この透き通る世界を俺は機械と骨でハッピーエンドにしてみせる   作:多趣味なオタク

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ポロリなんかねぇよ

うるせぇよ

黙れよ

ポロリなんかねぇよ

法律こ↑そ↓が正義

ポロリなんか ねぇよ

正しいのは法

ということで女性の水着姿に怯えるサンズ君が見れます。やったね!



ドキッ!女子だらけの合宿!ポロリは...

 

 トリニティのとある建物の中、そこには数人の生徒、そして先生が何かを探すようにして建物の中を徘徊していた。

 一人は貼り付けたような笑顔を浮かべながらも、その心に渦巻く激情を抑えられていない様子の者。一人はそんな様子を真横で見て怯え、早くこの事件が終わることを心中で祈る者。一人は狩人のように目を光らせながら、次々と罠を設置する者。一人は見つかるであろうものが、見つかった後も無事であることを祈る者。そして最後に、この生徒たちを少しでも落ち着かせようと試みながらも見つかるであろうものへのフォローについて考える者。場は混沌と化しながらも一つの目標のため、彼女たちは結束していた。

 

 

『サンズー!?どこいるのー!?』

 

「ど、どこに行っちゃったんでしょう...」

 

「隠れた者を見つけるか...うん、やってみよう。まずは移動ができないように地雷を埋め込んでおくとしよう。ブービートラップでもいいな」

 

「ところでなんで私たちはサンズさんを探してるの?」

 

「それはですねコハルちゃん。彼が逃げるからですよ」

 

「そ、それ理由になるの?というか、いくら逃げてるからってここまで追わなくても...」

 

「うふふ。うら若い女の子の水着姿を()()()()()()()()()()だなんて言う男の子には...お仕置きが必要ですよねぇ?

 

「あ、はい」

 

(こわ、あんまり刺激しないようにしておこう...)

 

「コハル、地雷とかブービートラップを設置するからついてきて。私ひとりじゃ時間がかかる」

 

「うぇ!?わ、わかった...」

 

(ブービートラップ!?どこから持ってきたの!?でも下手なこと言ったらハナコが怖いし...もう!早く出てきてよサンズさん!)

 

 

 

 

 一方その頃、逃亡者(サンズ)はというと...

 

「...」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

 

 クローゼットの中で無様にも震えていた。

 

 お、おかしい。この状況はあまりにもおかしい!なんで俺がこんな目に...くそっ、どれもこれも全部先生が悪い!あの状況でハナコに同意しやがって!俺にどうしろってんだよ!

 

 お、おい...もう帰ろうぜ...なんていう前にあいつら追いかけてきやがった!しかも水着で!恥ってモンはないのか!?

 というか、なんで俺は金髪リーゼントで存在が死亡フラグの男でもねぇのにこんなクローゼット(たけし城)でガタガタ震えなきゃいけねぇんだ!しかもカメラの中に居るはずのケイも反応しねぇし!てかこれ寝てない?寝てるよねぇ!?クソっ動け!動けっててんだよこのポンコツがぁ!

 

静かに

 

 はい。すんませんした。

 

 くそぅ...ケイの奴め。毎日アリスの写真送られてくるからってツヤツヤしてかつ生き生きとしやがって...しかもたま〇っち風アプリでのアバターがアリスのことについては何にも不満を言いやしねぇ、なんだアリス大好きか!?姉妹かよ!?

 ...いや、姉妹か。多分本人は否定するけどもう実質姉妹だろ。って違う!今はそんなこと考えてる場合じゃないんだよ!なんとかここから打開策を考えないと...

 

コツ、コツ、コツ...

 

「ヒイッ!?」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

 サンズが高性能AIに静かに叱られてる間であっても、無情にも彼女たちは彼を探す。そしてその足音が聞こえるたびに、彼はその振動数を増やす。見つかるのは時間の問題だった。

 

 ちくしょう、なんだって俺がこんな目に...

 

 狭いクローゼット(たけし城)の中で器用にも頭を抱えるサンズ。彼が追われることとなった理由は、彼らがこの建物の掃除を行っているときに行われた一連のやり取りにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──先生たちが別館にやってきた時

 

「ふぅ、やっと着きました...」

 

「ここが合宿の場所ですね。しばらく使われていないと聞いていたので、どんなにひどいものかと思っていたのですが...」

 

 ハナコは持っていたバックを部屋の床に置き、その全体を見回す。

 

「広いし、かわいいベットもありますし...これなら、みんなで寝られそうですね。()()♡」

 

「みんなで寝る!?しかも裸で!?」

 

「そうですよ?何か問題でもありましたか、コハルちゃん?」

 

「ダメに決まってるでしょ!!ベットはちゃんと人数分あるし!裸になる必要ないし!!し、しかもサンズさんいるし...

