この透き通る世界を俺は機械と骨でハッピーエンドにしてみせる 作:多趣味なオタク
何と昨日!筆者が曲が大好きなendingtaleやlethetale、妄想の方で書かせていただいたjusticetaleに出てくるサンズ君たちのトリオがリリースされました!ということなので急いで書きあげました。このお話には全く関係ありませんが、ぜひプレイしていただければ...
回し者みたいになってしまった...
「...フッ!」
「...!!!」
「相変わらず何言ってんのか分かんねぇな...」
飛行船を無事に...無事に?沈めることなく守ることができた後、俺は地面に着地する寸前でテレポートをして無事地上に帰ってきた。着地する寸前になってようやく少し怖くなったが...なんか虫を見た時ぐらいの恐怖感しかなかった
というか記憶取り戻してから前回と今回とで痛みとか感情の齟齬を感じる...すごい不穏だ。やっぱこの体の元がキラーサンズなのが悪いのか?
そんなことはともかくとして、今は地上の幽霊...もといユスティナ生徒会を手当たり次第に切っていっている。他のアリウスの生徒たちは骨で後頭部を不意打ちして意識を失わせた後、そいつらの手持ちにある縄やらなんやらで捕縛した。もしかしたら抜け出されたり、通りがかりの生徒に滅多打ちにされるかもしれないが...まあそこは生徒たちの善性に賭けよう。俺はその状況を...というか存在を気取られないことが最優先だ
「!!!」
「...またかよ。いい加減数が減ってほしいんだが...」
人が考えているというのに、よくわからない声を上げながら攻撃してくる
自分の体や心に関する違和感はともかくとして、この
前回から考えて動きがたどたどしいというか...全体的な能力が落ちている気がするというか...とにかく
ということでソイツらをズバーッ!と切って移動して人がいるから隠れてまた切って...と続けていると、気づけばもう周囲ではある程度事態が収まってきているようで、先ほどまであまり見えなかった生徒たちがチラチラと見かけるようになってきた
もうそろそろ引き時か?一旦身を隠せる場所にでも行こうかな...
などと、俺が後々の仕込みのことを考えながら敵を探すためにガレキの山に沿って歩いていると、足元から微かにに物音がした。まさかとは思うものの、念のために重なったガレキの下を覗いてみると...
「...あ...う...」
「...オイオイマジかよ...!」
要救助者じゃねぇか...
とりあえず上にのっているガレキを、下にまで揺れが来ないように調整して軽くナイフで吹き飛ばす。その後なるべく体を動かさないようにして軽く容態を見ようとしたところ、先ほどまでは意識を保っていたようだが俺が見つけたことで緊張がほぐれてしまったのか意識を失ってしまっている。幸いにもケガはそこまでひどくなさそうだが...
ていうか俺このまま身を隠すつもりだったのに目の前で倒れられたら送り届けるしかないじゃん...
「...とりあえず運ぶか。血は...出てるけどケガはそこまでひどくないかな。ただ圧迫されてただけか...近づけるだけ近づいて放置が安定か?」
一人返事が返ってこない言葉をこぼしつつ、俺はその子を背中におぶって救護騎士団の元に移動を開始した
ということで運よく道中では誰にも会うことなく目的地のテント近くにまでやってこれた。さて、ここで自然にこの子を置いていければいいんだが...てかこの子正義実現委員会の子か。ここを委員会の人に見つけられたらマズイだろうなぁ...
今までおぶっていたから気が付かなかったが、この特徴的な黒い服は間違いなく正実のところのもの。もしかしたらそっちのほうに送っておけばよかったかもと少し後悔するが、でもここまで来たらこっちの方に置いておくしかない
地面の上に直で横たわらせるのはどうかと思うが、流石に無断でベットの上に寝かしつけることは俺もバレたくないし不可能だ。少し酷だが我慢してもらう他ないな
「申し訳ないが...っしょっと。」
俺はできるだけ揺らさないようにしてその子を横にした。このまま人がやってくるのを期待して置いていってもいいが、それだと罪悪感がな...適当に物音でもだして誘導しようか?
俺は銃を持っていないので、何か音をたてられそうなものはないかと周囲を軽く見てみても石ころ以外何もなさそうだ。
とりあえず近くにある石と石とを手に取って、その二つを火打石のように打ち付ける
カンッ!
