この透き通る世界を俺は機械と骨でハッピーエンドにしてみせる   作:多趣味なオタク

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処女作です。
偉大なる先人方の作品を見るたび、自分の欲が高まってしまい書いてしまいました。好評でしたら連載に切り替えるかもしれないです。


また、少しばかりネタが多いのと、マニアックな部分がありますので、そちらが気になるという方がいらっしゃれば、ブラウザバックをお願いいたします。



追記:連載始めました!





プロローグ
はじまり、はじまり


 

 

 この世には不思議なことはいくらでも起こる

 

ドカーン!!

 

なんだああああああああああああああああ!!!!????

 

 朝っぱらから爆発音が聞こえてくることもあるのだ

 

「あってたまるか!」

 

 あまりに非日常な出来事に脳内コントを繰り広げる前に現状確認。こういう時に落ち着いて行動できる者だけが生き残れるのだ。

まずは頬を引っ張って夢か現実かの確認

 

「痛い...」

 

 無事に現実であると理解、受け入れたくはないが一旦飲み込む。

続いて周囲の確認。爆発が起こったからには物が散乱しているかと思いきや、意外と散らかっていなくて一安心...てか内装違くない?え?昨日部屋の模様替えしたっけ?

 

 そんな静かにあたふたしながら大混乱という器用なことをしている中、また爆発音が轟く。

 

「いったいなんなんだ!?俺が知らない間に戦争でも起こったのか!?」

 

 1mmも起こってほしくない想像をしながらカーテンを開け、差し込む日差しに目をしぱしぱさせながら外を見るとそこには......

 

 

 

 

 

 

未来都市が広がっていた!!

 

 

 しばし思考を止めその景色を呆然と眺めていると、何やら遠くのほうで女の子たちの怒鳴りあう声と銃声が響いた

 

「アンタなにやってんのよー!また反省部屋に放り込まれたいの!?」

 

「そんなのイヤですよー!っていうかちょっといたずらしただけじゃないですかー!」

 

「横領はいたずらの範疇超えてるわよ!」

 

 何やらどちらが悪いかが決まり切っているようだが、にしても銃撃戦を繰り広げるほどのことなのだろうか。銃撃音はとどまることを知らない

 

「...明晰夢じゃない?」

 

 もちろん痛覚を感じた以上これは夢ではない

 

「まじかー...」

 

 ひとまず近くにあるスマホを手に取る。これも俺が持っていたスマホとデザインが違う

 

「誘拐...?いや、するならもっと厳重にしているはず...」

 

 スケジュールを開いて日付を見ると、日付は昨日の記憶と比べて齟齬はない。しかし、それ以外が全く違う。壁紙だけならばまだしも、トークアプリが緑のアレからモモトークなるアプリに変化しているなど、あまりに変化が多すぎる。残念ながらこの部屋には引き返すための通路がないため、この異変に気付いたとしても引き返して元の異変のない部屋に帰ることはできないようだ。無念

 

 さて、いい加減に目を背けていた現実に目を向ける時が来たようだ

 

「誰だよ、これ...」

 

 洗面台にある鏡で自分の姿を確認する。そこに映っていたのは、色白の顔が整った白髪の美少年だった

 

「絵にかいたような美少年やん...」

 

 目が覚めた時から自分に対しては違和感があった。なんか声かっこいい感じだなーとか、ちょっと目線低いかな?とかちょっとしたものだったが

 

「はあ...」

 

 ため息をつくと幸せが逃げるというが、今は許してほしい、割と今は人生最大のピンチかもしれないのだ

 

 

 などと、誰にしているかもわからない言い訳を心の中でしつつ、改めて部屋の中をぐるりと一周見回す。そこには外の景色と同じような近未来モチーフのインテリアたち、そして壁際にある図書館や書斎で見るような大きい本棚にこれでもかと詰められている大量の本...量子学のまとめたものからダジャレ本まで,,,世界のマヨネーズ全集?一つだけ色物過ぎない?