 

「あら、最後の方はよく聞き取れなかったのですが...コハルちゃん?」

 

「う、うるさい!!とにかくダメ!エッチなのは禁止!死刑!!」

 

「怒らせてしまったようですね...まあ、今はまだ明るいですし仕方ありません。続きは夜、ということで♡」

 

「なっ、そ、それどう意味よ!?」

 

「その、これから一週間寝食と勉強をいっしょにするので、みなさん優しく...あれ、アズサちゃんは?」

 

「先ほどまでいっしょにいたのですが...「偵察が完了した。大きな問題はないが、みんなで共有しておきたいことがある」...いましたね」

 

「...さ、サンズさん。せんせぇ...」

 

 場の混沌具合に耐えきれなくなったのか、ヒフミは涙目で俺と横にいる先生で助けを求めてくる。だが正直俺にはこんなのどうしようもないので、対応は先生に丸投げした。すぐに話をまとめようと取り掛かる先生の姿には尊敬しかない。まじリスペクトっす。

 ...ヒフミ、そんな目で俺を見ないでくれ。俺に女子の喧騒を収めるなんて能力はない。それを取得するには女子と積極的に関わらなきゃいけないが、あいにく俺はそんな経験を積んでこなかったんだ。許せよ。

 

 

 

 

「...で、とりあえず掃除しようってことだな?」

 

『そうそう、何しろ使われてなくて汚いからね。せっかくここで勉強するし、何よりみんなでやればもっと仲良くなれるしね』

 

 先生がうまくまとめた後、俺たちは各自持ってきた荷物の荷ほどきをすることとなった。ちなみに部屋割りは補習授業部で広めの部屋一つ、先生と俺で一つずつの計三部屋を使う。先生は生徒の交流のために別室となり、俺はまあ流石に男だしってことで別だ。精神衛生上本当に助かる。

 

 で、今はその荷ほどきが終わったから先生と合流して今後の流れを聞きに来たって感じだ。既に先生は着替え終わっていて、長袖長ズボンのジャージを着ている。みんな先生と同じくらい露出の低い服を着てくれたらなぁと心の中で思った。

 

『...ああ、そうだ。サンズにちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?』

 

 そんな中、先生はどこか影があるような笑みを浮かべながら俺にそう尋ねてきた。何があったんだろう?そういえばティーパーティーの人に呼ばれてからどことなく元気がないような気がするし、もしやそこで何か言われたのだろうか?

 

 うーん、でも退学とか裏切り者のこととかって最初の時に聞いてるはずだろ?今更ティーパーティー...ナギサから聞いて元気がなくなるようなのってなんだ?思い当たるとしたらセイアのことぐらいしかないが、あれってナギサの地雷だからそんなわざわざ言うはずないし...わからん!

 まあ、そもそも俺の記憶が正しいのか分かんないうえに、バタフライエフェクト的なので違いが出てきてるのかもしれない。もし後者だった場合どうしようもないから諦めるしかないけど、前者の場合は...めちゃヤバい。何がヤバいって、現時点で俺が知ってるはずのないことを知ってるって思われたら各方面から色々と疑われることになる。それはひっじょーに面倒くさい。

 まあ今の段階だったら別にそんなヘマしたようなことはない...はず。なんか補習授業部をリストアップした時に裏切り者とかって書いてたような気がするけど、そのこととかって最初に言われてるはずだし...大丈夫だろ!ヨシ!*1

 

「おお、オイラに答えられることならなんでも答えるぜ?」

 

『ふふ、頼もしいね。うん、じゃあ、そうだね...』

 

 先生は少しだけ視線を揺らし逡巡した後、思い切ったようにしてその口を開いた

 

『...サンズはさ、この部活についてどう思う?』

 

 聞かれたことは俺の予想と反して一般的なもの?だった。正直めちゃくちゃ重苦しそうに口を開いてたし、そんな雰囲気出てたから最悪ゲマトリアとかの話かと思って身構えてたけど、なんかまあ普通のことで思わずこわばっていた肩の力が抜けた

 まあそうだよな、裏切り者とか以前になんかしらの意図がありそうな如何にも怪しい部活だし不安になってもしょうがない。そこで誰かの意見が聞きたくなるってのは普通の事だろう

 

「あー...この部活をどう思うってのは、アレか?やべえ奴らの集まりである部員の話か?それとも他のなんかか?」

 

『部員の話でもあるし、部活の話でもある。サンズなら私の言いたいこと、分かってるんじゃないかな?』

 

 な、なんか知らんうちに先生からすごい信頼されてる!?なんだよ先生の言いたいことって!わかんねぇから聞いてんのにはぐらかすなよ!質問を質問で返すなぁーッ!