「うおっ...」
そこそこ大きい音がでて自分でも驚いたが、まあこれで誘導できたと思うので隠れるとしよう。さて、どこに隠れようかな...ブラックマーケットは遠いし、この周囲は建物がガレキになってたりするからどうしよう...いや本当にどうしよう!?
具体的な隠れ場所を考えていなかった俺は思ったよりも選択肢がないことに危機感を抱き、その場で少し考えこんでしまった...本当に少しの時間だったが、それでも自分の外の状況を遮断するほどにまで考え込んでしまった
...上空から人が降ってくる音にも気づけないほどに
「救..........護ッ!!!」
「ガッ!?」
そうして俺は、上空からの頭部に対する衝撃を負って意識を失った...今思えば、何度も体を欠損した精神的ダメージが蓄積していたのかもしれない。痛みはともかく疲労を感じないこの体は、とても不便だと思った
「...ん、んんん?」
──知らない天井だ
第伍話見
知
ら
ぬ、天井
一度はやってみたかったネタを済ませたところで現状確認。なんと本当に知らない天井で草生える。除草剤撒け(辛辣)
まるで病院のように真っ白な天井に、今回では一度も...いや、アビドスの時にはあったか?ともかくフッカフカなベットで寝ている。この感覚はかなり久々なので正直ここから離れたくない...というか強制的に離れられなくなってるんだが
背面がフッカフカなベットで快適極まりないのに対して、前面は黒いベルトのようなものでぐるぐる巻きにされており口には猿ぐつわのようなものがはめられている。窮屈過ぎない?あと
さらにチラッと部屋の中を見回せば、人こそいないが四隅に監視カメラが取り付けられている。うーん、とりあえず壊そう(アリウス的思考)
ガンッ!
壁から斜めに骨を突き出すことで一気にカメラを押しつぶす。高そうだけどそんなことを気にしている場合ではない
とりあえずテレポートで拘束をあっさりと抜け出し、自分の手荷物を確認する...うん、何もない。まあ当然だろうが
なぜか服装は病院で着るような患者着ではなくいつものキラーサンズな服装。でもちょっと半ズボンは卒業したいかな...
他の持ち物...まあ特にないが、唯一の持ち物であるポケットの中の飴玉などはなくなっていた。そして部屋を見渡しても外に出られそうな手がかりはない...え?急にCoC始まった?
しかしまあ、やることは大体決まっている。とりあえずテレポートで
「っと、周囲に人は...いないか。」
難なく外に外出することができた俺は、建物の厳かな雰囲気からこの場所がトリニティであることを確認した。考えれば俺の最後の記憶は「親方!空から女の子が!」って状況だったわ。実態はそんなかわいいモノじゃなかったけど。むしろ救護(物理)されたけど...ん?救護(物理)って何?救護はいつから攻撃に...?
これ以上考えると頭が救護で埋め尽くされるので一旦捨て置き、今は仕込んでおいた物の回収をしている。一つは校舎の隅に植えて置いたり...一つは屋根の上に置いておいたり...これを置いているとゲームでアイテムを配置している人の心情が分かった気がした。高いところの角っこにはとりあえず置いておけばなんとかなる
ということで誰にも見つからないようにして全て回収をし終え、ついでに仕込みの最終確認を終えた俺はスペアの仮面を被り片手でスマホのニュースを見つつ、先生がいるであろう場所を隠れながら探索している。ちなみに前まで被ってた仮面は見つけられなかった。もしかしたらあの時の救護(物理)で壊されてしまったのかもしれない
そして探索している箇所は大きく分けて二つで、一つは俺と同じく病室、もう一つは会議室などの戦術をたてるような場所だ
前者はまず無いとは思うが万が一先生がサオリに撃たれた時のため。後者は無事にそんなことがなくサオリたちを保護した時、今後の方針を立てる時に使っているだろうからだ。ここに関しては俺の前回の知識からの予測だが...アテにしてもいいと思う
ということでまずは病室巡りだ。誰にも気づかれないように病室を見て回るのは骨が折れるが、まあ確認するには致し方ない。ニュースでは先生が撃たれたなどという記事を見ることはなかったが、もし撃たれていたとしてもただ混乱させるだけのニュースをすぐに報道することはしないだろうし、見に行く価値はある...居ないでいてほしいところではあるが
