エーゴンっぽい生徒が往くブルーアーカイブ   作:魚の名前はイノシシ

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落ちた葉が伝えている

掘り返される過去の思い出を

砂に埋もれている未来を

そして───


「エーゴン伝説」(追憶)

 

─私はずっと戦場に生きてきた。勝つことも、負けることも無く。ただただ生きて、生き残って。少し大袈裟に言っているけど、明日のご飯も選べない私には死活問題だった。

その頃はビナーなんて知らずにただ平穏を求めて生きてきた。

 

生きて、落し物を漁って、それを売って生計を立てて。

ギザ山に辿り着いてからは少ないけど山菜も取れるようになって。

音程した生活っていうものが手に入った。

 

あるとき。いつもみたいに戦場をかぎつけてアビドスに行ったんだ。寂れた学校を襲撃するって話を聞いて、上手く行けば学校の備品やらを良い状態で持って帰れると思って。

結果はお察しの通り。

水色のやつが前でタンクをして、ピンクのちびが暴れ回る。漏れた雑魚は他の十数人で撃ち落とす。それだけで砂嵐にあったみたいに襲撃側は薙ぎ倒された。

 

私はもう終わりって思って悟ったんだけど、驚いたことに水色のやつ…梔子ユメ先輩がアビドスに来ないかと誘ってくれた。ピンクのやつ、小鳥遊ホシノや周りのヤツはあまり賛成意見ではなかったし、なんならホシノは猛反対していた。それでも、何故だか忘れたが伸ばされた手を掴んで、かつて砂の栄光を誇ったアビドスの一員となった。

 

その時のみんなの顔は今も忘れていない。

黄金のようにいつまでも輝く記憶。

 

 

 

 

 

アビドスに入学してから1年がたったある日のこと。二日前にユメ先輩が行方不明になったことを聞いた。ホシノが経緯を話していたが喧嘩をして謝りたい云々を覚えてない。ユメ先輩は…まぁ()()()()()()()()が、オアシスを1人で探しに行ったのだろう。ホシノは焦燥しながらアチコチ走り回っては思い詰めている。

 

 

それから更に二日後。苦心して見つけたユメ先輩はコンパスを持っておらず、辛うじて多く持っていた水と、風邪と一緒に飛んでくる砂を防げるだけの頑丈なテントを建てて何とか生きていた。食料は無くなったらしい。

 

 

「こんな所にいたんですか、ユメ先輩。…ホシノの奴、喧嘩した後にユメ先輩が行方不明になったってパニックですよ。あちこち走り回ってはヘルメット団を殴り飛ばしてはアンタを探してたぞ。……オレだって、心配した。」

 

ホシノに、ユメ先輩を見つけたことと学校に向かうことを伝えて、何となく、位置情報を送ってユメ先輩を背負う。

 

「ホシノちゃん…うぅ〜、ユウキちゃんも心配かけちゃってごめんね……」

 

空腹で動けないユメ先輩を背負って、コンパスの導きに従い学校へ戻っていた。その時。

 

 

()()()だったんだ、【ヤツ】が現れたのは。

 

GAAAAAA──!!

 

クジラに見間違えた。或いは神にすら。

 

ソイツが現れた時の振動やら風圧やらで色々と吹き飛ばされた私達は少し離れたところでうつ伏せに倒れていた。荷物や貴重品やらはユメ先輩と一緒に落ちたらしい。何が起きたかと当たりを見回そうとしたら、フラッシュバンなんか目じゃない程の()()()()が一帯を照らした。

 

「目が、クソ!ユメ先輩、無事ですか、ユメ先輩!」

 

砂漠の太陽よりも明るい光を目にしたのだから視界が閉じられるのも必然だった。

 

「ユメ先輩、どこですか?眩しくて見えないから、声を…うわっ!」

 

ユメ先輩に声をかけながら何とか這いつくばっていると、ヤツが引き返すようにして立ち去った。振動によろめいて、転ばないように気をつけていた。それから少しして、視界が戻ってきた時に辺りを見回してユメ先輩を探したんだ。

 

「ユメ先輩ー?もう大丈夫だから出てきてくださいよー!……あ、こんな所にいたんですかユメせ、ん……ぁぇ…」

 

見つけたよ、ソレを。

ビームに丸焼けにされて人のカタチをしているだけの()()()を。

 

「…いや、いやいやいや。さ、さすがに…冗談じゃ、…ハァ、」

 

傍らに落ちた、焦げ跡と細かい傷のあるユメ先輩の愛用する盾を。

 

「─ハァっハァっはっはっぁはっぁはっハ…うぇ、お、ぅ─ぐぷ、ぇえええええ!」

 

ソレは、ユメ先輩だった。

 

「ァア、ハァ、っァッア!や、嫌だ…ユメ、先輩…ゃ、やだ…!ハ、ハ、ハッハッハッ───」

 

太陽のような笑顔が脳裏に過ぎり…ぐらりと、新月が昇った。

 

 

 

 

次に目が覚めたのは病院。傍らには泣き腫らしてなお泣いているホシノが居た。

酷いことをしたと思う。目覚めたことに気づいたホシノは一瞬笑顔を取り戻しそうになった所に退学するって言ったのだから。嬉しさと困惑、次第に絶望と孤独が彼女の顔を覆い尽くした。

 

「何で…何でですか……あ、や、やっぱり私が、私がユメ先輩をこ、殺し──」

 

「違う。……ヤツがいる。そう思うと、……無理だ。今にもやつはやってくる。私を追ってアビドスに…ハっ、ハっ…オレを、オレを殺そうとしてくるんだ!!

 

段々と正気を失って、錯乱状態になったオレは止めようとしてくる病院のヤツらをホシノ含めて全員殴り飛ばして遠くへと。砂漠の反対側にとにかく走った。

 

そこで出会ったのがゲヘナ学園の珍妙研究部部長の(b)針抜《/b》《しんばつ》 ラダとかいう、面だけは良い存在自体が珍妙な生きものだった。

 

To Be Continued……

 

 

 






次回─「エーゴン伝説」(追憶2)

お久しぶりでございます。何故かシリアスになったけどここから更に元気無くすけどちゃんと復活するよ(ネタバレ)

ここにビナー戦が終わったら番外としてのお題があるじゃろ?君の読みたい話をひとつだけ選ぶんじゃ。

  • エーゴン、現代のエーゴンと出会う
  • ベール擬人化!火に沈むゲヘナ!
  • プラキドサクス、トリニティを支配する。
  • 他のリクエストは活動報告にコメントじゃ!
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