 

 そう内心で愚痴をこぼすも、まさか先生に対してこの雰囲気で「質問文に対し質問文で答えるとテスト0点なの知ってたか?マヌケ」なんて言えるはずもないので大人しく思考を巡らせる...が、わからん!色々と候補がありすぎて絞り切れない!助けて頼れるスーパーAIことケイ!ヘルプミー!

 

Zzz...

 

 寝てんじゃねぇこのタコーッ!たこわさにでもしてやろうかこのAIッ!!

 くそっ!何も役に立たねぇ!このままじゃせっかく築き上げた信頼が地の底に落ちる!具体的にはイビト山の大穴に落ちるくらい落ちる!...なんか思ったけどときメモみたいだな。先生今不満度どれくらいなんだろういやでも確認すんの怖すぎて死にそう

 

『ふふ、それはね...』

 

 あっなんか俺が答える前に先生答え始めちゃった!これってもう()()()...ってコト!?プリャ!(自暴自棄)

 

『...みんな個性強すぎてちゃんと教えられる気がしないの!ごめんサンズ!サブって言ってたけどメインでも頑張ってくれない!?』

 

「...は?」

 

 ??????

 

 ちょっと脳が追い付かない。ゑ?教えられる気がしない?あの先生が?俺が書類作業に勤しんでる間にどっかで不良生徒たちに勉強を教えてたりSNSで勉強について分かりやすくしてたあの先生が?

 

 ...???

 

うぅ...ほんとごめんサンズ!この通り!』

 

 俺が理解できない情報を食らってボーっとしていると、先生は俺のそんな様子を見て何か変な勘違いでもしたのか手を地面に着き頭を地面につけて土下座でもしようとしているので急いで止めに入る。流石に先生に土下座なんてことさせるわけにはいかない。てかなんかこの人さっきは気付かなかったけどなんか涙目になってない!?ちょ、こんなこと誰かに見られた時には...

 

 最悪の未来を想像してしまった俺は思わず身震いし、そして急いで先生のフォローに入る。くそっ、こんな弱気な先生見るの初期の方でユウカに怒られてるときぐらいしかねぇぞ!どうしてこうなった?いや本当どうして???

 

「せ、先生。何もそこまでしなくたっていい。まあオイラがメインってのはそりゃめちゃくちゃ不安だけどな、それでも先生がここまでしてくれてんだ。オイラも頑張るさ。だからそんな泣かずに...ああもう鼻水まで出てんじゃねぇか!ほらティッシュだ。ったく...」

 

『う゛う゛...こ゛へ゛ん゛ね゛さ゛ん゛す゛ぅ゛...』

 

 チクショウ、なんだってこんなことになってんだよ!ってかマズイ!結構時間たってるし、もうそろそろアイツらが怪しんで部屋に来るかも...

 

ガチャ

 

 嫌な予感はよく当たるものだとは言うが、まさかこの場面では当たってほしくはなかった。無情にもドアの開く音が俺と先生しかいない部屋に響き渡る。そこから顔をのぞかせたのは...

 

「あの、来るのが遅かったので様子を見に来たんですが...」

 

「あ」

 

『うぅ...』ズビ

 

 扉を開けた体操服姿のヒフミが見たのは、顔を涙にぬらす先生とそれをなだめようとする俺の姿。()()()()は起きそうな*2状況だ。愉快なダジャレが頭をよぎるが、控えめに言ってめっちゃヤバい。まじどうしよ

 

 ヒフミはそんな状況を目の当たりにして目を見開いて驚いたような様子を見せるも、真っ先に思いつくであろうシチュエーションを想像したのか俺をジト目で見てきた。推定無罪!推定無罪を尊重しろ!