「...ここにもいない、か。これは安心して良さそうだな?」
一通り病室を見て回ったが先生らしき人はいなかった。もしかすれば重要人物だから病室が隔離されているのかもしれないが、俺の知れる範囲ではいなかったので大丈夫だと思いたい。
誰にも見られなかったのはまさしく僥倖だったが、時期というか今の状況を考えれば当然だった。なぜならば生徒のほとんどはミサイルの後処理に追われて校舎にいることはほとんどないからだ。むしろそうでもなければこのマンモス校で姿を見られないなんてことは起きえないんだよな
ちなみに倒れてた正義実現委員会の子はちゃんと回復しているようで、俺の見た病室の一つで眠っている様子がうかがえた。ヘイローが消えていたからまさか手遅れかと思ったが、呼吸音が聞こえたので心の底から安堵した
...思えば俺って変態みたいなことしてない?先生だって
そう考えつつ、俺は最後の部屋の扉を音をたてないようにゆっくりと閉じる。結局救護の...ミネ?だっけ?っていう人はいなかったし、少しぐらい大胆な行動をしても「そこにいるのは誰ですか?」なんか急に心臓がうるさいな。なんでだ?(命の危機)
ギギギ...と錆び切った金属のように動きの悪い首を動かし振り向いてみれば、そこにはなんとかの救護騎士団の団長殿が!うーん、このクソエンカウント。RTAではリセット案件では?
一応誤魔化せないかと思い言葉を口に出そうとするが、何を言えばいいのかまっったく思いつかない。あたまがまっしろだ!
「...少し用があって...でもやっぱりだいじょ「...あなたは確かまだ安静にしておかなければいけないはずでは?それに念のため拘束もしていたはずですが...」...」
はい終わり、もうテレポートで逃げましょう。このまま話していてもさっきみたいにまた脳天かち割られる予感しかしない。俺は人目も気にせずすぐさま建物の屋根にテレポートした
「...!待ちなさい!」
「ッ!」
シュン
え、なんでこの人予備動作のないテレポートに気付いてんの?一瞬で距離詰められて後一コンマでも遅かったら頭が陥没してたかもしれない...こわ
「流石にここまでやってくれば大丈夫...だよな?」
...ちょっと怖いしまだ隠れていようか?いやでも早く行動しないと警戒されて先生に会う前に捕縛されるかも...どうしよ!?
そうしてどうにもできずに動けずにいること十数分...少し人が多くなってきた。見たところやってきた生徒は服装からして騎士団の所属っぽいが...全員何かを探しているような雰囲気を感じる。いやこれ間違いなく俺じゃんね
とりあえずこれ以上隠れていてもまた俺を探しに来る生徒が増えるだけで事態が悪化する一方だと思ったため、より一層気を引き締めて先生の捜索を開始する
❋思考を変えろ。ここはお前がかつて居たトリニティではない。ここは憎い敵の根城だ。
「...クソ」
「...ここは前回使ってた会議室か...果たしているかな?」
まず向かったのは前回使用していた会議室。俺自身記憶能力がいいわけじゃないし、記憶が朧げだから探すのに苦労した。でも先生が
俺は少しの期待と不安を抱え、音を出さないようにしてゆっくりと扉に手を掛ける。そして少しだけ開いて中を覗いた...
「いない...?」
そこでは電気が付いておらず、中には誰もいない。どうやら俺の記憶違いだったようだ
...記憶違いであってほしい
不安と恐怖が入り混じった心持ちで開いた扉を戻す。周囲をもう一度確認するがまだ誰もいない。余裕はありそうだ、他の会議室を探すとしよう
そう思って廊下を進んでいく...というところで、
「...本当に記憶違いだったか?」
一度失った期待と自信を少しだけ取り戻し、再度同じようにして扉を少しだけ開こう...としたところで手を止める
...念のため一人だけか確認しておいた方がいいかもしれない
今更ながらそう思いついた俺はそっと扉に耳を当てて部屋の中の物音を聞き取る...物音の頻度からしてたぶん一人しかいないと思うが...どうだろうか?
とりあえずのアタリを付けたところで、もう一度扉を少し開く。絶対に音がしないように、ゆっっっくりと....
ギイイ...
『...ん、誰?どうかした?』
建付け悪すぎない???
