この透き通る世界を俺は機械と骨でハッピーエンドにしてみせる   作:多趣味なオタク

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圧倒的難産...!対策委員会編は構想が難しい!タイトルも思いつかない!

また、ついにホシノ(臨戦)とシロコ*テラーが実装らしいですね。いくぞ読者たちーー石の貯蔵は十分か

では、本編どうぞ。


戦闘のあとはお茶でもいかがかな?

 

 

 私があの人と出会ったのはとある雨の降っている日だった。

 

 

 

 まだ眼鏡をかけ、髪の毛もそれほど伸ばしていなかった中学生の頃、私は不運にもヘルメットを被った不良たちに狙われていまい、路地をかき分けて必死に逃げていた

 

 

「ハア、ハア、...きゃっ!」

 

 

 雨が降っていて地面の状況が悪かったのと、慣れない靴で走ってしまったのが悪かったのだろう、私は躓いて転んでしまった。すぐにその後ろから先ほど追いかけてきた不良たちが追いかけてきて、私の醜態を嘲笑った

 

 

「ハハハハッ!運がなかったなァ、お嬢ちゃん!ほら、痛めつけられないうちにさっさと出すもん出しな!」

 

 

 顔を上げ周囲を見渡すと数人の不良たちが私を囲んでいた。恐怖で体がすくみ、なにも答えることができずにいると、おそらくリーダーだろう不良が苛立ちを隠さずに声を荒げた

 

 

「ッチ!出さないならしょうがない...お前ら!後悔させてやれ!」

 

 

 そして、私を囲んでいた不良たちは私に向かって銃口を向ける。次の瞬間にくるであろう痛みに耐えるため、目をつぶる

 

 

 ...一秒、二秒、三秒...一向に来ない痛みを疑問に思い、目を開く

 

 

 そこには、青いフードを被り、片手に拳銃を持った人と、先ほどまで私に銃口を向けていたはずの倒れ伏した不良たちがいた

 

 

「よう、お嬢ちゃん。危ないとこだったな?」

 

 

 目の前で起きていることを処理しきれず、一瞬脳がフリーズしてしまうが、この人が助けてくれたことはわかる。なんにせよお礼を言わなければならないという一心でその人に答える

 

 

「えっ、あっ、ありがとうございました!」

 

 

 出てきた言葉はたどたどしくありきたりな感謝。でも伝えられただけよしとする

 

 

「おう。じゃ、もうここら辺には近づかないほうがいいぜ?」

 

 

 そう言ってその人は路地の奥へと歩みを進めていく...ダメ!せめてお名前だけでも聞かなくちゃ!奮い立つのよ!陸八魔アル!

 

 

あの!その、お名前はなんと!?」

 

 

「?あー、名乗るほどのもんじゃねえよ。じゃあな。気を付けろよ?」

 

 

 その人はこちらを向くことすらなくそのまま姿を消してしまった。後に残されたのは転んで眼鏡が割れ、服が泥だらけになった私と倒れた数人の不良たちだけだった

 

 

 そんなひどい状況の中、私は先ほどの状況を反復させていた。音もなく数人を一瞬のうちに倒し、そのまま名前を言わずに去っていったあの人...

 

 

(か、カッコイイ!まさしくハードボイルドだわ!)

 

 

 私がその人に憧れるのもしょうがないだろう。その後、私はヴァルキューレに通報し、やってきた人たちに事の仔細を説明して帰宅した。

 

 

 家に帰り支度を済ませた後、ベットに入る。その時でもずっと先ほどの状況がフラッシュバックし続けていた。そして私は決意する

 

 

私もあの人のようなカッコイイハードボイルドになってみせる!

 

 

 

 次の日、友人であるムツキたちに便利屋を起業しないかと勧誘し、私たちは便利屋68を企業して様々な依頼を経て今に至る。あの人は私の目標であり、恩人なのだ

 

 

 

 さて、そのような恩人が目の前に現れ、さらにその人に対してあろうことか攻撃をしてしまった私たちー依頼を受けた私が100パーセント悪いのだがーは、現在アビドス高校の中で縄で縛られ正座させられていた

 

 

(な、なんでこんなことにー!!??)

