この透き通る世界を俺は機械と骨でハッピーエンドにしてみせる 作:多趣味なオタク
8月になればちゃんと投稿できる予定なんで許して!
「──!!」
「──♡」
「──!?」
「──♡ー?」
「...!?」
「ーッ!?──!!」
ああ、またか...
四人の少女とその中でも目立つ黒一点の少年による補習授業部での
さんさんと日が照っている外では小鳥たちが気持ちよさそうにさえずっている。今はかなり詰め込まれたスケジュールの中でのちょっとした休憩時間。
そしてヒフミたちが楽しそうに話をしていると、ハナコがいつものようにギリギリな発言して、コハルがまた過敏に反応する。そしたらなぜかそれがサンズに飛び火して顔を赤くしたコハルがまた...うん、いつもの流れだ
そんなことを考えていると、サンズが涼しげな顔をして耐えているが、ハナコのラインスレスレな言葉によってその耳が赤くなっている様子が見えた。
というかあの子またサンズにちょっかいだしてるな...この前のサンズの発言をまだ根に持っているのだろうか。それともコハルと同じようにしてその反応を楽しんでいるのか。どちらにせよ彼女の行動は目に余る
たとえそれが彼女のとれるまともな
勉強合宿を始めてまだ2日ほどだが、この流れはいつの間にか──本当にいつの間にか、ここで当たり前な光景として見られるようになってしまった
私としては青春のキラキラした瞬間を特等席で見られるような感覚で大変心の癒しになりありがたい限りなのだが、先ほどの通りサンズはそうもいかないだろう
彼はもともと私のわがままで来てもらっているようなものなのだ。わざわざミレニアムにある家から荷物を運び出してここで寝泊まりをしているほどだし、そのうえで私の補助を頼んでしまっている
彼にはかなりの負担を強いてしまっていた。うん、これはいけない
というわけで私はその日の勉強が終わった後、寝る時間のちょっと前くらいに彼女を呼び出して一日ぶり4度目のお灸をすえることにした
『や、ハナコ。合宿に来てちょっと経ったけど...困っていることとかない?』
まずはジャブ程度の質問。ここから徐々に本題に入っていきたいところだけど...
「おかげ様でありません。...あぁ、懸念といえば、やはり男性がいることですかね?もし組み付かれてしまったら抵抗できずに...♡」
両手を肩にのせてわざとらしく身をよじるハナコに、私は一瞬呆気にとられてしまった
『いや距離を取ってたサンズにわざわざハナコから近づいて行ってたよね?』
「自身より大きな体格で迫られてしまうと震えが止まらなくて...このままどんな目に遭ってしまうのかと身を悶えることも少なくないんです♡」
『迫ってたのはハナコじゃん!彼表情には出てなかったけどずっとタジタジで最終的には壁に追い詰められて涙目だったよ!?』
あの後のサンズっていったら、すごいぐったりして今にも溶けそうなくらいだった。それについてもこの前注意したはずなんだけどなぁ...
「とてもかわいらしかったですね♡」
『もはや隠そうともしないじゃん...』
反省の色なしである。サンズに少し同情した
「先生も、そう思ってましたよね?」
『いやまあ、そんな思いもなくはないようなそうでもないような...』
ちょっとカッコつけなところのある子が取り乱してる様子 は確かに興味を惹かれる部分があるけども!それって典型的ないじめっ子みたいじゃない!?
ぐるぐると頭を回して考えている私を追い詰めるようにしてハナコは私の方に1歩足を進める。それにつられて私は1歩後ずさった。いやなんで私が刑事ドラマの犯人みたいに追い詰められてるの!?
「そうですか...私としては必死に笑顔を貼り付けながらも絶対に体に目線を向けずに顔を真っ赤にしてすぐに逃げ出そうとする彼の反応が可愛らしいことが悪いと思うんです♡」
『わかる』(困ってる相手の反応を楽しんでからかっちゃだめだよ)
『あっ』(あっ)
ハナコに追い詰められている状況と、自分の考えを整理することに注力するあまり、私はハナコの言葉に脊髄反射で答えてしまった。ハナコの笑みがますます深くなる
ま、マズイ!完全にやられる!この顔はいつもサンズを壁際にまで追い込んでるときの顔だ!