俺はこの歴史があるという名目で建付けが悪いまま扉を放置するトリニティに激怒した。必ず、かの邪知暴虐のティーパーティーを除かねばならぬとケツイした
はぁ!?なんで隣はスムーズにいけたのにここはこんなに派手に音が出るんですか!?おかげで盛大にバレたわ畜生!
脳内で美大落ちのちょび髭がキレ散らかしているのを妄想しながら、俺は予定していた通りにナイフと
『ッ!?』
「よお、いきなりで悪いが大人しく.........!!??」
『...分かったよ。でも、少しだけでもいいから話をしないかい?』
俺にナイフを突きつけられつつも、時間稼ぎのためか、それとも純粋にただ話がしたいだけなのか落ち着いた声色で対話を提案する先生。だが俺はそんなことができる状況ではなかった。さらに言えば、これからしようとしたことがすべて吹っ飛ぶくらいの衝撃を覚えていた
現在、俺が腕を取って首元にナイフを当てているのはヘイローのない大人の人間...つまりは先生に他ならない。そうだ、そのはずだ...でも、これはいくらなんでも...
俺が押さえつけている手はゴツゴツしているとまでは言えなくともしっかりとしている。そして先ほどから俺に話しかけてきている声は、俺が想像していたよりもずっと低い...まるで男性のように
...男???
「...男ォ!!??」
『...?』
拝啓、前世の俺。どうやら待望していた男の先生はここにいたようです
「...なあ、アンタは先生...でいいんだよな?」
『そうだけれど...どうかしたかい?』
「...そうか。」
なぜ女性ではなく男性なんだ?というか先生は無事か?いやこれ性別が違うってことは前回と違う感じか?え、マジで何が起こってる???
全く予期していなかった出来事に頭が真っ白になってしまい、計画していたこととは全く違う変な質問をしてしまった...ちょっとどころかかなり動揺しているのが自分でも分かるが、ひとまずは計画の通りに進めなければ...これも全てハッピーエンドのためだ
『ええと...君はどうしてこんなことを?』
「...ああ、そうだったな。いくつか聞きたいことがある...くれぐれも変に動くな。命の保証はできない。」
先生?に危害を加えることは決してないが、忠告しておかないと計画通りに事が運びそうにないので少しだけナイフを近づけて脅しておく。うっかり刺したらヤバいな...
「俺の目的は...いや、
『それは....』
「第一回公会議」
困惑しつつも口を開こうとする先生を遮り強調するようにして話す。今回ばかりは俺が話の主導を握らなければ...
『...?』
「ヒントだ。精々過去の歴史を遡るといい。」
『過去の記録...』
「...それよりも、だ。アンタは今の状況を理解しているのか?周りには頼れる生徒がいない、頼みのタブレットも机の上で、自分は押さえつけられて首元にはナイフを突きつけられてる。まさに絶体絶命の状況だな?」
『...』
怯えている...いや、何かを考えている?...どうにもあまり時間をかけていられなさそうだ。手短に行くとしよう
「声も出ないか...じゃあ、残念だがお別れの時間だ。アンタは
『ッ待ってくれ!それだけはしてはいけない!そんなことをしてしまえば君は...!』
必至に俺を諭そうとする先生の言葉を無視し、俺はナイフ先生に振りかざし...
ドンッ!
先生の真横にある机に突き刺した
『...え?』
「...よし、こんな感じか。そこから動くなよ...っと。」
『な、なにが...』
困惑する先生を横目に、俺は入口の扉に近づいて録画モードになっているスマホを回収した
撮った動画を軽く確認してみるが...うん、最初と最後をカットすれば問題はなさそうだ。そのまま適当に最初と最後を編集し、SNSでの今回の襲撃に関するネットニュースのツリーにぶら下げれば...よし
そして先ほどの動画を投稿してから、スマホに入っているとあるアプリを作動させる。オマケにもう一つ動画を投稿して...完了!
無事にここでのやるべきことを終えた俺は、内心心躍りつつもそれを隠すようにして向き直り、そして頭を下げた
「さっきはすまなかった。ちょっとこっちの事情で、アンタには少し危険な目に遭ってもらったんだが...どこかケガはないか?」
『ええと...うん、大丈夫なんだけど。一体何が何だか...というか君は男子なの!?』
「いやどっからどう見ても男だろ。この身なりで女子はないぜ...まあ、いきなり知らん奴が突っ込んできたと思えばナイフで脅されて、かと思えば謝罪される...そんな状況じゃ気が動転してもおかしくないか。」
うん本当に意味が分からないな。しかも俺もちょっと今の状況が意味わからんのもヤバい
いや本当になんで先生が男性なの?