 

 

 内心そう叫ぶも、状況は何一つ好転しない。目の前では部下たちがアビドスの生徒たちに事の仔細を説明している。ああ、私ったら情けない。本来なら私が責任をもって話すべきなのに、どうしてかあの恩人の顔を見ると顔が熱くなってボーっとしてしまう。まさか風邪でも引いてしまったのかしら!?せっかく恩人に会えたのに...情けない...などと、自己嫌悪に陥っている間に説明は終わったらしい。辺りには静寂が満ちていた

 

 

「...今回の件に関しては申し訳ないと思ってるわ。人数の少ない学校に攻め込んで退学させようとするなんて、とてもひどいことだと思う。しかも空腹の私たちに特大ラーメンをごちそうしてくれたんだもの。恩知らずと言われても否定できないわ。」

 

 

 そうして私は頭を下げる。みんなの視線が一気に私の方へと向くのがわかる

 

 

「でも、この仕事を引き受けることを決めたのは社長である私、罰するなら私だけにしてほしいわ。」

 

 

 そう言ってさらに頭を下げ、地面と頭が接する。便利屋のみんなが口を出そうとしているようだけど、私の意をくんで黙っていてくれているようだった。...本当に、いい部下を持ったわね

 

 

「...自分がどれだけ都合の良いことを言ってるのか分かってる?君たちは私たちを追い出そうとして傭兵まで雇っていたんだよ?その責任を一人だけで果たせるだなんて本気で考えているの?」

 

 

 ぐうの音も出ない正論だ。全身が重くなったように感じる

 

 

「思わないわ。でも、今回のことは完全に社長である私一人の責任。私が責任を取るべきことよ。何でも言ってちょうだい、必ずやり遂げて見せるわ。」

 

 

 先ほど正論を述べてきた生徒の目を見つめる。ピンク色の髪で、目の色はオレンジと青のオッドアイ。その中には、絶対に居場所を奪わせないという強い決意が見て取れる

 

 

 しばしの間私と彼女は見つめ合う。恐ろしくて顔をそむけてしまいそうになるが、必死に目を合わせ続ける。ここで逃げてしまってはあの人に誇れる自分になれなくなると思ったから。すると彼女は今まで無表情で何を考えているのかもわからない様子だったのを一気に緩和させ、その表情をふにゃっと緩めた

 

 

「うへー、それならおじさんが言うことは何もないかなー。じゃ、アヤネちゃんたち、あとは任せたよー。」

 

 

 そう言って彼女は教室を出て行ってしまった...こ、怖かった~~本当に殺されると思っちゃったわ。目が完全にキマってたもの!

 

 

 一気に体が脱力して、正座の体勢を保てなくなる。体が横向きに倒れ、このまま床に激突しそうになってしまう。次に来るであろう痛みに備え、目を閉じる。...1秒、2秒...いくら待てども衝撃はやってこない。同じことが前にもあったような?と思い目を開けると、そこにはあの恩人の姿が、今度は至近距離で、心配そうな表情でこちらを見つめてきた。それを認識した瞬間、私は全身が燃えるように熱くなり、意識を手放した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おい。大丈夫か?」

 

 

 いくら体をゆすろうとも彼女からの返答は返ってこない。心なしか頬は赤いし、目も白目をむいている*1。極めつけには頭から煙が出ている...気がする。実際に出ているわけではないが、その様子をありありと想像できる。つまり、今の彼女の状況は...

 

 

 

熱中症じゃねーか!!??

 

 

 

 俺は急いで彼女を抱きかかえ、保健室へと向かう。ホシノが先客としているものと考えていたが、どうやら別の場所へ行っているらしい。ひとまず俺は彼女を保健室のベットに寝かせ、氷枕など敷き、彼女の意識が戻るまで様子を見るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 便利屋の社長の子がサンズにお姫様抱っこで運ばれるのを見届けた後、私たちは便利屋の部下の子たちと話始める。...なぜかすごく虫の居所が悪い。さっきのサンズと社長の子を思い返すと、こう、胸にモヤがかかるような感じがしてムカムカしてくる。ダメだダメだ、ひとまず今は彼女たちの話を聞かなければ。頭を振り、雑念を振るい落とす