「あら♡やはり先生も『いや違うよ?』そんなに必死になさらなくても...」
『そうじゃなくて、いくらサンズが反応してくれるからってそんなことしてちゃだめだよってことをね?』
「すみません。...ですが、彼の反応が可愛らしいことが悪いと思うんです♡」
『いやだからもう少しこう何というか...手心というか...』
「先生...そうしなければ、見れませんよ?」
『いやダメだよ!?』
とまあこんな感じでずっと同じようなことを話し続けて、最終的にはなんとか彼への過度なちょっかいを抑えてもらえることになった
途中でサンズとの関係性とか、どこで知り合ったのだとか色々聞かれたけど、答えても特に問題にならないものだけを答えておいた。これでハナコも少しは私たちを信用してくれればいいんだけど...
『難しいけど、千里の道も一歩から、かぁ』
まだ出会ってちょっとしか時間が経ってない私たちだけど、それでも補習授業部のみんなのことを少しづつ、少しづつ知っていっている
ハナコはいつも笑顔でアウトなことを言ったり突然突拍子もないことをしたりすることもあるけど、コハルたちが楽しそうに話しているときには遠目から寂しそうな顔でそれを眺めていたり、サンズは気付いてないだろうけど、私やサンズが目線を外している時には見定めるようにしてこちらを観察してたり
自分を”性に奔放な問題児”という殻で覆っている、ちょっと怖がりで寂しがりやな普通の女の子なんだろうなぁって、そう感じた
アズサは基本的に無表情で何を考えているのかちょっと分かりづらいところもあるけど、サンズみたいに意識的にポーカーフェイスをわけじゃなくて、ただ感情の発露する方法をきちんと知らないだけだ。分からないところはちゃんとわからないと言える正直さを持っているし、ヒフミが持ってきたモモフレンズに目を輝かせる場面もあった
おそらくは今まで生活してきた環境が、そんな風にして感情を表に出すことが難しいところだったのだろう。ガスマスクや立てこもり、その戦闘に対する姿勢なんかについても今度それとなく聞いてみよう...特にその環境については、注意して聞いておいた方がいいかもしれない
コハルはまあ、見ていて心が温かくなる。まさに思春期まっしぐら、といった感じで反発することが多いけど、少し自分が困っていたら心配そうに此方をちらちらと見ていたりしている。手を差し出す一歩を踏み出す勇気はまだ足りないけれど、逆にその一歩を踏み出すことができれば彼女はきっとその頭角を現すだろう
あと、コハルはきっと否定するだろうけど、人見知りな部分があって自分から話しかけに行くことが難しいから、ハナコのようにぐいぐいこられたらうれしいのかもしれない
ヒフミはなんというか、普通だと彼女自身で言っていたけれど、他人を思いやったり、みんなを合格させるために夜になっても頑張ったりすることは普通にはできないことだと思う。そういった優しい心の持ち主であると同時に、補習授業部の部長を務めて全体をまとめようとする努力もできるとてもいい子。なんだけど...
夏休みは何をするかという問いに対して戦車を持ち出してきたり、サンズに何度も注意されているというのにペロロを求めて勇敢にもブラックマーケットに入り浸ること(シロコたちといっしょに銀行強盗をやってのけたりすることも含めて)を鑑みると、やはりそういう意味でも彼女は普通の器には収まらないだろうなあと思う
サンズからもらった紙に書いてあったことと、実際に関わってみて自分で感じたこととしてはひとまずはこんなもの
補習授業部という場所で出会った彼女たちだけど、試験をみんなで通過した後でも青春を具現化したようなこの関係が続いていけばいいなと、名簿に乗っている彼女たちの顔写真を見ながら、ふとそう思った
<それでは先生、おやすみなさい!>
『うん、おやすみアロナ』
今日も無事に特に大きな問題もなく(ハナコの件は置いておいて)一日を終えた私は、液晶の向こうにいるアロナにそう言ってからシッテムの箱をスリープさせて、シャーレにあるものよりも厚みのあるベットの中に潜り込む
そのまま目をつぶってすぐに寝れるように頭を空っぽにしようと努めるが、やることがなくただ時間を待つだけの瞬間というのは不思議なもので、今日一日に何があったのかを自然と振り返ってしまう
みんなの学習状況について、誰もはぐれずに仲良くできているか...