 

 そんななか目を引くのは優に50を超える日記...おそらく、今の状況からして俺はこの本を読むことがベストだと思う

 

 一息ついて状況整理...さっきからおんなじことばっかりやってるな

 

 まず、今の “俺” は俺の知っている “俺” ではないのだと思う。俺の前世...俺に記憶はないが事故か何かしらのアクシデントがそのとき起こり、意識だけが飛ばされて今の “俺” にたどり着いた...のだと思う。正直今も混乱していて、ちゃんと思考ができているかわからないが、今のところそうとしか考えられない状況と、なぜかわからないが ‘そう’ だと直感が告げている気がする。もしかしたらその際のショックが大きすぎて記憶が無くなってしまったのかもしれない。

 さて、その場合、この体の持ち主の意識はどうなったのだろうか。考えられることとすれば、そのまま “前の俺” の体に意識が飛ばされたか、消滅したか、それともほかの人の体に飛んだか。または、普段なら何を言っているんだと吐き捨てるほどに非現実なことだが、この体に留まり、俺の意識と融合している...とか

 

 

 2つ目はできれば考えたくはない。知らない人といえ、この体の持ち主だ、俺のせいで死んでしまったと考えると罪が背筋を伝うような感覚に襲われる。あと、最後について。あまりにも非現実すぎるし、漫画やアニメではないことは理解しているが、それ以上に非現実的なことが起こっている以上これもあり得ないとは言い切れない。

 

 まあ結局のところ、何もわからないのである!*1

 

 しょうがない、気は進まないが、本っっ当に気が進まないが、致し方なく、この体の持ち主の日記を読むしかない*2

 

 いや本当に!しょうがなくね!悪気はあるんだよ!ホント!

 

 少しつりあがった口の端を手で押さえつつ、初めの日記を本棚から取り出し、読み始める。題名は...ミレニアム日誌Ver.1

なるほど、この体の持ち主は初めにつける続くかもわからない日誌にVer1と書くほどまじめな人物だったらしい。少しホコリを被っているが、まあ50冊以上あるからしょうがないことだろう。そしていざその中身を開いてみると...

 

「うわぁ」

 

 思わず声が出てしまった。いや、勝手に日記を見といてすごく失礼なのだが、俺がそうされたら間違いなくキレるが

 

「1ページに何文字書いてあるんだよ、これ。」

 

 そこには余白など知らないかのように細かく、そしてびっしりと文字がつづられていた。一応、一日毎に線が引いてあり、ある程度区切ってあり読めないほどではないのだが、字がすごい。いやもう、達筆とか下手とかのレベルじゃなくてこう、読みづらい。近未来で技術が発達しているからキーボードの入力に慣れてしまったが故なのか、それとも元来のものなのかはわからないが、とにかく読むのが苦しい

 

「魔導書...?いや、日記...だよな、うん。」

 

 そうして、読むことが苦しいという人生初めての経験をしつつも、諦めることなく読み続けていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 顔に差す日の光で目を覚ます。いつの間にか寝落ちしていたらしい。急いで下に敷いていた日記を離して状態を確認するが、涎を垂らした跡はなかった。よかった、日記を勝手に見たうえで汚すとか実刑判決待ったなしだったからね、ほんとよかった

 

 と、安心していたのもつかの間、違和感に気付く。

 

「なんか背、伸びてね?」

 

 急いで洗面台に向かい、鏡で自分を確認する。

 

「やっぱり伸びてる...。」

 

 背が伸びている。いや、もちろんうれしいことなのだがまず困惑が勝つ。

 

「10センチぐらい...か?」

 

 そう、10センチも伸びていたのだ。そのおかげで ゛前世の俺゛ と同じくらいの背丈になり、違和感が少し消えたのだが。やはり、伸びすぎている。さらに、

 

「なんだこれ、わっか、天使の輪?でもこれ、骨?でできてるし...」

 

 頭上に変なわっかができていた。しかも骨っぽいし、触ろうと思っても透けてつかむことができない。いったいこれは何だと頭を悩ませていると、

 

「ヘイロー...か」

 

 無意識のうちに声を出していたのか、出てきた言葉は”ヘイロー”その言葉には聞き覚えがあった。天使のわっかでヘイローといえば、絶賛大人気のあの某ソーシャルゲームの”ブルーアーカイブ”ではないか?その考えが頭によぎった瞬間、とてつもない情報の波が俺を襲った。時間にして10分ほどだろうか、耐え難い情報の波に襲われつつも、無量空処ってこんな感じなのかな...と馬鹿なことを考えていると、だんだんと波が収まってきて、理解ができるようになってきて、俺の発した第一声は、

 

「まじか~...」

 

 ありふれた陳腐な言葉だった。

 

 さて、改めて整理をしよう。まだ記憶は完璧ではないが、それでもおおよその事はわかった。そこら辺にある紙とペンと取り出し、軽くまとめてみると、

 

・この世界は間違いなく”ブルーアーカイブ”の世界である

 