 

 

「くふふ、アルちゃん、恩人の人と出会って倒れちゃった~」

 

 

「ハァ...ムツキ、ちょっと静かに。...あなたたちが一番聞きたいのはおそらく今回の襲撃の首謀者...私たちに依頼してきた人物のこと...違う?」

 

 

 便利屋の課長...カヨコが口火を切った。状況判断能力が高いのだろう、私たちが聞きたいことをそっくり当ててきた

 

 

「そりゃそうよ!絶対に話してもらうんだから!...それで二度とここに襲撃なんかさせないって思い知らせてやるんだから!」

 

 

 セリカが今にも吠えそうな表情で声をあげる。言っていることはすごく物騒だが、自分たちの居場所を奪われそうになっているのだから正当な怒りだろう...それはそれとして少し落ち着かせなければならないが

 

 

「まあまあ、セリカちゃん。ここで怒ってもしょうがないですよ☆ひとまずは黒幕について聞かないと☆」

 

 

 ノノミの言葉を聞き、セリカは深呼吸して平静を取り戻す。よかった、話を続けられそうだ

 

 

『うん、そうだね。じゃあカヨコ、さっそくだけど、その黒幕の名前、聞かせてもらえないかな?』

 

 

 カヨコは一瞬何かを悩むようなそぶりを見せるが、決心が付いたらしい。その口を開く

 

 

「...カイザー。カイザーコーポレーションだよ。それが私たちに依頼をしてきた相手の名前。」

 

 

 私たちが耳にしたのは、現在アビドス高校が借金をしている相手の名前だった

 

 

 

ーオマケー

・便利屋での一幕

 

「アルちゃーん。そういえばなんでうちのうちの掛け軸には【一日一惡】と【抑強扶弱】の二つがあるのー?」

 

 

「い、今更それに気づいたの...?まあ、説明してあげるわ!【一日一惡】はアウトローになるためには必要不可欠なものだから、そして【抑強扶弱】の方は私がこの便利屋を起業するきっかけになったとある事件が関係するのよ!なんとその事件とはね......」

 

 

「くふふ。またアルちゃん乙女の顔してる~。この話をするときいっつもこうだよね~。」

 

 

「...しかも無自覚だよね、これ。」

 

 

「あ、アル様に運命の人が...」

 

 

「......ということがあってね!そういうわけで私は便利屋を創業するまでに至ったのよ!...って、聞いてる!?なんでみんな変な顔をしてこっちを向いてるの!?」

 

 

「いや~青春だよね~。」

 

 

「...?...!そうね!確かにこれは私の青春!この便利屋を創業して、みんなと働けるきっかけになったんだもの!」

 

 

「あ、アル様...!」

 

 

「そういうことじゃないんだけどな~。ま、いっか!で、アルちゃん。今日のお仕事は?」

 

 

「こ、これからよ!きっとこれから大仕事が舞い込んでくるわ!」

 

 

プルルルル

 

 

「!はい、便利屋68。陸八魔です...」

 

*1
例の表情





アルを助けた時の”元の”サンズ君はこの時衝動的に助けたはいいものの、顔を見られれば最悪能力がバレるかもしれないので内心すごく焦って対応してます。まあアルは気付かなかったんですけどね!

また、アルのハードボイルドへの憧れのきっかけが人に助けられたことになっているので、恩には必ず報いる、虐げられている人は見捨てない。という、原作より少し正義よりの性格になっています。(仕事≧恩)くらい

エンダー・ニル 様、誤字報告ありがとうございます!

伝説のボトル 様、
愛良 様、
しっぽお米 様、
不吉な壁 様、
銅三郎 様、☆10評価ありがとうございます!圧倒的感謝...!

また、
玄米ご飯 様、
あきたいぬ 様、
あそみな 様、
ポチョタロ 様、
コシヒカリR 様、
完了ユーザー 様、
ケーキリゾット 様、
今日から私は沢庵の妖精 様、
大霊夢帝国 様、
monaka96 様、
幸災楽禍 様、☆9評価ありがとうございます!

文才の無い本の虫 様、☆8評価ありがとうございます!


次回も投稿は遅くなりそうです...申し訳ない...
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