 

「...サンズさん、先生に何をしたんですか?」

 

「ち、違う!ヒフミが考えてるようなことは絶対にない!オイラは無実だ!」

 

「...」

 

「...この場ではそういうことにしておきますが、サンズさん」

 

「な、なんだ?」

 

 なぜかあっさりと理解を示すヒフミの様子に頭の処理が追い付かないが、なんにせよ俺にとって好都合であることは間違いない。俺はクモの糸のように細い一筋の希望を見出したような気持ちでヒフミの言葉を待った

 

「...あとで詳しく説明してくださいね?私、サンズさんのことを信じていたいので。」

 

 俺の返事を聞く前にヒフミは扉を閉じた。体感一時間ほど経ったような気がするが、実際は数分程度しか経っていないことに驚いた。そしてその後、俺と先生は急いで用意を整えてから大急ぎでみんなが待つ場所へと行くこととなった。

 その間にヒフミにどうあの状況を分かりやすくかつ誤解のないように説明するか苦悩することになったが、よく見る漫画にあるような問答無用!タイプじゃないことに心底安堵するのだった

 

 

 

 

 

 

 

 そんなことがあったのももう数時間前。不審がる皆の前では何もなかったようにふるまった後、掃除をしながら空いた時間にヒフミとなんとか二人きりになり事情を説明したり(この時ヒフミは「勘違いでよかったです!」と言って納得してくれた。マジで良かったと安心した。)、皆がマットレスなどの掃除をしている際に、俺はミレニアム生だからということで監視カメラとか電子機器の整備を任されたり(案外どうにかなった。この体(espe)のスペック高すぎんだろ!)して、朝方から始めた掃除も昼頃にはほとんどが終わっていた。

 これだけの作業をしたのにもかかわらず、みんな”軽く疲れた”程度の疲労しか見せないことに流石キヴォトス人だと戦慄しながらも、俺は結構疲れたのに...と内心落ち込んだ。俺がこれなら先生はと思い先生の方も見てみたが、疲れたような雰囲気はあるもののそれを見た目に出さない精神力に驚愕した。強い(強い)

 

 ...だが終わったのは()()()()の範囲だ。実はまだ、一か所だけ何も手を付けてない場所がある。俺たちはハナコの先導により、そこへと移動した

 

 

『おおー』

 

「すげえな。思ったよりデカい。精々25mとかだと思ってたが...流石のお嬢様学校だ」

 

「...これは」

 

「大きいな。確かに汚れているが...私たちはここを掃除する必要があるのか?」

 

「試験に関係ないなら別にこのままでもよくない?」

 

「いえいえ、みなさんそんなこと言わずに考えてみてください!」

 

『「「「「??」」」」』

 

 みんなの疑問をよそにしてハナコはまるで演説をしているかのように腕を広げ、そして俺たちに語り掛ける...なんか丸め込まれてる気がしないでもない

 

「キラキラと輝く水で満たされたプール、楽しい合宿、楽しそうに走り回る生徒たち...楽しくなってきませんか?」

 

「いや、プールサイドで走ったら「確かに...そうかもしれません!」嘘だろ?」

 

 俺の言葉を遮るかのようにして大声を出したヒフミは俺の訴える視線をまるで何も感じないかのようにして言葉を続ける...

 

「しかもこんなふうに放置されているプールを見ていると...なんだか寂しい気持ちになりますね。」

 

「...どんなに賑わっていて、活気があったとしても...それでも、こんなふうに寂れてしまう。「vanitas vanitatum」これが、この世界の真実...」

 

「古代の言葉ですね、「全ては虚しいものである(vanitas vanitatum)」...確かに、そうなのかもしれません。」

 

「...」

 

 救いのないような言葉を聞いてしまったみんなの雰囲気が暗くなり、ハナコの言葉を最後にみんなが黙りこんでしまった

 え、なんかめっちゃ急に葬式ムードじゃん、こわ。なんであんなに和気あいあいとしてキャッキャウフフしてた雰囲気からこんなふうになってしまったのだろうか。...え?何かしらのフォローとかしといたほうがいい感じ?マジで言ってる?いやまあこんな雰囲気で勉強しようぜ!なんて言えるわけないんだけどさぁ...さすがに荷が重すぎる!!でもやらなきゃだめそう、最悪です

 

「あー...まあ、アズサの考え方も世界中にある一つのものってだけだ。全てが虚しいからこそ、自分たちが充実できるように生きていこうっていう考え方もできる。捉え方は人それぞれだぜ?」

 

 俺のめちゃくちゃ頑張ったフォローが功を奏したのか、暗い表情をしていたアズサが真剣な表情になり俺の方を向いてきた。頼むからここで変なこと言うなよ...!

