夜が明けあのまま飲み続け結局、わしもぬらりひょんも一睡もしていない
「のう、弦や」
「なんじゃ、ぬらりひょん」
「お主、日帰りじゃなかったか?」
「そうじゃったな、そろそろ行くか」
伊藤はふらふらな足取りで部屋を出た
「相変わらず弦にはかなわんのう」
そう言ってぬらりひょんは下をじっと見ていた、その足元には伊藤が呑みほした一升瓶が散乱していた
「朝風呂でも行こうかのう」
そう言って、ぬらりひょんは部屋を出た
ーーーーーーーーーーーー
ー 騎王学園 事務室 ー
時計は午後の4時を指していた
「うわぁ、お父さん紙が!」
「こりゃあ、凄いのう」
絢嶺に言われ机を見ると大量の依頼書がやまずみになっていた
「参ったのう、帰ったばかりだと言うのに」
「仕事いっぱいだね!」
「ほんとじゃ、早速片付けるかのう」
そう言って、一番上の紙を取った
「これは、三階の窓の掃除?なんじゃこれは」
「窓そうじ?わたしやったことない!」
「そうか、やってみるか?」
「うん♪」
「うむ、道具は清掃用具倉庫に置いてあるはずじゃからな、取りに行こうかのう」
壁に掛けてある倉庫の鍵をもって部屋を出て行き
「ま、まって~」
絢嶺も後をおって部屋を出た
ー 清掃用具倉庫 ー
そこには清掃用具がこれでもかと言うくらいに散らかっていた
「こりゃひどいのう」
「うわ~、きたな~い」
「取り敢えず、雑巾と洗剤じゃな」
入ってすぐの所にある、ロッカーから雑巾2つと洗剤を取り出した
「ここは後で片付けるとして、今は窓掃除じゃな」
ー 三階 ー
「もう殆ど生徒は残っとらんのう」
「そうだね~」
「まずここから始めるかのう」
先ずは階段付近から始めることにして、作業に入った
~~~~~~~~
気づけば最後の一枚となった、ふと絢嶺を見てみると壁に寄りかかりすやすやと寝ている
「まったく困った子じゃわい」
最後の一枚を終わらせ片付けをしていると見たことのある赤髪の少女が何かを探すように階段を見下ろしていた
「どうしたんじゃ?リアス殿」
「先生、実は大切にしていたペンダントをなくしてしまって」
「なるほどのう、そうじゃ、落とし物ならわしらの所に来てるかもしれん」
「本当ですか!」
「うむ、今帰るところじゃったしな、ついてきなされ」
絢嶺を右で担いで、左で清掃用具をもちそのまま階段を下りていった
「あの子はだれかしら」
リアスは担がれた少女を見ながらも伊藤の後をおった
ーーーーーーーーーー
先生に付いていくと先生は部屋の前に止まった
「ここじゃ」
扉には事務室と書かれてあり、先生はさっさと入っていき、急いで私も入っていった
「よっと、まったく」
清掃道具と絢嶺を壁際に置き、懐から鍵を取り出した
「ちょっと待っておれ」ガチャ
扉を開け、絢嶺らをもってなかに入った、その後にリアスが入った
「落とし物じゃな、っとここら辺に」
タンスの中から落とし物と書かれた箱を取り出した、中を見てみるとリアスが探していたペンダントを見つけた
「あったぞ」
リアスはわしの手の中にあるペンダントを見て安心したように笑った
「よかったわ」
「うむ、大切な物なのじゃな」
「ええ、命と同じくらい大切な物よ」
すると、眠りから覚めたのか絢嶺がむすっと立ち上がった
「お父さ~ん、ねむい~」
絢嶺のことを見たリアスは慌てながら聞いてきた
「せ、先生!こ、この子は?」
「あ~、わしの娘じゃ」
ま~たこのパターンかい!
「娘!」
「勘違いするでは無いぞ?養子みたいなものじゃよ」
「養子ですか?」
「う、うむ、だからそんな疑うような目でみるでない!」
「冗談ですわ」
「むう」
まったく、誰に似たのか
「ほら、絢嶺挨拶するのじゃ」
「いとうあやねでしゅ、よろしくでしゅ~」
相当、眠いんじゃな
「ええ、よろしくね絢嶺ちゃん」
絢嶺はふらふらとわしに寄ってきた
「ねむい」
「わかった、わかった、もう寝ていいぞ」
「うぃ~~」
絢嶺はゆらゆらと布団がしいてある部屋へ向かった
「まったく困った子じゃ」
そう言って、周りの整理をしていると昔使っていた道具たちが出てきた
「懐かしいのう」
それらを眺めているとリアスが気になったのか覗いてきた
「何が出たんですか?」
「なに、昔に使とった物がな」
箱ごと机の上に置いた
「これは?」
リアスはその中から、短剣を取り出した
「それか、それは封剣と言ってな、刺したものの何かを永久に封印することが出来る短剣じゃ」
「っ!!」
リアスは慌てて、箱へと戻した
「なあに、発動するには魔王級の魔力が必要だからのう」
結局、わしは使えんかったからな
「では、何故このようなものをお持ちで?」
「昔に、賭け試合の様なものをしてな」
あの赤蜥蜴め、いまでも腹だたしいわ!
