コードギアス 狂王(偽)と狂犬が行くロススト   作:ミストラル0

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前回の後書きに書いた“あの人”が登場
他にも書きたい内容詰め込んだらこうなりました


PHASE 15 任命式とナイトオブラウンズ

美術館での一件がコーネリア総督に知られ、スザクの任命式までは引き続き俺がユーフェミア様の護衛という事になりました。

また、顔合わせの時にKMFで手合わせさせられたのだが、同じ親衛隊仕様のグロースターを使ったにも拘らずボッコボコにされました。

なるべく黒の騎士団の時の癖を出さないようにしていたとはいえ、強すぎるってこの人………第7世代相当の紅蓮とはいえよく相手出来たな、カレンは。

 

「ふむ、その歳でそれだけ動けるか………ダールトンが目を付けるだけはあるな。このまま親衛隊に欲しいくらいだ」

 

「申し訳ありません、姫様」

 

「よい………しかし、先の模擬戦を見るにグロースターの反応速度が追い付いていないようだな?」

 

えっ、マジ?コーネリア総督の攻撃捌く事しか考えてなかったから気にしてなかった。

 

「ラインハルトの挙動が少し遅れているように見えましたが、追い付いていないのは機体の方でしたか」

 

あ〜、サザーランド使ってた時はこんなもんかってサザーランドに合わせた操縦をしてたけど*1、前のトウキョウ湾の時にやり過ぎてぶっ壊しちまったもんなぁ。

グロースターは上位機種って事で少しサザーランドよりギア上げてたけど、普段の訓練では何の問題もなかったしなぁ………無意識にグロースターに合わせた操縦に抑えてたのがコーネリア総督相手って事でサザーランド改二の時みたいにグロースターの限界超えた操縦してたのか?

でも、ブリタニアでグロースター以上の機体となるとそれこそランスロットくらいしかねぇもんなぁ、現状では。

かのナイトオブラウンズもこの時期はグロースターのカスタム機だもんなぁ。

となると、当面はグロースターに俺をアジャストする他ねぇか………紅蓮や蒼月乗ってはしゃいでたカレンやマーヤが少し羨ましいぜ。

俺もクラブ*2は特派じゃないから無理そうだけど、せめてヴィンセント*3くらいの機体が欲しいよ………

 

「………となると、やはり例の申し出を受ける他無いか」

 

「例の申し出?」

 

「ああ、特派………特別派遣嚮導技術部から要請があってな。親衛隊で合同の訓練を行ないたいと申し出があった」

 

「特派ってあのランスロットの?」

 

「枢木や新しく入った新人とは顔見知りなのだろう?あちらもお前がそうと知ってな………」

 

あ〜、これ、ロイドさんに俺もロックオンされたままってこと?

それとさっきの話がどう繋がるんだ?

 

「特派はどうもこうなる事が判っていたようでな………お前のKMFの面倒を見てやってもいいとな」

 

「総督、その合同訓練ってもしかして………」

 

「お前の思った通りだろうな」

 

ロイドさん、コーネリア総督に俺の機体調整の代わりにデータ取りの機会寄越せって言ったんかい!?

しかもロイドさん的には俺のデータも取れて、スザクやランスロット、それからマーヤのデータも取れてウハウハなやつやん!

怖いもの知らずか、あの人は!?

直属の上司のシュナイゼル殿下にもそんな態度でしたね、あの人は!

結局、コーネリア総督は俺の技量を遊ばせておくのは勿体ないという事で特派の申し出を受ける事にしたそうだ。

スパイとして潜入したのに、総督達にはめっちゃ良くしてもらってなんか心苦しいな。

合同訓練は任命式の後日にやるそうな。

 

***

 

そして、任命式当日。

ユーフェミア様の護衛最終日として式典での警護も担当する事になり、そこで久しぶりにスザクと会ったのだが、俺を見つけたスザクはめちゃくちゃ驚いていた。

まあ、スザクは俺が記憶喪失の身元不明者って知ってるからそんな俺がいつの間にか親衛隊に入ってて*4驚いたそうな。

ユーフェミア様は俺とスザクが知り合いと知り、めちゃくちゃ嬉しそうにしてたけど………後で色々訊かれそうだなぁ。

 

「って事は、今度の合同訓練にも?」

 

「ああ、というか多分俺がその発端だと思う」

 

