ブルーアーカイブ 曇り空はやがて晴れ渡る 作:智也0424316
人殺しだった。
「ちょ…ちょっ…と…!?」
…誰かが近くにいたみたい。…ごめんね。名前も知らない誰かさん。…できればそのまま放置してくれると…嬉しいな…。
__死んで楽になろうとしてるの?__
__私を殺したくせに?__
__許さないよ…あなたは苦しまないと。__
__逃げないでね。__
『…っ!』
私は目を覚ました。…いや。目を覚ましてしまった。
「大丈夫…?」
『あなた…は…ユウカ…さん?』
そこにいたのはセミナーの会計である早瀬ユウカだった。
「…久しぶりね。」
『は…い。』
「…ノアから聞いたわよ。まだ…癒えてないみたいね。」
『…。』
「…何度も言ってるけどあれはあなたのせいじゃない。どうしようもなかったことなのよ。」
『…無理…ですよ。…割り切れなんて…!』
「……。」
『ずっと…頭から離れないんですよ…!あの子が…!助けて…殺さないで…って叫ぶ声が!』
もう…私は止まれなかった。一度出始めた慟哭はもう止まらない。
『だからっ…!私は…!』
ぎゅっ…。
『…ユウカ…さん…?』
私はユウカに抱きしめられていた。
「今は…好きなだけ吐き出しなさい…。誰も…あなたを責めないから。」
その一言で…私の想いは決壊した。
『…ぅ…ぁ…ぁぁぁぁぁぁっ!』
私はユウカの胸の中でわんわんと泣いた。
『っ…ぅ…ぐすっ…』
「落ち着いた?」
『はい…ぐすっ…ご迷惑を…おかけしました…。』
「迷惑なんて思ってないわよ。」
『…ユウカ…さん…ありがとう…。』
「気にしないで。それじゃあ私は行くわ。ゆっくり休んでね。」
『はい…。』
そして数ヶ月が経った頃。
どうやらゲーム開発部の皆が何か変なのをさらってきたらしい。
名前は確か…アリス…ちゃんだったかな?
『…。』
「…。」
〘急募〙目の前にアリスが現れた時の対処法。
『確か…君は…アリスちゃん…だったよね?』
「はい!アリスです!」
『…元気いっぱい…だね。ねぇアリスちゃん。』
「…?」
『アリスちゃんはすごい力を持ってるみたいだね。今は理解出来なくていいけど…絶対に使い方を間違えないでね。まぁ…間違えかけても…』
「おーい!アリスー!」
『彼女たちならきっと止めてくれるよ。絶対にね。』
「……?」
アリスは困惑しながらもゲーム開発部に戻っていった。
『…はぁ…。』
私は胸をぎゅっと締め付けられる思いだった。
『私は…アリスちゃんみたいに仲間もいないし…まさか…羨ましく感じるなんてなぁ…。』
目から…ポロポロと涙がこぼれ始める。
『…寂しい…よ…ぅ…ぐすっ…』
私はそのまま部屋で寝落ちしてしまった。
〜翌日〜
「……。」
『アリスちゃん?』
私はアリスに攫われていた。
『ここ…ゲーム開発部の部室?』
「はい!アリスはあなたを仲間にします!」
『えぇ…?』
私は困惑しながら部室に無理矢理連れ込まれるとそこには…。
『モモイちゃんにミドリちゃん…。』
「あ!この間ありすと一緒にいた人!」
『こんにちは…?』
「アリス?どうしてこの人を?」
「はい!アリスはこの人をパーティに加えることに決めました!」
『えっと…私…仲間…?』
「はい!あなたも仲間です!」
『…!そっか。』
「大丈夫!?ちょっとアリス!お姉さん泣いちゃったよ!?」
『…ぇっ?』
そして私は…自分が泣いていることに気がついた。
そして…
「アリスはあなたの名前が気になります!教えてください!」
名前…。
『うん。いいよ。私の名前は。』
__アオ。白雲《シラクモ》アオ__
次回第4話 昼寝