「第1段階」強化です。
奴は未だ推定で「2段階」の強化を残している……。
この意味が分かるか……??
感想・評価・お気に入り・しおり・誤字報告、いつもありがとうございます。
励みになっております!
いつでもお待ちしております!
それと今回、スマートフォンからの投稿なので若干短いです。
すいません。
雄英体育祭を翌日に控えた放課後。
この2週間でもはや見知った顔になった出久、爆豪、上鳴くん、わたしこと明々の4人と、オールマイトが来れないため監督官としてエクトプラズム先生(遠慮するなと毎回来てくれた神)。
みんなで見守る中、上鳴くんの新技を試すときが来た。
「ふー……よし、行きます!」
「エンリョナクコイ!」
右手を銃の形に。
薄っすらと「帯電」した身体から分離した電荷を指先から放ち、3体のエクトプラズム先生の分身にマーキングを施す。
物理威力すら持つ、自然界で最速の現象。
「走雷・三撃!!」
「帯電」の出力が爆発的に上がる。
空間を切り裂く紫電と、僅かに遅れて、轟音。
空気をも焦がし、分身を跡形も無く消し飛ばした、上鳴電気の必殺技。
「ナント……雷ヲモ生成スルトハ……!」
そう、雷である。
プラス電荷を射出しマーキングしたポイントにマイナス電荷を「帯電」して誘導。
ピンポイントでの雷撃を可能にしたのだ。
射程は50m以内でマーキング数は3が限界ではあるが、その範囲内なら逸れることなく一直線に向かうため、近〜中距離での単発・複数攻撃としても使用できる。
もっと使いこなせば距離もマーキング数も増やせる……きみは明日からストライクフリーダムを名乗ると良い……。
「『走雷』なんて技名付けちゃったけどカッコツケ過ぎますかね!? 必殺技、憧れてたんスけど!」
「イヤ、十分ダ、素晴ラシイ。 シッカリ必殺技ニナッテイル。 入学カラヒト月デコレ程トハ……」
エクトプラズム先生すら舌を巻く、破格の性能を持つ必殺技。
だがこれで終わりではなく、この上鳴電気という男の覚悟を見誤っていたのはわたしの方だった。
「『走雷』『雷纏』『雷動』ト必殺技クラスヲ3ツ……ソノ他ニモ『鎮圧』『麻痺』『加熱』『通信』……技ノデパートダナ」
そう、原作ではしっかりおバカキャラになっていた上鳴くん。
しかし気合と根性で詰め込んだ最低限の知識を元に実践で余りある結果を叩き出した。
わたしの予定では必殺技として『走雷』は完成したとしても『雷纏』は6割程度、『鎮圧』『麻痺』がギリギリ形になるかな、というところだったが……。
「三日会わざれば、なんて言うけれど、化けたね」
「チッ……認めたかねーが、確実に強敵になりやがった」
出久も爆豪も一目を置く、というより自身を脅かす対象として認めるほどの成長率。
これが電気系統個性、これが「帯電」、これが上鳴電気。
雄英体育祭で産声を上げるヒーローが、またひとり。
「さて……流石に今日は終わりにしよっか。 明日は救護室から活躍を観させてもらうよ」
「リカバリーガール従きの救護班だったんだね。 とはいえ、3学年分周るのはキツくない?」
「いや、先輩にひとり救護担当がいるから3人で分業する予定。 わたしじゃなくて先輩が会場にいるかもだけどいい人だし腕もいいから安心してね!」
わたしと違ってちゃんと仮免持ちだし。
特災免許は万能ではなく実は結構条件が厳しかったりするので、町中でいきなりヴィランと会っても戦えなかったりする。
しかし仮免以上を持っていればその脅威に対し個性を使用し戦闘行為を行えると明確化されているのだ。
……実はUSJの戦闘宣言、外でやったら違反なんだよね。
「仮免持ちで回復系の個性。 ちょっとキャラクター的には……うん、爆豪とか苦手そうだけど、でもいい子だから……ほんと……」
「言いながら自信無くすな」
いやでもさぁ……天然感あってパーソナルスペース激狭な女の子とか絶対苦手じゃん?
ほどほど距離感の芯強い系女子が好きと見た。
残念だけど紹介できる子はいない!