「あ〜、ロイドさんか………」

 

「そっ、アスプルンド伯爵」

 

どうもマーヤだけでなく俺も狙っていたそうだが、親父殿が既に確保済みだったので接触する機会が無かったのを気にしていたらしく、愚痴を零していたそうな。

スザクはそれが俺とは知らなかったそうで、合同訓練に関するアレコレを聞いて苦笑していた。

 

「俺としてはスザクがあの白いKMFのパイロットだった事やユーフェミア様の専属騎士になった事の方が驚きだがね」

 

「それは………あははは」

 

「あと、ミレイ会長から俺も就任記念パーティーにも呼ばれてるから」

 

「えっ?」

 

「総督達には既に許可取ってある」

 

「………また給仕の真似事なんてする気かい?」

 

「ユーフェミア様には割と好評だぞ?あれ」

 

「ユーフェミア殿下にもあれやったのかい!?」

 

護衛中に給仕が不在で仕方なくやったのだが、それがウケてコーネリア総督にも披露する羽目になったんだよなぁ………

お茶請けで出した自作クッキー*5も高評価だったが、総督から食べ過ぎに注意されてたっけ。

 

「今度の義兄らとの顔合わせでもやってみろってダールトン将軍にも言われるくらいには親衛隊では好評だぞ?」

 

「ライは何処に行ってもライのままなんだね………」

 

「スザクが不在の時や人手が要る時は今後も護衛に付けるって話だし、これからもよろしく頼むわ」

 

「それはこちらこそ」

 

***

 

そして、アッシュフォード学園のクラブハウスにて行われた記念パーティー。

そこで俺は髪型をオールバックにしスクエアフレームの伊達眼鏡をしたギルフォードスタイルで皆に気付かれないよう給仕に扮していた。

見慣れない給仕がいたら目立ったり不審に思われないかって?それも咲世子さん直伝の給仕術の一つである主を立てる為の目立たない歩法で誰からも認識されていないので問題無い………というか、これ忍びの隠行では?クラブハウスにいた頃に色々教えてもらったので咲世子さんはある意味師匠みたいなもんだけど、前に何でそんなに色々教えてくれるのか聞いたら「教えた事を何でも直ぐに身につけるものですから、つい………」との事。

教える方もだが、それで覚えちゃうこの身体の優秀さもバグってんなぁ………

ん?カレンが何か険しい顔でスザクを睨んで………あ〜、確かスザクを暗殺しようとしてたっけ、こん時。

実行は出来なかったはずだが、そんな物騒なポシェットはパーティーに似つかわしくないので没収です!

気付かれないように気配を消したままカレンに近付くと、後ろ手で隠しているポシェットを回収してバックヤードへと戻る。

 

「あ、あれ!?」

 

ポシェットを隠して再び給仕に戻ると、ポシェットが無い事に気付いたカレンが慌てている。

そんなこんなしつつ給仕をしていると、ミレイ会長から姿を現せというハンドサインが出たので並んでいるスザクとマーヤの背後に移動してから指をパチンと鳴らして存在を露わにする。

 

「「うわっ!?」」

 

「背後がお留守ですよ?御二人とも」

 

突然背後で音がしたので驚いて振り返る2人にそう指摘してやると、犯人が俺だと気付いて更に驚いている。

うん、ドッキリ大成功だ。

 

「ラ、ライ、だよね?」

 

「おう、中々様になってるだろ?」

 

という事で眼鏡を外して髪型を元に戻す。

 

「いつから居たの?」

 

「ずっとこの格好で給仕してたぞ?」

 

「全く気付かなかった………」

 

「咲世子さん直伝の給仕術だ。パーティーの主役より給仕が目立ったら駄目だろ?」

 

「いや、そういう次元じゃないよね!?」

 

「咲世子さん、一体何者なの………」

 

後に披露される変装術や戦闘能力といい、絶対忍びの末裔だよな、篠崎家って………

その後、ロイドさんが来て原作通り色々暴露して騒ぎになってたが、俺は再び気配を消して給仕に徹していたので巻き込まれずに済んだ。

 

***

 

そして合同訓練当日。

租界外部の演習場にて俺はいつも使っているグロースターではなく、特派が用意した計測装置を取り付けたり、細部が改修されたサザーランド………サザーランドカスタムに乗ってマーヤが乗るサザーランドカスタムと模擬戦をしていた。