などと頭の中で考えていてもしょうがない。ひとまず俺は先生に説明責任を果たすことにした
先生に誤ってケガを負わせていないか改めて確認した後、とりあえず会議室ということなのでそこら辺にあるテーブルを挟んで俺たちは対面した。...なんか二者面談みたいで逆に落ち着かない
妙に緊張する気分を無理やり押し込め、俺は先生に語り始める
「さて...それじゃあ、初めに言っておこう。
『それは本当...なんだろうね。
「...驚いた。少し意地悪でもしてみようかと思ったんだが...流石は先生か。そうだな、俺は確かに
『君は...いや、遅くなったけど、まずは自己紹介だね。私はシャーレの先生。外の世界からやってきた大人だよ。』
前回聞いた自己紹介を再度聞き、ああやはりこの人も
「あ~...俺は...そうだな...」
『...何か、言いたくない事情でもあるの?』
何かを案じるような表情でこちらを伺っている先生に、別にそこまで深い事情はないので心配させて申し訳ない思いが...
「いや、別にそんなことはないんだが...いや、もうこの際全部言おう。」
「俺の名前はサンズ。所属は...まあ、アンタのとこの人が勝手に割り出してくれるだろうからあえて言わないでおくぜ?次に会った時に答え合わせってヤツだ。」
「んで、他にある名前が...ここだけの話にして欲しいし、あまり呼んで欲しくないんだが...一時はボスって呼ばれてたり、今はキラーとも呼ばれてたりする。...もう一度言うが、あんまり言いふらさないでくれよ?」
『うん、分かった。絶対に言いふらさないよ...サンズって呼べばいいかな?』
「ああ、それで問題ない。」
『ありがとう。...ボスって、誰かから聞いたことがあるような...』
先生が何か呟いているが...まあ俺には関係がないだろう。それよりも今は俺の目的についてだ。俺は咳ばらいをしてから話題を戻した
「ン”ン”...話を戻すが、
『...ということは、やっぱり
「ま、そんなとこだ。そんじゃあ俺の目的はなんだってとこだが...いきなりだが先生、襲撃犯の中でサオリやヒヨリ、アツコ、ミサキという名前のヤツらを捕えていないか?マスクをつけていたり腹を出したりバカでかい荷物抱えてたりリスカしてたりするヤツらなんだが...」
『キャラが濃いね!!??...う~ん、あまり私も誰々が捕まえられてというのはわからないんだけど、少なくともサンズの言うような子たちはいなかった...かなぁ?』
「...そうか。」
う~ん...やはり最後になって言ったのが悪かったか?少なくとも先生が見ていないということは、先生に腹パン(貫通)してないってことに他ならないが...それでも保護もされていないということは、一度襲撃を終えてまたアリウスに戻ったのだろうか...いかんいかん、そんなことを考えていても無駄だ。これからの行動を決定する材料だったと考えよう
「まあ、俺の目的はソイツらに幸せになってほしいってだけだよ。...ちょっと不憫だなって思ったからさ。」
『そうなんだ。君は...優しいんだね。』
「...ま、人の印象ってのはコロコロ変わるもんだ。今はそれでいいさ。」
『...それじゃあ、次の質問をしてもいいかな?』
「ああ、問題ない...が、ちょっと失礼?」
そう言って俺は先生の目の前に置かれているタブレット...シッテムの箱を手に取った。
「すまん先生、コイツの電源を入れてくれるか?」
『分かった...けど、多分君には何も見えないと思うよ?』
「大丈夫大丈夫、なんとなくいける気がする。」
とりあえず先生にシッテムの箱の電源を付けてもらい、手元に持つ。俺の勘じゃ、このまま待っていればきっと...
