バカとテストと召喚獣~すべてを知った僕となにも知らない君~   作:唐笠

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そう言えば一昨日はポッキーの日でした!

あぁ!
忘れてるなんて私のバカ野郎ぉぉぉ!


第12話 それぞれの決意

あのピクニックから数週間、特に事件もなく僕の日常は流れていった。

『吉井 明久』としての日常は、とても色付いており退屈などしない。

過ぎた過去の中にある僕の知らないことは、その一つ一つがかけがえのないものだったのだ。

ふと横を見れば、離れていったはずのみんながいる。

失ったはずの君がいる…

そんな、素晴らしい日常も今日で終わりを告げるのだ。

「いよいよ…か……」

そっと、そう呟くと僕は玄関の戸をそっと開ける。

冬もそろそろ終わりを告げようとしているのに、身体の芯を射すほどに冷たい風。

それに相対するように、温かく僕を包む朝日。

この日、『吉井明久』は死んだのか…

そんな感傷に耽りながら、いつもの道を歩いていく。

君の待つ、坂の上を目指して…

「ついに来たか…」

俺はこの日を心待にしていた。

……していたはずなのに、胸中に残る一片の悔い。

それは、俺のしようとしていることと真逆のことだ。

後悔するならやらなければいい。

そんなことを言って逃げれるのは『子供』だけだ…

俺はやらなければいけない。

俺がやらなければいけない。

それはあいつのため…

俺の大切な親友のためなんだ…

「大丈夫だ…

俺は間違っていない。俺は……正しいんだ…」

そんな自己暗示をかけながら、俺は家を出る。

胸ポケットに愛用の銃があるのを確認して…

「来ちゃいましたね…」

誰へとなくそう呟いた私は決心を固める。

今日で楽しい日々とはおわかれ…

そんなのはイヤだけれど、それは逃れられない結末……

どのような形であれ、今日で楽しい日々とはおわかれなんです…

「楽しかったですよ…明久君……」

ここにはいない、私の大好きな人の名をそっと呟く。

きっと、その時にはその名前を呼ぶことはできないだろうから…

今の内に、何度も胸の中でその名を呼ぶ……

忘れないように…

なかったことにならないように…

せめて、明久君の記憶の片隅にでも残るようにと……

「バカ…ですね……」

こんなに苦しむなら、想いを伝えれば良かったのに…

でも、できなかったのはなぜ…?

答なんて解りきってるんです…

拒絶されるのがイヤだった…

たったそれだけのわがままな理由。

もしかしたら、それが解決策なのかもしれないのに、私はそれを選べなかった。

「最低…ですね……」

私は明久君のようには優しくなれない。

結局は、逃げることでしか解決できない狡い人間なんです…

だから、そんな優しい明久君が可能性を手に入れられるように私は……

「ありがとう…」

いつもの私とは違う口調。

いつの日か私が夢見た『私』

それは明久君自身に、明久君の優しさに、私になかったものをくれたことに対する言葉。

「名前で呼んでくれたこと…嬉しかったですよ……」

私は自ら、終止符を打つために家を出た。

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