どうもこのサザーランドカスタムはマーヤの機体の予備パーツで組み上げて俺の操縦データの収集用に突貫工事で作られた機体らしく、サザーランドの操縦に慣れた俺には扱い易い機体だった。

しかもこのサザーランドカスタムはサザーランドをカスタムした機体ではあるが、スペック上ではグロースターに比肩するレベルというのだから特派の技術力はやべー。

その模擬戦が一息ついたところでモニタリングをしていたロイドさんから通信が入る。

 

『どうかなぁ〜少尉、そのサザーランドカスタムの調子はぁ』

 

「良好ですよ、アスプルンド伯爵。まだ反応が少し遅れる時がありますが、グロースターよりはマシな感じです」

 

ちなみに俺の階級は少尉という事になっている。

KMFに乗れるのは貴族階級からというのは前にチラッと説明したが、一応騎士侯から騎乗は認められており、その最低階級が少尉なのだ。

まだ見習いでダールトン将軍の義息である俺はそこからスタートという事らしい。

ちなみにマーヤはゲーム通り特派のテストパイロットということで予備役の特務少尉という立場だ。

 

『それは良かったぁ………そうだぁ!今度ランスロットのシミュレータやってみるかい?』

 

ランスロットのシミュレータ?めっちゃ興味ある………というか、それ特派ルートでオリジナルがやってクラブのフラグになったやつでは?

とりあえずやりたいから親父殿と総督に頼んでみるか。

俺の機体の調節の参考にもなりそうだしな。

 

「総督らに許可を貰えれば是非」

 

『おっ、意外に好感触?』

 

ただ、絶対昼飯は持参しよう。

セシル飯だけは勘弁だ。

あっ、セシルさんで思い出したが、前のプールの件でめっちゃ謝られた。

酔い潰された後にスザクから事情を聞かされてめっちゃ恥ずかしかったそうな。

そこからランスロットではなくグロースターに乗ったスザクとも模擬戦をしたりしていたのだが、そこに1台のトレーラーがやってくる。

あれ?まだ訓練に参加する人なんていたか?というかあの紋章って………

そのトレーラーから1機のグロースターが出てくる。

あっ、思い出した………これって本来タイミング違うけど、“あの人”が出てくるイベントじゃねぇか!

 

『ラインハルト、枢木、ガーフィールド、突然ですまないが“彼女”の相手をしてやってくれ』

 

『3対1でですか?』

 

『それはいくらなんでも………』

 

「2人とも、油断するな」

 

『ライ?』

 

「コーネリア総督がそれでいいと仰っているんだ。それに………俺の予想が正しいなら3人でも負けるぞ」

 

スザクがランスロットではなく不慣れなグロースターとはいえ、そのスザクとオリジナル2人掛かりでもコテンパンにするような人だぞ、あの人は!

それと違ってマーヤがいるとはいえ、全く安心出来ない。

 

『ライ………あれが誰なのか知ってるの?』

 

「面識はねぇけど、入隊してから調べはした………2人とも格上とやるつもりでいくぞ」

 

『ライがそこまで言うって事はそれほどの相手という事か………わかった』

 

俺達の構成はソードマン用の剣を装備したスザクのグロースターにランス装備の俺のサザーランドカスタムとアサルトライフル装備のマーヤ機。

対して相手のグロースターはランス1本ではあるが、その佇まいから余裕が感じられる。

 

「まずは俺が先行して一当てする。スザクはそこを追撃、マーヤは援護を頼む」

 

『僕とライでフォワードを、マーヤがバックアップって事だね?』

 

『わかったわ』

 

「即席のフォーメーションだが、現状それしか手がねぇからな」

 

通信回線を2人だけにして簡単に作戦会議を済ませると、相手のグロースターが手招きしてくる。

 

「いくぞ!」

 

蛇行と緩急をつけてのランスチャージを仕掛けた俺だったが、相手のグロースターはそれを読んでいたかのように自身のランスを突き出して俺のランスを逸らして受け流す。

 

「スザク!」

 

『ああっ!』

 

そこへスザクが二刀流で斬りかかるも、相手はランドスピナーを使ってその場で旋回し、その勢いでスザク機を薙ぎ払う。

 

『スザク!?この!』

 

あのスザクを軽くあしらう相手に驚きはしたが、マーヤはすかさずアサルトライフルで攻撃するも避けられてしまう。

 

