEF 2000→100

 

「これで決める!!

ナチュル・エクストリオで、スターダスト・ドラゴンを攻撃!!

─シュバルツ・バイツ!!」

 

ナチュル・エクストリオの鋭い爪が、スターダスト・ドラゴンに襲い掛かる

 

 

 

 

「攻撃力の差は3900…!!」

 

「遊星の残りのライフは僅か2050…これを受けたら…!!」

 

 

 

 

「行っけぇ!!」

 

「─…このデュエル、もらった」

 

「えっ…?」

 

不敵な笑みを浮かべた遊星は、伏せていた2枚のカードの片方を開いた

 

「─罠発動『イクイップ・シュート』!!」

 

「嘘…!?」

 

「ここでそのカードか……」

 

「このカードはバトルフェイズ中にのみ発動出来る

自分フィールド上の表側攻撃表示で存在するモンスターに装備されている装備カード1枚と、相手フィールド上に存在する表側攻撃表示のモンスター1体を選択する

選択したモンスターに装備カードを移して、その後強制バトルを行いダメージ計算を行う」

 

「それじゃあ…!!」

 

「オレは魔界の足枷と、ナチュル・エクストリオを選択!!

魔界の足枷をナチュル・エクストリオに装備!!」

 

魔界の足枷がスターダスト・ドラゴンを離れ、ナチュル・エクストリオに装着された

 

「そしてスターダスト・ドラゴンとナチュル・エクストリオの攻撃力と守備力は変化する!!」

 

スターダスト・ドラゴン ATK 100→2500  DEF 100→2000

 

ナチュル・エクストリオ ATK 4000→100 DEF 2400→100

 

「このまま強制バトル!!

スターダスト・ドラゴンで、ナチュル・エクストリオを攻撃!!

─シューティング・ソニック!!」

 

スターダスト・ドラゴンの放ったブレスがナチュル・エクストリオを直撃して、あいりのライフを削り切った

 

あいり LP 1800→0

 

デュエルが終わり、スウッと音をたててソリッドヴィジョンが消えていく

 

「うぅ~……いけるかなーって思ったんだけど、やっぱり負けちゃったかぁ」

 

「だが、良いデュエルだった」

 

デュエルディスクをオフにした遊星は、座り込んでいるあいりに手を差し伸べる

 

「良いデュエルをありがとう」

 

「ど、どういたしまして…」

 

あいりは顔を赤くしながら、遊星の手をとった

 

「…ねぇ、遊星って天然?」

 

「だろうぜ、間違いなく

ひょっとしたら、アキもそれにやられたんじゃねぇか?」

 

「姉さんの場合は、遊星が姉さんの心の闇を受け止めたからっていうのも有るし……」

 

その様子を見て、ユキとクロウはヒソヒソと話していた

 

「クロウ・ユキ、どうかしたのか?」

 

遊星の声に2人は肩をビクつかせながら、慌てて両手を横に振った

 

「い、いや!!

何でもねぇぜ!!」

 

「そ、そうそう!!

大丈夫よ!!」

 

「そうか?

…ユキ、良い友達が出来て良かったな」

 

「うん、ありがとう」

 

「なあ遊星

最後の攻撃であいりが魔界の足枷を使ったまま、スターダストじゃなくてドッペル・トークン攻撃してたらどうしたんだ?」

 

リンボの疑問に、遊星はデュエルディスクの墓地から2枚のカードを取り出した

 

「─罠カード『燃える闘志』?

えっと…発動後このカードは装備カードとなり、自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体に装備する

元々の攻撃力よりも攻撃力が高いモンスターが相手フィールド上に存在する場合、装備モンスターの攻撃力はダメージステップの間、元々の攻撃力の倍になる…?

─墓地からのは『ダメージ・イーター』…相手がダメージを与える魔法・罠・効果モンスターの効果を発動した時、墓地に存在するこのカードをゲームから除外して発動する事ができる

その効果は、ライフポイントを回復する効果になる

この効果は相手ターンにのみ発動する事ができる

ってか、んなカードいつの間に墓地に送ったんだよ!?」

 

「調律で手札にブライ・シンクロンを加えた後、デッキの上からカードを1枚墓地に送る機会があっただろうが

その時のカードがそれだったという事だ」

 

驚くリンボに、ジャックはどこか呆れたように言い放った

 

「じゃあ効果ダメージで攻撃してても、回復されて終わりなんだ…」

 

「ライフは残るけど、打つ手無しって事になるって訳か」

 

「─つまり全部封じられてたって事…?」

 

クロウが納得すると、あいりはどこか震える声で呟いた

 

「すまない…君は本当に強かったから全力になってしまった」

 

「─…もうこれだから不動 遊星はスゴすぎるのよねー!!

完敗だわ、あはははは!!」

 

そのまま笑い出すあいりを、遊星達は心配そうに見つめていた

 

「…よっしゃーっ!!

何かオレ様もデュエルしたくなって来たぜ!!

誰か、オレ様とデュエルだ!!」

 

「やかましい奴め、このジャック・アトラスにデュエルを挑んだ事を後悔させてやろう!!」

 

いつの間にかデュエルディスクを持参したジャックが、リンボと向かい合った

 

「ちょっとリンボ、止めておいた方が……「「─決闘(デュエル)!!」」

 

ユキの制止も聞かず、リンボとジャックはデュエルを始めた

 

……十数分後、噴水広場に炎と氷のドラゴン達の雄叫びが響いたのはまた別の話

 

(…シンクロモンスターを使用した融合

─もしかすると、コレならあのシンクロキラー…『機皇帝』に太刀打ち出来るかもしれない)

 

…ジャック達のデュエルを見ながら、遊星がそんな事を考えていたのもまた別の話




ユキちゃんの友達、あいりちゃんの2回目のデュエルです
実はこのあいりちゃんが、元々のユキちゃんポジションでした

・編入してすぐの頃からのアキの友達
↓
アキ繋がりで、遊星達と知り合う
↓
誰かとデュエル
↓
互いのエースドラゴンが出た時、シグナーの痣が現れる
↓
事情を聞いて、晴れて仲間入り

……こんな感じの設定を考えていたんですけど、デュエルが少なくなるのでボツにしました

中等部のお話は色々作る事が出来るので好きです、これからも作っていこうと思っています

あいりちゃんにも、またデュエルさせてあげたいと思っています
結果的に今回、ぼろ負けさせちゃいましたしね
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