・今はゲーム開始ちょっと前で、連邦生徒会長が失踪して少ししたぐらい

 

・自分はミレニアムサイエンススクール所属である

 

・自分はこのキヴォトスでおそらく”唯一の男子生徒”である

 

・この体の持ち主の記憶は日記を読み進めることでわかる

 

 大体このあたりだろう。いろいろありすぎて頭が痛くなってくるが、やはり大きいのは最初と最後だ。大量の日記があることからある程度の日数が経っていることはわかっていたが、結構なギリギリだった。できればあと数年早く精神が変わっていればアビドス高校のユメ先輩を救うことができたかもしれなかったが、先生でさえ迷っていたのだから自分が行くと死体が2つに増えていただけかもしれないと考え、それについて悩むことはやめた。原作パワーということで受け入れるしかないし、死人は蘇らない。

 

 次に、記憶は日記を読み進めれば記憶がわかるといったもの。具体的に言えば、実際にあったことを第三者視点で見ているようで、こちらから何か伝えようとしても何もできなかった。ゼ〇ダの伝説で龍の泪見るときみたいな。それに少しだけこの体の持ち主の心情がなんとなく伝わってきた。見ている感じ、交流としてはみんな平等に、深くも浅くもないような関係だった。これならば俺がこの体の持ち主の言動やしぐさを真似していけば中身が変わったことはまずバレないだろう...どこぞの全知とかでもおそらくいける...はず。バレたら怖いなあ...実験とかされるんだろうか。もしやばそうになったら先生のとこに駆け込んでみるか。あの人生徒のためなら大抵のことはする狂人だし、まあ何とかなるだろう。あと、学力に関しても割と大丈夫そうだった。中身が変わったとはいえ、脳はそのままだし、そこらへんがうまくいったのだろうか。なんにせよ赤点をとって目を付けられなさそうでよかった。

 

 さあ、少ししんどいのが三つ目だ。この広いキヴォトスの中で唯一の男子生徒というのは、なんというか、すごく気まずい。学校の中とか女子生徒ばっかだし。この体の持ち主は普通に女子と話せていたが、俺はできそうにない。なんせ前は彼女いない歴=年齢の男子高校生だったからね!!笑えよ!クソが!!所詮俺は...先の時代の敗北者じゃけェ......!

 

 そういうことで、圧倒的...負け組...!の俺にとって女子生徒と何気なく会話するというのはすっごくハードルが高い。まあ、いざとなったら相手をジャガイモだと思って話せばいい、なんとかなるだろ。なってくれ。

 

 あと、マジメなのが1つ、ゲマトリアの存在だ。あいつらやべーマッドサイエンティストっていうイメージだし、絶対ろくなことしない。さらに言えば俺はたった一つのヘイロー持ちの男。希少価値がエグイ。絶対狙われるし、何なら過去に実際に黒服に取引持ち掛けられてた。幸いにも血液の採取だけという内容だったし、この体の持ち主がすぐに断り、その後特に接触もないから大丈夫...だと思いたい。あいつらのことだから絶対監視してくるし、めっちゃ怖いけど。あと、俯瞰して見てたからアレだけど、いざ目の前にすると滅茶苦茶に怖かった。なんというか、恐怖?が前面ににじみ出てるような感じ。これを対面で受けといて冗談交じりで拒否できるこの体の持ち主の胆力がすごいし、おじさんこと暁のホルスと呼ばれたホシノもすごい。同じ恐怖を持つシロコ=テラーと戦うとか絶対無理だわ

 

 で、一っ番にやばくて理解しきれてないのが、これ

 

 少し床に念じてみれば、そこから白い骨がニュッと出てきた

 

 「なあにこれぇ」

 

 思わず某カードゲームのシルバーつけてそうな主人公のようになってしまったが、これだけは許してほしい。しかもこれだけじゃなくて、ちょっと強めに意識すれば2~3メートルほど瞬間移動ができる。地面を蹴ってすばやく移動する方法じゃなくて、本当にワープするような感じだ。疲労度は、骨を出すほうは一本ごとの疲労度はないに等しいほどだった。まだたくさん出したことがないから不確実なことだが、おそらくこの部屋一面に出してもそこまで疲れない。まだ人...というか動物相手に使ったことがないから威力については不明。だが、勢いは結構あるので先端を丸めて使えばいい感じにできると思う。そして瞬間移動...ワープのことだが、これは何というか、言語化するのが難しいのだが、時間空けて一回使うと軽くジャブを一発撃った時ぐらいの疲労度で、連続で使うとだんだんと蓄積されていくというか、ある程度の回数から2乗、3乗...と増えていく感じ。割と使い勝手がいいし、おそらく神秘によって使うことができる能力だと思う。

