風呂場
「うわ~おっき~」
「確かに、絢嶺ちゃんと体にタオルを巻きなさい」
「は~い」
「それと、風呂に入る前は体を洗うのじゃぞ」
「うん!分かった~」テトテト
「わしも行くかのう、ん?」
あそこにいるのはぬらりひょんか?
近くの風呂にぬらりひょん?が若い女性と並んで浸かっていた
奴め、若い娘に手を出すとは
「おい、ぬらりひょんや」
「ん?俺に用か・・・って、じっちゃんじゃねぇか」
じっちゃん?いや、奴はわしのことはそんな言い方はせんしのう
「ぬ・・・?」
「俺だよ!俺!リクオだ」
「リクオ・・・おお!そうか奴の孫か!」
もう十年位会ってないからのう、久し振りじゃ
「そうだぜ、まったくひどいじゃねぇか」
「すまん、すまん、ん?ところでその娘さんはどなたじゃ」
「俺の嫁だ!凄いだろ!」
は、早いのう、まあわしもそのくらいだったしのう
「ええ!!」
リクオよ、その嫁さんが驚いてるぞ
「そんなに驚く事はねぇだろ、なぁ?」
「で、でも、まだ付き合って段階だよ!」
「早いうちに決めとかないとな、だろじっちゃん?」
「まぁな、わしは高二で式をあげたぞ」
「ええ!」
「マジかよ!やる~」
「じゃろ、ところでリクオよ彼女の名は?」
「おおう!そうだった、彼女は家長カナ俺の嫁だ!」
「ええっと、家長カナです」
「わしは伊藤弦來じゃ、リクオの相手は大変じゃのう」
「それより、じっちゃんマジで高二で結婚したのか!」
「おおう、マジじゃよ」
「おい、カナ戻ったら式をあげようぜ」
「は、早いよぉ##」
「いいのう、その時はわしも呼んでくれ」
「おう!」
リクオ達と話しこんでいたら、絢嶺が後ろから呼んできた
「お父さ~ん、まだ~」
「今、行くのじゃ」
「お父さん・・・だと!」
なんで、皆同じ反応ばかりなんじゃ?
「まあ、後でちゃんと話しをするからそんときにな」
「分かったぜ!ちゃんと教えろよ」
「うむ、ではまたな」
「おう!」
元気良く、返事をしたリクオといまだ顔を赤くいている彼女がいた
~~~~~~
「遅いよ!」
頬を膨らませて、絢嶺は怒っていた
「すまん、すまん、知り合いがいてのう」
「もう、早く髪の毛洗ってよ~」
「うむ、では」
結構長いのう
「気持ちぃ~」
「そうかっと、よし終わったぞ」
「うん、ありがと~」
「では、湯にでも浸かるかのう」
「うん♪」
何処にするかのう
何処に入るか迷っていると絢嶺が先に近場の風呂に飛び込んだ
「やっふ~」バシャ!
「こら、絢嶺飛び込んじゃいかんじゃろう!」
「ごめんさ~い」
「まったく」
そう言いながら、わしも風呂に入った
「いい湯じゃのう」
「きもち~ね~」
「うむ」
まったく、湯はいいのじゃが、ぬらりひょん覚えておけ
ぬらりひょんサイド
玄関前
「じゃんけん、ぽん!」
「あいこでしょ!」
「あいこでしょ!」
「お主らは何をやっとるんじゃ?」
「「「「お頭!」」」」
「じ、実はですね、おやっさんが来まして」
奴が来ているだと!
「なんじゃと!なぜ早く言わなかった!」
「い、いや、大事な会合だったので」
「馬鹿者!会合よりもこっちの方が大事
じゃ!」
「で、ですが」
「もういい!奴の部屋は何処じゃ!」
「二階の一番奥の部屋です!」
「分かった、わしは今から奴に会いに行く!宴の準備をしておけ!」
「「「「り、了解!」」」」
覚悟をしないといかん
ぬらりひょんサイド終了
その頃の伊藤は
「今じゃ!」カッ!
「甘いよ、お父さん!」カッ!
卓球をしていた
「返してみろ!」カカッ!