それと同時に、他の懸念も頭に浮かんできた
シャーレの溜まっているであろう書類仕事、帰ったら確実にユウカにどやされながら手伝ってもらうことになるだろうことを思って顔が渋くなる。そしてナギサが言っていた裏切り者について...
目をつぶって寝ているはずなのに、それらを考えているとどんどん目が覚めてくる気がする。『呑気に寝ている暇なんてないんじゃないか?』『生徒のためにやれるべきことを今すぐにやるべきだ』なんて思いがふつふつと沸き上がって来て、胸が苦しくなる
「...死んで、いや生きてるか。寝てるだけか...」
暗闇の中、シーツを頭まで被っていた私の耳に、いつかのサンズの声が聞こえてきた
「あぁいや、寝といてくれ。こっちで仕事はやっとくから」
たしかこれは、私がシャーレで仕事を始めてちょっとしてくらいの時の頃。時間ももう遅いからってサンズを先に帰したら、丁度やってきたリンちゃんから追加の書類を受け取って、ひたすら机の上に積まれてる書類を片付けてたら、椅子に座ってたはずがいつの間にかベットに寝てて...寝落ちしちゃった時に言われたことだ
「ああもう、自分を追い詰めすぎだろ。先生だからってのはなんの証明にもなんねぇよ。大人しく寝とけって」
この場に彼がいるはずがないのに、なぜか感覚として彼が近くにいるように感じる
「...寝れない?撫でて?頭を?マジかよ...」
頭に温かい何かが確かめるようにしておずおずと触れるような感覚によって自然と瞼が落ちていく
「...おやすみ、先生...これでいいのか?」
私は不器用ながらも相手を思いやるその言葉に心が温まる感覚を覚えながら、ゆっくりと意識を沈めていった
『ん...ほらほらサンズぅ...ほっぺやわいねぇ...んふ...』
「なかなか起きてこなかったから何があったのかと思ってきてみれば...」
寝言であなたの名前を呼んでいるようですが。早く向かうべきでは?
「バッカお前、男が無防備な女性の部屋に入るだけでもギルティなのにそれ以上できるわけないだろ。大人しくヒフミ呼んでくるよ」
声をかけるくらいはするべきではないでしょうか。ああ、失礼しました。ヘタレには難しいことでしたね笑
「その場合叫ばれて人生ジ・エンドだわ。てかヘタレって...最近煽りスキル上がってね?やっぱ感情あるよな」
ありません。私にそのような機能は不必要です
「あぁそう...じゃ、とりま呼んでくるか」
・先生
書類ドカ処理気絶部の部員。寝る前のことが記憶に残っていてなんとなく恥ずかしくてサンズと顔を合わせずらい。その日はその様子を見たハナコに一日中いじられ続けたとか
・サンズ
ことあるごとに先生に顔を逸らされることから、朝一人(と一体のAI)で先生の部屋に行ってしまったことが原因だと思って落ち込む
ハナコのタゲが自分から先生に移ったことには気が付いているが、果たして自分が間に入ってややこしくならないか心配で何もできない
ちなみに寝落ちした先生を見つけた時は「もしやこのままだとこの人すぐ死ぬんじゃ?」という考えが頭をよぎってめちゃくちゃに焦っていたため何をしたかあんまり覚えてない
・ハナコ
最近反応のいい人が多くて人生が楽しい。サンズ君にちょっかいかけちゃだめなら先生にかけますね♡をやってのける図太い系女子。そこにシビれる!あこがれるゥ!
真実のラボでのやさしいお布団お化けをオマージュしようとしたら何とも言えないことになってしまった...書きたいことを書くのって難しいですね。
そういえば世間ではティーパーティーの水着で沸き上がっていますね。筆者はブルアカを始めてから初の周年イベなのでガチャが楽しみです。
ところで新規星3生徒三人って何ですか?強いと噂のドレスヒナもいるし、2天井分しかない石の貯蔵量じゃ死ぬ未来しか見えないんですが...助けてアロナァ!