 

 さて、ここまでの俺の能力を鑑みるに、察しのいいゲーマーの皆さんならわかるかもしれないが、なんと!俺は実質サンズの能力を得て憑依?転生?したのでした~わーいぱちぱちー

 

 

 「まじかー...」

 

 やっばい、まじで。いやこう、どっちも好きな作品ではあるんだよ、うん。ブルアカとか見ていて心が充実するし。やったことないにわかで掲示板とか反応集とか二次創作しか見たことないけどさ、アンテとか実際に買ってガスター*3見て大興奮した思い出があるくらい好きだけどさあ...あくまで外から見ているからいいのであって実際に参加するとなると結構つらいというか...ブルアカは全然美少女版GTAだし...アンテとか人間が地下に行ったら普通に殺してくるし...別に原作厨ではないからそこまでいやでもないけど...どっちも生死がゆるゆるというか...ハートフルではないんだよね

 

 というか、仮にこの体がサンズだとしてなんで擬人化してるんだろう。俺は別にそこらへんに嫌悪感持ってなかったからよかったけど、もしあったら解釈違いだ!と叫んでこの場で飛び降りていたかもしれない

 

 

 憧れのサンズの能力ゲットできてうれしーとか喜べる状況じゃなくて...うれしいけどそれ相応の、もしくはそれ以上の試練が待っていたというか...

 

 まあとにかく、結果的には美少女に囲まれて激強能力ゲットできたやったー!とは言えない状況になってしまったわけで...でも結局今の俺に明確にこの透き通った青春の記録に対して何かできるわけでもなく、とりあえず日記の解読を進めていくしかないんだよね...いやほんと昨日今日明日が三連休でよかったよ

 

 そして結局は昨日と同じように日記の解読を...30冊ほど読んだところで腹の虫がなり、ああ、そういえば一度も食事をとっていなかったなと気付いてからは、生気を取り戻したかのように鳴り響く腹の虫に従い、冷蔵庫いっぱいのホットドッグと少しのケチャップ、そしてその他を占めるマヨネーズのことを特に気にも留めずに貪った後に、再び解読作業に戻り...を何度か繰り返したのち

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ンンッ...オイラは傘骰(サンズ)。ミレニアム2年のサンズだ。ま、ほどほどにいこうぜ?」

 

 こんなものだろうか。ある程度というか、ほとんど記憶の中の彼と一緒なのだが...この名前すごいな。ほとんど当て字だぞ、これ。修正力というやつなのだろうか。とまあ、ある程度自分のキャラを確立し、マジになったら一人称は俺でいこう。といった方向性を決めた。普段の雰囲気は意識すればマネできるが、余裕がなくなればそんなことはできないので、彼...この体の持ち主には我慢してもらうことにした。

 

 

 そんな風に順調に日常生活に対して準備をしている俺だが、今、内心とてつもなく興奮していた。いや突然なんだと思われるかもしれないが、こればっかりはどうしようもない。思えば少しおかしかったのだ。あれだけケチャップをすすっているサンズがなぜこんなにマヨネーズを保有しているのか。なぜミレニアムに在籍しているのか。

 

 確かに、治安の良さと便利度でいえばここが最高だと言って差し支えないだろう。しかし、原作の彼が住む町は”スノーフル”だあそこは確かその名の通り雪が降りしきっている町、人情深い住民たちや『としょんか*4』のある素晴らしい街だ。ならば、修正力の影響を受けているはずの彼がなぜ科学のミレニアムに?という疑問が残る。雪が降る場所ならばレッドウィンターのほうが適していたはずだ。これは本当に悩んだ。何せ今までの仮定が崩壊するほどの”ズレ”だったのだ。しかし、日記の最後のページを読んだ瞬間、すべての疑問が解けた。

 

 

 

 

 

「"ビックガン"が...完成した...?」

 

 

 

 

 

 そう、ビックガン。ほとんどの人はその名の通りただの大きな銃だと考えるだろう。しかし、実物は全く違った。別室に置いてあった”ソレ”は、俺のよく知る”ブラスター”だった。ただ違うところといえば、両目にあたる部分が赤と青に染められていた。それを見た瞬間俺はどうしようもないほどの興奮を覚えた。