伊藤は腕を高く上げ返ってきた球に降り下ろした
球は高速回転をして絢嶺のコートに入り、軌道を変え高く跳ね上がった
しかし、それよりも高く跳び撃ち下ろそうとしている者がいた
「この程度、私には通らない!」ガッ!
伊藤のコートに狙いを定めて、球を撃ち出した
球はコートを跳ね伊藤の死角を突いていた・・・・筈だった!
「狙いは良い、じゃが相手を間違えたな」 カッ!
打ち返した球はコートを跳ねるように絢嶺のコートに入った
「この程度!」カッ!
「なんの!」カッ!
「甘いよ!」カッ!
激しい、撃ち合いが続く、そして
「貰ったよ!」カッ
絢嶺が打った球は天井ギリギリまで上がり伊藤の後ろへ行った
「ミスったな、絢嶺よ!」
伊藤は気付いて居ない、球がまだ回転をしていることに、そして一陣の風が吹き
「だから、ダメなのだお父さんは!」
その時が来た!球がいきなり回転数を上げ、今まさに落下しようとしている球が向きを大きく変えた
「なんじゃと!!」
いきなりの事で、反応が遅れたそのミスが伊藤の負けを決定した瞬間だった
「いっけ~、アブソリュート!」
回転を上げ向きを変えた球が伊藤のコートに落ちた、球は穿つように回転しながらその場に留まりコートから離れない、そして球はコートを離れることなくその場で停止した
「う、うむ、このような事が・・」
「やった~♪お父さんにかった~♪」
「うむ、見事じゃ絢嶺よ」
するとい向かい側から、雪女が走ってきた
おいおい、着物で走るとは器用じゃのう
「い、伊藤様!はぁ、はぁ」
「む、どうかしたかのう」
「お頭が探してまして」
「奴がか、何処にいるのじゃ?」
「伊藤様のお部屋に向かわれたと」
「今から、向かうのう」
「お願いします、私共は宴の準備があるので」
「宴か」
「楽しみにしてくださいね♪」
「うむ、では絢嶺よ行こうかのう」
「うん♪」
~~~~~~~
二階廊下
「ぬらりひょんか?」
「おお、伊藤か」
「元気にやってるようじゃな」
「まあな、お主こそ」
「とりあえず、お主は罰ゲームじゃ」
「お、お主、本気じゃったか」
「当たり前じゃ、約束を破ったのはお主じゃ」
「む、むう、伊藤よ!宴会じゃ宴会!」
「無理矢理そらしたな」
「思っておったのじゃが、そちらの娘さんは?」
「勿論、わしの娘じゃ」
「お主!浮気か!はははは!神奈子さんに報告するかのう、閻魔に言えば通してくれるやもしれん」
おおい!それはマジで洒落にならんぞ!ぬらりひょん!!
「洒落にならんぞマジで」
「冗談だ冗談」
「ほんとじゃろうな、ほら絢嶺挨拶するのじゃ」
後ろに隠れている絢嶺を前に出した
「うう、伊藤絢嶺ですっ」
挨拶を終えるとすぐさま後ろに隠れた
「随分と怯えられとるのう、わしはそんなにか厳ついかのう?」
何を言っとるんじゃい
「現実を見んかい、お主の頭じゃろうに」
「それは言わんでくれ伊藤、暫く人間界におると・・・・な」
いや分かるのじゃが
「じめじめと泣くんじゃない」
みっともない
「じゃがのう」
後ろから、雪女が走ってきた
「宴の準備終わりました!」
「うむ、行こうかのう」
「お父さん、このひとは?」
まだ、ぐちぐち言ってんのか
「ほっとくのじゃ雪女案内頼めるか?」
「分かりました、では後についてきてください」
「うむ、分かったのじゃ」
「わかった~♪」
わしらは雪女の後をついていった
~~~~~~~
宴会場
「呑むぞー!」
「っしゃー!」
ん、すでに始まっているようじゃな
周りを見てみるとざっと20人はいるようだ
「やっておるの~お主ら?」
「「「「「!?」」」」」
わしを見るなり、ばか騒ぎが嘘のように静まった
「どうしたんじゃ?」
「お、おやっさん!」
すると入るときに会った奴が出てきた
「なんじゃ青田坊そんなに焦ったりして、安心せぇ罰ゲームはぬらりひょんだけじゃよ」
「本当ですか!」
「う、うむ、元々破ったのはぬらりひょんだからのう」
「「「「「「よっしゃ!!」」」」」」
うおっ!いきなりなんじゃ!