 

「うん、私もそう思う。たとえすべてが虚しくとも、それが今日最善を尽くさない理由にはならない」

 

「ん?えっと...もしかして今、すごく難しい話してる?」

 

「ふふ、みんなでこれからがんばろうってことですよ、コハルちゃん」

 

「そ、そういうことでいいの?...というか近いんだけど!?なんでじりじり近づいてくるの!?」

 

「...」

 

「ちょっと!?ちょ、やめ...「はい、捕まえました♡」ウワーッ!?

 

「何やってんだアイツら...」

 

『仲良きことは美しきかな...』

 

「なんだこの人...」

 

 なんかアズサが変なことを言わないか警戒してるうちにコハルはハナコに羽交い絞めにされてるしアズサは(ᓀ‸ᓂ)←これになってるし、先生は何か感激して涙流してるしヒフミは混乱してるし...あの陰鬱な雰囲気はなくなったけどさ、ヤバいなこれ、こんなぽわぽわしててちゃんと勉強できんのか?

 ...ま、それは明日の俺に任せよう。めんどいし

 

「ということで、今から遊びましょう!プール掃除をしてから水を入れて飛び込んだり、みんなでいっしょにプールに飛び込んだり...楽しいことはいっぱいですよ!」

 

「...はい!?」

 

「は!?いや、その前に放してよ!!」

 

「あ、すみません。ついつい...」

 

ついってなに!?ったくもう...」

 

「ではコハルちゃん。...いえ、みなさん濡れてもいい服装(水着)に着替えましょう!どうせ明日からはお勉強をし続けなければいけませんし、今のうちに英気を養いますよ!」

 

「はぁ!?水着!?今から!?」

 

「はい♡」

 

「いや無理無理無理!!なんで私が...ちょっ、やめ、じりじり近づいてこないで!わかった!わかったから!

 

「よかったです♡アズサちゃんとヒフミちゃんはもう行ってしまいましたよ?」

 

「うぅ...なんでこんなことに...」

 

『ハナコの目が怖い...』

 

 ハナコの怒涛の勢いに気圧されている先生だが、ハナコのバトルフェーズはまだ終了していない。次の獲物を見つけたと言わんばかりの勢いで先生を見つめては、怪しい笑みを浮かべている

 

「先生?」

 

『えっ』

 

「先生ももちろん、濡れてもいい服装(水着)を着てきますよね?」

 

『えっえっ』

 

「せ ん せ い ?」

 

『ハイ!イマスグキテキマス!!』

 

 哀れ先生!いくらあの先生と言えどもハナコの異様な雰囲気には勝てなかったらしい。まあ生徒との交流を深めるためならしょうがないんじゃないですかね(鼻ホジ)

 

「あら、どうして自分はまるで無関係かのような顔をしているんですか?

 

──サンズ君?」

 

 

 やっべ、逃げなきゃ

 

 そう考える前に俺の体は動き始めており──そしてすぐにハナコによって捕まえられた

 

YOU DIED

 

「タッケテー!!」

 

 

 ❋ しかし だれもこなかった。

 

 

 俺は現実の無常さに打ちのめされそうになった。だがしかし、それを嘆く前に、なんとか希望を見出そうと醜くもあがこうと努力した。なんとか俺の社会的な死(セクハラ)を迎える前に危機を脱しようと死ぬ気で頭を振り絞って言い訳を考えに考え抜いた...

 

 そして、女子の体に触れながらも俺は自分なりの最善の解を出した。出してしまった。

 

 これは結局は言い訳でしかないのだが...そもそも、そもそもだ。健全な精神を持つ高校生男子が、今まで女性との関わりもロクになかったような奴がいきなり美少女の体に触れて正しい思考回路で物事を考えられると思うだろうか?いくら女子と関わるのに慣れざるを得ない状況だったとして、それでも体に触れる機会なんてあるわけがないというのにそんなことが可能なのだろうか?果たしてあの感覚を、煩悩を頭の中から消し去って冷静に思考することができるだろうか?

 

 

無理に決まってんだろ!!!

 

「ちょっ!マジ!...ヤメロー!そんなもの(女子の水着姿)をまともに見たら(社会的にも精神的にも)()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「...はい?」

 

『あっ』

 

 ハナコの恐ろしいほど冷え切った声、そして先生が出した思わずと言った様子で出した小さい声。これらによって茹っていた俺の頭は()()()()を感じ取ったことで一気に冷え切った

 

 そして次の瞬間、始めに考えたことは辞世の句。次に言い訳だった。俺はハナコに腕を捕まれている。どうあがいても諦めるしかない状況だった

 

「いや、ちょ、これはちが「へぇ...」あっ...」

 

  怖...逃...無理!罰を受ける...(尊厳が)無事で!?できる!?否...(社会的)死!