<...!おはようございますせんせ...い...?>
「おうおはよう、俺先生じゃねぇけどな。」
<...な>
「ん?」
<なんで見えてるんですか~~!!??>
「うるせぇ...何だっていいだろ。それより確認したいことがあるんだが。」
『...え?まさかサンズ...見えてるの?』
「ん?ああ、見えてる見えてる。...そんな驚くか?」
『うん、かなり驚くかな。』
<ぜっっっっったいに異常事態ですよこんなの!!>
なんか大げさな反応を見せるアロナに、それに追従して深くうなずく先生。...まあおかしいか
だがそんなことより、俺は至急知りたいことがあるのだ。どうせ頼るのも今回ぐらいだし、少しわがままを言わせてもらうか
「ああそう...で、そんなことよりだな...俺の情報って見つかるか?過去のそれっぽいやつとか...」
<え?あなたの情報...ですか?...すみませんが、お名前は...>
「サンズだ...もしくはボスで探してみてくれ。」
<分かりました......ええと......んんん?......いや、これは......ムムム......>
「大丈夫か?」
<う~ん...はい、一応完了?しました。ただ...>
『どうしたの?アロナ。』
ものの数秒で人の情報を取得したというかの全知を軽く超えていく勢いのアロナだが、その表情は浮かんだものではない。そんな様子を見た先生は何かあったのかと心配そうにアロナを見ている
そしてアロナは浮かばない表情のまま言いづらそうに口を開いた
<その...サンズさんの情報が全くと言っていいほどにないんです。というか存在しません。>
『なっ...!?』
<そしてボスという人の情報も正確には集めきれず...なんとかそれらしいものは集めてみましたが...すみません...>
「ん、まあ予想通りだ。むしろあると言われた方が怖い。ありがとな。」
<い、いえ!>
軽くタブレット越しにアロナの頭を撫でてやった後その電源を消し、信じられないといった面持ちの先生に申し訳なさを抱きつつ、俺は座っていた椅子を立ち上がり先生に最後の言葉を掛けた
ー先生side
「さて、悪いが時間がない。そうだな...あと一つだけ質問に答えられるが、どうだ?」
突然立ち上がった彼...サンズ君は、表情こそ仮面で隠れて見えないがどこか焦っているような雰囲気が微かにだがする。それにしても彼の言葉には少し感情が見えにくいような気がする...何と言うか、心がないナニカと話しているような奇妙な感覚が...
...いや、そんなことを考えている場合じゃない。話を聞いていて分かったが、彼は今回の襲撃に深く関わりがある人物だ。できるだけ今回の事件について多くの情報を得なければいけない。それに、どうしてか私の勘がこの子をこのまま行かせてはいけないと告げている。このまま行かせては、
ともかく、私はどうにかこの一つの質問だけで彼を長時間ここに拘束する必要がある。それこそ誰かがこの場所にまでやってきて彼を捕まえられるくらいには...
『ハハ...』
「...急に笑ってどうした?仕事が多すぎて壊れちまったか?」
『ああいや、ちょっと自己嫌悪...かな。それより、最後の質問か...ところで、あとどれくらいで行かなければいけないんだい?』
目の前にいる彼を拘束するために話をする...自分でやろうとしておいて酷いことだと感じ、そう感じつつもやろうとしている自分に嫌悪感を抱いた。...こんなことをわざわざ彼に言うのもおかしいことだ。ひとまず彼の意識をそらさなければ。そう考えた私はどこか誤魔化すようにして彼の残り時間を尋ねた
「ん?まあ...長くて三分ってとこだな。そろそろ仕込んだモノが作動しだす頃だし......ああ、一応言っておくが、別に仕込んだのは爆弾とか物騒なもんじゃないぜ?俺はアンタと敵対する意志なんてこれっぽっちもないからな。」
『それについてはわかってたよ。少なくとも君は誰かを傷つけることを良しとしないだろうしね。』
「...この短時間で人格を判断するアンタがどこか怖いよ。」
『え?そうかなぁ...』
「...で?質問は?そろそろ本当にヤバいんだが...悪いが質問がないならもう行くが...」
マズイ、彼がもうすぐここから離れてしまう。自分の罪悪感などどうでもいい、どうにか彼をここに引き留めないと...
そんな私の思いも虚しく、彼はもう扉の傍にまで歩いて行ってしまっている。この際彼をとどめられなくとも、どうにか彼の情報を得なければ。考えろ、何か彼の核心に至れるような質問は...