『くっ………このグロースター、強い』

 

「わかっちゃいたが、ここまでかよ………“ナイトオブラウンズ”ってのは」

 

『な、“ナイトオブラウンズ”!?』

 

「ですよね?ナイトオブナイン………“ノネット・エニアグラム卿”?」

 

“ノネット・エニアグラム”

初出が俺のオリジナルと同じロスカラであるゲームオリジナル“だった”キャラクターで、ナイトオブラウンズ第9席ナイトオブナイン。

先も説明した通り、オリジナルとスザクを2人同時に相手にしてコテンパンにする程の実力を持っているとされる実力者で、コーネリア総督の学生時代の先輩で師匠のような関係にあり、後にR2に逆輸入されもした人物だ。

ただ、その実力が高過ぎてアルビオンの初陣で瞬殺されるのは不自然という事からその役目は別の人物に回され、その裏で起きていた双貌のオズのシナリオに深く関わる事となったと言われている。

更にその時の機体が“ランスロット・クラブ”になっていた事から本編で描写が無いだけで特派版ギアスルートみたいな事があったのでは?とすら考察されているらしい。

まあ、簡単に言えば現時点で俺達3人では手も足も出ないくらい強いやべー人である。

 

『ほぅ………いつから気付いていた?』

 

「機体はプレーンなグロースターとはいえ、トレーラーの紋章を見れば」

 

『なるほどな………次はトレーラーも現地で借りる事にしよう』

 

『先ぱ………エニアグラム卿』

 

『冗談だ』

 

これ、旧知のコーネリア総督を訪ねてみたら演習中って聞いてラウンズ権限で飛んできたな、絶対。

 

『ナイトオブナイン………』

 

『だからライは油断するなって言ったのね………』

 

「間違いなく現ブリタニアの上澄み中の上澄みだ。さっきの1合でアレだぞ?」

 

『機体性能は言い訳にはならないね』

 

『これがナイトオブラウンズ………』

 

「それでも簡単にやられていい理由にはならないからな?折角の機会だ、少しでも食らいついてやる」

 

『その意気やヨシ!掛かってこい、ヒヨッコども』

 

『「はい!」』

 

結果?言うまでもなく惨敗でしたが、何か?

強過ぎて本編の戦闘出禁扱いされたと噂される実力は本物だったわ………

けど、何か啖呵切ったのがノネット師匠に*6気に入られて滞在中の数日間みっちり稽古をつけられ、「私は親衛隊を持っていないのだが、お前なら付けても面白そうだ」と引き抜かれそうになったが、コーネリア総督に止められていた。

心底残念そうにしていたが、「その気があればいつでも連絡してくれ」と連絡先を教えられた。

うん、空白期に時間あったらまた稽古つけてもらうのも悪くないかもしれん。

*1
それでも駆動系がボロボロになるくらいには限界ギリギリの動き

*2
ランスロット・クラブの事

*3
ランスロットの量産機。量産機とはいえかなりのじゃじゃ馬らしく、一部のエースクラスにしか配備されなかった。その更にダウングレードとなるヴィンセント・ウォードでようやく一般兵で扱えるレベル。そのウォードですらグロースターを超える性能というのだから恐ろしい。

*4
スザクが学園に来てなかった時期に入隊したので連絡してなかった

*5
休憩時間に自分で食べるつもりで用意していたもの

*6
稽古つけられた際にそう呼んだらなんか受け入れられた




という事でノネットさん登場………改めてwikiとか調べたが、この人バケモン過ぎる
数少ないラウンズの生き残りというのもそうだが、何でランスロット並みに扱い難しいクラブを調整したとはいえ乗りこなせてんの、この人………

咲世子さんやノネットさんはライが直ぐに色々覚えるので面白がって色々教え込んでます


オマケ
サザーランドカスタムType2

通常のグロースターでは実力を発揮出来ないと判明したライ用のカスタム機を作るのにあたってライのデータ取りとしてマーヤ機の予備パーツで製造されたサザーランドカスタムの2号機
ライ用に調整されてはいるが基本的な部分はマーヤ機と同じ
データ取りとしてダールトンやギルフォードにグラストンナイツに加えてスザクやマーヤ、挙げ句はコーネリアやノネットとも交戦する事となり、ライ共々ボロボロになるまで酷使される事となる
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