 

 ❋あきらめては いけない…サンズ! ケツイを ちからに かえるんだ!

 

 ちょっと無理そう。でもなぜかハナコが掴んでいた俺の手を放してくれた。これで一応逃げの一手はとれるわけだが、どちらにしろ死ぬ未来しかない

 

「いやほんとにちが、待って!近づいてこないで!いや本当スマン!俺の配慮が足らなかったのが悪かったとは思う頼むからちょっと待...うおわぁ!?」

 

 なんとか冷静に話し合いをしようと試みるも、ハナコは怪しい笑みを浮かべながら俺との距離を詰めてくる。なんとか言葉を紡ごうと必死だった俺は足元を疎かにしてしまい、そのまま後ろ向きに転んでしまった

 

 下から見上げたハナコの表情は、笑顔とは攻撃的なものだったということを想起させるほどに恐ろしいものだった

 

「ッ失礼!」

 

 耐えきれなくなった俺はハナコと見ていることだけしかできない先生を背にして、全力でその場を離れた

 

「そうですか、逃げますか...」

 

「では...追いかけるしかないですよね?」

 

『(合掌)』

 

 

 こうして冒頭の状況に戻る。そろそろ三人称視点での振り返りで精神を保つのも限界になってきた。もう一刻も早く自首したいところだが、その場合尊厳が死ぬ。まあ逃げてても死ぬしどうしようもないんだけどね(諦め)

 

 

『どこにいるんだろう...』

 

 そんなことを考えている間に先生の声が聞こえてきた。本当はここで出て行って助けを求めるべきなんだろうが、もう行くところまで行ってしまっているのでどうしようもない。もうやだ

 

『まさかこんなところに隠れてるわけないだろうけど...』

 

 独り言を口にしながら、先生の足音が俺の隠れているクローゼットの前までやってくる。そして足音が完全に消え、覚悟を決めたような声が聞こえた後──

 

『あっ』

 

「あっ」

 

 あっ

 

 最悪の対面を果たしてしまった

 

「全然いない...ほんとどこに行ったのよ」

 

「トラップの反応はないから、少なくとも移動はしていないはずだ。少しずつ追い詰めていくとしよう」

 

「...ふふっ」

 

「あはは...お手柔らかにお願いしますね?」

 

 それと同時に廊下から聞こえてきた声によって、俺はさらに絶望するのだった...

 

 

 

 この後めちゃくちゃ説教されたしプール遊びに付き合った。

 例のサングラスを着けていたので前が見えなくて色々と死ぬかと思った。でも精神は耐えたから助かった。これからはサングラスじゃなくて目つぶし用の器具を用意しようと思いました。まる。

 

*1
安全テミー

*2
\ツクテーン/





・先生
ナギサの話を聞いて「裏切り者」のことや発足の理由などを知り、なぜかサンズが既にそれを知っていることに疑問を抱くが、そんなことよりあの個性の強い補習授業部のメンバーをどうテストに合格させるか悩みに悩んだ。だって生徒を疑うなんてことより生徒を退学させないようすることのほうが重要じゃん!とは先生談。
ちなみにプール掃除の時に自分も水着に着替えたが、少し考えてから上にラッシュガードを羽織った。ん~おかしいですね~なぜ合宿に先生が水着を持ってきているんですか?(古畑任三郎)

・ハナコ
乙女の尊厳を傷つけられおこな少女。校内を水着で歩き回る時点で尊厳など既に無いのでは?正論は正しいが時には人を傷つけるということを覚えておこう!

・サンズ
サンズのガワを被っている女性耐性がサンズのステータス並みの一般人。
頑張ってハナコを拒否しようとしたら言葉が強すぎて相手を傷つけてしまった馬鹿。もうちょっとオブラートに包めていたら状況は変わっていたかもしれないが、美少女の水着姿を目の当たりにしてそこまで気を配れる人間は少ない。水着の美少女に詰められながら思いやりを持ってやんわりと拒否ができる人間だけが石を投げよう。

サンズ君が可哀そうな時だけ執筆が速く、量が多くなります。なんでだろう...

ムーンフォックス様の様々な特殊タグのテンプレより公開されているテンプレをお借りし、使用させていただきました。ありがとうございます!

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