『...待ってくれ。君は...幸せになってほしい人たちと一緒に過ごそうと考えているかい?』
必死に絞り出した質問はどうやら効果があったらしい。先ほどまで扉の方向に向かっていた彼の足がピタッと止まり、そして彼の纏う雰囲気が先ほどよりどこか冷たくなったように感じられた
「...なぜその質問を?」
『君は...どこか他人事のようにその目的を話していたから、かな。』
「...そうか。......俺は...」
彼はどこかためらうかのようにして一呼吸おいて、私のことを見ることなく答えを告げた
「...俺なんてのにハッピーエンドなんか相応しくないさ。」
そう言って彼はドアノブに手をかけ、今度こそ部屋を出ようとする。そんな彼を見た私の勘が、今度こそ最後だとうるさいほどに警鐘を鳴らす。どうにか、どうにかできないのか?
『ッ待ってくれ!君は私の生徒だ!今ここで君を行かせてしまえば、きっと君は戻れなくなる!』
物理的に届かないことは承知で彼に手を伸ばす。もし、もしも彼がこの手を取ってくれるなら、彼を止められる。彼をきっとまだ戻すことができるはずだ
彼はドアノブを捻ることを止めることなく、私に背を向けたままなんでもないかのように言葉を発した
「...俺はアンタの生徒じゃない。」
『──君はッ!』
「...じゃあな。」
彼は扉を開き、そのまま部屋から出て行ってしまった。その場に残ったのは、ただ虚空に向けて手を伸ばしている
ピーンポーンパーンポーン
そして彼が退出したと同時にトリニティ中に放送が響き渡る。この時間に放送をする予定なんてなかったはずだが...
「あ~テステス...聞こえてるか?まあ聞こえてるだろう。」
『...サンズ?』
放送で聞こえてきたのは、先ほどこの部屋から出て行ったばかりのはずのサンズの声。一体何が...
「先日の襲撃、結論から言わせてもらうが...主犯は俺たちだ。」
「いや、
「今回の襲撃は本当に残念だったよ...今度こそお前らのような薄汚い鳥どもをこの世界から消せるかと思ったんだが。流石の生き汚さだ、恐れ入るよ。」
「今回は運よく生き延びたようだが、次はそうもいかないだろう。精々自分たちの過去犯した罪に押しつぶされていればいい。」
「ま、今回はただの宣戦布告ってヤツだ。一旦これでお開きにさせてもらう。」
「vanitas vanitatum et omnia vanitas...この教えを覚えておけ。俺たちは絶対にこの恨みを果たす。」
ブツッ
彼の最後の言葉が終わると同時に静寂が訪れた...かと思えば、部屋の外からこちらに向かって走ってくる足音が聞こえる。私はその音を聞きながらも、何もできずにいた
「...俺はアンタの生徒じゃない。」
『...ダメだなぁ、私は。』
先ほどの彼の言葉が、言外に私を...
『私は...』
...本当に
「うぇ~...な~んかすごいことになってるわね...」
「どうしたんですか?セリカちゃん。」
「ん?ああ、コレよコレ。なんかトリニティで襲撃だってさ。前の私たちに来てたやつより大規模だし、本場の襲撃ってこんなレベルなのね...」
「先日の調印式でのことですね。これはもはや襲撃ではなくテロだと思いますが...そういえば、確か調印式には先生が出席していたはずですが...無事でしょうか。」
「た、確かに...ヘイローのない先生だもんね。もしかしたら重傷を...何か考えてたらゾッとしてきたわね...」
「わ、私もです...でも、確かその規模に対して被害は少なかったようですね。SNSを見る限り、誰かが来たミサイルに突っ込んだとか...」
「え、何それ。めちゃめちゃ怖くない?」
ガララ...