 

 そうだ、根本から違っていたのだ。彼はサンズだ。それは間違いない。しかし、どのサンズであるのか?ああ、まったくひどい思い違いだ。あれだけサンズのことを見ていたというのに、まったく思いもしなかったのだ。彼がAUのサンズであると。AUとは「Alternate-Universe」の略。日本語訳すると、(もう一つの世界・並行宇宙)であり、簡単に言えば二次創作を意味する言葉である。このAUの中では、サンズの弟とサンズの立ち位置が逆転していたり、*5本来審判者として罪の清算を行わせるサンズが守護者の立ち位置で様々なAUを守る*6といった様々な世界が作られている。その中で、マヨネーズ好き(明確に描写されてはいなかったが、それを想起させるようなものはあった。)で機械中心の世界で生きているサンズだとしたら、それはもはや一人しか思いつかなかった。

 

 彼は、B-Ttaleのサンズだ。ー正式にはEspeと呼ばれているが、おそらくサンズと同一存在であるだろう。ー彼は魔法と機械の組み合わさった世界で数々のプレイヤーを地獄に叩き落してきた。まさに最強と言えるスペックを持つサンズだ。一度俺も戦ってみたことがあるが、何度やってもクリアできずに落ち込んでやめてしまったのだ。ケツイが足らなかった。だが今はどうだろう、そんな圧倒的な力を持つ存在になってしまったのだ。全能感にあふれていて笑みが止まらない。本当に何でもできそうな気分だった

 

 

 ──だが、彼ならどうする?

 

 

 全能感に満ちていて本能のまま行動を行おうとしていた俺に、冷水かの如く冷え切った理性が俺の行動を止めた。そうだ、彼はみんなの前では決してこの力を使わなかった。それはゲマトリアのような奴らに目を付けられることを防ぐ他に目的があったはずだ。それはみんなでハッピーエンドをたどることだった。彼は元の作品でもタイムライン(別の時間軸)の存在を知覚していた。ならば、彼がこの世界でもそれを知覚することはできたのではないか?この“先生”がビニールひもを使って綱渡りを行うような世界ならば、彼は今まででいくつものバッドエンドを観測してきたのではないか?それならば、なぜ、俺に役割を明け渡すようなことをした?今まで俺の見てきた彼は絶望することはあっても諦めるようなことはそう簡単にはしなかった。では──なぜ?

 

 

「...より高い可能性のため?」

 

 

 ソレに答える人物はもういない。しかし、(ソウル)の奥で、何かが答えた気がした。ならば、充分だ。彼に頼られた、それだけでこの地獄に赴く理由となる。

 もちろん、みんなを救ってハッピーエンドを見るということは自分も救われなければならない。身をもって救いを知らなければ、ただ他者に自分は救われたという呪いを残すだけのはた迷惑なクソボケ野郎になってしまう。そうならないためにも、先生たちと交流をはかり自分もこの世界にきて幸福であると思えるようになる。

 そして、最終編を終えみんなが欠けることなく、”ただいま”ということがゴールだ。それを目指してこれからは生きていこう。

 その暁には自分の最後には彼と対話をしてみたいものだ。いきなりこの世界に呼び出され、ハッピーエンドを見るという難題を背負わされたのだ。それくらいのことは許してくれるだろうか。いや、許してもらわねば困る。()()はもはや俺のハッピーエンドの一つの要素なのだから。

 

 

 ミレニアムサイエンススクールの制服を着て、玄関のドアを開ける。今日はすがすがしいほどの快晴だ。花がさいていて、小鳥たちもさえずっている。

 

 

「こんな日は、透き通ったハッピーエンドが一番よく似合うな」

 

 

 透き通った世界に向けて歩き出す()の姿に、(サンズ)が嬉しそうに震えた気がした

 

決意がみなぎった

 

 

 

*1
ヤケクソ

*2
邪悪

*3
隠しキャラ

*4
ほんとにとしょんかと書いてある。でも図書館

*5
Underswap

*6
Inktale




お読みいただきありがとうございました。

よろしければ、評価、感想、誤字報告のほどよろしくお願いいたします。


思ったよりオリ主の現状理解に尺をとりすぎてしまい、能力についてもうちょっと詳しく描写したい欲があるので、次回はそれ中心になるかもしれないです。


それとBーTtaleのサンズ戦の曲はぜひ聞いてください。本家を聞いてから聞くとより深みにはまって溺れます。(自我)
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