「これをかけるくらいですから、相当お強かったでしょうね」
「なに、たったの二、三日で決着着いたわ」
「そ、そうなんですか」
二、三日は相当ですわ
「要るか?」
「こ、これをですか?」
「わしには無用の長物だしのう」
「でも流石にこれは」
「そうか、ならこれをやろう」
封剣を戻し、蒼く輝くペンダントを取り出した
「・・・綺麗」
「じゃろう?」
「これは?」
「実はわしの嫁さんがな、くれたもんなのじゃがな」
「それは、二人を繋ぐものでは?」
「なに、孫の嫁(予定)じゃ、爺いからのプレゼントじゃ」
「よ、嫁だなんて##」
「一誠から聞いたぞ?」
「も、もう!、一誠ったら!」
「一誠も好いておったぞ?お主のことを」
「ほ、本当ですか!」
お、おう!凄い食い付きじゃな
「う、うむ、そうじゃぞ」
「##!」
頬を赤らめ、リアスはわしからペンダントを受け取った
「あ、ありがとうございます」
「なに、気にせんでくれ」
リアスと少し話をし、帰そうと外を見てみると日は沈み真っ暗になっていた
「もう、外も真っ暗じゃ、わしが送って行こうか?」
「い、いえ、私なら大丈夫ですから」
「そうかか?」
心配じゃがのう
「ええ、気持ちだけ受け取っておきますわ」
本人が大丈夫と言っておるのなら仕方あるまい
そう言って、リアスは部屋を出ていった
「わしも書類整理をせんとな」
このあとひたすら溜まりまくった書類の山と戦った
ーーーーーーーーーーー
チュチュチュと雀の鳴き声に起こされ、窓から入り込む陽が妙に眩しい
「なんじゃ、そのまま寝てしまったのか」
書類の山をかたしてから直ぐ寝てしまって、机の上に書類が散らばっていた
「久しぶりじゃな、こんな朝は」
机から離れ、シャワーを浴びに浴室へと向かった
「ふぅ~、生き返るのう!」
寝起きに浴びるシャワーはとても気持ちがいい
「絢嶺はまだ寝とるのかのう」
シャワーを終え、作業着に着替えた
「今日はなんじゃったかのう」
昨日まとめた書類を手に取り目を通しながら、寝室へ向かった
「おーい、起きるのじゃ絢嶺」
絢嶺は半開きの目でわしを一目見ると目を閉じ、また寝始めた
「起きろと言うとろうに、まったく」
まあ、後2時間位あるからのう
「ちゃんと、起きるのじゃぞ」
聞いとらんじゃろうな
すると、富蔵が入ってきた
「富蔵じゃないか、どうかしたのかのう?」
「先生の荷物が届いたんですが下ろせないと言うので先生を呼んだ方が良いかと思いまして」
あれか、長いうえに重くて電車に乗せられんで、宅配にしたんじゃったな
「あれじゃな」
富蔵に付いていくと裏口に大型トラックが一台止まっていた
大型トラックの中には細長い木箱が一つだけ置いてあり、木箱を引きずり降ろした
「せ、先生これはいったい何が入っているんですか?」
「これか?」
木箱を立てて、開くと、とても長い刀が納められていた
「わしの新たな相棒じゃ」
刀を肩にのせた
少しだけ地面が揺れたのは気のせいだと思いたいです
「わ、私はこれで」
配達員は慌てながら、学園から出ていった
「これは、また」
「よし、戻るかのう」
「そうですね、そろそろ生徒も登校してきたようですし」
生徒たちの賑やかな声が聞こえてきた
ーーーーーーーーーーーーー
「私はこれで、朝礼がありますので」
「うむ、わしも次の仕事の確認をせんとな」
事務室に戻ろうとすると、富蔵に呼び止められた
「ん、なんじゃ?」
「近日に職員が退職するので、もしもの時は教室を持って貰うかもしれませんのでお願いします」
「うむ、分かったのじゃ」
「それでは、失礼します」
そう言って富蔵は体育館に向かい伊藤は事務室に刀を担ぎながな戻って行った