「いやぁ、よかったおやっさんの罰ゲームは見るにたえないですから」
そこまで酷いのか黒田坊よ
「ふんっ!弱気になりよって!」
「お主も言うようになったのう、一ツ目?」
「い、いや」
「まあ、よい」
「お父さ~ん、おなかへった~!」
「おお、そうか」
「「「「「「お父さん!」」」」」」
まじかよ
息子だけじゃないのかよ
でも、神奈子さんはもうなん10年も前に他界したって
ってことは隠し子か!
ヤバイって、絶対神奈子さん化けて出るぜ!
い、いかん、どんどん誤解が!
するとつんつんと絢嶺がわしの服の袖を引っ張ってきた
「わたし、お父さんのかくしごなの?」
「お主まで何を言っておる!ええい!黙らんか!」
「「「「「「!?」」」」」
「絢嶺はわしが拾った娘でな、別に隠し子と言うわけではない!断じてた!」
拾ったてよ
なんだ~
まあ、久し振りにおやっさんの焦った顔が見れたし
面白かった
「お主ら、いっぺんボコるぞ」
冗談だって
そうそう
本気になんないで下さいよ
「まったく、とりあえず絢嶺挨拶だ」
「伊藤絢嶺です、おねがいします」ペコリ
「良い子じゃねえか、おやっさん」
群がる中から一人の男が出てきた
「なんじゃ、鯉伴じゃないかどうした逃げるのに疲れたか?」
「なぁに、今も逃げているさ」
こやつは奴良鯉伴、嫁さんが実家に行っている間に他の女と子供を産んで、それが嫁さんにバレてからずっと両方から追いかけられておる哀れな奴じゃ
「乙女さんや・・・」バシュッ!
鯉伴は眼にも止まらぬ速さで移動した
「冗談じゃよ」
「そりゃないぜ、おやっさん!マジで焦った!」
「はははは!ゆかいゆかい絢嶺よ雪女の所に行ってお話でもしてきなさい」
「は~い♪」
絢嶺は雪女の方に向かった
「そこまでして逃げることもあるまい?」
「だがよう、若菜は良いって言ってるけどよ」
「捕まったらナニされるか、おやっさんだって知ってるだろ?」
「まあな、妖狐は人一倍性欲は強いからのう」
「しかも、20年は経ってるから根こそぎ取られるぞ」
「お主の自業自得じゃろうに」
「まあな、久し振りにリクオにも会えたし」
「そうか」
鯉伴と話しをしていると、気を持ち直したのかぬらりひょんが入ってきた
「ひどいのう、伊藤」
「知らんのう」
「お!親父じゃねぇか、随分と遅かったな」
「いや、大丈夫じゃ」
「そうじゃお主ら久し振りに呑もうか?」
「いいじゃねぇか」
「うむ」
妖怪どもの騒ぎ声を聞きながら酒を口に運ぶ、ぬらりひょんらもまずは一口と口に運ぶ
「ああ、昔を思い出すなあ」
「30年も前かのうあの戦いは」
「ああ、今でも覚えておるぞ」
「神に天使に悪魔それに妖怪そして人間、全ての種族の争いあれは凄かったのう」
ぬらりひょんは酒を呑みながら思い出すように目を閉じた
「だな、俺もガキだったが今でも覚えているぜ、とくにおやっさんとオニの姿は」
あのときは一番暴れていたからのう
「まあのう、神をわしがボコり悪魔を勇一郎が一掃する」
「そして、わしら妖怪が天使を抑える、そして決着がつき数多の者たちの骸の上で腕を高く上げその勝利を告げる武神とオニの姿わしは感動したぞ」
「俺もいまだに頭の中で鮮明に覚えているぜ」
「あの時は神奈子が巻き込まれたんでな、勇一郎も誘って大暴れしたのう」
「まあ、いまだ大いなる災害と言われとるしのう」
「ああ、本当に懐かしい」
わしも目を閉じみた、あの時が蘇るように頭の中で流れていく
次回は主人公の設定です