「ま、そんな感じで明日は別行動! 基本的にはみんなの観てるから安心してね!」
「……格付けだ、出久、上鳴」
「誰が1年で最強か」
「いやー……流石にまだ勝てる気はしねーけどさ、最強格って響きには憧れるし……お前らにも食らいつくぜ、俺は」
っあー!
視線が交差するピリッとした空気感!
青春だー!
OLからロリに転生して早8年、最近みんなが眩しくて仕方ないんだよね。
「推薦の轟くんとヤオモモちゃんもいるけど……まぁ、負けないよね、きみらなら」
「ったりめーだ。 推薦程度でイキってここに顔出さねぇ時点で、あいつらは勝てねぇよ」
「……まァ俺がこれだけできること増えてるから何も言えねぇや」
「強くなるための嗅覚を鋭くする……大事なことだからね、それを逃したんだったら、仕方ない」
個々人で考え方や強くなる方法は違えど、2週間と限られた時間の中、セルフマネジメントで一切の無駄なく成長できる人はトップヒーローにさえほとんど居ない。
高校や大学のヒーロー科を出てしまえば、同系統の個性持ちや個人経営の個性塾、個性ジムなどを利用してマネジメントしてもらう個性伸ばしが一般的となるため、施設を使えたり無料で監督してもらったりと、この2週間すら貴重な時間なのだ。
ここで足踏みをしたか、半歩進んだか、一歩進んだか……それとも、上鳴くんのように階段を上ったか。
この差は、とても大きく出る。
「なぁ緑谷、爆豪……」
「んだよ……アァ?」
「……んー……ふふふ、面白いねそれ」
なんか内緒話してる。
ちょっと気になるけど、エクトプラズム先生がこっちに来た。
「明々。 君ノマネジメント能力ニハ驚イタ。 アノ緑谷ヲ育テタト聞イテ、マサカト思ッテイタガ……」
「ふふふ、中々どうして、でしょう?」
ぶいぶい、とピースすると、エクトプラズム先生もぶいぶいちょっきんとカニさんしてくれた。
えっこのひとこんなお茶目さん??
流石教師……対こどもが巧すぎる……!
「マネジメントモイイガ、君自身ハドウダ?」
「……ふふふ、優しいですねエクトプラズム先生! わたしのは少し時間が必要なので、今はゆっくりやってます!」
「ナラ良イガ……困ッタ事ガアレバ言イナサイ」
ほんと先生たちも優しいよね。
大丈夫わたしは我慢してないよーと伝えれば、みんなして過干渉にもならず、かといって放任でもない、良い距離感にいてくれる。
どれだけ嬉しいことか、大人になるとわかんなくなっちゃうよなァ……。
「それに、実はわたしも必殺技……技? って感じのが完成したんですよ! 今はお見せできないんですけど!」
「ホウ、自信ガアルヨウダナ」
「ええもう!」
これは、神野事変でAFOを叩くための秘策。
出久には感謝しなきゃなぁ。
あと協力してくれたみんなにも。
「サ、ソロソロ帰リナサイ。 明日ノ活躍、楽シミニシテイルゾ」
「はーい! エクトプラズム先生、2週間ありがとうございました!」
ありがとうございましたと個々人で伝え、施錠は任せろとエクトプラズム先生。
いやー……愛されてるなぁわたしたち生徒は!
こりゃ応えなきゃいけないよね。
「よし、若干1名不参加であるけど、円陣でも組んどくか?」
「オマエ許容量突破せんでもアホなんか」
「えー!? 良いじゃんかよ、ほら、少なくとも2週間頑張った仲だぜ!?」
「……ふふふ、ほら爆豪、出久も! やったろーぜ、雄英体育祭で産声上げてこ!」
「まぁそーちゃんに育てられたようなもんだし。 ちょっと気恥ずかしいけど、仲間か」
「チッ……これっきりだぞ」
「1-A明々組!「明々組!?」ファイトー!」
「「「「オー!」」」」
「なに明々組って!? 流石に恥ずかしいけど!」
「俺ぁそんな愉快なモンには入らねーぞ」
「えーでも、明々に教わってるわけだし」
「珍しい顔してるし上鳴くんナイス。 写真撮って送っちゃおう」
「待っ、こら出久! 撮るなー!」