「ん、セリカにアヤネ。おはよう。何を見てるの?」
「あ、おはようございますシロコ先輩。これは先日の調印式の襲撃ですね。確か先生が出席されていたはずなので、ちょっとセリカちゃんと話してました。」
「というか、シロコ先輩はまたチャリで爆走した後走り込み?毎度の事ながらよくやるわね...」
「体力は全ての元、鍛えておいて損はない。これもボスに会った時のためだし。」
「...いつも言ってるけど、ボスって誰なの?なんかホシノ先輩もノノミ先輩もはぐらかしてて教えてもらえないから気になってるんだけど。」
「ん、ボスはボス。ホシノ先輩よりも強くてカッコイイし頼りになる...今はいないけど...」
「そ、そうなんですね......あっ、トレンド一位に何か...これは?」
「どうしたのアヤネちゃん...って動画?...ええ!?先生が人質に取られてるじゃない!い、今すぐ助けに行かないと!」
「落ち着いてセリカちゃん!どうやら先生は無事みたいで...ほら、先生からメッセージも来てるし!」
「そ、そうなの...ならよかった...とはならないわよ!一刻も早くこの不届き者をとっ捕まえなくっちゃ!」
「落ち着いてセリカ、きっとあっちでも探してるだろう...し......」
「し、シロコ先輩?どうしてそんなに画面を凝視して...?」
「...ボスだ。」
「え?」
「ごめん二人とも、今日は私休むね。ホシノ先輩には言っといて。じゃ。」
「し、シロコ先輩!?そんないきなり言われても!...って、行っちゃいました...どうしたんでしょうか。」
「さあ...」
ガララ...
「うへ~おはよう二人とも。さっきシロコちゃんがすごい形相で走って行ってたんだけど、何があったの?」
「おはようございます、二人とも☆まさに鬼気迫る勢いでしたが、どうしたんでしょうか...」
「おはようございます、ホシノ先輩にノノミ先輩。いえ、ある動画を見た瞬間に行ってしまって、私たちも何が何だか...」
「速かったわねシロコ先輩...あれも日々鍛えてる賜物なのかしら...」
「あ~、毎日あの砂漠で少なくとも5kmは走ってその後は筋トレだもんねぇ~。いやぁ~最近の若い子にはおじさんびっくりだよぉ~」
「それはシロコちゃんぐらいだと思いますが...それでアヤネちゃん、どんな動画を見たんですか?」
「はい、ええと、先日のトリニティ襲撃のニュースにつながって流れてきた動画なのですが...これですね。」
「これは...先生と...男の子?」
「ッ!...アヤネちゃん、これどこの動画?」
「ええと、詳しい場所まではわかりませんが、部屋からしてトリニティの...会議室でしょうか?」
「なるほど、道理で...ありがとうアヤネちゃん。ちょっと行ってくるね。」
「え!?ホシノ先輩まで!?...って、なんでいきなりポニーテールに...ノノミ先輩?そんなに画面を凝視して...?」
「これは...いえ、もしかして...」
「そ、そういえばシロコ先輩がボスだと言っていましたが、この仮面をつけた人がボスと呼ばれる方なのでしょうか?」
「はあ!?シロコ先輩の話と全然違うじゃない!先生を捕まえてナイフで切りつけようとしてるし、絶っ対別人よ!」
「いや、それはボス君だよ。あのナイフに仮面、間違いなく彼だ。今までどこで何をしてたのか知らないけど...っと、とりあえず迎えに行ってくるよ。」
「ホシノ先輩?なんで防弾チョッキを...それに盾も持って...ええ!?」
「ちょ、ノノミ先輩!ブツブツ言ってないでホシノ先輩を止めて!!??」
「...なるほど、分かりませんが、分かりました。...突然ですが二人とも、トリニティに旅行なんてどうでしょう?とってもキレイで楽しそうですよ☆」
「先輩二人に続いてノノミ先輩までおかしくなっちゃったぁー!!??」
「今は建物の復興作業に追われて観光どころじゃなさそうですが...」
「つまりはイエスですね!では早速行っちゃいましょう☆」
「...ノノミちゃんも?いや、人は多いに越したことはないね。じゃあ、行こうか。」
「ほ、ホシノ先輩が今までにないほどガチなんだけど!?一体何が起こってんのよーー!!??」
「あ、あわわ...」
「待っててボス、今すぐ行くから。」
「二度と、ユメ先輩のようなことにはしないから...」
「「絶対、捕まえてやる。」」
体が復活してから感情が徐々に戻ってきているサンズ君。感情が持てるということはつまり...
声に感情がのるということですね!これでコミュニケーションが円滑に...!(コミュニケーションをとるとは言ってない)
そしてアビドスから精鋭たちが集まってきていますね。シロコ(強化済)にホシノ(臨戦)う~ん、過剰戦力。果たして彼女たちの目的は達成できるのでしょうか。乞うご期待!です!